JP2588777B2 - 発泡用フェノール樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

発泡用フェノール樹脂組成物の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主として構造物の耐火断熱材に利用される
酸硬化型フェノール樹脂発泡体の製造に有用な発泡用フ
ェノール樹脂組成物の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、フェノール樹脂発泡体は、低発煙性で有害ガス
の発生が殆どなく且つ耐燃・耐熱性に富むため、建材を
はじめ一般工業用資材等の用途において耐火断熱材とし
て注目されるようになってきた。
ところが、周知の如くフェノール樹脂発泡体は、気泡
を形成する壁膜が脆弱で破壊され易いため、発泡体の製
造時又は製造後に発泡剤が気泡より散逸して断熱性能の
低下を招くという欠点を有する。
そこで、本発明者らは先に液状フェノール樹脂、酸性
硬化剤、発泡剤、整泡剤及び糖類を必須成分とする配合
組成物を発泡硬化させてなるフェノール樹脂発泡体を提
案した(特開昭61−238833号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記特開昭61−238833号公報記載のフェノール樹脂発
泡体は、従来のフェノール樹脂発泡体と比較して耐脆弱
性(フライアビリティー)や断熱性及びその経時安定性
(常温)において優れたものであるが、更に詳細に検討
したところ、発泡体の重量及びコスト低減のため低密度
化したり、又は温度変化の激しい環境下に発泡体を放置
した際に断熱性能の低下を生じることが判明し、用途的
に大きな制約を受けるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、特開昭61−238833号公
報に記載の発明の有する特長を保持し、しかも断熱性能
に対する低密度化又は環境温度の影響が少ないフェノー
ル樹脂発泡体の製造に適した発泡用フェノール樹脂組成
物の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
発泡用フェノール樹脂組成物を製造する本発明の方法
は、レゾール型フェノール樹脂、酸性硬化剤、発泡剤、
整泡剤及び糖類を必須成分として含有する発泡用フェノ
ール樹脂組成物を製造するにあたり、該レゾール型フェ
ノール樹脂として、フェノール類とアルデヒド類を金属
イオン形成能を有する触媒の存在下で付加縮合反応させ
た後、イオン交換樹脂として弱酸性陽イオン交換樹脂の
みと接触せしめて脱触媒処理を施し、かつ該触媒の残存
量が金属元素換算で該レゾール型液状フェノール樹脂の
固形分100重量部あたり0.1重量部未満とすることを特徴
とするものである。
本発明において製造されるレゾール型フェノール樹脂
とは、フェノール類とアルデヒド類とを、例えばフェノ
ール類1モルに対してアルデヒド類0.8モル以上、好ま
しくは1〜4モルの割合で、金属イオン形成能を有する
触媒の存在下で付加縮合反応させ、次いで脱触媒処理を
施し、望ましくは更に濃縮することにより調製されるレ
ゾール型液状フェノール樹脂(以下単にレゾール樹脂と
いう)であり、かつ該触媒の残存量が金属元素換算で該
レゾール樹脂の固形分100重量部あたり0.1重量部未満に
調整されたものをいう。なお、ここでいう固形分とは、
アルミ箔容器(100mm×100mm)に10±0.1gのレゾール樹
脂を採秤した後、180℃の熱盤上で40分間放置して得ら
れる不揮発分(重量部又は重量%で表示)を意味する。
又、触媒の残存量とは、原子吸光法により求めるレゾー
ル樹脂中の金属含有量をその固形分100重量部あたりに
換算した重量部又は重量%で表示したものである。
上記フェノール類としては、通常、フェノールのほか
に、クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール、p
−t−ブチルフェノールの如きアルキルフェノール類、
レゾルシノール、カテコール、ピロガロールの如き多価
フェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールFの
如きビスフェノール類、クレゾール残渣、レゾルシノー
ル残渣、カテコール残渣、ビスフェノールA残渣の如き
フェノール系精製残渣等が使用される。一方、アルデヒ
ド類としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、ア
セタールの如きホルムアルデヒド供給物質のほかに、グ
リオキザール、フルフラールの如きホルムアルデヒド同
効物質などが使用される。なお、フェノール類やアルデ
ヒド類は、いずれも上記例示物に限定されるものではな
く、又それぞれ2種以上を組み合せて使用してもよい。
また、上記金属イオン形成能を有する触媒としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
燐酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、
水酸化物バリウム、水酸化物カルシウム、酸化カルシウ
ムの如きアルカリ性金属化合物、硼酸亜鉛、酢酸亜鉛、
酢酸鉛、ナフテン酸鉛、塩化亜鉛の如き酸性二価金属塩
及びこれらの混合物等が使用される。なかでも特に触媒
活性が高くしかも後述する弱酸性陽イオン交換樹脂で効
率よく除去可能なカリウム、ナトリウム、リチウム又は
バリウム等の水溶性塩が好ましい。
次に、上記触媒の除去、いわゆる脱触媒処理には、中
和/ろ過処理、水洗処理、又はキレート樹脂若しくは陽
イオン交換樹脂処理等の方法が採用できるが、弱酸性陽
イオン交換樹脂による処理方法が次の理由から好ましく
採用される。すなわち、弱酸性陽イオン交換樹脂は、強
酸性陽イオン交換樹脂を用いた場合に観察される不都
合、例えば、イオン交換樹脂の表内層部における反応生
成物のゲル化によって、イオン交換樹脂の再生が不可能
となり、レゾール樹脂の製造コスト上の不利は免れない
こと、また処理後の反応生成物は、pH2.0未満の強酸性
に低下しているため、濃縮時に異常な分子量の増大もし
くはゲル化を招く虞があり、又得られたレゾール樹脂は
貯蔵安定性に劣るなどの不都合を回避できるからであ
る。
かかる弱酸性陽イオン交換樹脂の好適なものとして
は、アクリル酸又はメタクリル酸とジビニルベンゼンと
の共重合体でカルボン酸交換基を有するアクリル酸系又
はメタクリル酸系H型陽イオン交換樹脂、具体的には、
ダイヤイオンWK10、ダイヤイオンWK11、ダイヤイオンWK
20〔三菱化成工業(株)製商品名〕、レバチットCNP−8
0〔三井東圧ファインケムカル(株)製商品名〕等の市
販品が挙げられる。そのほか、例えば、フェノール系樹
脂、スチレン樹脂又はスチレンとジビニルベンゼンとの
共重合体等の基体樹脂にカルボン酸、正リン酸、亜リン
酸、次亜リン酸、ホスホン酸の如き弱酸性交換基を導入
したもの、さらには、−COONaの如き塩型交換基を有す
る弱酸性陽イオン交換樹脂を塩酸又は硫酸等によりH型
に転換処理したものなどが例示される。
なお、これら弱酸性陽イオン交換樹脂の形状および含
水率については特に制限はなく、所望に応じた粉状、顆
粒状、ビーズ状、繊維状、フイルム状等の任意形態で、
又所望に応じた含水率に調節して用いることができる。
上記の弱酸性陽イオン交換樹脂を用いる脱触媒処理方
法については、特に制限はされず、例えば、該イオン交
換樹脂固定床に反応生成物を連続的に注入して接触処理
する連続処理方法、又は該イオン交換樹脂と反応生成物
の共存系に機械的撹拌又は超音波振動を与えつつ接触処
理するバッチ処理方法などが所望に応じて適宜選択され
る。
本発明において使用される整泡剤としては、特に制限
はなく、当該技術分野において従来利用されてきた各種
の整泡剤をいずれも適用できる。なかでも好ましくは、
ポリシロキサン系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールエチレンオキサイド付加物等の非イオン
界面活性剤であり、より好ましくは、新規な非イオン界
面活性剤として見出したヒマシ油エチレンオキサイド付
加物の部分若しくは完全アセチル化物を用いることによ
って、本発明の目的(特に断熱性能の改善)をより効果
的に達成することができる。なお、この種の界面活性剤
は、ヒマシ油1モルとエチレンオキサイド20〜70モルと
を付加反応させて得られるヒマシ油エチレンオキサイド
付加物に、例えば無水酢酸、塩化アセチル、氷酢酸の如
きアセチル化剤を反応させてヒドロキシル価を15mgKOH/
g以下に調整することによって製造することができる。
通常、整泡剤の使用量はレゾール樹脂の固形物100重量
部あたり0.1〜10重量部である。
本発明において使用される酸性硬化剤としては、特に
制限はなく、当該技術分野で従来慣用されているパラト
ルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタキシレン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン
酸、ポリメリックスルホン酸、スチレンスルホン酸の如
き有機スルホン酸、リン酸、硫酸の如き無機酸及びこれ
らの混合物などが例示される。通常、該酸性硬化剤の使
用量はレゾール樹脂の固形分100重量部あたり3〜100重
量部である。
本発明において使用される発泡剤は、主として要求さ
れる断熱性能に応じて適宜選択されるが、通常はハロゲ
ン化炭化水素類、例えばメチレンクロライド、1,2−ジ
クロロエタン、トリクロルエタン、テトラクロロメタン
の如きクロロ炭化水素類、トリクロロモノフルオロメタ
ン、ジクロロモノフルオロメタン、1,1,2−トリクロロ
トリフルオロエタン、1,2−ジクロロテトラフルオロエ
タン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1−ジク
ロロ−2,2,2−トリフルオロエタンの如きハロゲン化フ
ルオロカーボン類及びこれらの混合物などが使用され
る。これらのなかでも断熱性能の面で有利なハロゲン化
フルオロカーボン類が特に好ましい。そのほか、使用目
的に応じてブタン、ペンタン、ヘキサンの如き脂肪族炭
化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル
の如き脂肪族エーテル類、炭酸水素ナトリウムの如き化
学的発泡体などを単独で又は上記ハロゲン化炭化水素類
と混合して用いることもできる。通常、これらの発泡剤
の使用量はレゾール樹脂の固形分100重量部あたり1〜5
0重量部である。
本発明において使用される糖類としては、単糖類、二
糖類、三糖類、多糖類及びこれらの混合物を挙げること
ができる。具体的にはリボース、キシロース、アラビノ
ース、ブドウ糖、マンノース、ガラクトース、果糖、麦
芽糖、乳糖、庶糖、糖蜜、ラフィノース、ゲンチアノー
ス、スタキオース、カルボキシメチルセルロースやヒド
ロキシエチルセルロースの如きセルロース類、コンスタ
ーチや馬鈴薯澱粉の如き澱粉類、アラビアゴム、フルク
タン等が例示されるが、なかでも特に庶糖、糖蜜、果
糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、アラビアゴムなどが好ま
しい。通常、該糖類の使用量はレゾール樹脂の固形分10
0重量部あたり0.1〜50重量部である。
また、発泡用フェノール樹脂組成物には、前記した成
分のほかに、必要に応じて種々の添加物、例えばレゾル
シノールやアルキルレゾルシノールの如き硬化促進剤、
尿素、メラミンの如きホルムアルデヒド捕捉剤、亜鉛粉
末の如き中和剤、メラミン系樹脂、含リン系化合内、含
ハロゲン系化合物の如き難燃剤、シラスバルーン、ガラ
スバルーン、多孔質骨材、木粉の如き無機系又は有機系
充填材、セラミック繊維、ガラス繊維、炭素繊維、フェ
ノール繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維の如き繊維補
強材、ポリイソシアネートのような耐食剤、そのほか可
塑剤、着色剤などを配合することができる。
本発明の発泡用フェノール樹脂組成物の調製は、レゾ
ール型液状フェノール樹脂、酸性硬化剤、発泡剤、整泡
剤、糖類及び必要に応じて配合する各種の添加物を、使
用目的に応じた公知の発泡性組成物の調製方法、例えば
バッチ又は連続高速撹拌方式、スプレー方式、フロス方
式等の混合法に基づいて行うことができる。
かくして得られた本発明のフェノール樹脂発泡組成物
は、使用目的に応じた各種発泡法、例えば連続発泡法、
モールド発泡法、現場発泡法又は含浸発泡法等によりフ
ェノール発泡体に形成され、主に天井材、内壁材、外壁
材、床下地材、雨戸、自動車天井材、電気冷蔵庫、ショ
ーケース、タンク、運搬容器、配管などの耐火断熱材と
して使用される。
〔作 用〕
本発明の発泡用フェノール樹脂組成物においては、金
属イオン形成性触媒の残存量が極めて少ないレゾール樹
脂を用いるため、気泡膜の破壊を引き起こす要因の一つ
と想定される中和塩(酸硬化剤との反応による)の生成
量が極めて少なく、しかも糖類により造膜性が向上し且
つ成膜には塑性(粘り性)が付与されるので気泡膜の破
壊が著しく抑制される。そのため低密度化又は環境温度
の変化等による断熱性能の低下が防止されるものと推察
される。
〔実施例〕
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。な
お、実施例及び比較例中に示した「%」は、特に断らな
い限り「重量%」を表し、又レゾール樹脂に関する前述
以外の特性値測定及びその発泡体の物性評価は以下の通
りである。
1. 「粘度」はB型粘度計、「pH」はpHメーター及び
「水分」はカールフィシャー法によりそれぞれ測定し
た。
2. 「数平均分子量」はゲルパーミエーションクロマト
グラフィーにより、標準ポリスチレンによる検量線を用
いて測定した。
3. 「密度」はJIS A 9514、「熱伝導率」は22±2℃の
雰囲気下、70×100×30mmの試料を使用し、TC−32型熱
伝導率計(京都電子工業(株)製)を用いた熱線法、
「酸素指数」はJIS K 7201によりそれぞれ測定した。
4. 「ヒートサイクルテスト」は10℃で12時間〜80℃で
12時間を1サイクルとして熱履歴を10回繰り返した後の
熱伝導率を熱線法で測定し、温度変化による断熱性能の
低下を評価した。
〔実施例1〕 (レゾール型液状フェノール樹脂の製造) 還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた反応釜に、フェ
ノール30kg、47%ホルマリン34.6kg及び20%水酸化カリ
ウム水溶液1.5kgを仕込み、撹拌下に昇温して約100℃で
90分間付加縮合反応させた後、約50℃に冷却した。得ら
れた反応生成物の粘度は30cp/50℃であった。
次いで、弱酸性陽イオン交換樹脂レバチットCNP−80
〔三井東圧ファインケミカル(株)製商品名、アクリル
系COOH型、総交換容量4.8meq/ml〕3kgを投入し、約50℃
で80分撹拌混合して脱触媒処理を行った。弱酸性陽イオ
ン交換樹脂をろ別して得た反応生成物のpHは4.8であっ
た。更に、この反応生成物を60mmHgの真空下で加熱濃縮
してレゾール型液状フェノール樹脂を得た(以下樹脂A
という)。得られた樹脂Aは、粘度4000cp/25℃、数平
均分子量270、水分11.0%、固形分79%、カリウム含有
量0.025%であった。なお、回収した弱酸性陽イオン交
換樹脂の総交換容量は1.8meq/mlに低下していたもの
の、その表面においては反応生成物のゲル化物付着など
の異常は見られなかった。そこで、この弱酸性陽イオン
交換樹脂をメタノールで洗浄し、塩酸水溶液で再生処理
を施し、純粋で洗浄したところ総交換容量は4.7meq/ml
に回復し再利用が可能であることが確認された。
(発泡用フェノール樹脂組成物及び発泡体の製造) 次に、上記樹脂A10Kgに糖類として庶糖0.6kg、整泡剤
としてパイオニンD−245A〔竹本油脂(株)製商品名、
ヒマシ油の45モルエチレンオキサイド付加物の部分アセ
チル化物でヒドロキシル価3mgKOH/g〕0.3kgを混合溶解
させたものをI液、発泡剤としてフロン113〔旭ガラス
(株)製商品名、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタ
ン〕をII液、酸性硬化剤として65%フェノールスルホン
酸水溶液をIII液として準備し、これをI液:II液:III液
=100:20:16の重量割合で、フェノールフォーム用発泡
機PA−210〔東邦機械(株)製商品名〕を用いて混合し
発泡用フェノール樹脂組成物を調製し、これを坪量75g/
m2のクラフト紙を敷き詰めた70℃温調モールド内に手早
く注入し、軽く加圧しながら発泡硬化させて発泡体(18
00mm×900mm×25mm)を作製した。
得られた発泡体は、前記試験法により、20℃で7日間
放置後の諸物性、及び20℃で30日間放置後の熱伝導率を
それぞれ測定した。その結果を表1に示す。
〔実施例2〜4〕 実施例1において、整泡剤の種類を代えた以外は同様
に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びその発泡体
を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様に処理し
前記試験法によりその諸物性を測定した。その結果を表
1に示す。
〔実施例5〕 実施例1において、I液:II液:III液の配合割合を10
0:15:15とした以外は同様に操作して発泡用フェノール
樹脂組成物及びその発泡体を作製した。得られた発泡体
は実施例1と同様に処理し、前記試験法により諸物性を
測定したその結果を表1に示す。
〔実施例6〕 実施例1において、弱酸性陽イオン交換樹脂レバチッ
トCNP−80を3kgから2.5kgに変更した以外は同様に操作
してレゾール型液状フェノール樹脂を得た(以下樹脂B
という)。得られた樹脂Bは粘度4500cp/25℃、数平均
分子量272、水分11.2%、固形分79%、カリウム含有量
0.089%であった。なお、脱触媒処理を施して得た濃縮
前の反応生成物のpHは5.9であった。
次いで、樹脂Aに代えて樹脂Bを用いた以外は同様に
操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びその発泡体を
作製した。得られた発泡体は実施例1と同様に処理し前
記試験法によりその諸物性を測定した。その結果を表1
に示す。
〔実施例7〕 実施例1において、弱酸性陽イオン交換樹脂であるレ
バチットCNP−80をダイヤイオンWK11〔三菱油化(株)
製商品名、メタクリル系COOH型、総交換容量2.9meq/m
l〕4.5kgに変更した以外は同様に操作してレゾール型液
状フェノール樹脂を得た(以下樹脂Cという)。得られ
た樹脂Cは粘度4600cp/25℃、数平均分子量273、水分1
1.3%、固形分79%、カリウム含有量0.063%であった。
なお、脱触媒処理を施して得た濃縮前の反応生成物のpH
は5.4であった。
次いで、樹脂Aに代えて樹脂Cを用いた以外は実施例
1と同様に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びそ
の発泡体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様
に処理し前記試験法によりその諸物性を測定した。その
結果を表1に示す。
〔実施例8〕 実施例1において、弱酸性陽イオン交換樹脂として再
生処理回数20回目のレバチットCNP−80を用いた以外は
同様に操作してレゾール型液状フェノール樹脂を得た
(以下樹脂Dという)。得られた樹脂Dは粘度4200cp/2
5℃、数平均分子量273、水分10.9%、固形分79%、カリ
ウム含有量0.038%であった。なお、脱触媒処理を施し
て得た濃縮前の反応生成物のpHを5.0であった。
次いで、樹脂Aに代えて樹脂Dを用いる以外は実施例
1と同様に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びそ
の発泡体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様
に処理し前記試験法によりその諸物性を測定した。その
結果を表1に示す。
〔比較例1〕 実施例1に記載した反応釜にフェノール30kg、47%ホ
ルマリン34.6kgおよび20%水酸化カリウム水溶液1.5kg
を仕込み、撹拌下に昇温して約100℃で90分間付加縮合
反応させた後、約50℃に冷却した。得られた反応生成物
の粘度は31cp/50℃であった。次に、40%フェノールス
ルホン酸水溶液を加えてpH5.8に調整し、60mmHgの真空
下で加熱濃縮して粘度4500cp/25℃、数平均分子量268、
水分11.2%、固形分78%、カリウム含有量0.564%のレ
ゾール型液状フェノール樹脂を得た(以下樹脂Eとい
う)。
次いで、樹脂Aに代えて樹脂Eを用いた以外は実施例
1と同様に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びそ
の発泡体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様
に処理し前記試験法によりその諸物性を測定した。その
結果を表1に示す。
〔比較例2〕 実施例1において、樹脂Aに代えて樹脂Eを用い且つ
I液:II液:III液の配合割合を100:15:15とした以外は同
様に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びその発泡
体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様に処理
し前記試験法によりその諸物性を測定した。その結果を
表1に示す。
〔比較例3〕 実施例1において、弱酸性陽イオン交換樹脂レゾール
CNP−80を3kgから2kgに変更した以外は同様に操作して
レゾール型液状フェノール樹脂を得た(以下樹脂Fとい
う)。得られた樹脂Fは粘度4700cp/25℃、数平均分子
量265、水分11.3%、固形分78%、カリウム含有量0.192
%であった。なお、脱触媒処理を施して得た濃縮前の反
応生成物のpHは7.5であった。
次いで、樹脂Aに代えて樹脂Fを用い且つI液:II液:
III液の配合割合を100:20:19とした以外は実施例1と同
様に操作して発泡用フェノール樹脂組成物及びその発泡
体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様に処理
し前記試験法によりその諸物性を測定した。その結果を
表1に示す。
〔比較例4〕 実施例1において、樹脂Aに代えて樹脂Fを用い且つ
I液:II液:III液の配合割合を100:15:18とした以外は実
施例1と同様に発泡用フェノール樹脂組成物及びその発
泡体を作製した。得られた発泡体は実施例1と同様に処
理し前記試験法によりその諸物性を測定した。その結果
を表1に示す。
〔比較例5〕 実施例1に記載した反応釜にフェノール30kg、47%ホ
ルマリン34.5kgおよび20%水酸化カリウム水溶液1.5kg
を仕込み、撹拌下に昇温して約100℃で90℃分間付加縮
合反応させた後、約50℃に冷却した。得られた反応生成
物の粘度は30cp/50℃であった。
次いで、強酸性陽イオン交換樹脂SP−112TS〔三井東
圧ファインケミカル(株)製商品名、スチレン系SO3H
型、総交換容量1.7meq/ml〕8kgを投入し、約50℃で80分
間撹拌混合して脱触媒処理を行った。強酸性陽イオン交
換樹脂をろ別して得た反応生成物のpHは2.8であった。
更に、この反応生成物を60mmHgの真空下で加熱濃縮を行
ったところ途中でゲル化して目的とするレゾール型液状
フェノール樹脂を得ることができなかった。また、回収
した強酸性陽イオン交換樹脂の表面にはゲル化したフェ
ノール樹脂が付着し、イオン交換樹脂自体も薄茶色から
赤色に変化しており、又これをメタノールで洗浄し、塩
酸水溶液で処理し、純粋洗浄した後、その総交換容量を
測定した結果は0.1meq/mlであり再生不能であることが
確認された。
〔発明の効果〕 以上に説明した通り、本発明で得られる発泡用フェノ
ール樹脂組成物は、特開昭61−238833号公報に記載され
る優れた耐燃性、耐脆性及び断熱性等の性能を保持し、
しかも断熱性能に対する低密度又は環境温度の影響が少
ないフェノール樹脂発泡体を提供することができる。ま
た、低密度化に伴い軽量化及びコスト低減により施工作
業性や経済性が改善されるなどの利点を付与することが
できる。更に、本発明方法によるときは、上述の如き優
れた性能や利点を備えた発泡用フェノール樹脂組成物に
有用な金属イオン形成性触媒の少ないレゾール型液状フ
ェノール樹脂を濃縮時でもゲル化を生じることなく安全
に、しかも簡便かつ効率的に、更には弱酸性陽イオン交
換樹脂の再生使用に伴う低コストで製造することが可能
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 全弘 愛知県丹羽郡扶桑町大字南山字名字新津 26―4 旭有機材工業株式会社愛知工場 内 (72)発明者 為木 和雄 愛知県丹羽郡扶桑町大字南山字名字新津 26―4 旭有機材工業株式会社愛知工場 内 (56)参考文献 特開 昭61−238833(JP,A) 特開 昭51−41791(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レゾール型フェノール樹脂、酸性硬化剤、
    発泡剤、整泡剤及び糖類を必須成分として含有する発泡
    用フェノール樹脂組成物を製造するにあたり、該レゾー
    ル型フェノール樹脂として、フェノール類とアルデヒド
    類を金属イオン形成能を有する触媒の存在下で付加縮合
    反応させた後、イオン交換樹脂として弱酸性陽イオン交
    換樹脂のみと接触せしめて脱触媒処理を施し、かつ該触
    媒の残存量が金属元素換算で該レゾール型液状フェノー
    ル樹脂の固形分100重量部あたり0.1重量部未満とするこ
    とを特徴とする発泡用フェノール樹脂組成物の製造方
    法。
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