JP2586989Y2 - 転写箔 - Google Patents

転写箔

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JP2586989Y2 JP1992020682U JP2068292U JP2586989Y2 JP 2586989 Y2 JP2586989 Y2 JP 2586989Y2 JP 1992020682 U JP1992020682 U JP 1992020682U JP 2068292 U JP2068292 U JP 2068292U JP 2586989 Y2 JP2586989 Y2 JP 2586989Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、成形品や建材の表面に
すぐれたパール光沢をもった意匠を与えるための転写箔
に関する。
【0002】
【従来の技術】家具、建材、家電製品などの製造に使用
する転写箔は、今日ではきわめて多種類にのぼる。 そ
れらの中でパール光沢をもつものが要求される場合に
は、光輝性顔料を含有するインキの印刷層を有する転写
箔が使用されている。
【0003】在来のこの種の転写箔は、ビヒクル中への
光輝性顔料の分散性が低いことが原因となって、印刷層
に光沢のむら、いわゆるパールむらが生じやすいという
悩みがある。
【0004】この印刷むらを目立たないようにする手段
として、光輝性顔料を含有するインキの重ね刷りするこ
とが試みられたが、これを行なうとなぜか光輝性印刷層
本来の立体感が減殺され、意匠効果が低下することが経
験された。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、立体
感をそこなうことなく、むらのないパール光沢をもった
意匠を成形品に与えることができる転写箔を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の転写箔は、基本
的には図1に示すように、転写台紙(1)上に、粒径が
相対的に小さい光輝性顔料の粒子を含有するインキの第
一印刷層(2)、および粒径が相対的に大きい光輝性顔
料の粒子を含有するインキの第二印刷層(3)をこの順
で重ねてなる。
【0007】ここで、顔料粒子の「粒径」は、平均粒径
を意味する。
【0008】転写台紙には常用のもの、たとえばプラス
チックシート、プラスチックシートどうしの積層体、ま
たはプラスチックシートと紙もしくはアルミ箔との積層
体を用いればよい。
【0009】転写台紙の材料として好適なプラスチック
の例をあげれば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアリレート、フ
ッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエーテルエーテ
ルケトン、セロハンであり、とくにポリエステルが耐熱
性にすぐれていて好ましい。
【0010】転写台紙の上面、すなわち転写層を積層す
る面に、シリコーンやワックスを塗布して離型処理を施
してもよい。
【0011】成形品に転写した後の転写層の表面を凹凸
にすることを望む場合は、表面に凹凸を有する転写台紙
を使用することができる。 凹凸の付与は、シート表面
へのエンボス加工またはマットインキの印刷、シートへ
のマット材練り込みなど、既知の手段に従えばよい。
【0012】転写台紙の好適な厚さは、一般に12〜1
00μmである。
【0013】光輝性顔料は常用のものを用いればよい。
その例をあげれば次のとおりである。
【0014】(イ)パール顔料と称するもの、具体的に
は貝がらの内側の部分や真珠を砕粉したもの、マイカ、
マイカの微粒子にTiO2 または酸化鉄を焼き付けたも
の (ロ)金属粉、具体的には銅、アルミニウム、真ちゅ
う、青銅、金、銀等の、好ましくは1〜120μmの微
粒子 (ハ)金属蒸着をしたプラスチックフィルムの砕片、た
とえばポリエチレンテレフタレートフィルムに上記のよ
うな金属、通常はアルミニウムを蒸着し、粉砕したもの
(銀色粉)、蒸着ののち透明な黄色塗装を行って粉砕した
もの(金色粉)前記したように、第一印刷層用のインキと
第二印刷層用のインキとでは、添加する光輝性顔料の粒
径を変える。 立体感を高めるためには、なるべく粒径
の差が大きくなるように顔料をえらぶことが望ましい。
もっとも、インキに使用できる顔料の粒径の範囲は、
印刷手段やビヒクルの分散性などによりおのずから定ま
ってくる。 具体的には、第一印刷層(2)中の顔料の
粒径を5〜20μmの範囲から、第二印刷層(3)中の
顔料の粒径を10〜30μmの範囲からえらぶとよい。
【0015】第一印刷層および第二印刷層に含有させる
顔料の粒径を上記のようにえらび、転写後に第一印刷層
が観察者の側に位置するように、換言すれば相対的に大
きな粒径の顔料を含有する印刷層が深い側に存在させる
ことによって、パール光沢の立体感を高くし印刷むらを
目立たなくするという効果が、より大きく得られる。
【0016】第一印刷層および第二印刷層における光輝
性顔料の含有量は、いずれも10〜70重量%程度でよ
い。
【0017】第一印刷層および第二印刷層に用いるイン
キビヒクルは、転写すべき成形品の用途に応じて、アク
リル樹脂をはじめとする熱可塑性樹脂や、各種の硬化性
樹脂の中から適宜にえらぶ。 第一印刷層および第二印
刷層のインキビヒクルとしては、アクリルウレタン、ウ
レタンエラストマーのような二液硬化性樹脂や、ウレタ
ンアクリレート、ポリエステルアクリレートのような電
離放射線硬化性樹脂を使用すると、得られる製品の耐擦
傷性が向上して好ましい。
【0018】印刷層の透明性が維持できる範囲内であれ
ば、インキに他の顔料や染料などの着色剤を添加しても
よい。
【0019】印刷の手法は任意であって、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法、ロールコート法など既知の手法
に従えばよい。
【0020】第一印刷層および第二印刷層の厚さは、と
もに1〜20μmの範囲が適当である。
【0021】第一印刷層、第二印刷層のいずれか一方
は、パターン印刷層であってもよい。
【0022】第一および第二の印刷層のほかに、装飾層
を設けてもよい。 装飾層は、第二印刷層の上、第二印
刷層と第一印刷層との間、および第一印刷層と転写台紙
とのいずれか一つ、二つまたは三つに設けることができ
る。 第一印刷層と第二印刷層または転写台紙との間に
設ける装飾層はある程度透明でなければならないが、図
面に示したような第二印刷層上の装飾層(4)は、透明
なものでも隠蔽性のあるものでもどちらでもよく、たと
えば隠蔽性インキのベタ印刷で設けることができる。
被転写体の表面を隠すべき場合は、もちろん隠蔽性のも
のとする。 装飾層として代表的なものは、絵柄印刷層
と金属の蒸着層である。
【0023】本考案の転写箔においても、図面に示した
ように、通常の転写箔と同様、必要に応じて、転写後は
保護層となる剥離剤層(5)や、接着剤層(6)を設け
てもよい。 剥離剤は、製品の用途、第一印刷層との接
着性および転写台紙からの剥離性を考慮して、アクリル
樹脂系、塩ビ−酢ビ共重合体系、ポリウレタン系、エポ
キシ樹脂系、セルロース系などから適宜にえらぶ。 接
着剤は、被転写体の材料および転写条件に応じて既知の
接着剤からえらぶ。 転写箔用接着剤として常用されて
いるものの例をあげれば、アクリル樹脂系、塩ビ−酢ビ
共重合体系、ゴム系、ウレタン系の各接着剤である。
【0024】
【作用】本考案の転写箔は、含有する光輝性顔料の粒径
が異なる印刷層を二層重ねて設け、それぞれの印刷層に
粒径の異なる光輝性顔料の粒子を含有させ、かつそれぞ
れの粒径を、観察者からみて被転写体寄りの深い側が相
対的に大きくなり、かつ観察者に近い浅い側が相対的に
小さくなるように配置したことにより、それぞれの印刷
層のむらが目立たず、しかも立体感のあるパール光沢を
もった意匠を実現した。
【0025】
【実施例】転写台紙として厚さ26μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム「X−45」(東レ製)を用意
し、その上にアクリル系の剥離剤「ハクリ46.7」
(昭和インク工業所製)を、乾燥後の厚さが1μmとな
るようにグラビアコートした。
【0026】剥離剤層の上に、粒径が10〜30μmの
パール顔料を含有するアクリル系インキ(昭和インク工
業所製)、および粒径が5〜15μmのパール顔料を含
有するアクリル系インキ(同)をこの順に、いずれも厚
さが2μmとなるようにグラビアコートして、第一印刷
層および第二印刷層を設けた。
【0027】さらにその上に、隠蔽性のあるアクリル系
の着色インキ(同)をベタ印刷して厚さ2μmの装飾層
を設け、つぎにアクリル系の接着剤を厚さが1μmとな
るように塗布した。
【0028】得られた本考案の転写箔を黒色のポリスチ
レン板に重ね、これを2m/minの速度で温度200℃の
加圧ロールの間を通し、ついで転写台紙を剥がして絵付
け成形品を製造した。
【0029】
【考案の効果】本考案の転写箔を使用すれば、むらのな
いパール光沢をもち立体感のある意匠を被転写体に与え
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の転写箔を説明するための模式的な断面
図。
【符号の説明】
1 転写台紙 2 第一印刷層 3 第二印刷層 4 装飾層 5 剥離剤層 6 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B44C 1/165 - 1/17

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写台紙(1)上に、粒径が相対的に小
    さい光輝性顔料の粒子を含有するインキの第一印刷層
    (2)、および粒径が相対的に大きい光輝性顔料の粒子
    を含有するインキの第二印刷層(3)をこの順に重ねて
    なる転写箔。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の転写箔において、第一
    印刷層(2)中の光輝性顔料の粒径が5〜20μmの範囲
    内から、かつ第二印刷層(3)中の光輝性顔料の粒径が1
    0〜30μmの範囲内から、それぞれえらんだものであ
    る転写箔。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の転写箔において、第二
    印刷層(3)の上、第二印刷層(3)と第一印刷層
    (2)との間、および第一印刷層(2)と転写台紙
    (1)との間、の少なくともひとつに、装飾層(4)を
    設けた転写箔。
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