JP2588292B2 - プレストレストコンクリート板の製造方法 - Google Patents

プレストレストコンクリート板の製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は建築用材料として用いられる孔あき或いは
孔なしのプレストレストコンクリート板(以下「PC板」
と略称する)の製造方法に関する。
従来の技術 PC板は、PC鋼線の緊張配筋によってコンクリート断面
にある定まった応力度状態(プレストレス)を与えたコ
ンクリート板であり、建築物の軽量化、プレハブ化の促
進および工事の安全確保等の面から近年益々多用化され
ている。
このようなPC板の製造方法には、プレテンション方式
とポストテンション方式とがあり、製品工場では一般に
前者を用いることが多いが、プレテンション方式による
PC板の製造方法においても、近時、その生産性の向上、
省力化生産をはかるべく、自動成形機を用いて製造され
ることが多い。
この自動成形機によるPC板の製造は、次のようにして
行われるものである。
即ち、第1図に概要を示すように、長さ150〜200mに
も及ぶ長尺のコンクリート基床(1)上において、先ず
その全長に亘り、基床面上に所定の間隔を隔てゝ所要本
数のPC鋼撚り線(2)を所要の引張り応力度を与えて緊
張状態に張設したのち、ガントリークレーンに吊下げら
れて上記基床(1)上を走行移動するコンクリート打込
成形機(3)により、基床(1)上に硬練りのコンクリ
ート(C)を例えば総厚み10cm程度に打込むものとして
いる。コンクリート打込成形機(3)は、スランプを0c
mとした硬練りコンクリートによるボトム層(C1)とミ
ドル層(C2)の上に更にスランプを5〜10cm程度に調整
したトップ層(C3)を走行移動しながら順次段階的に打
込みつゝ、それに付設する上面型枠部分(4)と側面型
枠部分(図示略)でコンクリート層(C)の上面と両側
面の均しを行い、併せて同時に中空部成形型部分によっ
て中空部の成形を行い、所要の断面形状のPC板に成形し
うるものとなされている。そして、コンクリート層
(C)の打設完了後は、要すれば基床(1)側から所要
の加熱操作を行い、更には上面側の全体に養生シートを
被せて促進下に24時間程度の養生を行い、その後カッタ
ーで所定寸法に切断して基床上に製品としてのPC板を得
るものとしている。
発明が解決しようとする課題 ところが、従来の上記のような製造方法をもって得ら
れるPC板は、上面の仕上がり表面状態は良好であるもの
ゝ、下面側においては表面状態が悪く、多くの凹凸を有
して見栄えに劣るものとなるという本質的な問題点があ
った。この原因は次のような理由による。即ち、上面を
形成するコンクリートのトップ層(C3)は、スランプ5
〜10cm程度の若干の流動性を有するコンクリートが使用
されるため、表面にセメントペーストが行きわたって平
滑な仕上がり状態が得られるものゝ、下面側は、もとも
と粗い面を有するコンクリート基床(1)の表面を型枠
として成形され、しかもボトム層(C1)には比較的骨材
を多く配合したスランプ0cmの十分に硬練り状態のコン
クリートが使われるため、セメントペーストの十分な行
きわたりを期待できず、結果的に多くの凹凸部分を残し
た仕上がりになるものである。
従来製法によるPC板は、このような裏面側の平滑性、
外観に劣るものであるため、それ自体の商品価値が低い
ものとなるばかりでなく、使用に際しても次のような問
題点を生じるものであった。即ち、裏面が露出して外観
されるような場所に使用されるような場合、該面に直接
吹付けやペンキ塗りによる化粧処理を施すことが困難で
あり、予め足場を組んでモルタルシゴキ等の平面平滑仕
上げ工事を行わなければならない。このため、工期、工
事費に多大の負担を生じ、畢竟美しい仕上げ面を要する
ような天井材とか間仕切材等の用途には好適使用し難い
ものであった。
この発明は、上記のような問題点に鑑み、PC板の製造
において、その裏面側、すなわちコンクリート基床側に
面する下面側においても平滑で良好な表面仕上がり状態
が得られる製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的に対して、コンクリート基床面上に
表面平滑な合成樹脂シート、ゴムシート等よりなる型枠
シートを敷設した状態でコンクリートの打設操作を行う
ことを主旨とするものである。
即ち、本発明は、前記目的を達成する手段として、上
面側にPC鋼撚り線を所要の引張応力度を与えて緊張状態
に張設したコンクリート基床上に、その長さ方向に沿っ
て走行移動する上面及び両側面の型枠機能を備えたコン
クリート打設成形機により、硬練りコンクリートの層状
に打設して板状に成形するプレストレストコンクリート
板の製造方法において、コンクリート打設前に上記基床
上面に、コンクリートに対して良好な剥離性を有する柔
軟かつ非吸湿性の離型シートを敷設したのち、該離型シ
ート上でコンクリートの打設成形を行うことを特徴とす
るプレストレストコンクリート板の製造方法を提案する
ものである。
上記離型シートは、その敷設安定性を良好なものとす
るために、予めコンクリート基床面上に表面摩擦抵抗の
大きいゴムシート等の安定用ベースシートを載置敷設
し、該ベースシートを介して離型シートを感圧性接着剤
を介して剥離可能に積層接着するものとすることが好ま
しい。また、離型シートは、表面にスキン層を有する独
立気泡の柔軟な厚さ2〜3mmの発泡ポリエチレンシート
からなるものを用いるのが好適である。
実施例 添附図面の参照のもとにこの発明の実施例について以
下説明する。
コンクリート基床(1)は前述のように例えば長さ15
0〜200mの長尺のものであり、PC板の製造に際しては第
2図に示すように先ずその上面に全長に亘ってベースシ
ート(5)を載置敷設する。該ベースシート(5)は、
可及的表面摩擦係数の大きい材料からなるものを用いる
べきであり、合成ゴムシートを用いるのが普通である。
該シートは裏面に粗面加工が施されたものを用いること
が望ましい。厚さは、2〜3mm程度のものを用いるのが
好適である。厚すぎるものでは取扱いに厄介であると共
に、製造されるPC板の寸法精度に悪影響を及ぼすおそれ
があり、薄すぎるものでは、敷設安定性に欠け、その上
面に積層接着される離型シート(6)を十分に安定に保
持できないものとなるおそれがある。
次に上記ベースシート(5)上には、少なくとも表面
がコンクリートに対する離型性に優れた柔軟かつ非吸湿
性の離型シート(6)を積層接着する。こゝに用いる接
着剤(7)は、ベースシート(5)に対して離型シート
(6)の十分に強固な接着力を発揮してコンクリート打
設時において相対的なずれ動きを完全に阻止しうるもの
であることが必要であるが、加えて爾後剥離を可能とす
るものであることが必要である。従って、感圧性接着剤
が用いられる。また、離型シート(6)自体の材質は特
に限定されるものではなく、各種の合成樹脂シートある
いは表面離型処理の施された厚手の離型紙等も使用可能
であるが、好ましくは表面にポリエチレンフィルムがラ
ミネートされてスキン層が形成された厚さ2〜3mm程度
の独立気泡発泡ポリエチレンシートを用いるのが好適で
ある。かゝる発泡ポリエチレンシートは、市販品として
例えば積水化成品工業株式会社製の「ダイトロンSフォ
ーム」(商品名)、積水化学工業株式会社製「ソフトロ
ン」(商品名、発泡倍率5〜10倍)を挙示することがで
きる。かつ該市販の発泡ポリエチレンシートは、予め裏
面に感圧性接着剤が塗布された長尺物として提供されて
おり、ベースシート(5)上に展開することでそれに簡
単に貼合わせることができる点でも有利である。
なお、コンクリート基床(1)上には、第1図に示さ
れるようにその上面から所定間隔を隔てゝ、複数本のPC
鋼撚り線(2)が所定の引張応力度を付与した緊張状態
に張設される。この張筋作業は、基床(1)上を往復走
行するワイヤランナーによって行われるものであり、前
記ベースシート(5)及び離型シート(6)の敷設前に
行うのが普通であるが、ベースシート(5)の敷設後に
行うものとしても良い。
上記により準備作業工程を終了したのち、以降従来の
常法により、第1図に示すように基床(1)上をガント
リークレーンに吊下げられて走行移動するコンクリート
打設成形機(3)を駆動し、離型シート(6)上におい
てコンクリート層(C)の打設成形を行うものである。
コンクリート層(C)の打設後は、必要に応じて基床
(1)側から所要の熱を加え、また、成形物の上面側を
養生シートで覆って養生を行い、養生完了後、基床
(1)上に形成されたPC板(A)を長さ方向に所定寸法
に切断して製品とする。この切断は、第2図に示すよう
に回転カッター(8)を用いて行われるが、その際、カ
ッター(8)を離型シート(6)の厚さの中間部に達す
る深さにまで入れて、PC板(A)の全体厚みを完全に切
断することが望ましい。従来の製法においては、コンク
リート基床(1)上でPC板(A)の成形を行っていたゝ
め、カッター(8)による切断をPC板(A)の下層部分
の僅かの部分を残す態様で行い、その後折り曲げ破断す
ることによって単位板に分離していた。このため、製品
のPC板の周側面に不規則な凹凸を生じて外観上見苦しい
ものとなり、かつ寸法精度にも悪影響を及ぼすものであ
ったのに対し、本発明の実施によれば、上述のように、
PC板(A)の全体厚みを完全にカッター(8)で切断す
ることが可能となり、愈々周側面の仕上がり状態をも良
好なものとすることができる。
上記の如くして基床(1)上に得られたPC板(A)
は、これを基床上から搬出することによって脱型し、別
途集積場で必要に応じて更なる養生が行われる。そし
て、基床上では次のPC板の製造を行うが、これに先立っ
て使用済みの離型シート(6)はベースシート(5)か
ら剥離除去し、新たな離型シート(5)の貼着を行うも
のとする。以降同様の操作が繰返されるものである。
尚、上記実施例では、コンクリート基床上面にベース
シートを介して離型シートを敷設する場合を示したが、
離型用シートとしてそれ自体で十分な敷設安定生を保持
しうるような例えば厚さ2〜8mm程度の軟質合成樹脂製
あるいはゴム製のシートを用いる場合、これを直接コン
クリート基床面上に展張敷設するものとしても良いし、
あるいは更に上記基床面上に該離型シートを感圧性接着
剤を介して剥離可能に接着し、その上でコンクリートの
打込みによるPC板の製造を行うものとしても良い。
発明の効果 この発明によれば、上述のように、離型シートを下面
型枠としてその上面でコンクリートの打込みによるPC板
の製造を行うものであるから、製品のPC板の下面、すな
わち裏面を、凹凸のない美麗な平滑面に仕上げることが
できる。これは、コンクリート基床の上面の凹凸が成形
PC板の下面に転写されないことに加えて、非吸湿性の離
型シートの存在により、硬練り状態のコンクリートボト
ム層の打込みに拘らず、離型シート面上でセメントペー
ストが比較的良好に行きわたるためである。従って、製
品のPC板は、表裏面ともに平滑度に優れた外観良好なも
のとなり、建築構造材として裏面が露出して外観される
ような部分にも支障なく好都合に使用できる。たとえ
ば、天井材とか間仕切り材にも好適に使用でき、その場
合表面化粧処理も直接PC板の両面とも直接簡単な吹き付
け施工、塗装施工のみによって行うことができるので、
工期短縮、工費節減に大きく貢献しうる。
また、請求項(2)のように離型シートをベースシー
ト上に感圧性接着剤で接着された状態で敷設するときに
あっては、コンクリート打込み時において伸び、ずれ、
皺寄り等を起こすことがなく、長尺物として成形される
PC板を全長に亘って前述のような良好な下面仕上がり状
態を成形することができると共に、1回の成形後は、離
型シートのみを剥離して新たな離型シートに敷き替え、
ベースシートを連続使用しながら次の成形操作を行うこ
とができるので、格別顕著な消耗材料コストの増大によ
る不利益を生じることなく、むしろ製品の商品価値の向
上による経済的メリットで相殺してなお余りあるものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的なPC板の成形装置の概要を示す縦断面
図、第2図はこの発明の実施によるPC板の製造状態を示
す要部の断面図、第3図はベースシートと離型シートの
積層状態を示す斜視図である。 (1)……コンクリート基床、(2)……PC鋼撚り線、
(3)……コンクリート打設成形機、(5)……ベース
シート、(6)……離型シート、(7)……感圧性接着
剤、(C)……コンクリート層、(A)……PC板。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面側にPC鋼撚り線を所要の引張応力度を
    与えて緊張状態に張設したコンクリート基床上に、その
    長さ方向に沿って走行移動する上面及び両側面の型枠機
    能を備えたコンクリート打設成形機により、硬練りコン
    クリートを層状に打設して板状に成形するプレストレス
    トコンクリート板の製造方法において、 コンクリート打設前に上記基床上面に、コンクリートに
    対して良好な剥離性を有する柔軟かつ非吸湿性の離型シ
    ートを敷設したのち、該離型シート上でコンクリートの
    打設成形を行うことを特徴とするプレストレストコンク
    リート板の製造方法。
  2. 【請求項2】コンクリート基床上面に、表面摩擦係数の
    大きいゴムシート等の安定用ベースシートを載置敷設
    し、該ベースシートを介して前記離型シートを感圧性接
    着剤を介して剥離可能に積層接着したのち、コンクリー
    トの打設成形を行うことを特徴とする請求項(1)記載
    のプレストレストコンクリート板の製造方法。
  3. 【請求項3】離型シートは、表面にスキン層を有する独
    立気泡の柔軟な厚さ2〜3mmの発泡ポリエチレンシート
    からなる請求項(1)または(2)に記載のプレストレ
    ストコンクリート板の製造方法。
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