JP2588163Y2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機に関し、詳
しくは、入賞装置を備え、この入賞装置に入ったパチン
コ玉を所定の入賞口又は所定の入賞口以外の何れか一方
に振り分けるように構成したパチンコ機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、パチンコ機としては種々のも
のが案出されているが、中には、入賞装置を備え、この
入賞装置に入ったパチンコ玉を所定の入賞口又は所定の
入賞口以外の何れか一方に振り分けるように構成したパ
チンコ機がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うな従来のパチンコ機にあっては、入賞装置に入ったパ
チンコ玉の行方を一度に振り分けてしまうため、その振
り分けには何等の過程も存在しないものであった。この
ため、遊戯者がパチンコ玉の振り分けの過程を楽しむこ
とができず、娯楽性に劣るものであった。しかも、入賞
装置内でのパチンコ玉の振り分けは非常に短時間で行わ
れるため、遊戯者がほんの僅か目を離した瞬間に、入賞
装置に入ったパチンコ玉の振り分けが終了してしまい、
遊戯者が振り分けを全く楽しむことができない場合が多
く、この理由からも娯楽性に劣るものであった。

【０００４】本考案は、このような課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、入賞
装置内でのパチンコ玉の振り分けを十分に楽しむことが
できる娯楽性に優れたパチンコ機を、簡単な構造によっ
て提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本考案の採った手段を、図面に使用する符号を付し
て説明すると、「入賞装置２０を備え、この入賞装置２
０に入ったパチンコ玉７０を、通常の入賞口５１又は特
別入賞口５０の何れか一方に振り分けるように構成した
パチンコ機１００において、パチンコ球７０を次段に誘
導する第１溝部３１と、通常の入賞口５１にパチンコ球
７０を誘導する第２溝部３２とをそれぞれ有した回転体
３０の複数を、連絡路４０を介して上下に連絡して入賞
装置２０を構成し、 この入賞装置２０は、上段に位置す
る回転体３０によってその第１溝部３１に振り分けられ
たパチンコ球７０を、連絡路４０を介して次段に位置す
る回転体３０に誘導して、この次段の回転体３０によっ
て次の振り分けを行い、更に連絡した回転体３０の内の
最下段の回転体３０の第１溝部３１を特別入賞口５０に
導くようにしたことを特徴とするパチンコ機１００」で
ある。

【０００６】

【考案の作用】このように構成された本発明のパチンコ
機１００においては、入賞装置２０に入ったパチンコ玉
７０を複数の回転体３０によって所定の入賞口５０又は
所定の入賞口以外５１の何れか一方に振り分けるのであ
るが、各回転体３０では、パチンコ玉７０を、通常の入
賞口５１又はそれ以外の何かに振り分ける。そして、各
回転体３０は、通常の入賞口５１以外に振り分けられた
パチンコ玉７０を次の回転体３０に誘導する連絡路４０
によって連絡されている。このため、回転体３０にて通
常の入賞口５１以外に振り分けられたパチンコ玉７０
は、連絡路４０を通じて次の回転体３０に到達して、再
び次の回転体３０により同様に振り分けられることにな
る。

【０００７】従って、入賞装置２０に入ったパチンコ玉
７０は、各回転体３０によって順次振り分けられること
になるため、入賞装置２０内でのパチンコ玉７０の振り
分けには過程が存在することになり、しかもその振り分
け過程の時間は十分に確保されることになる。

【０００８】

【実施例】次に、本考案のパチンコ機１００の実施例を
説明するのであるが、この実施例の入賞装置２０におい
ては、二つの溝部３１、３２を有する回転体３０の複数
を採用し、各回転体３０の溝部３１、３２の一方でパチ
ンコ玉７０を搬送することによりパチンコ玉７０を振り
分けるようにしてある。

【０００９】図１には、遊戯盤１０の略中央部分に入賞
装置２０を設けた本考案のパチンコ機１００の一実施例
が示してある。

【００１０】まず、このパチンコ機１００の入賞装置２
０においては、最初の回転体３０における回転のタイミ
ングにより遊戯者がパチンコ玉７０を打つタイミングを
調節することを防止するため、入賞部２１と最初の回転
体３０との間に、皿の底部にパチンコ玉７０が貫通する
貫通口を設けた、所謂クルーン２３が設けてあり、パチ
ンコ玉７０が入賞装置２０の入賞部２１から直接最初の
回転体３０に到達しないようにしてある。従って、入賞
部２１から入賞装置２０に入ったパチンコ玉７０は、そ
の転動方向を誘導する誘導路２２を経てクルーン２３に
到達し、このクルーン２３上を回転して遊戯者のタイミ
ング調節が不可能となる十分な時間が経過した後、最初
の回転体３０に到達する。

【００１１】次に、入賞装置２０には、モータ、ソレノ
イド等（図示しない）の駆動により常時回転（図示矢印
方向）している４個の回転体３０が備えてあり、各回転
体３０の回転は、各々異なる一定の速度としてある。こ
れは、各回転体３０を同じ速度で回転させると、最初の
回転体３０での振り分けにより振り分け結果が決定して
しまうため、遊戯者にとって振り分け結果が簡単に予測
できることになり、娯楽性が劣るためである。また、各
回転体３０を、一定の速度で回転するものとせず不規則
的に変化する速度で回転するものとしたり、不規則的に
停止或は逆回転するものとすれば、各回転体３０での振
り分けに予測がつかず、より趣向を凝らすことができ
る。

【００１２】一方、各回転体３０には、２種類の異なる
深さの第一溝部３１及び第二溝部３２が形成してあり、
回転体３０が回転することにより第一溝部３１又は第二
溝部３２の何れかでパチンコ玉７０を搬送し、パチンコ
玉７０を通常の入賞口５１又はそれ以外の何れか一方に
振り分ける。そして、各回転体３０の第一溝部３１で搬
送されたパチンコ玉７０は、図２、図３及び図４に示す
ように、次の回転体３０への連絡路４０へと振り分けら
れ、第二溝部３２で搬送されたパチンコ玉７０は、図５
に示すように、この第二溝部３２で搬送されるパチンコ
玉７０のみが入賞可能な通常の入賞口５１へと振り分け
られるようにしてある。なお、この実施例における入賞
口５１は、回転体３０裏側に設けられたものであるが、
このように、回転体３０の裏側に通常の入賞口５１を設
けずに、例えば入賞装置２０外にパチンコ玉７０を放出
するような放出口を設けてもよい。

【００１３】ところで、各回転体３０は直列状に連絡し
てあり、最後の回転体３０に到達したパチンコ玉７０
は、第二溝部３２で搬送されると通常の入賞口５１に、
第一溝部３１で搬送されると特別入賞口５０に振り分け
られるようにしてある。そして、本実施例においては、
パチンコ玉７０が特別入賞口５０に入賞すると、ソレノ
イド（図示しない）等の駆動によりワイドアタッカー６
０が１６回の開閉を行い、多量のパチンコ玉７０がワイ
ドアタッカー６０に入賞して、遊戯者が多量のパチンコ
玉を獲得できる特別入賞状態を形成するようにしてあ
る。

【００１４】なお、本実施例においては、最終の回転体
３０により振り分けられたパチンコ玉７０が特別入賞口
５０に入賞した場合のみ特別入賞状態を形成するように
してあるが、例えばワイドアタッカー６０の開閉回数等
が異なる各種の特別入賞状態を設定しておき、各回転体
３０の裏側の各入賞口５１にパチンコ玉が入賞すると各
種の特別入賞状態を形成するようにしてもよい。例え
ば、最初の回転体３０の裏側の入賞口５１にパチンコ玉
が入賞するとワイドアタッカー６０が１回の開閉動作を
行い、２番目、３番目及び最終の各回転体３０の裏側の
各入賞口５１にパチンコ玉７０が入賞すると、各々ワイ
ドアタッカー６０が２回、４回、８回の開閉動作を行う
ように、各種の特別入賞状態を形成するようにする。こ
の場合、ワイドアタッカー６０の開閉回数を表示する表
示器を設けて、ワイドアタッカー６０の開閉回数を遊戯
者に知らせるようにするとよい。また、特別入賞状態の
進行中にパチンコ玉が各入賞口５１や特別入賞口５０に
入賞した場合、これにより獲得したワイドアタッカー６
０の開閉回数を加算するようにしてもよい。この場合ワ
イドアタッカー６０の開閉回数の上限回数を予め設定し
ておき、前述した表示器に加算した開閉回数を表示させ
て、その開閉回数が上限回数に達したらそれ以上の加算
をしないように制御したり、上限回数に達したらソレノ
イド等の駆動により入賞装置２０の入賞部２１に蓋をす
る、或は入賞装置２０の入賞部２１の上部に障害物を突
出させる等して、パチンコ玉７０が入賞装置２０に入る
ことを防止したりすると、出玉の量の調節が容易とな
る。

【００１５】以上、入賞装置２０内に、二つの溝部３
１、３２を有する回転体３０の複数を設け、各回転体３
０を直列状に連絡した例を説明したが、各回転体３０を
直列状に限らず並列状に連絡してもよい。また、回転体
３０の個数や形状、溝部３１、３２の個数や形状等は、
特に限定するものではない。すなわち、回転体３０の複
数が、連絡路４０により連絡してあればよい。

【００１６】

【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案のパ
チンコ機は、入賞装置に入ったパチンコ玉を複数の回転
体により順次振り分けるものであり、入賞装置内でのパ
チンコ玉の振り分けには過程が存在し、しかもこの過程
の時間が十分に確保されたものである。従って、遊戯者
は、入賞装置内におけるパチンコ玉の振り分けの過程を
見て十分楽しむことができるのである。すなわち、本考
案によれば、入賞装置内でのパチンコ玉の振り分けを十
分に楽しむことができる娯楽性に優れたパチンコ機を提
供することができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のパチンコ機の一実施例を示す正面図
である。

【図２】 回転体がパチンコ玉を搬送する状態を示す部
分正面図である。

【図３】 回転体がパチンコ玉を搬送する状態を示す部
分正面図である。

【図４】 回転体がパチンコ玉を搬送する状態を示す部
分正面図である。

【図５】 回転体がパチンコ玉を搬送する状態を示す部
分正面図である。

【符号の説明】

１０ 遊戯盤 ２０ 入賞装置 ２１ 入賞部 ２２ 誘導路 ２３ クルーン ３０ 回転体 ３１ 第一溝部 ３２ 第二溝部 ４０ 連絡路 ５０ 特別入賞口 ５１ 入賞口 ６０ ワイドアタッカー ７０ パチンコ玉 １００ パチンコ機

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入賞装置を備え、この入賞装置に入った
   パチンコ玉を、通常の入賞口又は特別入賞口の何れか一
   方に振り分けるように構成したパチンコ機において、前記パチンコ球を次段に誘導する第１溝部と、前記通常
   の入賞口にパチンコ球を誘導する第２溝部とをそれぞれ
   有した回転体の複数を、連絡路を介して上下に連絡して
   前記入賞装置を構成し、 この入賞装置は、上段に位置する前記回転体によってそ
   の第１溝部に振り分けられたパチンコ球を、前記連絡路
   を介して次段に位置する前記回転体に誘導して、この次
   段の回転体によって次の振り分けを行い、更に連絡した
   回転体の内の最下段の回転体の前記第１溝部を前記特別
   入賞口に導く ようにしたことを特徴とするパチンコ機。