JP2589521Y2 - 遮断器の補助回路断路部用鎖錠装置 - Google Patents

遮断器の補助回路断路部用鎖錠装置

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JP2589521Y2 JP1993001527U JP152793U JP2589521Y2 JP 2589521 Y2 JP2589521 Y2 JP 2589521Y2 JP 1993001527 U JP1993001527 U JP 1993001527U JP 152793 U JP152793 U JP 152793U JP 2589521 Y2 JP2589521 Y2 JP 2589521Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動連結式引出形遮断器
の補助回路断路部用鎖錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動連結式引出形遮断器(以下では単に
遮断器と記す)を配電盤内の接続位置に挿入すると主回
路とともに制御回路等の補助回路も自動的に接続され
る。図3は、この引出形遮断器の説明図で(A)は可動
断路部の接続状態、(B)は断路状態を示し、これらの
図において、1は配電盤、2は固定断路部、3は遮断
器、4は可動断路部,5はシャッタ板,6は遮断器3側
の補助回路断路部,7は配電盤1側の補助回路断路部、
8は挿入側ストッパ、9は取付枠、9aは取手、10は
引出側ストッパ、11は遮断器3の鎖錠板、12は遮断
器3の鎖錠解除用取手である。
【0003】図3(B)は遮断器3を図3(A)に示し
た接続位置から断路−試験位置まで引き出した図で、図
3(A)において取手12を引き上げ遮断器3を引き出
すと、断路−試験位置で図示省略の鎖錠ピンが鎖錠板1
1の孔に落ち込み、断路部3を断路−試験位置に鎖錠す
る。遮断器3の可動断路部4は配電盤1の固定断路部2
から引き抜かれ、シャッタ板5は固定断路部2の開口部
を遮蔽1、主回路は断路される。一方補助回路は接続さ
れたままとなる。図4はこの補助回路の断路部を拡大し
た説明図で、同図に示すように、配電盤1側の補助回路
断部7が取付けらけた取付枠9は、遮断器3にローラキ
ャッチ13により連結されており、補助回路断路部6,
7は接続されたまま遮断器3の接続位置から断路−試験
位置に移動する。再び取手12を引き上げて遮断器3を
さらに引き出すと、取付枠9は引出側ストッパ10に当
って移動を阻止されるからローラキャッチ13は外れ、
補助回路断路部6,7は断路される。なお、14は配電
盤1側の補助回路ケーブルである。
【0004】以上では遮断器3を配電盤内の接続位置に
挿入した後引き出す場合について述べたが、遮断器3の
挿入時には、取付枠9が挿入側ストッパ8により移動が
阻止されたとき、取付枠9に取付けられている配電盤1
側の補助回路断路部7に遮断器3側の補助回路断路部6
が押し込まれて接続されると同時に、ローラキャッチ1
3により遮断器3と取付枠9とが連結される。
【0005】取手12を引き上げて遮断器3を配電盤外
から配電盤1内の断路−試験位置に挿入すると、図示省
略の鎖錠ピンが鎖錠板11の孔に落ち込み、遮断器3を
断路−試験位置に鎖錠する。このとき、主回路は図3
(B)に示すように断路される。遮断器3の動作試験を
実施するために補助回路を接続するには、取手9aを手
前に引く。ローラキャッチ13により遮断器3と取付枠
9が連結されると同時に補助回路断路部6,7が接続さ
れる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記の構成では、補助
回路断路部6,7の抜けを止めるための力は、補助回路
部内のコネクタピンの接触面圧と、ローラキャッチ13
のばね圧だけであるため、遮断器3を接続位置から断路
−試験位置に引き戻す際に、あるいは断路−試験位置に
おいて実施される投入遮断動作試験に、投入又は遮断動
作による衝撃力によってローラキャッチ13が外れ、補
助回路断路部6,7が断路して電気的操作・制御が不能
となることがあった。
【0007】本考案は遮断器の補助回路断路部の断路を
防止することができる構造簡単な遮断器の補助回路断路
部用鎖錠装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案における上記の課
題を解決するための手段は、遮断器の配電盤側に設けた
遮断器側補助回路断路部と、該遮断器側補助回路断路部
に接続、断路される配電盤側補助回路断路部を有し、こ
の配電盤側補助回路断路部は、遮断器の前面側で前後に
操作して配電盤側補助回路断路部を接続、断路する取付
枠に取付けられてなる遮断器の補助回路断路部におい
て、前記遮断器の前面側に、取手を有し上下動自在な回
路断路部用鎖錠ピンを設け、且つ前記取付枠に前記回路
断路部用鎖錠ピンが係合するカムを設けるとともに、該
カムは内側に高くなる勾配部を有し、前記鎖錠ピンが勾
配部に押し上げられて乗り越え配電盤側と遮断器側の補
助回路断路部が接続したときに係合するように形成す
る。
【0009】また、前記回路断路部用鎖錠ピンに上下方
向の長孔を設け、この長孔に連結棒を遊挿するととも
に、該連結棒の一端に取手を有する遮断器用鎖錠ピンを
設け、該遮断器用鎖錠ピンの下部の遮断器の鎖錠板に、
遮断器用鎖錠ピンが挿入される鎖錠孔を設けて、該遮断
器用鎖錠ピンと鎖錠板とを係合させ、該遮断器用鎖錠ピ
ンと前記回路断路部用鎖錠ピンとを連動させるととも
に、断路部用鎖錠ピンはカムとの係合が外れるまでは単
独で上下動可能となす。
【0010】
【作用】遮断器側と配電盤側の補助回路断路部が接続さ
れているときは、回路断路部用鎖錠ピンがカムと係合し
て、遮断器の投入、遮断又は試験によって補助回路用断
路部に衝撃が加えられても、配電盤側補助回路断路部は
抜け出て断路することはない。
【0011】また、遮断器に設けた断路部用鎖錠ピンと
回路断路部用鎖錠ピンとが連動されているので、遮断器
用鎖錠ピンの鎖錠を解除すると回路断路部用鎖錠ピンの
鎖錠も解除される。さらに、回路断路部用鎖錠ピンの連
結棒嵌入孔を長孔としているので、遮断器を断路−試験
位置に鎖錠したまま補助回路断路部の接続、断路が可能
となる。
【0012】
【実施例】以下、本考案を図面に示す一実施例に基づい
て説明する。なお、図3、図4と同一部分には同一符号
を付して説明を省略する。
【0013】図1は本考案の一実施例を示す要部を切断
した側面図で、15は取付枠9に設けたカム、16はカ
ム5と係合する回路断路部用鎖錠ピン、17は鎖錠ピン
15を常時下方に押圧する圧縮ばね、18はL字形取付
金具、19は取手、20は遮断器3の表面板で、20a
は取手19の突出部に設けられた長孔である。
【0014】遮断器3を配電盤1内の接続位置に挿入す
ると、取付枠9は図3に示す挿入側ストッパ8に当って
移動が阻止され、該取付枠9に取付けられている配電盤
1側の補助回路断路部7に遮断器3側の補助回路断路部
6が押し込まれ、補助回路が接続される。その際回路断
路部用鎖錠ピン16は、カム15の勾配部に押し上げら
れて乗り越え、補助回路が接続されるとばね17により
押し下げられてカム15と係合し、補助回路断路部6,
7の断路を防止する。
【0015】遮断器3を接続位置まで挿入せず、断路−
試験位置において動作試験をする際には、取付枠9の取
手9aを手前に引張ることにより補助回路断路部6,7
を接続する。その際回路断路部用鎖錠ピン16は上記と
同様にしてカム15と係合し、補助回路断路部6,7の
断路を防止する。
【0016】何等かの理由で補助回路断路部6,7を断
路する必要がある場合には、取手19を引き上げてカム
15と鎖錠ピン16との係合を外し、取付枠9の取手9
aを遮断器3側に押し込むと補助回路断路部6,7は断
路する。
【0017】遮断器3を配電盤1の外へ引き出す際には
取手19を引き上げて引き出す。取付枠9は図3に示す
引出側ストッパ10に当って移動が阻止され、補助回路
断路部6,7は断路する。
【0018】遮断器3を断路−試験位置から配電盤1の
外へ引き出す際には、図3に示す取手12を引き上げて
遮断器3の断路−試験位置への鎖錠を解除して引き出さ
なければならないから、遮断器3の鎖錠解除用取手12
と、補助回路断路部の鎖錠解除用取手19の両方を引き
上げて遮断器3を引き出すことになる。図2は前記取手
12と19を連動させ、取手12のみを引き上げて遮断
器3を引き出すことができるようにしたものである。
【0019】図2において、21は遮断器用鎖錠ピン、
22は連結棒、16aは補助回路断路部用鎖錠ピン16
に設けた長孔、11aは鎖錠板11に穿設された断路−
試験位置の鎖錠孔、1aは配電盤1の床板である。
【0020】このようにすることにより取手12を引き
上げると、遮断器用鎖錠ピン21は鎖錠孔11aから引
き抜かれ、遮断器3の鎖錠が解かれるとともに、連結棒
22により鎖錠ピン16も引き上げられてカム15との
係合が外れ、遮断器3を引き出すと取付枠9は引出側ス
トッパ10に当って停止し、補助回路断路部6,7の接
続は外されて断路する。
【0021】遮断器3が断路−試験位置で鎖錠され、補
助回路断路部6,7が接続されているときに、何等かの
理由で補助回路断路部のみを断路する必要が生じたとき
には、補助回路断路部の鎖錠解除用取手19を引き上げ
て取付枠9を遮断器3側に押し込むと、遮断器3を断路
−試験位置に鎖錠したままで補助回路断路部6,7を断
路することができる。
【0022】
【考案の効果】本考案に係る遮断器の補助回路断路部用
鎖錠装置は、勾配付カムを設けたので容易に補助回路断
路部の接続をすることができ、一旦接続されると取手を
引き上げてカムと鎖錠ピンの係合を外さない限り、補助
回路断路部を断路することはできないから、遮断器の断
路−試験位置における投入、遮断動作試験による衝撃力
や何等かの外力により、接続されていた補助回路断路部
が断路するようなことは全く起らない。
【0023】また、遮断器用鎖錠ピンと補助回路の回路
断路部用鎖錠ピンとを連動させることにより、遮断器の
鎖錠を解除すると補助回路断路部の鎖錠をも解除するこ
とができ、さらに回路断路部用鎖錠ピンの連結棒嵌入孔
を長孔とすることにより、遮断器を断路−試験位置に鎖
錠したまま補助回路断路部の接続断路を可能にする等種
々の実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の要部断面説明図。
【図2】本考案の他の実施例の要部斜視図。
【図3】従来例を示す側断面図。
【図4】従来例の要部拡大図。
【符号の説明】
3…遮断器 6…遮断器側補助回路断路部 7…配電盤側補助回路断路部 9…取付枠 15…カム 16…回路断路部用鎖錠ピン 21…遮断器用鎖錠ピン 22…連結棒

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮断器の配電盤側に設けた遮断器側補助
    回路断路部と、該遮断器側補助回路断路部に接続、断路
    される配電盤側補助回路断路部を有し、この配電盤側補
    助回路断路部は、遮断器の前面側で前後に操作して配電
    盤側補助回路断路部を接続、断路する取付枠に取付けら
    れてなる遮断器の補助回路断路部において、前記遮断器
    の前面側に、取手を有し上下動自在な回路断路部用鎖錠
    ピンを設け、且つ前記取付枠に前記回路断路部用鎖錠ピ
    ンが係合するカムを設けるとともに、該カムは内側に高
    くなる勾配部を有し、前記鎖錠ピンが勾配部に押し上げ
    られて乗り越え配電盤側と遮断器側の補助回路断路部が
    接続したときに係合するように形成したことを特徴とす
    る遮断器の補助回路断路部用鎖錠装置。
  2. 【請求項2】 前記回路断路部用鎖錠ピンに上下方向の
    長孔を設け、この長孔に連結棒を遊挿するとともに、該
    連結棒の一端に取手を有する遮断器用鎖錠ピンを設け、
    該遮断器用鎖錠ピンの下部の遮断器の鎖錠板に、遮断器
    用鎖錠ピンが挿入される鎖錠孔を設けて、該遮断器用鎖
    錠ピンと鎖錠板とを係合させ、該遮断器用鎖錠ピンと前
    記回路断路部用鎖錠ピンとを連動させるとともに、回路
    断路部用鎖錠ピンはカムとの係合が外れるまでは単独で
    上下動可能としたことを特徴とする請求項1記載の遮断
    器の補助回路断路部用鎖錠装置。
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