JP2586976B2 - 結束帯工具用引張機構 - Google Patents

結束帯工具用引張機構

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JP2586976B2
JP2586976B2 JP4129372A JP12937292A JP2586976B2 JP 2586976 B2 JP2586976 B2 JP 2586976B2 JP 4129372 A JP4129372 A JP 4129372A JP 12937292 A JP12937292 A JP 12937292A JP 2586976 B2 JP2586976 B2 JP 2586976B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷物等の被結束物のま
わりに張力のかかったループ状態で鋼や、プラスチック
製の結束帯を掛ける結束帯工具用引張機構に関し、さら
に詳しく言えば、新規な特徴を有する張力感知ハンドル
を備えた結束帯工具用引張機構に関する。本発明の第1
の特徴は、結束帯の引張限度を、ある調節範囲内におい
て、使用者が個々に調節可能なように構成した点であ
る。また、本発明の第2の特徴は、張力が結束帯の引張
限度に到達した後は、ハンドルがそれ以上回動されない
ように構成した点である。これらの新規な特徴は、適宜
に組み合わされてもよい。
【0002】
【従来の技術】手動結束帯工具は、鋼結束帯、ポリエス
テルもしくはポリプロピレンのような合成樹脂製の結束
帯を張力のかかったループで種々の形式の荷物のまわり
に掛けるために、長年広く用いられてきた。これらの結
束帯工具のうちのいくつかは、結束帯が重複した部分の
上に押し嵌められる金属クリップを用いていた。その他
のものは、相互連結できるキーを鋼結束帯の重複部分に
打ち込むものであった。さらにその他のものは、合成樹
脂製結束帯の重複部分を摩擦によって溶接するものであ
る。
【0003】例えば、米国特許第3,998,429号
は、引張機構を張力感知ハンドルによって回転可能に駆
動されるシャフトにより作動するように構成された手動
式の結束帯結束用工具を開示している。この張力感知ハ
ンドルには関節が設けられており、また、この工具は、
ラチェット駆動を介してシャフトに連結される駆動レバ
ーと、その駆動レバーに回動可能に装着されるハンドル
・レバーとを有している。ハンドル・レバーは、調節ネ
ジを介して調節できる付勢用スプリングによって駆動レ
バーに対して付勢される。
【0004】上記した米国特許に開示された手動式結束
帯結束用工具は、ハンドルを一方の回転方向に回動させ
ることによって結束帯を緊張させる。十分な張力が結束
帯にかけられたときには、固定された停止歯にハンドル
・レバー上のアームが係合するまで、付勢用スプリング
が圧縮され、ハンドル・レバーが駆動レバー上で回動す
る。アームが停止歯に係合した後は、駆動レバーは、同
方向にはわずかに回動可能だがそれ以上は回動できな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】結束帯工具用引張機構
において、2つの点の改善が強く望まれていた。特に、
結束帯の引張限度をある範囲で使用者が個々に調節しう
るような構成が強く要望されていた。また、結束帯の引
張限度に達した後は、引張機構のハンドルをそれ以上は
ほんのわずかでも回動することができないような構成も
強く要望されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した改善
点を実現しうる結束帯工具用引張機構を提供する。一般
的には、本発明の結束帯工具用引張機構は、ハウジング
構造体と、ハウジング構造体に回転可能に装着されたシ
ャフトと、本発明の特徴である特別の方法で前記シャフ
トに連結されたハンドルとを有している。すなわち、ハ
ンドルがシャフトのまわりの一方の回動方向に回動され
た場合に、結束帯を引張る方向にシャフトが回転可能な
状態となるように、また、シャフトを回転させることな
くハンドルがシャフトのまわりの上記回動方向とは逆の
方向に回動されうるように、ハンドルがシャフトに連結
される。ハンドルは、改良された特徴を有する張力感知
式ハンドルである。
【0007】本発明の第1の特徴によれば、ハンドルに
は関節が設けられ、互いに対して回動可能な複数のハン
ドル部材を有し、改良された方法で付勢されているの
で、結束帯の引張限度は、使用者が所定の調節範囲内で
個々に調節することができる。本発明の第2の特徴によ
れば、ハンドルの回動が改良された方法で規制されるの
で、ハンドルが結束帯の引張限度に到達した後は、ほん
のわずかでもそれ以上は回動することができない。
【0008】一般に、ハンドルは、装着部材と、把持部
材と、反動部材とを有している。装着部材は前述したよ
うに、シャフトに連結される。把持部材は装着部材に装
着されて、装着部材に対して正常位置と変位位置との間
で把持部材の回動を許す。
【0009】把持部材と反動部材とは、正常位置に向け
て付勢されるが、変位位置に向けて強制的に変位させら
れる。シャフトまわりの装着部材の回動は制御され、把
持部材と反動部材とが正常位置にある場合には結束帯を
引張る方向へのシャフトまわり方向への装着部材の回動
が許容され、かつ、把持部材及び反動部材の前記正常位
置から前記変位位置への回動は禁止される。
【0010】本発明の第1の特徴によれば、把持部材と
反動部材とは、調節ネジと、従動子と、スプリングと、
調節ネジの回転調節を規制する規制ネジを備えた付勢手
段によって付勢される。調節ネジは頭部と、管状でかつ
外側ネジ部と内側ネジ部とを有する胴部とを有しかつ回
動軸を画定し、装着部材に装着され、装着部材に対して
調節ネジの軸方向移動をさせずに装着部材に対して調節
ネジの回転調節を許す。従動子は、調節ネジの胴部の外
側ネジ部と協動する内側ネジ部を有する穴が開けられ、
調節ネジの胴部及び装着部材と協動して、装着部材に対
する調節ネジの回転調節の際に、装着部材に対する従動
子の回転移動をさせることなく、装着部材に対する調節
ネジ胴部に沿った従動子の軸方向移動を許す。
【0011】スプリングは、反動部材及び従動子と協動
し正常位置に向けて把持部材及び反動部材を付勢し、調
節ネジの第1回転方向への回転調節の際にはより多く圧
縮され、かつ、第1回転方向とは逆方向である第2回転
方向への調節ネジの回転調節の際にはより少なく圧縮さ
れるように配置される。
【0012】規制ネジは、頭部と、調節ネジ胴部の内側
ネジ部と協動する外側ネジ部を有する柄部とを有し、規
制ネジの頭部が第1回転方向への調節ネジの回転調節を
制限するように反動部材に係合され、調節ネジを第1回
転方向及び第2回転方向のいずれの方向の回転調節につ
いても限定された範囲に規制し、限定範囲を調節するこ
とができる。
【0013】上記の結束帯工具用引張機構は、好ましく
は、規制ネジが、規制ネジ柄部のまわりでかつ規制ネジ
頭部と調節ネジ胴部との間に配置されたワッシャを有し
ているとよい。そして、このワッシャが規制ネジ柄部の
まわりでかつ規制ネジ頭部と調節ネジの胴部との間に配
置された環状部と、調節ネジ胴部のまわりに配置された
スリーブ部とを有していることが好ましい。また、内側
ネジ部が調節ネジ胴部だけでなく調節ネジ頭部を貫通
し、規制ネジが調節ネジに対して規制ネジを安定化する
ように規制ネジ柄部を受けかつ内側ネジ部と協動する止
めネジを有していることが好ましい。
【0014】本発明の第2の特徴によれば、シャフトの
まわりでの装着部材の回動は、停止板と、停止爪と、付
勢手段と、停止爪を保持する保持手段を備えた制御手段
によって制御される。停止板はシャフトに対して同軸で
かつハウジング構造体に対して固定された停止歯の弓形
配列を有している。停止爪は、その作動位置と不作動位
置との間で回転可能なように装着部材に装着される。こ
の停止爪はその不作動位置においては引張方向への装着
部材の回動を許し、作動位置においては引張方向への装
着部材の回動を防止するように停止板と協動し、その不
作動位置においては停止歯のすべてから完全に解放され
るように配置された係合部を有し、この係合部は作動位
置においては停止歯の少なくとも1つと係合するように
配置されている。付勢手段はその作動位置に向かって回
転可能に停止爪を付勢する。保持手段は、把持部材及び
反動部材が正常位置にある場合に、停止爪を不作動位置
において解除可能に保持し、把持部材と反動部材を正常
位置から変位位置まで変位させたとき、作動位置に向け
て停止爪を回転させる。
【0015】上記において、停止爪はポケットを有し、
保持手段は反動部材によって支持されたピンを有し、ピ
ンがポケット内に取り外し可能に挿入されるように配置
されることにより、正常位置にある把持部材と反動部材
とによって停止爪が不作動位置に回転されたときに停止
爪が不作動位置に保持され、ピンがポケットから係脱可
能に構成されることにより、把持部材及び反動部材が正
常位置から変位位置へ変位されたときに停止爪を解除す
ることが好ましい。
【0016】装着部材は、装着部材の所定方向への回動
が停止爪によって阻止されるときを除き、引張方向への
端位置と引張方向とは逆方向への端位置との間で回動す
ることができ、結束帯工具用引張機構が装着部材を逆方
向の端位置に対応する回転位置へ回動させたときに、作
動位置から不作動位置へ回転させる回転手段を有し、回
転手段は停止爪と協動することにより、装着部材が回転
位置に到達する前に阻止位置に到達したときには、回転
位置に向かう装着部材の回動を阻止するが、回転手段は
装着部材が阻止位置を超えて回転位置へ強制的に回動さ
れることは許容することが好ましい。
【0017】本発明の第1及び第2の特徴を実施する最
適実施例においては、結束帯工具用引張機構は、同様の
用途のための公知の機構に比べて顕著な利点を有する。
すなわち、結束帯の引張限度は、引張機構のハンドルに
よって感知され、使用者が個々の調節範囲内で調節する
ことができる。この個々に調節可能な範囲は、予備調節
することができ、これにより、本発明の引張機構は、特
殊な形式、等級、幅又はゲージを有する結束帯に対して
も、また高張力強度を有する鋼結束帯に対しても低張力
強度を有する合成樹脂製結束帯に対しても対応可能であ
る。また、結束帯の引張限度に到達した後は、ほんのわ
ずかであってもそれ以上のハンドルの回動は阻止され
る。
【0018】
【実施例】図1に示す結束帯工具T用の引張機構10
は、本発明の最も好適な実施例である。結束帯工具Tの
他の構成要素は、図1において破線により部分的に示さ
れている。引張機構10は、張力感知ハンドル12を有
している。この張力感知ハンドル12は、手動により回
動できるように構成され、それにより引張機構10が駆
動される。張力感知ハンドル12は、互いに回動できる
複数の部材から構成されている。これらの複数の部材
は、付勢されており、これにより、使用者は、引張限度
を、個別に調節可能なレンジの範囲内で調節することが
できる。さらに、張力感知ハンドル12の回動範囲は制
限されるので、引張限度が張力感知ハンドル12によっ
て感知された後は、張力感知ハンドル12はそれ以上は
回動できなくなる。
【0019】さらに、引張機構10は、ハウジング構造
体20と、このハウジング構造体20に回転可能に装着
されるとともにハウジング構造体20から軸方向に延設
されたシャフト22と、張力感知ハンドル12をシャフ
ト22に連結する連結装置24(図3参照)を備えてい
る。シャフト22は回動軸を画定する。張力感知ハンド
ル12が、シャフト22によって画定される回動軸のま
わりに、図1,2等に示す反時計回りの方向である或る
回動方向に回動されたとき、連結装置24がシャフト2
2を引張方向に回転駆動する。連結装置24は、シャフ
ト22を回転させることなく、張力感知ハンドル12
を、シャフト22によって画定される回動軸まわりの逆
方向に回動させることができる。結束帯工具Tは、図1
に部分的に示す結束帯Sのような公知の形式の鋼製又は
合成樹脂製で、図1に部分的に示す荷物Pのような荷物
のまわりにループ状に緊張して結束される結束帯を掛け
るための公知の結束帯工具に類似した構造であってもよ
い。引張機構10は、鋼又は合成樹脂から成る結束帯の
2つの重複した部分の上に金属製クリップ(図示せず)
を結束帯工具Tによって押し嵌めたり、結束帯工具Tに
より相互連結キーを鋼製結束帯の重複部分に打ち込んだ
り、あるいは合成樹脂製結束帯の重複部分の間で摩擦又
はその他の方法によって溶接を行う場合に有用である。
【0020】図2,3に示すように、張力感知ハンドル
12には関節が設けられ、装着部材26と、把持部材2
8と、反動部材30と、ブラケット32から構成されて
いる。装着部材26は、連結装置24によってシャフト
22に連結される。
【0021】装着部材26は鋼板で形成され、上板34
と、相似な側壁36及び38を有し、これらの側壁は図
示するようにテーパが付けられている。ブラケット32
は鋼板で形成され、上板40と、相似な側壁42及び4
4を有している。ブラケットの側壁42は、図に示すよ
うなテーパの付いた細長い延長部46を有しており、こ
の延長部46が装着部材26の側壁36にほぼ合致する
ようになっている。ブラケットの側壁44は図に示すよ
うなテーパの付いた細長い延長部48を有しており、こ
の延長部48が装着部材26の側壁38にほぼ合致する
ようになっている。ブラケットの側壁42の細長い延長
部46には、上板40に対して鈍角の角度で向けられた
上縁50が設けられている。ブラケットの側壁44の細
長い延長部48には、上板40に対して同様な鈍角の角
度で向けられた上縁52が設けられている。ブラケット
32及び装着部材26は、側壁36,38の間に配置さ
れるとともにそれらに溶接された各延長部46,48に
よって組み立てられ、かつ、ブラケット32及び装着部
材26は、上板40付近に配置された上縁50,52に
よって組み立てられる。このようにして、ブラケット3
2は、各延長部46,48の位置において装着部材26
に溶接される。ブラケットの側壁42は、延長部46に
対して反対側となる端部54付近に、円形のピボットピ
ン受け穴56を有している。ブラケットの側壁42は、
このピボットピン受け穴56と延長部46との間に、細
長いロールピン受け溝58を有している。ブラケットの
側壁44は、延長部48に対して反対側となる端部60
付近に、ピボットピン受け穴56に類似しピボットピン
受け穴56と位置合せされたピボットピン受け穴62を
有している。ブラケットの側壁44は、ピボットピン受
け穴62と延長部48との間に、ロールピン受け溝58
に類似しロールピン受け溝58と位置合せされたロール
ピン受け溝64を有している。
【0022】把持部材28は、基端部66と末端部68
とを有し、金属板から成り、上板70と、相似な側壁7
2及び74を有しており、基端部66が末端部68に接
するほど近接した位置において、両者は僅かに曲がった
状態となる。つまみ76は末端部68に固定される。張
力感知ハンドル12が組み立てられたとき、ブラケット
側壁42,44は、基端部66における把持部材側壁7
2,74の間に配置される。ブラケットの上板40は、
把持部材の上板70の下に位置し、上板70との間に間
隔をあけて配置される。把持部材の側壁72は、把持部
材28の基端部66に、ブラケット側壁42のピボット
ピン受け穴56に類似したピボットピン受け穴78を有
し、このピボットピン受け穴78から離れた位置にロー
ルピン受け穴80を有している。ロールピン受け穴80
は円形である。把持部材の側壁74は、把持部材28の
基端部66に、ピボットピン受け穴62に類似したピボ
ットピン受け穴82を有し、ロールピン受け穴80に類
似しかつピボットピン受け穴82から離れた位置にロー
ルピン受け穴84を有している。張力感知ハンドル12
が組み立てられたとき、ピボットピン受け穴78,82
は互いに位置合せされかつピボットピン受け穴56,6
2に位置合せされる。同様にして、ロールピン受け穴8
0,84が互いに位置合せされかつブラケット側壁4
2,44のロールピン受け溝58,64にそれぞれ位置
合せされる。
【0023】棒鋼から作られた反動部材30は、基端部
86と末端部88とを有している。基端部86の上縁9
0と、末端部88の上縁92とは、各縁90,92が互
いに隣接する場合に鈍角をなす。末端部88は、半円形
面96を持つ端部94を有している。末端部88は、端
部94に対して離れた位置に、円形のピボットピン受け
穴98を有している。張力感知ハンドル12が組み立て
られたとき、末端部88は、ブラケット側壁42,44
間に配置される。端部94の半円筒形面96はピボット
ピン受け穴56,62に位置合せされ、かつ、ピボット
ピン受け穴78,82に位置合せされる。
【0024】糸巻状をしたピボットピン100は、2つ
の端部102,104を有している。各端部は中間部よ
りも拡大された径を有し、中間部106は端部よりも小
さな径を有し、略円柱状の面96に合致する。拡大径の
部分は端部102を軸方向からピボットピン受け穴5
6,62にフィットさせ、また、端部104を軸方向か
らピボットピン受け穴78,82にフィットさせる。各
端部102,104は、十分な軸方向長さを有してい
る。これにより、端部102がピボットピン受け穴56
を通りピボットピン受け穴78内に入って軸方向外方に
延びることができ、また、端部104がピボットピン受
け穴62を通りピボットピン受け穴82内に入って軸方
向逆向きに延びることができる。張力感知ハンドル12
が組み立てられたとき、ピボットピン100が挿入され
る。これにより、端部102,104が軸方向に貫通
し、かつ反動部材30の末端部88の端部94が端部1
02,104間にフィットする。ピボットピンの中間部
106は、端部94の面96に対して回転可能にフィッ
トする。さらにロールピン108が挿入され、ロールピ
ン108は、把持部材側壁72,74のピボットピン受
け穴80,84を通って外部に延び、その中間部におい
てはブラケット側壁42,44のロールピン受け溝5
8,64を通り、内部においては反動部材30の末端部
88のロールピン受け穴98を通る。
【0025】ロールピン受け溝58,64は、ロールピ
ン108に対して十分な間隙を有する。これにより、把
持部材28と反動部材30とが、ブラケット32とそれ
に溶接された装着部材26に対して、回動の限界範囲を
超えて回動する。したがって、把持部材28は、ブラケ
ット32及びピボットピン100を介して装着部材26
に装着され、これにより把持部材28が正常位置と変位
位置との間で装着部材26に対して回動する。図4にお
いて、把持部材28は、正常位置が破線で表わされ、か
つ変位位置が実線で表わされている。また、反動部材3
0は、正常位置と変位位置との間で、把持部材28と連
動して移動できる。
【0026】図1に示すように、ギザギザの凹凸が設け
られたホイール110は、ハウジング構造体20に軸支
されており、アンビル112と協動するように構成され
ている。アンビル112は、ハウジング構造体20に回
動可能に装着される。したがって、凹凸付きホイール1
10が図2において時計回り方向の引張方向に回転され
たときに、結束帯Sの2つの重複部分のうちの外側層を
内側層に沿って引張ると、結束帯Sが、荷物Pのまわり
で張力をかけたループ状となって引っ張られる。
【0027】シャフト22は、シャフト116に連結さ
れる。これにより、歯車118(1つだけ図示)とハウ
ジング構造体20に軸支されかつハウジング構造体20
から延びる解除爪122によって作動されるラチェット
機構(図示せず)を介してシャフト22と116が一体
に回転できる。解除爪122は、弦面124(図16参
照)を有している。弦面124の目的については後述す
る。ラチェット機構は、公知の構成を有し、図1におけ
る時計回り方向である一方の回転方向へ解除爪122を
回転させることにより、ハウジング構造体20に対して
シャフト116が自由回転する。解除爪122は、逆の
方向に付勢された場合には、シャフト116が逆転する
ことを阻止する(またシャフト116の逆転阻止の結
果、結束帯の張力が低下することも防止する)。
【0028】シャフト22は、軸受管130内で軸支さ
れる。シャフト22は、図1に示すように、軸受管13
0から延びる。軸受管130は、引張機構10のベース
の2つの離隔した直立フランジ198(1つだけ図示)
に軸支される。軸受管130は、フランジ198,19
8に対してハウジング構造体20を回動させ、また、ハ
ウジング構造体20に対してシャフト22を回動させ
る。シャフト22の末端部132は、非円形断面となっ
ており、直径方向に離れるとともに軸方向に延びる2つ
の平坦部134,136を有している。中央穴140を
有する環状スペーサ138が、ハウジング構造体20付
近において軸受管130のまわりに配置されている。ま
た、円形穴144を有する作動子板142が、環状スペ
ーサ138の付近において軸受管130のまわりに配置
されている。そして、円形穴148を有する停止板14
6が、作動子板142付近において軸受管130のまわ
りに配置されている。作動子板142は、停止板146
の弓形溝152内に軸方向に延びるタブ150を有して
いる。これにより、軸受管130のまわりで作動子板1
42及び停止板146が相対回転することが制限され
る。コイルスプリング154は、溝152内でフィット
するように形成されており、溝152内において溝15
2の一端152aとタブ150との間で動くように配置
されている。これにより、停止板146に対し、作動子
板142に、図1における反時計回り方向である回転方
向の付勢を与える。作動子板142は、後述する機能を
有する入力アーム156(図12参照)と、解除爪12
2の弦面124に係合するように配置された作動アーム
158とを有しているので、解除爪122を十分に回転
させると、作動子板142が図1における時計回り方向
である回転方向に回転することにより、上述したように
ハウジング構造体20に対してシャフト116が自由回
転する。停止板146は、拘束アーム160と、拘束ア
ームに隣接した停止歯162の弓形配列と、停止歯16
2に隣接したカム部164と、位置決めアーム166を
有している。位置決めアーム166はノッチ168を有
している。ノッチ168は、ベースフランジ198,1
98のうちの近い方のベースフランジから延びるピン1
70を受ける。これにより、停止板146がシャフト2
2のまわりで回転することが防止される。
【0029】シャフト22の末端部132は、円形穴1
72,174を貫通して延びている。この円形穴17
2,174は、装着部材の側壁36,38において互い
に位置合せされ、これにより、シャフト22によって画
定される回動軸のまわりに装着部材26が回動可能とな
っている。末端部132に適合するように形成された非
円形穴178を有する1対の相似なラチェット車17
6,176が、末端部132上に装着されている。これ
により、ラチェット車176,176は、シャフト22
と一体に回転することができる。各ラチェット車176
は、その円周のまわりにラチェット歯182を有してい
る。エンジニアリング・プラスチックにより成形された
カバー186が、装着部材26に装着されている。カバ
ー186は、側壁36における下方ノッチ190内に押
し込まれる下方タブ188と、側壁38における類似の
ノッチ(図示せず)内に押し込まれる類似タブ(図示せ
ず)と、上板34における2つの上方溝194内に押し
込まれる2つの上方タブ192を介して装着部材26に
装着される。このカバー186によりラチェット車17
6が覆われる。
【0030】また、軸を画定する調節ネジ200が設け
られており、この調節ネジ200は、張力感知ハンドル
12の装着部材26に装着される。これにより、装着部
材26に対して調節ネジ200の軸を移動をさせること
なく、装着部材26に対して調節ネジ200の回転調節
を行うことができる。調節ネジ200は、装着部材26
の上板34の円形穴203を貫通する管状頭部202を
有している。調節ネジ頭部202は溝204を有してい
る。この溝204により、調節ネジ200は手動ネジ回
しのような従来の工具(図示せず)で回動することがで
きる。調節ネジ200は、調節ネジ200に一体化され
たワッシャ状の環状フランジ206(図5参照)と、管
状胴部210(図6参照)を有している。環状フランジ
206は、調節ネジ頭部202に隣接しかつ穴203の
内縁208を支持する。そして、管状胴部210は、外
側ネジ部と内側ネジ部を有している。内側ネジ部は、調
節ネジ胴部210の内部を貫通するばかりでなく、調節
ネジ頭部202の内部も貫通して延びている。
【0031】また、従動子220(図2参照)が設けら
れており、この従動子220には穴222(図2参照)
が設けられている。そして、穴222の内部には、調節
ネジ胴部210の外側ネジ部と協動する内側ネジ部が設
けられている。また、従動子220は平坦面224を有
している。この平坦面224は、装着部材26の側壁3
8と協動するように構成されている。これにより、従動
子220は、調節ネジ胴部210に沿って軸方向に移動
することができる。そして、調節ネジ200を回転させ
て調節を行う際には、装着部材26に対して従動子22
0が回転運動することはない。従動子220は、広い舌
状部226と、管状部材である管状ボス228を有して
いる。
【0032】さらに、コイルスプリング230(図2参
照)が設けられており、このコイルスプリング230
は、反動部材30の基端部86に設けられたソケット2
32内に着座される。コイルスプリング230は、調節
ネジ胴部210の周囲と管状ボス228の周囲に巻き付
けられる。これにより、従動子220が支持される。し
たがって、コイルスプリング230は、調節ネジ200
の環状フランジ206を、穴203の内縁208の方向
へ付勢する。この付勢は、従動子220と調節ネジ胴部
210を介して行われる。また、コイルスプリング23
0は、装着部材26とブラケット32に対し、把持部材
28と反動部材30を、これらの部材の正常位置に向け
て付勢する。しかし、同時に、コイルスプリング230
は、把持部材28と反動部材30がそれらの変位位置へ
回動されるように強制する。装着部材26に対する調節
ネジ200の回転調節は、ある範囲内に制限される。こ
の回転範囲は、後述するように、個々独立に調節可能で
ある。したがって、従動子220を調節ネジ頭部202
から離そうとして、調節ネジ200を第1回転方向へ回
転調節すると、コイルスプリング230がさらに圧縮さ
れる。また、従動子220を調節ネジ頭部202に近付
けようして、調節ネジ200を第2回転方向へ回転調節
すると、コイルスプリング230の圧縮が緩む。上記の
第2回転方向は、第1回転方向とは逆の方向になってい
る。
【0033】また、規制ネジ240(図2参照)が設け
られており、この規制ネジ240は、頭部242と柄部
244とを有している。この柄部244には、調節ネジ
胴部210の内側ネジ部と協動する外側ネジ部が設けら
れている。規制ネジ240は、ソケット(図示せず)を
有している。このソケットは、従来のアレン・レンチ
(図示せず)により回動され、かつ反動部材30の基端
部86の穴248を通して接近することができる。さら
に止めネジ250が設けられており、この止めネジ25
0には頭部がなく、止めネジ250は、調節ネジ胴部2
10の内側ネジ部と協動する外側ネジ部を有し、かつ規
制ネジ柄部244を受ける。これにより、調節ネジ20
0に対して規制ネジ240が安定化される。止めネジ2
50には、調節ネジ頭部202に近い方の端となる端部
に、ソケット(図示せず)が設けられている。このソケ
ットは、従来のアレン・レンチ(図示せず)により回動
され、かつ調節ネジ頭部202を通して接近することが
できる。また、ワッシャ260が設けられており、この
ワッシャ260は、環状部262(図6参照)を有して
いる。この環状部262は、規制ネジ頭部242と調節
ネジ胴部210との間において、規制ネジ柄部244の
まわりに配置されている。また、ワッシャ260は、ス
リーブ部264(図6参照)を有している。このスリー
ブ部264は、コイルスプリング230内において、調
節ネジ胴部210のまわりに配置されている。規制ネジ
240と止めネジ250は調節可能に構成されている。
このため、調節ネジ200の回転調節の制限範囲を、装
着部材26に対して第1方向と第2方向のいずれの方向
へも調節することができる。
【0034】装着部材26の側壁36は、円筒形穴26
8を有している。また、表示ダイヤル270が設けられ
ており、この表示ダイヤル270は、装着部材26の側
壁36,38間で軸支されている。これにより、表示ダ
イヤル270に一体化されたピニオンギヤ272が、側
壁36の円形穴268内で回転する。また、ラック板2
74が設けられており、このラック板274は、従動子
220に一体化された舌状部226を受ける細長い溝2
76を有している。また、このラック板274は、細長
い湾入部278を有している。この湾入部278は、調
節ネジ胴部210に平行で、かつピニオンギヤ272と
協動する歯付き縁280が設けられた細長い湾入部27
8を有している。このような構成により、ラック板27
4は、調節ネジ胴部210に沿った方向に従動子220
が軸方向移動すると、それに対応する回転方向にピニオ
ンギヤ272を回転させる。表示ダイヤル270は、そ
の周囲に可視標識282(図2参照)を付され、装着部
材26の上板34の細長い溝284を通して部分的に見
える。これらの個々の標識282は、装着部材26に対
する調節ネジ200の回転調節の個々の位置に対応して
いる。
【0035】装着部材の側壁36,38は互いに位置合
せされた円形穴300,302を有している。ほぼ円筒
形のラチェット爪304が、穴300,302内に回転
可能に配置される。ラチェット爪304は、これらの穴
300,302の内部において、その作動位置と不作動
位置との間で回転することができる。ラチェット爪30
4は、図面において反時計回り方向で示されたある回転
方向に付勢され、その作動位置に向かっている。ラチェ
ット爪304は、平坦な弦面306を有している。この
弦面306は、作業縁308を画定する。ラチェット爪
304の作動位置において、作業縁308はラチェット
車176のラチェット歯182に係合する。これによ
り、張力感知ハンドル12が、シャフト22により画定
される軸の回りに引張方向に回動されたとき、作業縁3
08は、ラチェット車176を、図において反時計回り
方向で示されている引張方向へ回動させる。さらに、平
坦な弦面306は、カム面として作用し、これにより、
作業縁308はラチェット歯182のまわりで歯から歯
へスキップする。このとき、張力感知ハンドル12がシ
ャフト22の回りで逆方向に回動し、ラチェット爪30
4がその作動位置まで戻る。ラチェット爪304の不作
動位置においては、作業縁308がラチェット歯182
からはずれる。
【0036】ラチェット爪304は、付勢端310と反
対端312とを有している。付勢端310は対角線状の
溝314(図5参照)を有している。ラチェット爪30
4は、平坦な他の弦面316(図5参照)を有してお
り、この弦面316は、ラチェット爪304の軸方向に
付勢端310まで延びている。ラチェット爪304は、
丸い端部320を有しかつ反対端312まで軸方向に延
びる弓形フランジ318を有している。図12に示すよ
うに、ラチェット爪304がラチェット車176の歯1
82と協動しているときには、弓形フランジ318が停
止板146の歯162からはずれている。また、親指用
ホイール322が設けられており、この親指用ホイール
322は、付勢端310に合致する非円形穴324を有
している。また親指用ホイール322の外周にはギザギ
ザの歯が形成されている。この親指用ホイール322
は、付勢端310に嵌められる。これにより、親指用ホ
イール322は、ラチェット爪304と一体となって回
動できるようになっている。親指用ホイール322は、
装着部材26の上板34に設けられた細長い溝326を
部分的に貫通している。親指用ホイール322により、
ラチェット爪304をその作動位置から不作動位置まで
手動で回転させることができる。
【0037】装着部材の側壁36,38は、互いに位置
合せされた円形の穴340,342を有している。ま
た、停止爪344が設けられており、この停止爪344
はほぼ円筒形をなし、穴340,342内で回転可能な
ように配置されている。これらの穴340,342内に
おいては、停止爪344は、その作動位置と不作動位置
との間で回転できるようになっている。停止爪344
は、図面において反時計回りの方向で示される回転方向
に付勢され、その作動位置に向かっている。停止爪34
4は、係合部である作業縁348を画定する平坦な弦面
346を有している。停止爪344の作動位置において
は、作業縁348が、ラチェット車176の歯182と
係合するだけでなく、作業縁348が停止板146の歯
に係合する。これにより、作業縁348は、図面におい
て反時計回り方向で示される引張方向に向けシャフト2
2のまわりに装着部材26が回動することを防止する。
停止爪344の不作動位置においては、作業縁348
は、ラチェット車176の歯182からはずれるばかり
でなく、停止板146の歯162からもはずれる。さら
に、平坦な弦面346は、カム面として作用し、これに
より、作業縁348は、装着部材26がシャフト22の
まわりで逆方向に回動するときに、停止板146の歯1
62のまわりと、ラチェット車176の歯182のまわ
りで、歯から歯へスキップする。停止爪344は、停止
板146の拘束アーム160に係合するように配置され
る。これにより、装着部材26の引張方向への回動が制
限される。
【0038】停止爪344は、付勢端350と反対端3
52を有している。付勢端350は対角線状の溝354
(図5参照)を有している。図5に示すように、停止爪
344はポケット356を有しており、このポケット3
56は弦床358と、ポケット壁360と、2つの側壁
362(1つのみ図示)と境を接している。ポケット壁
360は、弦床358に対して直立している。2つの側
壁362,362は、弦床358とポケット壁360に
対して直立している。平坦な弦面346は、反対端35
2まで延びている。停止爪344は、隣接する構成要素
に間隙を与える追加のポケット368(図2参照)を有
している。
【0039】さらに、スプリングワイヤで形成されたね
じりスプリング370が設けられており、このねじりス
プリング370は、ラチェット爪304をその作動位置
に向けて付勢し、また、停止爪344をその作動位置に
向けて付勢している。図8に示すように、ねじりスプリ
ング370は、その付勢端310の付近に、ラチェット
爪304の回りに巻き付けられるコイル部372を有し
ている。ねじりスプリング370は、アーム部374を
有している。このアーム部374は、コイル部372か
ら延び、かつ、ラチェット爪304の対角線状溝314
内に収まるアーム部374を有している。ねじりスプリ
ング370は、付勢端350の付近に、停止爪344の
まわりに巻き付けられるコイル部376を有している。
そして、ねじりスプリング370は、停止爪344の対
角線状溝354内に収まるアーム部378を有してい
る。ねじりスプリング370が装着されるときには、各
コイル部372,376は、予め張力を付与されてい
る。
【0040】また、付勢端382と作業端384とを有
するピン380が設けられており、このピン380は、
反動部材30の基端部86によって支持される。これに
より、ピン380は、基端部86に設けられた穴386
内においてその軸方向の作動位置と不作動位置との間で
移動することができる。ピン380は、付勢端382付
近に穴388を有している。この穴388には、ねじり
スプリング390のアーム部392が貫通する。ピン3
80は、ねじりスプリング390によりその作動位置に
向かって付勢される。このねじりスプリング390は、
ピン380の付勢端382付近で穴388を通って延び
るアーム部392と、反動部材30の円形穴396内に
収まるコイル部394と、反動部材30のフランジ40
0を支持するアーム部398とを有する。ピン380の
作動位置においては、作業端384はポケット356内
まで延び、かつ、ポケット壁360を受ける(図5参
照)。これにより、作業端384は、停止爪344がそ
の不作動位置から作動位置まで回転しないように規制す
る。一方、ピン380の不作動位置においては、作業端
384が、ポケット356からはずされる。これによ
り、作業端384は、停止爪344がその不作動位置か
ら作動位置まで回転できるようになる。
【0041】上記した停止板146のカム部164は、
先導縁410と、弓形縁412と、位置決めアーム16
6に隣接した隆起部416を有している(図10参
照)。ピン380がポケット356からはずされ、停止
爪344がその不作動位置まで回転された後に、停止爪
344の平坦な弦面346をカム部164に係合させる
のに十分な距離を与えるための引張方向とは反対の回転
方向に、装着部材26を回動させると、先導縁410と
弓形縁412が弦面346と協動し、停止爪344をカ
ム作用により案内する(図10,12,16参照)。停
止爪344はねじりスプリング370によって付勢され
ているのでピン380がポケット356に再び挿入され
るまで回転される。カム部164の隆起部416は、ラ
チェット爪304の弓形フランジ318をカム作用によ
り案内する(図10,12,16参照)。これにより、
ラチェット爪304の弓形フランジ318は、ラチェッ
ト爪304がその不作動位置からその作動位置まで回転
しないように規制する。さらに、弓形フランジ318
は、作動子板142の入力アーム156と係合し、コイ
ルスプリング154に抗して作動子板142を回転させ
る。このコイルスプリング154は、作動子板142の
タブ150上で支持され作動子板142の作動アーム1
58が解除爪122の弦面124(図16参照)と係合
させる。このようにして、解除爪122は作動アーム1
58によって係合されるので、解除爪122は十分に回
転し、これによりラチェット爪304をその作動位置か
ら不作動位置にまで回動することができる(図16参
照)。
【0042】装着部材26は、シャフト22によって画
定される軸の回りに、2つの端位置の間でいずれの回転
方向にも回動することができる。ただし、停止板146
と協動する停止爪344により、引張方向への装着部材
26の回転が禁止されているときは除く。引張方向にお
ける装着部材26の端位置は図10に示されている。図
10において、停止爪344は、停止板146の拘束ア
ーム160と係合しているように図示されている。これ
により、装着部材26の引張方向へのそれ以上の回動は
禁止される。引張方向とは逆の方向における装着部材2
6の端位置は、図16に示されている。図16において
は、ラチェット爪304の弓形フランジ318が、作動
子板142の入力アーム156と係合しているように図
示されている。また、図16においては、作動子板14
2の作動アーム158が解除爪122の弦面124に係
合しているように図示されている。このようにして、引
張機構10によって処理される結束帯の張力は、結束作
業を終了させるべき何らかの理由がある場合には、解除
することができる。
【0043】装着部材26が図面の時計回りの方向にお
いて反対方向の端位置に向かって回動されるとき、装着
部材26が阻止位置に達する。その阻止位置において
は、端位置へ向かう装着部材26のそれ以上の回動がコ
イルスプリング154によって禁止される。コイルスプ
リング154は、停止板146の細長い溝152の一端
152a上で支持され、かつ作動子板142のタブ15
0上で支持される(図16参照)。上記のような端位置
に向かって装着部材26をさらに回動する場合には、コ
イルスプリング154をさらに圧縮させる力を加える必
要がある。
【0044】次に、上記した引張機構10の動作につい
て、以下に説明する。まず、上記した引張機構10の使
用形態について説明する。この引張機構10は、図1に
示すように、荷物Pのまわりに張力のかかったループ状
態で掛けられた結束帯Sにおいて、上下に重複している
結束帯Sの部分のうち、下側の結束帯をアンビル112
により移動を拘束し、かつ上側の結束帯をギザギザ状の
凹凸付きのホイール110により図1の左下方向へ引張
ることにより、結束帯Sにさらに張力をかけ、この状態
で、結束帯Sの重複部分に金属製クリップ(図示せず)
などを押し嵌める等により結束帯Sを荷物Pに固定する
場合などに使用するものである。
【0045】この場合、図1におけるシャフト22には
図示しないもう1つの歯車118が取り付けられてお
り、図1に図示する歯車118と噛み合っている。図1
に図示する歯車118は、シャフト116に取り付けら
れている。シャフト116には、ホイール110が取り
付けられている。したがって、図1において、張力感知
ハンドル12を反時計回りに回動させると、シャフト2
2も反時計回りに回動し、1対の歯車118,118の
働きによりシャフト116は図1における時計回り方向
へ回動し、ホイール110も図1における時計回り方向
へ回動するのである。
【0046】次に、本発明の第1の特徴点に関する動作
について説明する。図9から明らかなように、コイルス
プリング230は、その上端が従動子220を介して装
着部材26の上壁34を図の上方に付勢し、かつコイル
スプリング230の下端は反動部材30のソケット23
2内に着座して反動部材30の基端部86を図の下方に
付勢している。反動部材30は、その略中央のピボット
ピン受け穴98が、ロールピン108により、把持部材
28のロールピン受け穴80に軸支される。また、把持
部材28の基端部66の後端面は、装着部材26の前端
面で規制されるから、コイルスプリング230は、把持
部材28を図4において破線で示す正常位置へ付勢する
ことになる。逆に、把持部材28を図4においてシャフ
ト22を回動中心として反時計回りに回動させ図4にお
いて実線で示す変位位置へ回動させると、図9に示すよ
うに、反動部材30の基端部86がコイルスプリング2
30の反発力を受けながらコイルスプリング230を上
方へ押し縮めていくことになる。この際には、後述する
ようにラチェット車176と停止爪344等からなるラ
チェット機構が作動し、回動力はラチェット車176を
介してシャフト22に伝達され、ホイール110が図1
における時計回り方向へ回動することにより結束帯Sは
さらに引張られることになる。ここで、ホイール110
が結束帯Sを引張る力は、ハンドルの回動時にコイルス
プリング230から受ける力に等しいと考えられる。こ
の場合、コイルスプリング230の上端は、従動子22
0によりあらかじめ下方へ押し下げられているので、把
持部材28を反時計回りに回動させる場合のコイルスプ
リング230の反発力は、従動子220によりあらかじ
め押し下げられた量によることになる。従動子220の
位置の調整は調節ネジ200によって調整可能である。
また、後述するように、把持部材28を反時計回りに回
動させていくと、最終的には引張限度に達する。このよ
うにして、本発明の第1の特徴点が実現される。
【0047】次に、本発明の第2の特徴点に関する動作
について説明する。図8において、ねじりスプリング3
70は、図8の矢印方向とは逆方向に予めねじられてい
る。したがって、ラチェット爪304と停止爪344
は、図8において矢印で示した回転方向に付勢されてい
る。一方、反動部材30の円形穴396を利用してねじ
りスプリング390が取り付けられており、ピン380
は反動部材30の基端部86の穴386に挿入され、図
の下方に付勢されている。また、ピン380の下端であ
る作業端384は、把持部材28の反時計回りの回動が
行われないときには、停止爪344のポケット356内
まで延びてポケット壁360と係合している(図9参
照)。したがって、この状態のときには、ラチェット車
176は停止爪344には拘束されず、ラチェット爪3
04の円弧部分の位置から、張力感知ハンドル12は、
時計回りへは自由に回動可能となっている。しかし、把
持部材28が反時計回りに回動されると、反動部材30
がシャフト22を回動中心として反時計回りに回動し反
動部材30の基端部86が図の上方へ移動するのに伴
い、ピン380の下端の作業端384が停止爪344の
ポケット356から外れて上昇する。このようにして、
停止爪344の拘束がはずれるので、ラチェット爪30
4と停止爪344は図9の矢印方向に回転する。これに
より、ラチェット車176の歯が停止爪344の角部に
嵌合して拘束され、ラチェット車176は張力感知ハン
ドル12と一体となって動くことになる。シャフト22
はラチェット車176と一体となって動くから、把持部
材28が反時計回りに回動されると、シャフト22も反
時計回りに回動することになる(図11参照)。しか
し、図10に示すように、停止爪344は、反時計方向
へ回動していくと、最終的には、停止板146の拘束ア
ーム160と係合する。停止板146は、位置決めアー
ム166を有しており、位置決めアーム166に設けら
れたノッチ168が引張機構10の固定されたベースフ
ランジ198から延びるピン170により拘束されてい
るので、停止板146がシャフト22のまわりで回転す
ることが防止されるている。したがって、停止爪344
が拘束アーム160と係合すると、張力感知ハンドル1
2は、反時計回り方向(引張方向)へのそれ以上の回動
が禁止される。これが結束帯Sの引張限度である。この
ようにして、本発明の第2の特徴点が実現される。
【0048】
【発明の効果】以上で明らかなように本発明によれば、
ハンドルには関節が設けられ、互いに対して回動可能な
複数のハンドル部材を有し、改良された方法で付勢され
ているので、結束帯の引張限度は使用者が所定の調節範
囲内で個々に調節することができる。また、ハンドルの
回動が改良された方法で規制されるので、ハンドルが結
束帯の引張限度に到達した後は、ほんのわずかでもそれ
以上は回動できない結束帯工具用引張機構を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷物のまわりに緊張したループ状態で掛けられ
る結束帯と、結束帯工具用引張機構とを示す分解斜視図
であって、結束帯工具の他の要素及び荷物が破線で部分
的に示されている。
【図2】図1に示す引張機構に含まれる張力感知ハンド
ル及び関連する部分の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図1及び図2に示す張力感知ハンドルの組み立
てられた状態の部分拡大断面図である。
【図4】図1及び図2に示す張力感知ハンドルの組み立
てられた状態の側面図であって、隠れた要素が破線で示
され、図1,2にくらべて縮小寸法になっている。
【図5】張力感知ハンドル内に含まれるか又は関連され
た付勢装置及び関連した要素の分解部分斜視図であって
前述の図面にくらべて非常に拡大されている。
【図6】1組の可能な調節部に調節された状態の付勢装
置付近の断面図である。
【図7】図6に類似の断面図であって、図6の場合とは
異なる調節状態の付勢装置を示す。
【図8】図5に部分的に示した駆動爪、停止爪、及び関
連したスプリングの拡大側面図であって、爪の部分はそ
れらの軸に垂直な各面に沿って見た断面図である。
【図9】付勢装置、図5に示す関連した要素、及びその
他の関連した要素の側面図であって、張力感知ハンドル
に関連又は含まれるものを示す。
【図10】爪及び関連した要素の平面図であって、爪は
それらの軸に垂直な各面に沿って見た断面を示す。
【図11】図9と類似の図面であって、図9の位置にく
らべて変化された位置にある付勢装置及び特定の関連し
た要素を示す。
【図12】図9,11に夫々示す位置にくらべて変化さ
れた位置にある爪及び特定の関連した要素を示す部分詳
細平面図であって、爪はそれらの軸に垂直な各面に沿っ
て見た断面を示す。
【図13】図9,11,12に夫々示す位置にくらべて
変化された位置にある停止爪及び特定の関連した要素を
示す部分詳細平面図であって、停止爪はその軸に垂直な
面に沿う2つの異なる位置にある断面で示される。
【図14】図9,11に類似の図面であって、図9,1
1に夫々示す位置にくらべて変化された位置にある付勢
装置及び特定の関連した要素を示す。
【図15】図9,11〜14に夫々示す位置にくらべて
変化された位置にある停止爪及び特定の関連した要素を
示す部分平面図であって、停止爪はその軸に垂直な面に
沿って断面で示されている。
【図16】図12に類似の図面であって、図12にくら
べて変化された位置にある爪及び特定の関連した要素を
示す。
【符号の説明】
T 結束帯工具 S 結束帯 P 荷物 10 引張機構 12 張力感知ハンドル 20 ハウジング構造体 22 シャフト 24 連結装置 26 装着部材 28 把持部材 30 反動部材 32 ブラケット 100 ピボットピン 122 解除爪 186 カバー 200 調節ネジ 240 ネジ頭部 260 ワッシャ 278 細長い湾入部 304 ラチェット爪 344 停止爪 368 追加のポケット 356 ポケット 400 フランジ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被結束物のまわりに張力のかかったルー
    プ状態で結束帯を掛ける結束帯工具用引張機構であっ
    て、ハウジング構造体と、前記ハウジング構造体に回転
    可能に装着されたシャフトと、前記シャフトに連結され
    たハンドルと、前記ハンドルが前記シャフトのまわりの
    一方の回動方向に回動された場合に前記結束帯を引張る
    方向に前記シャフトを回転可能な状態で前記ハンドルを
    前記シャフトに連結する連結手段とを備え、前記連結手
    段は前記シャフトを回転させることなく前記ハンドルを
    前記シャフトのまわりの前記回動方向とは逆の方向に回
    動され得るようにし、前記ハンドルには関節が設けら
    れ、かつ、前記ハンドルは、装着部材と、把持部材と、
    反動部材とを有し、前記装着部材は前記連結手段によっ
    て前記シャフトに連結され、前記把持部材は前記装着部
    材に装着されて前記装着部材に対して正常位置と変位位
    置との間で前記把持部材の回動を許し、前記反動部材は
    前記正常位置と前記変位位置との間で前記把持部材と一
    体的に移動可能であり、前記ハンドルは付勢手段を有
    し、この付勢手段は前記装着部材及び反動部材と協動し
    て前記把持部材及び反動部材を前記正常位置に向かって
    付勢させ、前記付勢手段は前記把持部材及び反動部材が
    前記変位位置に向かって強制的に変位するようにし、前
    記結束帯工具用引張機構は前記シャフトと協動して前記
    シャフトのまわりの前記装着部材の回動を制御する制御
    手段を有し、前記制御手段は前記把持部材と前記反動部
    材とが前記正常位置にある場合に前記シャフトのまわり
    の前記装着部材の前記引張方向への回動を許し、かつ、
    前記把持部材と前記反動部材とが前記正常位置から前記
    変位位置へ変位したときに前記シャフトのまわりの前記
    装着部材の前記引張方向へのそれ以上の回動を防止し、 前記付勢手段は、 頭部と、管状でかつ外側ネジ部と内側ネジ部とを有する
    胴部とを有し、回動軸を画定する調節ネジであって、前
    記装着部材に装着され、前記装着部材に対して前記調節
    ネジの軸方向移動をさせることなく前記装着部材に対し
    て前記調節ネジの回転調節を許す調節ネジと、 従動子であって、前記調節ネジの胴部の外側ネジ部と協
    動する内側ネジ部を有する穴が開けられ、前記従動子は
    前記調節ネジの胴部及び前記装着部材と協動し、前記装
    着部材に対する前記調節ネジの回転調節の際に、前記装
    着部材に対して前記従動子の回転をさせることなく、前
    記装着部材に対する前記調節ネジ胴部に沿った前記従動
    子の軸方向移動を許す従動子と、 前記反動部材及び前記従動子と協動し前記正常位置に向
    けて前記把持部材及び前記反動部材を付勢するスプリン
    グであって、前記調節ネジの第1回転方向への回転調節
    の際にはより多く圧縮され、かつ、前記第1回転方向と
    は逆方向である第2回転方向への前記調節ネジの回転調
    節の際にはより少なく圧縮されるように配置されるスプ
    リングと、 規制ネジであって、頭部と、前記調節ネジ胴部の内側ネ
    ジ部と協動する外側ネジ部を有する柄部とを有し、前記
    規制ネジの頭部が前記第1回転方向への調節ネジの回転
    調節を制限するように前記反動部材に係合され、前記調
    節ネジを前記第1回転方向及び前記第2回転方向のいず
    れの方向の回転調節についても限定された範囲に規制
    し、前記限定範囲を調節可能な規制ネジと、 を備えたことを特徴とする結束帯工具用引張機構。
  2. 【請求項2】 前記規制ネジが、前記規制ネジ柄部のま
    わりでかつ前記規制ネジ頭部と前記調節ネジ胴部との間
    に配置されたワッシャを有していることを特徴とする請
    求項1記載の結束帯工具用引張機構。
  3. 【請求項3】 前記ワッシャが、前記規制ネジ柄部のま
    わりでかつ前記規制ネジ頭部と前記調節ネジ胴部との間
    に配置された環状部と、前記調節ネジ胴部のまわりに配
    置されたスリーブ部とを有していることを特徴とする請
    求項2記載の結束帯工具用引張機構。
  4. 【請求項4】 前記スプリングは、前記調節ネジ胴部
    と、前記ワッシャのスリーブ部と、規制ネジ頭部のまわ
    りに配置されたコイルスプリングであることを特徴とす
    る請求項3記載の結束帯工具用引張機構。
  5. 【請求項5】 前記従動子は、前記コイルスプリングが
    そのまわりに配置される管状部材を有していることを特
    徴とする請求項4記載の結束帯工具用引張機構。
  6. 【請求項6】 前記内側ネジ部は前記調節ネジ胴部だけ
    でなく前記調節ネジ頭部を貫通し、前記規制ネジは前記
    調節ネジに対して前記規制ネジを安定化するように前記
    規制ネジ柄部を受けかつ前記内側ネジ部と協動する止め
    ネジを有していることを特徴とする請求項1記載の結束
    帯工具用引張機構。
  7. 【請求項7】 被結束物のまわりに張力のかかったルー
    プ状態で結束帯を掛ける結束帯工具用引張機構であっ
    て、ハウジング構造体と、前記ハウジング構造体に回転
    可能に装着されたシャフトと、前記シャフトに連結され
    たハンドルと、前記ハンドルが前記シャフトのまわりの
    所定の回動方向に回動された場合に前記シャフトを所定
    の回転方向に回転可能な状態で前記ハンドルを前記シャ
    フトに連結する連結手段とを備え、前記連結手段は前記
    シャフトを回転させることなく前記ハンドルを前記シャ
    フトのまわりの前記回動方向とは逆の方向に回動され得
    るようにし、前記ハンドルには関節が設けられ、かつ、
    前記ハンドルは、装着部材と、把持部材と、反動部材と
    を有し、前記装着部材は前記連結手段によって前記シャ
    フトに連結され、前記把持部材は前記装着部材に装着さ
    れて前記装着部材に対して正常位置と変位位置との間で
    前記把持部材の回動を許し、前記反動部材は前記正常位
    置と前記変位位置との間で前記把持部材と一体的に移動
    可能であり、前記ハンドルは付勢手段を有し、この付勢
    手段は前記装着部材及び反動部材と協動して前記把持部
    材及び反動部材を前記正常位置に向かって付勢させ、前
    記付勢手段は前記把持部材及び反動部材が前記変位位置
    に向かって強制的に変位するようにし、前記結束帯工具
    用引張機構は前記シャフトと協動して前記シャフトのま
    わりの前記装着部材の回動を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は前記把持部材と前記反動部材とが前記正
    常位置にある場合に前記シャフトのまわりの前記装着部
    材の前記所定の回転方向への回動を許し、かつ、前記把
    持部材と前記反動部材とが前記正常位置から前記変位位
    置へ変位したときに前記所定の回転方向への前記シャフ
    トのまわりの前記装着部材のそれ以上の回動を防止し、 前記制御手段は、 前記シャフトに対して同軸でかつ前記ハウジング構造体
    に対して固定された停止歯の弓形配列を有する停止板
    と、 その作動位置と不作動位置との間で回転可能なように前
    記装着部材に装着される停止爪であって、前記停止爪は
    前記不作動位置においては前記引張方向への前記装着部
    材の回動を許し、前記停止爪は前記作動位置においては
    前記引張方向への前記装着部材の回動を防止するように
    前記停止板と協動し、前記停止爪は前記不作動位置にお
    いては前記停止歯のすべてから完全に解放されるように
    配置された係合部を有し、この係合部は前記作動位置に
    おいては前記停止歯の少なくとも1つと係合する停止爪
    と、 前記作動位置に向かって回転可能に前記停止爪を付勢す
    る付勢手段と、 保持手段であって、前記把持部材及び前記反動部材が前
    記正常位置にある場合に、前記停止爪を前記不作動位置
    において解除可能に保持し、前記把持部材と前記反動部
    材とを前記正常位置から変位位置まで変位させたとき、
    前記作動位置に向けて前記停止爪を回転させる保持手段
    と、 を備えたことを特徴とする結束帯工具用引張機構。
  8. 【請求項8】 前記停止爪はポケットを有し、前記保持
    手段は前記反動部材によって支持されたピンを有し、前
    記ピンが前記ポケット内に取り外し可能に挿入されるよ
    うに配置されることにより、前記正常位置にある前記把
    持部材と前記反動部材とによって前記停止爪が前記不作
    動位置に回転されたときに前記停止爪が前記不作動位置
    に保持され、前記ピンが前記ポケットから係脱可能に構
    成されることにより、前記把持部材及び前記反動部材が
    前記正常位置から前記変位位置へ変位されたときに前記
    停止爪を解除することを特徴とする請求項7記載の結束
    帯工具用引張機構。
  9. 【請求項9】 前記装着部材は、前記装着部材の前記所
    定方向への回動が前記停止爪によって阻止されるときを
    除き、引張方向への端位置と引張方向とは逆方向への端
    位置との間で回動することができ、前記結束帯工具用引
    張機構が前記装着部材を前記逆方向の端位置に対応する
    回転位置へ回動させたときに、前記作動位置から前記不
    作動位置へ停止爪を回転させる回転手段を有し、前記回
    転手段は前記停止爪と協動することにより、前記装着部
    材が前記回転位置に到達する前に阻止位置に到達したと
    きには、前記回転位置に向かう前記装着部材の回動を阻
    止するが、前記回転手段は前記装着部材が前記阻止位置
    を超えて前記回転位置へ強制的に回動されることは許容
    することを特徴とする請求項8記載の結束帯工具用引張
    機構。
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