JP2586960Y2 - 薬剤含浸容器 - Google Patents

薬剤含浸容器

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JP2586960Y2
JP2586960Y2 JP1992079424U JP7942492U JP2586960Y2 JP 2586960 Y2 JP2586960 Y2 JP 2586960Y2 JP 1992079424 U JP1992079424 U JP 1992079424U JP 7942492 U JP7942492 U JP 7942492U JP 2586960 Y2 JP2586960 Y2 JP 2586960Y2
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岩崎  博文
寛 北村
博 永井
剛 磯貝
佳徳 井下
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、香料、防虫剤、殺虫剤
等の常温揮散性の液状薬剤を含浸させたシートを容器の
一部として組み込んだ薬剤含浸容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薬剤含浸時には透明で薬剤揮散時
に不透明な地色を呈する紙等の地色層を、常に下地色を
呈する紙等の基板材上に付設し、地色層及び基板材に含
浸させた薬剤の存否を、薬剤の揮散に伴って地色層面が
下地色から地色に変色することで確認できるようにした
シート状の防虫材が知られている(特開昭60−224
603号公報)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
シート状の殺虫材を、滲み出た薬剤への接触防止や薬剤
の揮散速度制御の目的で容器に入れて薬剤含浸シート入
り容器とする場合、透明な容器や覗窓を有する容器とす
れば薬剤残量を確認することができるが、別途製造した
殺虫材を容器に封入する手間がかかり、生産性が悪く、
コスト高になる問題がある。
【0004】本考案は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、色変化によって薬剤残量を確認できる薬剤含浸シ
ートを容器に封入するに際し、製造上の手間を軽減し、
生産性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために本考案では、
図1に示されるように、常温揮散性の薬剤が含浸され且
つこの薬剤の含浸時と揮散後とで変色する保持材1の片
面を、保持材1と接着一体化された底部カバー材2で覆
った底材3上に、保持材1を内側にして上部カバー材4
が重ねられて周縁がシールされていることで、底材3と
上部カバー材4とで容器が構成されており、しかも上部
カバー材4側から保持材1面を目視可能である薬剤含浸
容器としているものである。
【0006】
【作用】本考案において、保持材1の片面を、保持材1
と接着一体化された底部カバー材2で覆った底材3は、
その上に接合される上部カバー材4と共に容器を構成す
るもので、薬剤含浸シートと、容器の底部を構成する材
料とを兼ねるものである。即ち、本考案においては、薬
剤含浸シートと容器底部とが一体になっており、薬剤含
浸シートを容器に封入するに際して、新たに容器底部を
形成する必要のないものとなっているものである。
【0007】
【実施例】図1は本考案の第1の実施例を示す縦断面図
で、底部は、保持材1と底部カバー材2を重ねた底材3
によって構成されている。また、この底材3上には、保
持材1側を内側にして上部カバー材4が重ねられてお
り、底材3と上部カバー材4は周縁部で一体にシールさ
れている。尚、図中5がシール部である。
【0008】保持材1は、常温揮散性の薬剤を含浸保持
し、薬剤含浸時とその揮散後で変色するもので、できる
だけ底材3と上部カバー材4間のシールを損なわないも
のが好ましい。底材3と上部カバー材4間のシールは、
接着剤で行ってもよいが、生産性の点から、両者を熱可
塑性合成樹脂製として、熱融着で行うことが好ましい。
【0009】熱可塑性合成樹脂製の保持材1としては、
例えば、熱可塑性合成樹脂性の微多孔膜フィルム、極細
不織布、三次元網目状不織布、乾式不織布、スパンボン
ド不織布等を用いることができる。これらの保持材1を
用いた場合、薬剤含浸時にはほぼ透明で、薬剤揮散後に
は白濁した不透明状体に変色する。尚、本考案における
変色とは、有彩色及び無彩色中での色彩の変化のみなら
ず、透明状態から有彩色又は無彩色に変化する場合並び
にその逆の変化をも含むものである。
【0010】薬剤としては、例えば香料、防虫剤、殺虫
剤等であって、常温揮散性で液状のものから適宜選択す
ればよい。
【0011】底部カバー材2は、保持材1からの薬剤の
滲み出しを遮断するもので、ガスバリヤー性の材料であ
ることが好ましく、一般的には熱可塑性合成樹脂フィル
ム又はシートが使用される。この熱可塑性合成樹脂フィ
ルム又はシートとしては、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリエステル等のフィルム又
はシートを用いることができる。
【0012】底部カバー材2は、薬剤の揮散に伴って透
明から不透明へと変化する保持材1の変色を目立ちやす
くするため、着色したものであることが好ましい。着色
した底部カバー材2を用いると、保持材1が含浸薬剤で
透明状体にある時にはこの底部カバー材2の色が保持材
1を介して目視され、薬剤が揮散して保持材1が不透明
化すると保持材1本来の色に変わることになる。
【0013】上記底部カバー材2の着色は、着色原料を
用いた底部カバー材2を使用することで行っても、後か
ら印刷等で着色層を設ける(通常保持材1側の面に設け
る)ことで行ってもよい。更には、予め保持材1に熱エ
ンボス加工を施しておくことで、部分的に常に透明状態
に維持される箇所を設けておき、薬剤の揮散後にこの透
明部分がそのまま残って「おわり」等の表示がなされる
ようにすることもできる。
【0014】保持材1と底部カバー材2は、底部カバー
材2の着色状態が透明状態にある保持材1の表面へと鮮
明に反映されるようにするため、並びに、保持材1の薬
剤含浸量を均一に維持しやすくするため、接着一体化さ
れているものである。保持材1と底部カバー材2を接着
一体化しておくと、両者を全体に亙って密着させること
ができ、両者間の接触状態にむらを生じることを防止す
ることができる。保持材1と底部カバー材2間の接触状
態のむらにより、密に接した部分と隙間を生じた部分と
が発生すると、保持材1の薬剤含浸状態や薬剤の揮散状
態にむらを生じるが、両者を接着一体化しておくことで
これを防止することができる。
【0015】上部カバー材4は、薬剤の滲み出しが生じ
ない材料で構成されているもので、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル等の
熱可塑性合成樹脂シートや、ポリプロピレン、ポリエス
テル等の不織布の少なくとも片面に撥水及び/又は撥油
加工を施したものから熱プレス加工で成形したもの等を
用いることができる。
【0016】本実施例における上部カバー材4は、上記
不織布から成形したもので、透明性に欠けるため、中央
に窓部6が形成されており、この窓部6を介して内部の
保持材1面が目視できるようになっている。また、上部
カバー材4と底材3間は、薬剤の揮散を妨げることがな
いよう、2〜10mmの間隔を開けておくことが好まし
い。
【0017】重ねられた底材3と上部カバー材4の周縁
部はシールされて、両者によって容器が構成されてい
る。ところで、前記のように、保持材1に底部カバー材
2に接着一体化されているので、このシール時に保持材
1がよれたり波打ってしまうことがない。しかも保持材
1は、底部カバー材2との接着一体化及び上部カバー材
4とのシールにより、形成される容器内に固定された状
態となるので、輸送時や使用時の振動や揺れによって移
動することがなく、薬剤が容器内面に転写されたり容器
外へ滲み出ることを防止できる。底材3と上部カバー材
4のシールを熱融着で行う場合、保持材を、底部カバー
材2及び上部カバー材4に比して低温で軟化又は溶融す
る熱可塑性合成樹脂で構成しておくと、熱融着が確実且
つ容易となるので好ましい。
【0018】図2は本考案の第2の実施例を示すもの
で、上部カバー材4が図1に示されるものと相違する他
は図1の実施例と同様である。
【0019】本実施例における上部カバー材4は、透明
な合成樹脂シートで構成されており、図1に示されるよ
うな窓部6を設けることなく、上部カバー材4を介して
保持材1面を目視できるようになっている。但し、本実
施例の上部カバー材4の場合、通気性に欠けるため、保
持材1から揮散した薬剤を外部に流出させるための通気
孔7が設けられている。
【0020】図3は本考案の第3の実施例を示すもの
で、底材3が補強材8を有する点が図1に示されるもの
と相違する他は図1の実施例と同様である。
【0021】補強材8は、特に底材3の底部カバー材2
としてフィルムを用いた場合に有効で、これを設けるこ
とによって、上部カバー材4と底材3間のシール強度の
向上や、本容器の形状保持性の向上を図ることができ
る。
【0022】補強材8としては、例えば熱可塑性合成樹
脂製のスパンボンド不織布等を用いることができる。こ
の補強材8は、底部カバー材2と一体になっていなくと
もよいが、良好な補強効果を得る上で、接着剤等によっ
て底部カバー材2と一体化されていることが好ましい。
また、底材3と上部カバー材4間のシールを熱融着で行
う場合、補強材8は、保持材1に比して軟化又は溶融点
が高い材質としておくことが好ましい。
【0023】次に、本考案者が試作した薬剤含浸容器
ついて説明する。
【0024】ポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.75)を用いて、スパンボンド法でポリエステル長
繊維不織布を得た(目付150g/m2 、150℃の破
断伸度=縦280%×横250%)。
【0025】上記不織布の片面にフッ素樹脂をグラビア
コートして撥水及び撥油加工を行い、次いで、凹凸形状
のプレス機を用いて、図1に示される窓部6を有する形
状の上部カバー材4に、成形温度150℃で加熱成形し
た。
【0026】保持材1としては、繊維径2μmのポリプ
ロピレン繊維のメルトブロー不織布を使用した。底部カ
バー材2としては、黄色の着色をしたポリエチレンフィ
ルム(厚さ30μm)を使用し、この底部カバー材2の
片面に上記不織布の保持材1をエチレン−酢酸ビニル共
重合体系の接着剤で接着して底材3とした。
【0027】上記底材3の保持材1側に前記上部カバー
材4を重ね、周縁部を180℃で熱融着して両者を一体
化し、窓部6から常温揮散性の液体防虫剤を保持材1に
含浸させて本薬剤含浸シート入り容器を得た。
【0028】得られた本薬剤含浸容器の窓部6から内部
の保持材1面を目視したところ、保持材1が透明化され
て黄色に見えた。次いで一定期間そのまま放置し、薬剤
が揮散した後に同様にして保持材1面を目視したとこ
ろ、白色に変色しており、薬剤の揮散消失状態が確認さ
れた。
【0029】
【考案の効果】本考案は、以上説明した通りのものであ
り、色変化によって薬剤残量を確認できる薬剤含浸シー
トを容器に封入するに際し、底材3が薬剤含浸シートと
容器の底部とを兼ね、いわば薬剤含浸シートの製造をそ
れを収容する容器の製造と平行して行うことができるの
で、製造上の手間を軽減され、生産性が向上して、低価
格での提供が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す縦断面図である。
【図2】本考案の第2の実施例を示す縦断面図である。
【図3】本考案の第3の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 保持材 2 底部カバー材 3 底材 4 上部カバー材 5 シール部 6 窓部 7 通気孔 8 補強材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 永井 博 東京都新宿区下落合1丁目4番10号 エ ステー化学株式会社内 (72)考案者 磯貝 剛 東京都新宿区下落合1丁目4番10号 エ ステー化学株式会社内 (72)考案者 井下 佳徳 東京都新宿区下落合1丁目4番10号 エ ステー化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−50901(JP,A) 特開 昭61−152601(JP,A) 実開 平2−146101(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 25/18 102 A01N 25/00 102 B65D 81/28 CA(STN) WPIDS(STN)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温揮散性の薬剤が含浸され且つこの薬
    剤の含浸時と揮散後とで変色する保持材の片面を、保持
    材と接着一体化された底部カバー材で覆った底材上に、
    保持材を内側にして上部カバー材が重ねられて周縁がシ
    ールされていることで、底材と上部カバー材とで容器が
    構成されており、しかも上部カバー材側から保持材面を
    目視可能であることを特徴とする薬剤含浸容器
  2. 【請求項2】 保持材が、薬剤含有時に透明化され、薬
    剤揮散後に不透明化されるもので、底部カバー材が、着
    色材料であることを特徴とする請求項1の薬剤含浸容
  3. 【請求項3】 保持材が、部分的に熱融着されているこ
    とによって透明化されていることを特徴とする請求項2
    薬剤含浸容器
JP1992079424U 1992-10-22 1992-10-22 薬剤含浸容器 Expired - Lifetime JP2586960Y2 (ja)

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JPH0637301U JPH0637301U (ja) 1994-05-17
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