JP2587996Y2 - エアブリーザ - Google Patents

エアブリーザ

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JP2587996Y2
JP2587996Y2 JP1992065193U JP6519392U JP2587996Y2 JP 2587996 Y2 JP2587996 Y2 JP 2587996Y2 JP 1992065193 U JP1992065193 U JP 1992065193U JP 6519392 U JP6519392 U JP 6519392U JP 2587996 Y2 JP2587996 Y2 JP 2587996Y2
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filter
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slit
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赤堀政三
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  • Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はエアブリーザに関し、
例えば自動車のデファレンシャル部、あるいはオイルタ
ンク等の各種ケースに装着されて、その内部圧力の調整
を行うエアブリーザに関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来、この種のエアブ
リーザとして、図5および図6に示してあるようなもの
が一般に知られている。すなわち、図5および図6に示
してあるエアブリーザ51は、連通孔55を有する略筒
状のブリーザ本体52と、この連通孔55の一方の開口
部に対して所定の間隔を開けるとともに、この一方の開
口部を覆うようにして設けられる蓋部材53とからなる
もので、ブリーザ本体52と蓋部材53との間に、連通
孔55を外部に導通させる通路57を形成している。
【0003】そして、このエアブリーザ51は、その連
通孔55の他方の開口部がケース70の内部に位置する
ような状態でケース70に装着することにより、ケース
70の内部が連通孔55および通路57を介して外部と
導通するようになるため、ケース70の内部圧力の調整
を行うことができるようになっている。
【0004】図5および図6において、ブリーザ本体5
2は、略円筒状をなすとともに、その両端に開口する連
通孔55が内部に形成されているもので、この連通孔5
5の一方の開口部側の外周には環状の支持部54が形成
され、また連通孔55の他方の開口部側の外周面には先
端に向かって径を漸減させたテーパ部61が形成され
る。
【0005】このブリーザ本体52の支持部54は、そ
の一方の周縁部が連通孔55の一方の開口部を囲うよう
な状態で、軸線方向に突出する突部54aとなってい
て、さらに、支持部54の他方の端部には2等配の段部
54bが形成されている。このとき、支持部54におけ
る段部54b間の部位には、軸線方向に切り欠かれた切
欠部56が2等配に形成される。
【0006】このブリーザ本体52には、支持部54が
形成された側の連通孔55の一方の開口部を覆うように
して蓋部材53が配設される。この蓋部材53は、全体
として一端が閉塞された円筒状をなし、ブリーザ本体5
2の外径よりも大径に形成された開口部を有するもの
で、この開口部にそれぞれ所定の間隔をおいて略半円状
の半円切欠部59が形成され、この半円切欠部59、5
9間に折曲部60が形成されている。
【0007】このとき、この蓋部材53は、その内部底
面をブリーザ本体52の支持部54の突部54aに当接
させるとともに、蓋部材53の内周面をブリーザ本体5
2の支持部54の外周面に当接させた状態でブリーザ本
体52に嵌合される。そして、蓋部材53に形成された
折曲部60をブリーザ本体52の段部54bにかしめる
ことにより、ブリーザ本体52の支持部54が折曲部6
0と蓋部材53の内部底面との間に挟持され、これによ
って、蓋部材53がブリーザ本体52と一体に固定され
る。
【0008】またこの際、ブリーザ本体52に蓋部材5
3がかしめられると、蓋部材53の内部底面とブリーザ
本体52の一方の開口部との間、および蓋部材53の内
周面とブリーザ本体52の切欠部56との間に、連通孔
55に連通する通路57が形成されるようになってい
て、これによって、連通孔55が通路57を介して外部
と導通するようにしている。
【0009】なお、62は環状突起であり、ブリーザ本
体52の外周面に形成されるもので、エアブリーザ51
がケース70に装着された際に、この環状突起62とテ
ーパ部61とでケース70を挟み込むようにしてブリー
ザ本体52を保持し、これにより、エアブリーザ51が
ケース70に固定されることとなる。
【0010】上記のように構成されたエアブリーザ51
は、自動車のデファレンシャル部やオイルタンク等のケ
ース70に設けられた開口部に、テーパ部61から挿入
することによりケース70に装着される。
【0011】すると、このエアブリーザ51は、ケース
70の内部を、ブリーザ本体52の内部の連通孔55
と、ブリーザ本体52と蓋部材53との間に形成された
通路57とを介して外部と導通させるようになるため、
ケース70の内部圧力が高くなった場合には、そのケー
ス70内の圧力増加分が連通孔55および通路57を通
じて外部へ排出されることにより、ケース70の内部圧
力の調整が行われるようになっている。
【0012】しかしながら、上記のような従来のエアブ
リーザ51にあっては、ケース70内のオイルが外部に
漏れたり、あるいは外部に存在する水や塵埃等がケース
70内に侵入してしまうことがあった。
【0013】例えば、オイルが入ったケース70にエア
ブリーザ51が装着された場合には、内部機構の回転運
動等によって、ケース70内のオイルが飛ばされてブリ
ーザ本体52の連通孔55の内壁にかかったりすると、
オイルが連通孔55の内壁に沿って川のように流れるよ
うになるため、特にケース70の内部圧力が上昇した状
態にあるときには、その圧力の作用によって、オイルが
連通孔55の壁面に沿って押されるようにして通路57
に導かれ、ついには外部へと漏れ出してしまうこととな
り、オイルの落下、あるいは他の外部機構に対するにじ
み等の原因となる。
【0014】また、蓋部材53とブリーザ本体52との
間に形成され、連通孔55と連通する通路57の外部側
の開口部は常に開放状態となっていて、何らシール機構
がないために、外部から通路57に水や塵埃等が入り込
み易く、従って、ケース70の内部に水や塵埃等が侵入
してしまうという不具合が発生し易い状態となってい
た。
【0015】そこで、このようなオイル漏れや、あるい
は水等の浸入を防止するために、オイルや水の流れを遮
断するカバーを取り付けるという方法もあるが、コスト
上昇の原因となるため、問題であった。
【0016】この考案は上記のような問題点を解消し、
通気性を確保するとともに、オイルや水、塵埃等に対す
るシール性を確保することができるエアブリーザを提供
することを目的とする。
【0017】
【問題点を解決するための手段】この考案は上記の問題
点を解決するために、閉塞された一端にスリットが設け
られるとともに、他端に開口部が形成され、該開口部と
前記スリットとの間を連通する連通路を有するハウジン
グを備え、前記ハウジングに形成した連通路内にフィル
タを配置し、前記フィルタの周縁部を前記ハウジングと
筒状の固定リングとにより挟持し、ハウジングの前記フ
ィルタを挟持した部位には前記連通路に対して大径の切
欠きを形成したエア抜き部を周方向少なくとも1カ所に
備え、前記フィルタの周縁部を前記連通路に開放した手
段を採用したものである。また、前記フィルタは、撥水
処理がなされた第1フィルタ、多孔質の第2フィルタ、
撥油処理がされた第3フィルタを、前記ハウジングのス
リット側から前記開口部側に向かって順次前記連通路を
閉塞する状態で設け、これらのフィルタの周縁部を前記
ハウジングと前記固定リングとで挟持する手段を採用し
たものである。
【0018】
【作用】この考案は上記の手段を採用したことにより、
例えば、オイルタンクの開口部にこの考案によるエアブ
リーザを装着すると、ハウジングの連通路を介してオイ
ルタンク内外が連通することにより、オイルタンク内の
圧力調整を行うことができる。また、連通路内のフィル
タによって、オイルタンク内のオイルが外部へ漏れるの
を防止でき、外部から水や塵芥等がオイルタンク内に侵
入するのを防止できる。さらに、フィルタが目詰まりし
た場合には、連通路に連通しているエア抜き部を介して
ブリーザ機能が保たれることになる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例を説明す
る。
【0025】図1乃至図4はこの考案によるエアブリー
ザの一実施例を示す図である。すなわち、図1乃至図4
に示すエアブリーザ1は、閉塞した一端にスリット5が
設けられるとともに、他端に開口部2aが形成され、か
つ開口部2aとスリット5との間を連通する連通路7を
形成したハウジング2と、ハウジング2の開口部2aを
閉塞するとともに、その閉塞面にスリット17が形成さ
れたオイル切りリング16とからなり、連通路7内に、
撥水処理がなされた第1フィルタ10と、多孔質の第2
フィルタ11と、撥油処理がなされた第3フィルタ12
とを、スリット5側からスリット17側へ向かって連通
路7を閉塞する状態で順次設け、これらのフィルタ1
0、11、12の周縁部を、通気孔14を有する固定リ
ング13とハウジング2との間で挟持して固定したもの
であり、さらに、ハウジング2の閉塞された側の端部に
は、引掛部6aを有するフランジ部6を形成し、また、
ハウジング2側において、第2フィルタ11を挟持する
部位の少なくとも1ヵ所に、切欠きを形成してエア抜き
部9を設けてある。
【0026】そして、このエアブリーザ1は、そのオイ
ル切りリング16がケース20の内部に位置するような
状態でケース20に装着されることにより、ケース20
の内部が、オイル切りリング16のスリット17、連通
路7内のフィルタ10、11、12、およびハウジング
2のスリット5を介して外部と導通するようになるた
め、これによって、ケース20の内部圧力の調整を行う
ことができるようになっている。
【0027】図1乃至図4において、ハウジング2は、
シール性の良好なゴム状弾性体よりなるハウジング本体
3と、このハウジング本体3に埋設される金属製の内環
4とで形成される。
【0028】ハウジング2の一方を形成するハウジング
本体3は、一方に開口する略円筒状をなしているもの
で、この閉塞された側の端面に一筋の切り込みが入れら
れることにより、これ自身の弾性力で開閉が可能なスリ
ット5が形成され、これにより、ハウジング本体3の内
部と外部とがスリット5を介して導通可能となるように
している。
【0029】また、このハウジング本体3には、その閉
塞された側の端部に外方へ延出するフランジ部6が形成
される。このフランジ部6には、その周端面側に開口す
る溝状の引掛部6aが2等配に形成されていて、この引
掛部6aに、着脱のための工具等を引っ掛けることがで
きるようにしている。
【0030】ハウジング2の他方を形成する内環4は、
ハウジング本体3を補強するもので、その一端がフラン
ジ部6の外側端面に達し、また他端がハウジング本体3
の開口端部に達するように設けられる。
【0031】このハウジング本体3と内環4とで形成さ
れるハウジング2は、その内部に、スリット5と開口部
2aとを連通する連通路7が形成され、この連通路7
に、その内部を閉塞するような状態で、第1フィルタ1
0、第2フィルタ11、第3フィルタ12を順次配設す
る。
【0032】第1フィルタ10は、塵埃等の捕捉性が良
好な例えば不織布等であって、これにフッ素樹脂が含浸
されたり、あるいはフッ素樹脂でコーティングされたり
してフッ素処理がなされて形成されているもので、この
フッ素処理により撥水性が得られるようにしてある。
【0033】第2フィルタ11は、1μm以下の孔がポ
ーラス状に形成された多孔質のフッ素樹脂またはポリプ
ロピレン系の樹脂で形成されるもので、これにより、通
気性を有しながらも、水の通過は阻止するようにしてあ
る。
【0034】第2フィルタ11には第1フィルタ10が
積み重ねられ、この積層状態のフィルタ10、11が、
その第1フィルタ10をハウジング2のスリット5側に
位置させた状態で、ハウジング2に形成された連通路7
内に配設される。なお、第1フィルタ10は第2フィル
タ11の保護を兼ねているもので、この場合、第1フィ
ルタ10と第2フィルタ11とは、一体化したフィルム
状のものでも良いものである。
【0035】このとき、積層状態をなす第1フィルタ1
0および第2フィルタ11は、その周縁部が、連通路7
の内壁に段状に形成された環状のビード部8と、連通路
7内に配設される固定リング13とで挟持されて固定さ
れる。
【0036】ハウジング2の連通路7の内壁に形成され
た環状のビード部8には、切欠きが2等配に形成される
ことにより、フィルタ10、11の周縁部の一部を連通
路7へ開放するエア抜き部9が形成される。このとき、
ビード部8の外周側において、フィルタ10、11の周
端縁部に対応する部位には、エア抜き部9と連通する環
状溝が形成されていて、この環状溝の存在により、フィ
ルタ10、11とビード部8とハウジング2とで囲まれ
た環状の空気通路9aが形成される。
【0037】第1フィルタ10および第2フィルタ11
をハウジング2の連通路7内に固定する固定リング13
は、その中央部に、ハウジング2の開口部2a側に開口
する凹部15が形成されるとともに、この凹部15内の
空所を第1フィルタ10および第2フィルタ11側へ導
通させる通気孔14を有するもので、これにより、固定
リング13の凹部15内の空所は、通気孔14とフィル
タ10、11を介してハウジング2のスリット5と連通
するようにしてある。
【0038】この固定リング13は、その凹部15側の
開口端面で第3フィルタ12を固定する。この第3フィ
ルタ12は、例えばポリエステル製の不織布であって、
これにフッ素樹脂が含浸されたり、あるいはフッ素樹脂
でコーティングしたりしてフッ素処理がなされることに
より、撥水性および撥油性が同時に得られ、水分および
油分の通過を阻止するようにしてある。
【0039】そして、この第3フィルタ12は、その周
縁部が、固定リング13と、ハウジング2の連通路7内
に配設されるオイル切りリング16とで挟持されること
により固定される。
【0040】固定リング13と協働することにより、連
通路7を閉塞する状態で第3フィルタ12を固定するオ
イル切りリング16は、その内部を2室に区画する隔壁
18を有するとともに、この隔壁18の中心線上に開口
するスリット17が形成されているものである。
【0041】そして、この隔壁18でハウジング2の連
通路7を閉塞するようにしてオイル切りリング16を配
設したのち、ハウジング2の開口部2aの端部がかしめ
られることにより、オイル切りリング16がハウジング
2に固定される。従って、固定リング13の凹部15内
の空所は、第3フィルタ12を介してオイル切りリング
16のスリット17と連通することとなる。
【0042】このとき、オイル切りリング16には、ハ
ウジング2の開口部2aよりも外方へ延出する環状壁1
9が形成されていて、エアブリーザ1がケース20に装
着された際には、この環状壁19でオイルの浸入を阻止
するようにしてある。
【0043】また、オイル切りリング16の隔壁18に
形成されるスリット17は、その中心部に向かって漸次
肉厚が薄くなるように形成してあって、これにより、ス
リット17の内側にオイルが入ってしまった際には、オ
イルが順次スリット17の薄肉部へと導かれてスリット
17の外側へと排出され易くなるようにしてある。
【0044】次に、上記のものの作用を説明する。
【0045】上記のように構成されたエアブリーザ1
は、自動車のデファレンシャル部やオイルタンク等のケ
ース20に設けられた開口部に、オイル切りリング16
から挿入することにより、ハウジング本体3とケース2
0の開口部との間がシールされた状態でケース20に装
着される。この場合、ハウジング2に形成されたフラン
ジ部6は、ケース20の開口部に挿通不能となっている
ため、エアブリーザ1の装着時に、フランジ部6がケー
ス20の端面に係止することにより、エアブリーザ1が
それ以上ケース20の内方に挿入されないようになって
いる。
【0046】すると、このエアブリーザ1は、ケース2
0の内部が、オイル切りリング16のスリット17と、
ハウジング2に形成された連通路7と、ハウジング2に
形成されたスリット5とを介して外部と導通するように
なるため、ケース20の内部圧力の調整が行われるよう
になっている。
【0047】つまり、ケース20の内部圧力が上昇する
と、その上昇した圧力は、まずオイル切りリング16の
スリット17からハウジング2の連通路7に導入され、
第3フィルタ12を通過したのち、固定リング13の内
部空所および通気孔14を通って、第2フィルタ11お
よび第1フィルタ10を通過し、こののちハウジング2
のスリット5から排出されるようになっていて、これに
よって、ケース10の内部圧力が減圧されて一定の値に
保たれるようになっている。
【0048】そして、上記のエアブリーザ1にあって
は、ケース20内のオイルが外部に漏れないようになっ
ている。
【0049】すなわち、このエアブリーザ1は、ハウジ
ング2の開口部2aを閉塞するオイル切りリング16が
設けられているために、このオイル切りリング16が存
在することにより、ケース20内のオイルがハウジング
2の内部に浸入しないようになっている。
【0050】つまり、エアブリーザ1をケース20に装
着すると、圧力をハウジング2内に導入するためのスリ
ット17を有するオイル切りリング16がケース20内
のオイル面を臨んだ状態となるが、このとき、オイル切
りリング16は、そのスリット17が形成された隔壁1
8でハウジング2の開口部2aを閉塞しているため、こ
の隔壁18が存在することによって、ハウジング2の内
部にケース20内のオイルが浸入することを阻止するよ
うになっている。
【0051】また、このオイル切りリング16には、ハ
ウジング2の開口部2aの端部よりも先方に突出する環
状壁19が形成されているため、ケース20の内部機構
の回転運動等によって、オイルがケース20内で跳ねた
りした場合でも、環状壁19でオイルがスリット17の
開口部近傍にかかったりすることを阻止し、これによっ
て、オイルの流れを防止し、スリット17からオイルが
浸入することを防止するようになっている。
【0052】さらに、ハウジング2の内部に配設された
第3フィルタ12には撥油処理が施されているため、例
えば蒸気等の形でオイル切りリング16のスリット17
からオイルがハウジング2の内部に浸入した場合でも、
第3フィルタ12の存在によって油分の通過が阻止さ
れ、エアのみが第3フィルタ12を通過してハウジング
2の内方へ移動するようになっている。
【0053】従って、ケース20内のオイルは、ハウジ
ング2の開口部2aに設けられたオイル切りリング1
6、およびハウジング2の内部に配設された第3フィル
タ12によって、それよりハウジング2の内方へ浸入す
ることが阻止されるようになっているため、これによっ
て、ケース20内のオイルが、連通路7を介してハウジ
ング2のスリット5から外部へ漏れるようなことがない
ようになっている。
【0054】また、上記のエアブリーザ1にあっては、
外部からの水や塵埃等をケース20内に侵入させないよ
うになっている。
【0055】すなわち、このエアブリーザ1は、そのハ
ウジング2の閉塞端面に開閉自在なスリット5を形成し
てあって、常態ではスリット5が閉じた状態となってい
るため、外部から水や塵埃等がハウジング2の内部に侵
入しないようになっている。
【0056】つまり、エアブリーザ1をケース20に装
着すると、ハウジング2のスリット5が外部を臨んだ状
態となっていて、ケース20内で上昇した圧力がオイル
切りリング16のスリット17を介してハウジング2の
内部に導入されると、その圧力の作用でハウジング2の
スリット5を開けることによって、ハウジング2内に導
入された圧力がスリット5から排出されるようになって
いるが、常態にあっては、スリット5はハウジング2の
弾性力によって閉じた状態となっているため、ハウジン
グ2の内部に、外部に存在する水や塵埃等が侵入するこ
とを阻止するようになっている。
【0057】また、ハウジング2の内部には、フッ素処
理を施して撥水性を有した第1フィルタ10と、通気性
を有して水を通さない多孔質の第2フィルタ11とが配
設されているため、外部の水や塵埃等がハウジング2の
スリット5から侵入した場合でも、第1フィルタ10と
第2フィルタ11とが存在することによって水や塵埃等
の通過が阻止され、エアのみの通過が許容されるように
なっている。
【0058】従って、外部に存在する水や塵埃等は、ハ
ウジング2のスリット5と、ハウジング2の内部に配設
される第1フィルタ10および第2フィルタ11とによ
って、それ以上ハウジング2の内方へ侵入することが阻
止されるようになっているため、これによって、外部の
水や塵埃等が連通路7を介してケース20の内部に侵入
するようなことが防止されるようになっている。
【0059】さらに、上記のエアブリーザ1にあって
は、長期間使用しても通気性が確保されるようになって
いる。
【0060】すなわち、長期的な使用を行うと、第2フ
ィルタ11に目詰まりが生じて通気性を低下させること
になるが、第1フィルタ10および第2フィルタ11を
固定するハウジング2のビード部8に、切欠きが形成さ
れてエア抜き部9を形成することによって、ケース20
から導入された圧力がエア抜き部9を介して通過するよ
うになるため、このエア抜き部9が所謂バイパスとして
作用することとなり、これによって、第2フィルタ11
の通気性を確保することができるようになっている。
【0061】つまり、長期に亘る使用によってケース2
0よりハウジング2内に油分が侵入してくると、固定リ
ング13の通気孔14に対応する第2フィルタ11の部
位に油分が集中的に付着して、第2フィルタ11に形成
されている微小な孔に油膜が発生し、この油膜で通気を
妨げるようになってしまうが、第1フィルタ10および
第2フィルタ11の周縁部に対応する部位に形成される
ハウジング2のビード部8の一部に、連通路7と連通す
るエア抜き部9を形成することにより、固定リング13
の凹部15側から通気孔14を通過した圧力は、まず第
2フィルタ11と固定リング13の端面との間を通って
径方向外方へ導かれたのち、第2フィルタ11および第
1フィルタ10を介してエア抜き部9を通り、連通路7
へと導かれるようになっている。
【0062】このとき、第1フィルタ10および第2フ
ィルタ11の周縁部に対応するハウジング2の部位に、
エア抜き部9と連通する溝状の空気通路9aを形成して
あるため、目詰まり時に、固定リング13の通気孔14
から第2フィルタ11および第1フィルタ10を通過し
た圧力は、第2フィルタ11および第1フィルタ10の
周縁部の全周からエア抜き部9に導かれることとなり、
これによって、通気性がさらに向上するようになってい
る。
【0063】また、上記のエアブリーザ1にあっては、
メンテナンス性を良好にすることができるようになって
いる。
【0064】すなわち、ハウジング2に、引掛部6aを
有するフランジ部6が形成されているため、エアブリー
ザ1をケース20に対して着脱する際に、例えば工具等
をフランジ部6の引掛部6aに引っ掛けて作業を行うこ
とができるようになるため、その着脱作業が非常に容易
となり、この結果としてメンテナンス性が向上するよう
になっている。
【0065】
【考案の効果】この考案は前記のように構成したことに
より、例えばオイルタンクの開口部に装着した場合に
は、ハウジングの連通路を介してオイルタンク内外を連
通することができるので、連通路を介してオイルタンク
内の圧力調整を行うことができることになる。また、連
通路内に設けたフィルタによって、オイルタンク内のオ
イルが外部に漏れるのを防止できるとともに、外部から
水、塵芥等がオイルタンク内に侵入するのを防止できる
ことになる。さらに、フィルタが目詰まりを起こした場
合には、連通路に連通しているエア抜き部によって、オ
イルタンク内の圧力調整を行うことができるので、その
ような場合であってもブリーザ機能を確保することがで
きることになる。そして、フィルタを、撥水処理を施し
た第1フィルタと、多孔質の第2フィルタと、撥油処理
を施した第3フィルタとによって構成した場合には、第
1、第2フィルタによって外部からオイルタンク内に
水、塵芥等が侵入するのを防止できるとともに、第2フ
ィルタによって通気性を確保することができ、第3フィ
ルタによってオイルタンク内のオイルが外部に漏れるの
を防止できることになる。そして、この場合にも、第
1、第2のフィルタが目詰まりを起こしても、エア抜き
部を介してオイルタンク内の圧力調整を行うことができ
ることになる。
【0066】
【0067】
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案によるエアブリーザの一実施例を示す
図である。
【図2】図1におけるA矢視を示す図である。
【図3】図1におけるB矢視を示す図である。
【図4】図1におけるC矢視の部分断面図である。
【図5】従来例を示す図である。
【図6】図5におけるD矢視を示す図である。
【符号の説明】
1、51……エアブリーザ 2……ハウジング 2a……開口部 3……ハウジング本体 4……内環 5、17……スリット 6……フランジ部 6a……引掛部 7……連通路 8……ビード部 9……エア抜き部 9a……空気通路 10……第1フィルタ 11……第2フィルタ 12……第3フィルタ 13……固定リング 14……通気孔 15……凹部 16……オイル切りリング 18……隔壁 19……環状壁 20、70……ケース 52……ブリーザ本体 53……蓋部材 54……支持部 54a……突部 54b……段部 55……連通孔 56……切欠部 57……通路 59……半円切欠部 60……折曲部 61……テーパ部 62……環状突起

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉塞された一端にスリット(5)が設け
    られるとともに、他端に開口部(2a)が形成され、該
    開口部(2a)と前記スリット(5)との間を連通する
    連通路(7)を有するハウジング(2)を備え、前記ハ
    ウジング(2)に形成した連通路(7)内にフィルタを
    配置し、前記フィルタの周縁部を前記ハウジング(2)
    と筒状の固定リング(13)とにより挟持し、ハウジン
    グ(2)の前記フィルタを挟持した部位には前記連通路
    (7)に対して大径の切欠きを形成したエア抜き部
    (9)を周方向少なくとも1カ所に備え、前記フィルタ
    の周縁部を前記連通路(7)に開放したことを特徴とす
    るエアブリーザ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは、撥水処理がなされた第
    1フィルタ(10)、多孔質の第2フィルタ(11)、
    撥油処理がされた第3フィルタ(12)を、前記ハウジ
    ング(2)のスリット(5)側から前記開口部(2a)
    側に向かって順次前記連通路(7)を閉塞する状態で設
    け、これらのフィルタ(10、11、12)の周縁部を
    前記ハウジング(2)と前記固定リング(13)とで挟
    持する請求項1記載のエアブリーザ。
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