JP2588950Y2 - プレスブレーキの上型固定装置 - Google Patents

プレスブレーキの上型固定装置

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JP2588950Y2
JP2588950Y2 JP1992072815U JP7281592U JP2588950Y2 JP 2588950 Y2 JP2588950 Y2 JP 2588950Y2 JP 1992072815 U JP1992072815 U JP 1992072815U JP 7281592 U JP7281592 U JP 7281592U JP 2588950 Y2 JP2588950 Y2 JP 2588950Y2
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立春 沖野
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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、パンチ等の上型を上
型取付部に固定するためのプレスブレーキの上型固定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のプレスブレーキの上型固
定装置には、図3に示すものがある。それは、上下に往
復運動を行うラムの下端部(以下、上型取付部1とい
う。)に取り付けられている。そして、この上型固定装
置が具備しているシリンダ装置2は、この上型取付部1
の図3に示す右側面3、即ち、プレスブレーキの正面側
の面に固定されている。このように、シリンダ装置2を
プレスブレーキの正面側に取り付けてあるのは、例えば
シリンダ装置2の上型取付部1に対する取付及び取り外
しの作業が容易にできるようにする為と、シリンダ装置
2の部品交換の作業が容易にできるようにする等の為で
ある。そして、このシリンダ装置2のシリンダ4には、
圧油の給排口5を設けてあり、この給排口5と油圧ユニ
ット(図示せず)が油圧ホース6を介して接続されてい
る。
【0003】図3は、このプレスブレーキの上型固定装
置により上型7を上型取付部1に固定した状態を示す断
面図である。ピストン8がシリンダ4内の圧油により押
されて図3の左方向に移動してクランプ部材9を上型取
付部1側に押圧し、このクランプ部材9と上型取付部1
との間に上型7の上端部を挟み込んでいる。これによっ
て、上型7を上型取付部1に締付け固定している。上型
7を取り外すときは、シリンダ4内の圧油の圧力を低下
させればよい。このとき、バネ10の力によりピストン
8が図3の右方向に移動するので、上型7を取り外すこ
とができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来のプ
レスブレーキの上型固定装置では、このプレスブレーキ
(図示せず)により薄板等のワーク11を屈曲形成(プ
レス)した場合、図3に示すように、ワーク11の縁部
12が油圧ホース6に衝突することがあり、ワーク11
の縁部12がホース6に衝突するとホース6が損傷する
という問題がある。なお、屈曲形成したワーク11の長
大部13がプレスブレーキの正面側にくるように配置し
ているのは、屈曲形成する前のワーク11を下型14の
所定位置にセットする際に、ワーク11の長大部13が
プレスブレーキのコラム(図示せず)等と接触すること
があるからである。つまり、ワーク11の屈曲部15か
ら縁部12までの長さ(長大部13の長さ)が下型14
とコラム等との間隔よりも長い場合は、長大部13を正
面側に配置する必要がある。
【0005】また、ホース6がプレスブレーキの正面側
(作業者側)に配置されていると、プレス作業及び上型
7等の着脱作業の邪魔になることがあるという問題もあ
る。
【0006】そして、シリンダ装置2のOリング等の保
守、点検をする場合、シリンダ4をプレスブレーキから
外す必要があるが、シリンダ4には油圧ホース6が接続
されているので、このホース6がシリンダ4の着脱作業
をわずらわしくしており、その結果Oリングの保守、点
検の作業をもわずらわしくさせている。また、強度を増
すために、油圧ホース6に代えて金属管を使用すること
が望まれるが、金属管を使用すると、シリンダ4の着脱
作業を更にわずらわしくさせるので、金属管の使用の妨
げにもなっている。
【0007】本考案は、シリンダ装置に圧油を供給する
パイプをプレスブレーキの背面側に取り付けることがで
きると共に、シリンダ装置の着脱が容易なプレスブレー
キの上型固定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の考案は、供給され
た圧力流体によってピストンが移動することにより、上
型取付部とクランプ部材との間に上型を挟み込んで固定
するクランプ力、又は上型取付部とクランプ部材との間
に挟み込まれて固定されている上型を緩めるアンクラン
プ力、を発生するシリンダ装置を有するプレスブレーキ
の上型固定装置において、上記シリンダ装置がロッドを
介して上記上型取付部と結合し、上記ロッドを上記プレ
スブレーキの背面側に開口する筒状に形成し、上記開口
を上記シリンダ装置に圧力流体を供給することができる
供給口とした構成であることを特徴とするものである。
【0010】第2の考案は、第1の考案において、プレ
スブレーキの正面側に上記ロッドの一方の端部を突出さ
せて、上記シリンダ装置を該一方の端部に着脱自在に取
り付けた構成としたことを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【作用】本考案によると、シリンダ装置と上型取付部と
を筒状のロッドを介して結合してあり、この筒状のロッ
ドの開口部をプレスブレーキの背面側に設けてある。そ
して、この開口を供給口として使用することができるの
で、シリンダ装置と油圧ユニットとを接続する為の金属
管又はホース等の流路をプレスブレーキの背面側に設け
ることができる。
【0013】そして、第2の考案によると、圧力流体の
流路を形成するロッドにシリンダ装置を取り付けた構成
であるから、シリンダ装置の上型取付部に対する着脱と
同時に流路に対する着脱も行うことができる。
【0014】
【実施例】本考案の一実施例を図1及び図2を参照して
説明する。図1は、薄板等のワーク11をパンチ(以
下、上型7という。)とダイス(以下、下型14とい
う。)とによりプレスした状態を示す縦断面図である。
この上型7は、プレスブレーキのラムの下端部(以下、
上型取付部16という。)に取り付けてあり、下型14
はベース(図示せず)側に取り付けてある。そして、上
型7を上型取付部16に固定しているのがプレスブレー
キの上型固定装置(以下、単に「上型固定装置38」と
いう。)である。この上型固定装置38は、シリンダ装
置17を備えており、このシリンダ装置17は上型取付
部16の図1に示す右側面18に取り付けてある。この
上型取付部16の右側面側18が、このプレスブレーキ
の正面側である。従って、上型取付部16の左側面側が
このプレスブレーキの背面側であり、この背面側に上型
取付部16等のラムを支持するためのコラム(図示せ
ず)が設けられている。そして、このシリンダ装置17
は、ロッド19、シリンダ20及びピストン21を有し
ている。
【0015】ロッド19は、図1に示すように、筒状で
あり、上型取付部16に水平方向に貫通した貫通孔22
に挿通しており、ロッド19の中央部から右側部分23
の外形を貫通孔22の内径よりも大きく形成してある。
そして、このロッド19の中央部の段部24が上型取付
部16の右側面18と当接しており、この状態でロッド
19の左端部に設けた雄ねじ25にナット26を螺合し
て締め付けることにより、ロッド19を上型取付部16
に固定して取り付けている。このロッド19の内孔27
の左端部は開口しており、内孔27の右端部はボルト2
8を螺合させて閉塞してある。この左端部の開口がシリ
ンダ装置17に対して圧油を給排するための給排口29
である。この給排口29が請求項1、2に記載の供給口
である。
【0016】シリンダ20は、図1に示すように、ロッ
ド19の右端部に螺合結合しており、図の左側、即ち、
上型取付部16側を凹状に形成してある。
【0017】ピストン21は、図1に示すように、環状
に形成してあり、内側にロッド19が挿通されており、
外周面がシリンダ20の内周面と当接している。そし
て、このピストン21は、シリンダ20及びロッド19
に沿って所定のストロークの範囲で摺動可能に形成して
ある。また、ピストン21の右側面とシリンダ20の内
面とロッド19の外周面とにより部屋30を形成してお
り、この部屋30はロッド19の右側端部に穿設されて
いる小孔31を介してロッド19の内孔27と連通して
いる。
【0018】そして、図1に示すように、ピストン21
の左側位置にコイルばね32を配置してある。このコイ
ルばね32は、右側端部がピストン21の左側面と当接
し、左側端部がロッド19に突設した凸部33と係合し
ており、ピストン21を図1の右方向に付勢している。
【0019】また、図1に示すように、ロッド19の略
中央部には、環状のクランプ部材34が係合している。
このクランプ部材34は、ロッド19に沿って、図1の
左右の方向に移動自在であり、右側方向へはピストン2
1の左側面と当接するまで移動が可能であり、左方向へ
は上型取付部16の右側面18と当接するまで移動が可
能である。
【0020】なお、図1に示す35はピンである。この
ピン35は、ロッド19に設けてあり、クランプ部材3
4の内壁に設けた溝36に係合して、ロッド19の回り
止めの機能を果たしている。そして、37は、Oリング
である。
【0021】図2は、複数台の上型固定装置38を上型
取付部16に取り付けた状態を示すプレスブレーキ39
の背面図である。ただし、コラムは省略している。図2
に示すように、複数の各ロッド19に設けた給排口29
は、金属管40を介して夫々連通している。そして、こ
の金属管40の右側端部の開口は、油圧ホース41を介
して油圧ユニット(図示せず)と接続している。
【0022】上記構成のプレスブレーキの上型固定装置
は、シリンダ装置17と上型取付部16とを筒状のロッ
ド19を介して結合してあり、この筒状のロッド19の
開口部をプレスブレーキ39の背面側に設けてある。そ
して、この開口部を給排口29として使用しているの
で、シリンダ装置17と油圧ユニットとを接続する為の
金属管40を、図2に示すように、プレスブレーキ39
の背面側に設けることができる。これにより、図1に示
すように、プレスしたワークの長大部13側の縁部12
が移動する位置には、圧油の流路となる金属管40及び
ホース41が位置しておらず、従って、従来例の上型固
定装置において問題とされているワーク11の縁部12
との衝突による金属管40及びホース41の損傷を防止
することができる。
【0023】そして、この実施例の上型固定装置38
は、シリンダ装置17を上型取付部16に固定している
ロッド19に内孔27を設け、この内孔27を使用して
圧油をシリンダ装置17に対して給排している。これに
より、上型取付部16等を含むプレスブレーキ39の本
体に、圧油の流路としての金属管40を挿通するための
専用の貫通孔22を別個に設ける必要がない。また、シ
リンダ装置17に対する圧油の給排口29をプレスブレ
ーキ39の背面側に設けた状態で、シリンダ装置17を
プレスブレーキ39の正面側に取り付けることができる
ので、シリンダ装置17の例えばOリング37等の部品
交換の作業を従来と同様にプレスブレーキ39の正面側
から行うことができ、作業性を損なわないようにするこ
とができる。
【0024】次に、上型7を上型取付部16に着脱する
手順を説明する。図1は、上型固定装置38が上型7を
上型取付部16に固定している状態を示す断面図であ
る。即ち、油圧ユニットから流出した圧油がホース4
1、金属管40、ロッド19の給排口29、ロッド19
の内孔27及び小孔31内の圧油をシリンダ20内の部
屋30側に移動させており、これにより、部屋30内の
圧油がピストン21を図1の左方向に移動させている。
従って、ピストン21は、コイルばね32のばね力に抗
してクランプ部材34を上型取付部16側に押圧して移
動させている。これにより、クランプ部材34は、図1
に示すように、クランプ部材34の下端部と上型取付部
16との間に上型7の上端部を強力に挟み込むことがで
き、その結果、上型7を上型取付部16に固定すること
ができる。なお、ピストン21のクランプ部材34に対
する締めしろをaとしている。このように、上型7を上
型取付部16に固定した状態で上型取付部16、即ち、
ラムを下降させることにより、図1に示すように、ワー
ク11(薄板)をプレスして、屈曲形成することができ
る。
【0025】次に、上型7を上型取付部16から取り外
すときは、まず、上型取付部16(ラム)を上昇させた
状態にする。そして、油圧ユニットからの圧油の流出を
停止させて、シリンダ20の部屋30内の油圧を低下さ
せればよい。即ち、部屋30内の油圧が低下すると、コ
イルばね32の付勢力によりピストン21が図1の右方
向に移動する。これにより、クランプ部材34と上型取
付部16とが上型7を挟み込んでいる力が解除され、上
型7を上型取付部16から取り外すことができる。
【0026】ただし、上記実施例は、図1に示す給排口
29に金属管40を接続して、シリンダ装置17と油圧
ユニットとを接続したが、この給排口29から金属管4
0を取り外してこの給排口29にボルトを螺合して閉塞
すると共に、内孔27の右側端部の開口を閉塞するボル
ト28を取り外して、この開口に金属管40を接続して
もよい。つまり、このシリンダ装置17を上型取付部1
6に取り付けた状態のままで、プレスしたワーク11が
プレスブレーキ39の金属管40、ホース41等に衝突
しないように、金属管40を接続する位置をプレスブレ
ーキ39の背面側又は正面側と任意に選択することがで
きる。
【0027】そして、上記実施例では、シリンダ装置1
7を上型取付部16の正面側に取り付けたが、上型取付
部16の形状等に応じて、このシリンダ装置17を例え
ば図1と同様にして上型取付部16の背面側に取り付け
ることができる。
【0028】また、上記実施例では、油圧の力で上型取
付部16とクランプ部材34との間に上型を挟み込んで
固定するプレスブレーキの上型固定装置38において、
このシリンダ装置17の給排口29をプレスブレーキ3
9の背面側に設けた例を示したが、上型を固定するクラ
ンプ力はばねの力を利用し、ばねの力に抗して上型を緩
めるアンクランプ力は油圧の力を利用するプレスブレー
キの上型固定装置38において、そのシリンダ装置の給
排口をプレスブレーキ39の背面側に設けた構成とする
ことができる。
【0029】上記実施例では、1つの上型取付部16に
複数台の上型固定装置38(図2には5台が現れてい
る。)を取り付けた例を示したが、上型取付部16の長
さ等に応じて所望台数の上型固定装置38を取り付ける
ことができる。
【0030】
【考案の効果】本考案によると、供給口をプレスブレー
キの背面側に設け、シリンダ装置に対して圧力流体を給
排するための金属管又はホース等の流路をプレスブレー
キの背面側に設けることができる構成としたことによ
り、ワークをプレスした際に、プレスブレーキの正面側
に位置するワークの縁部によって金属管又はホース等の
流路が損傷を受けないようにすることができるという効
果がある。つまり、プレスブレーキの背面側にはこのプ
レスブレーキのコラムが設けられているので、ワークの
プレス位置(屈曲位置)から縁部までの距離の長いワー
クをプレスする場合、ワークの縁部がコラムと接触しな
いように、ワークの長大部をプレスブレーキの正面側に
配置してワークをプレスすることが一般的に行われてい
る。従って、ワークをプレスした時、その長大部がプレ
スブレーキの正面側の各種部品に衝突することがある
が、この縁部によって少なくとも金属管又はホース等の
流路が損傷を受けないようにすることができる。
【0031】そして、例えばパンチ等の上型及びダイス
等の下型を着脱する作業、ワークをプレスブレーキに対
して着脱する作業は、プレスブレーキの正面側で行われ
る為に、金属管又はホースをプレスブレーキの背面側に
設けることができる構成としたことにより、金属管等が
無い分だけ正面側のスペースが広くなり、作業をし易く
することができるという効果がある。
【0032】また、第2の考案によると、シリンダ装置
の上型取付部に対する着脱と同時に流路に対する着脱も
行うことができるので、シリンダ装置の例えばOリング
等の保守、点検を従来よりも極めて簡単かつ迅速に行う
ことができるという効果がある。つまり、図3に示す油
圧ホース6が本考案のシリンダ20には接続されていな
いので、シリンダ20をロッド19に対して極めて簡単
に着脱できるからである。
【0033】更に、本考案によると、油圧ユニットとシ
リンダ装置とを接続する流路を従来のようにシリンダ装
置に直接接続しておらず、ロッドを介して接続している
ので、シリンダ装置を着脱するときに流路を動かさずに
済み、その結果、流路を従来の柔軟性を有するホースに
代えて金属管を使用することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例のプレスブレーキの上型固
定装置の縦断面図である。
【図2】同実施例の複数台の上型固定装置を取り付けた
プレスブレーキの背面図である。
【図3】従来のプレスブレーキの上型固定装置の縦断面
図である。
【符号の説明】
7 上型 16 上型取付部 17 シリンダ装置 19 ロッド 27 内孔(ロッド) 29 給排口

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給された圧力流体によってピストンが
    移動することにより、上型取付部とクランプ部材との間
    に上型を挟み込んで固定するクランプ力、又は上型取付
    部とクランプ部材との間に挟み込まれて固定されている
    上型を緩めるアンクランプ力、を発生するシリンダ装置
    を有するプレスブレーキの上型固定装置において、 上記シリンダ装置がロッドを介して上記上型取付部と結
    合し、上記ロッドを上記プレスブレーキの背面側に開口
    する筒状に形成し、上記開口を上記シリンダ装置に圧力
    流体を供給することができる供給口とした構成であるこ
    とを特徴とするプレスブレーキの上型固定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプレスブレーキの上型
    固定装置において、プレスブレーキの正面側に上記ロッ
    ドの一方の端部を突出させて、上記シリンダ装置を該一
    方の端部に着脱自在に取り付けた構成としたことを特徴
    とするプレスブレーキの上型固定装置。
JP1992072815U 1992-09-25 1992-09-25 プレスブレーキの上型固定装置 Expired - Lifetime JP2588950Y2 (ja)

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