JP2588521B2 - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JP2588521B2
JP2588521B2 JP62057082A JP5708287A JP2588521B2 JP 2588521 B2 JP2588521 B2 JP 2588521B2 JP 62057082 A JP62057082 A JP 62057082A JP 5708287 A JP5708287 A JP 5708287A JP 2588521 B2 JP2588521 B2 JP 2588521B2
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丈人 松木
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はゴルフボールに関する。
(従来の技術) ゴルフボールは大きく分けて糸巻きコアを用いる糸巻
きゴルフボールと糸巻きコアを用いないソリッドゴルフ
ボールが存在する。ソリッドゴルフボールは更に細分さ
れて、全体が均一ないわゆるワンピースゴルフボール、
単層または複数層のソリッドコアをカバーで被覆した多
層構造のゴルフボールに分類される。これらいずれの形
態のゴルフボールにおいても、その一部または全部がゴ
ム組成物を加硫・成形することにより得られた弾性部分
(例えば、ソリッドコアまたは糸巻きコアの芯)を有し
ている。
上記弾性部分を形成するゴム組成物はポリブタジエン
等の基材ゴム、過酸化物等の遊離基開始剤、不飽和カル
ボン酸の金属塩等の共架橋剤およびその他の添加剤から
なる。この組成物において、共架橋剤として用いられる
不飽和カルボン酸金属塩はジクミルパーオキサイドなど
の遊離基開始剤によってポリブタジエン主鎖にグラフト
され、硬度および耐久性の向上をはかる。
(発明が解決しようとする問題点) 不飽和カルボン酸の金属塩は一般に基材ゴム100部
(重量部、以下同様)に対して15〜60部とかなり多量に
配合されるが、混練の際、ロール表面に激しく付着し、
ロール作業が非常に困難である。またゴム中で凝集塊を
形成しやすいため分散性が悪く、配合した不飽和カルボ
ン酸の金属塩が有効に利用されず、その結果、ボールの
硬度が予定外に低くなったり、反撥性能が所望値まで上
昇せず、得られるゴルフボールの打撃音、フィーリング
が低下する。
また、上記欠点を改善するためにステアリン酸等の高
級脂肪酸で共架橋剤を被覆して凝集塊を防ぎ、分散性を
向上させることが提案されている。しかしながら、この
ものは粉体であるため、飛散し易く、作業上および衛生
上好ましくない。また、凝集塊の問題も完全には解消さ
れていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は不飽和カルボン酸の金属塩、特に(a)
天然ゴムおよび/または合成ゴム、(b)アルカリ金
属、アルカリ土類金属、亜鉛族金属から選ばれた金属の
酸化物、水酸化物または炭酸塩のいずれか一種または二
種以上、(c)アクリル酸、(d)高級脂肪酸および
(e)ゴムを溶解し得る有機溶剤を混合し、反応させた
後、有機溶剤を除去することにより得られるアクリル酸
の金属塩である共架橋剤はゴルフボールのゴム組成物中
への分散性が非常に優れていることを見出した。この共
架橋剤は特にゴムを溶解し得る有機溶剤にゴム成分、ア
クリル酸、種々の金属の酸化物・水酸化物および炭酸
塩、高級脂肪酸を加えて反応させ、次いで有機溶剤を除
去して得られる。上記のごとく得られた共架橋剤は結果
的に共架橋剤がゴム成分で被覆ないしゴム成分中で生成
された形となり、さらに分散性に効果のある高級脂肪酸
を含有するものである。そのため、この共架橋剤のゴム
への分散性は、従来の粉体共架橋剤に比べはるかに優れ
ており、ゴム中に際微細に分散する。
上記共架橋剤を用いて得られたゴルフボールは共架橋
剤が微細に分散しているためゴムに効果的にグラフト
し、ゴルフボールの中心から表面にかけて、どの部分も
硬度がほぼ均一となり、従来の粉体共架橋剤配合に比
べ、ボールの反撥性が向上し、さらに耐久性も向上する
ことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は基材ゴム、遊離基開始剤および共架橋
剤を含有するゴム組成物より形成された弾性部分を有す
るゴルフボールにおいて、該共架橋剤が(a)天然ゴム
および/または合成ゴム、(b)アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、亜鉛族金属から選ばれた金属の酸化物、水
酸化物または炭酸塩のいずれか一種または二種以上、
(c)アクリル酸、(d)高級脂肪酸および(e)ゴム
を溶解し得る有機溶剤を混合し、反応させた後、有機溶
剤を除去することにより得られるアクリル酸の金属塩で
あることを特徴とするゴルフボールに存する。
本発明の共架橋剤に用いられる(a)天然ゴムおよび
/または合成ゴムの例としては天然ゴム、ポリイソプレ
ンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソブチレンゴ
ム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプ
ロピレンジエンゴム、ハロゲン化ゴムまたはそれらの混
合物が挙げられる。
高級脂肪酸(d)は具体的には炭素数10〜24の直鎖飽
和または不飽和脂肪酸であり、例えばステアリン酸、パ
ルミチン酸、オレイン酸またはこれらの混合物が挙げら
れる。
アクリル酸の金属塩はアクリル酸(c)とアルカリ金
属、アルカリ土類金属、亜鉛族金属から選ばれた金属の
酸化物、水酸化物または炭酸塩(b)(以下、単に金属
塩類という。)との反応により得られる。本発明の共架
橋剤の場合、このアクリル酸金属塩の形成が天然ゴムお
よび/または合成ゴム(a)、高級脂肪酸(d)および
有機溶剤(e)の混合物中でおこなわれたものを使用す
る。金属塩類の具体例としては酸化亜鉛、水酸化亜鉛等
が挙げられる。
本発明に用いるゴム架橋剤は(a)天然ゴムおよび/
または合成ゴム、(b)金属塩類、(c)アクリル酸、
(d)高級脂肪酸および(e)有機溶剤を混合の後、反
応し、次いで有機溶剤を除去することにより製造する。
この際使用する有機溶剤はゴムを容易に溶解し、かつ留
去し得るものが好ましい。このようなものの例として
は、トリクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、
ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン等であり、さらに
好ましいものは沸点100℃以下のものである。得られた
共架橋材のそれぞれの成分の配合量は混合物の全量に対
し、ゴム成分1〜70重量%、純共架橋剤1〜80重量%、
および高級脂肪酸5〜15重量%である。
上記共架橋剤はゴム組成物中に配合される。共架橋剤
の配合量は基材ゴム100重量部に対して15〜100重量部、
好ましくは20〜70重量部である。
ゴム組成物中の基材ゴムはシス構造を少なくとも40%
以上有する1,4−ポリブタジエンが特に好ましい。ま
た、ポリブタジエンゴムは基材ゴム中に80重量%以上含
有されるのが好ましい。80重量%以下であると反撥弾性
が損なわれる。また所望により該ポリブタジエンに天然
ゴムポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等を
適宜配合してもよい。
ゴム組成物中に配合される遊離基開始剤としてはジク
ミルパーオキサイドやジ−t−ブチルパーオキサイドの
ような有機過酸化物およびアゾビスイソブチロニトリル
のようなアゾ化合物等が例示されるが、特に好ましいも
のはジクミルパーオキサイドである。遊離基開始剤の配
合量は基材ゴム100重量部に対して通常0.3〜3.0重量
部、好ましくは1.0〜2.5重量部である。
ゴルフボールはJIS S−7005−1955の規格値、すなわ
ち直径42.67mm以上(ラージサイズ)、41.15mm以上(ス
モールサイズ)で45.9g以下が定められており、ボール
の比重は必然的に定められる。従ってこれらの値を満足
するために通常不活性充填剤がゴム組成物中に添加され
る。不活性充填剤の例としては硫酸バリウム、酸化亜鉛
等が例示される。また、ゴム組成物中に必要に応じて老
化防止剤等の添加剤を混入してもよい。
本発明によるゴルフボールを形成するゴム組成物は上
記成分をロールやニーダーを用いて混練して得られる。
混練の時間や温度等は通常用いられる範囲で決定され
る。
ゴルフボールは上記ゴム組成物を所定の型内で加硫成
形することにより得られた弾性部分をその一部ないし全
部とするものである。必要により架橋された弾性部分に
樹脂等のカバーを被せてもよい。加硫は通常140〜170℃
の温度で20〜40分行なわれる。
(発明の効果) 本発明のゴルフボールはゴム成分で被覆あるいは、ゴ
ム成分中で均一かつ微細に生成され、高級脂肪酸を含有
した形の共架橋剤を使用することにより効果的に加硫成
形され弾性部分の中心部から表面にかけて、硬度にむら
がなく、均一であり、ボールの反撥性が向上する。ま
た、共架橋剤の分散性が良く、ボールの硬度が均一にな
り、耐久性も向上する。配合ミキシングも容易になり、
作業性が向上し、衛生面でも大きく改善される。
(実施例) 本発明を実施例により更に詳細に説明する。
製造例 (架橋剤の製造) トルエン1500mlとブタジエンゴム(JSR−BR−11)
(日本合成ゴム株式会社製)150gを5ニーダーに仕込
み、攪拌し、ブタジエンゴムをトルエンに溶解した。次
に酸化亜鉛225gを投入し、アクリル酸400gを滴下した。
40℃〜50℃で60分間反応させ、さらにステアリン酸60g
を加えて30分間混合した後、ジャケットに蒸気を通し、
トルエンおよび副生水を回収し、さらに乾燥を続け、ブ
タジエンゴム含有アクリル酸亜鉛760gを得た。
尚、ブタジエンゴムは全体の20重量%であった。
実施例および比較例 表−1に示す配合を用いて、ニーダーにより十分混合
してゴム組成物を形成した。尚、実施例1と比較例1、
実施例2と比較例2、実施例3と比較例3の実質的な配
合は同じである。得られたゴム組成物を型内で160℃で3
0分間加硫して直径38.4mmの内核を得、これにアイオノ
マーカバー(三井デュポンポリケミカル社製ハイミラン
1707)を被覆して、直径42.8mmのツーピースゴルフボー
ルを得た。
得られたツーピースゴルフボールのアクリル酸亜鉛の
分散状態、ボール重量、コンプレッション、反撥指数、
耐久性指数、飛距離および各部分の硬度について評価を
行った。結果を表−1に示す。
判断基準:ポリブタジエンに共架橋剤を配合した時点
で薄いシートにし、肉眼で1cm2当たりの分散不良粒子数
を数え、粒子数が1個以内のものを良好、2個以上を不
良とした。 コンプレッション:PGAコンプレッション 反撥指数:198.4gの金属円筒物を45m/sの速度でボール
に衝突させ金属円筒物、ボールのそれぞれの打撃前後の
相対速度により算出した反撥係数を実施例1を100とし
た指数。 耐久性指数:ボールを45m/sの速度で衝撃板にくり返
し衝突させボールが破壊するまでの衝突回数を実施例1
を100とした指数。 硬度:JCタイプ硬度。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材ゴム、遊離基開始剤および共架橋剤を
    含有するゴム組成物より形成された弾性部分を有するゴ
    ルフボールにおいて、該共架橋剤が(a)天然ゴムおよ
    び/または合成ゴム、(b)アルカリ金属、アルカリ土
    類金属、亜鉛族金属から選ばれた金属の酸化物、水酸化
    物または炭酸塩のいずれか一種または二種以上、(c)
    アクリル酸、(d)高級脂肪酸および(e)ゴムを溶解
    し得る有機溶剤を混合し、反応させた後、有機溶剤を除
    去することにより得られるアクリル酸の金属塩であるこ
    とを特徴とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】アルカリ金属、アルカリ土類金属または亜
    鉛族金属がナトリウム、カルシウム、マグネシウム、バ
    リウム、または亜鉛である第1項記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】高級脂肪酸(d)がステアリン酸、オレイ
    ン酸、パルミチン酸またはそれらの混合物である第1項
    記載のゴルフボール。
  4. 【請求項4】基材ゴムがポリブタジエンゴムである第1
    項記載のゴルフボール。
  5. 【請求項5】遊離基開始剤がジクミルパーオキサイドで
    ある第1項記載のゴルフボール。
  6. 【請求項6】ゴム組成物が基材ゴム100重量部に対し
    て、遊離基開始剤を0.3〜3.0重量部、該共架橋剤を15〜
    100重量部含有する第1項記載のゴルフボール。
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