JP2586870Y2 - ブレーキバンド - Google Patents

ブレーキバンド

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JP2586870Y2
JP2586870Y2 JP1991107258U JP10725891U JP2586870Y2 JP 2586870 Y2 JP2586870 Y2 JP 2586870Y2 JP 1991107258 U JP1991107258 U JP 1991107258U JP 10725891 U JP10725891 U JP 10725891U JP 2586870 Y2 JP2586870 Y2 JP 2586870Y2
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JP
Japan
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oil
brake
brake band
band
oil groove
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Inventor
和幸 藤田
Original Assignee
エヌエスケー・ワーナー株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車などの自動変速
機に用いられる湿式ブレーキバンドに関する。
【0002】
【従来の技術】図1にバンドブレーキの概念図を示す
と、ブレーキドラム1を包囲して設けられたブレーキバ
ンド10は薄い鋼板などのストラップ100を有し、そ
の内周にライニングが接着されている。102はアプラ
イ側(作用側)ブラケット、103はアンカー側(支点
側)ブラケット、104は作用側の油圧機構を夫々示し
ている。
【0003】ブレーキドラム1が矢印Reで示すよう
に、作用側方向に回転していることをエナージ方向の回
転と称し、反対側の方向Rdをデイエナージ方向と称し
ているが、バンドの接触角をβ、ブレーキドラムの半径
をr、アプライ側の作用力をP1 摩擦係数をμとしたと
き、エナージ方向の伝達トルクは、 T=P1 r(eμβ−1)となり、 デイエナージ方向の伝達トルクは、 T=P1 r(eμβ−1)/eμβとなる。
【0004】このように、ブレーキバンドの締付トルク
はブレーキドラムがエナージ方向に回転しているときの
方が大きい。ブレーキバンドを例えば自動車の自動変速
機に使用した場合、自動変速機の1速から3速までの変
速部のプラネタリギアのサンギアは通常2速において固
定され、他の1速、3速においては、夫々反対方向に回
転している。そのため1速から2速に変速する場合と、
3速から2速に変速する場合とは、ブレーキバンドは回
転方向の異るサンギアの回転ドラムを締め付け固定する
ことになる。
【0005】1速の場合はエナージ方向、3速の場合は
デイエナージ方向にドラムが回転しているものとする
と、前記の如く1速から2速に変速するときの方が初期
喰付きトルクが大きく、変速の際ショックを生じ、3速
から2速に変速する場合は、逆に喰付きトルクが小さす
ぎるという問題が生じる。図5に従来のブレーキバンド
10の構成を示すと、100は薄い鋼板等のストラッ
プ、101は油孔、102はアプライ側ブラケット、1
03はアンカー側ブラケット、200はストラップ10
0の内周に接着されたライニング、201は油溝であっ
て、この従来のブレーキバンドの油溝及び油孔による締
め付けトルクへの影響はドラムの回転方向とは関係がな
い。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】従来のブレーキバンド
は前述の如き構成であって、ブレーキドラムの回転方向
に関係なくバンド作動時においては油孔から常に油の排
出が行なわれ、バンドの締め付けが良く、初期喰付性が
良い。そのためブレーキバンドがエナージ方向に回転し
てているときにブレーキをかけると、喰付き性が良すぎ
るため変速ショックが生ずるという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は前記の課題を解
決するために、ブレーキドラムの外周を包囲するブレー
キバンドにおいて、ストラップの内周に設けられたライ
ニングの内周面に、周方向に延びる油溝を設けるととも
に、油溝の一端に油孔を形成することにより、ブレーキ
ドラムの一方向の回転の時ブレーキバンドを締めつける
油溝に油溜が形成され、他の方向の回転の時ブレーキ
バンドを締めつけると油溝の油が排出されるようになっ
ている油溝と油孔との組合せが設けられていることを特
徴とするブレーキバンドを得たものである。
【0008】
【作用】ブレーキドラムがエナージ方向に回転している
とき、ブレーキバンドを締め付ければ油溜が形成される
ような油溝にしておけば、係合面の油膜の排除が遅れる
ことにより喰付き性が低くなり、ブレーキ作用がやわら
かくなって、変速ショックが防止できる。
【0009】逆にブレーキドラムがデイエナージ方向に
回転しているときに、ブレーキバンドを締め付ければ今
度は油の排出が行なわれるので、係合時の油膜切れが良
く、初期喰付き性がよいので、締め付け伝達トルクが小
さくともブレーキは充分かかる。
【0010】
【実施例】図2ないし図4はライニング200の内周面
の油溝、油孔の配列を示し、何れの図も図の右方向がブ
レーキドラムのエナージ回転方向、左方向がデイエナー
ジ方向を示しているものとする。図2はライニング20
0の内面にY字形の油溝201を設け、一端は閉じ部2
02とし、他端には油孔203を開口させている。ブレ
ーキドラムの回転方向が矢印Reで示すように、エナー
ジ方向のときは、油溝201の右側は閉じているので油
溜を形成し、油膜の排除が遅く、初期喰付き性が下がる
ので、ブレーキのかかりがやわらかくなり、変速ショッ
クが防止される。
【0011】逆に図の左方向のデイエナージ方向にブレ
ーキドラムが回転しているとき、ブレーキをかければ、
左端の油孔203から油がスムーズに排除され、係合時
の油膜切れがよく、初期喰付き性は良いが、伝達トルク
が小さいので変速ショックは起こらない。図3に示す実
施例では折れ線形の油溝201の右端は閉じ部202と
なり、左端に油孔203が開口されている。
【0012】図4に示す枝付きの直線溝201において
も、右端は閉じ部202となっており、左端には油孔2
03があけられている。図3及び図4に示す実施例でも
図2に示した実施例と変ら、図の右方向即ちエナージ
方向(Re)のときは油溜が形成され、初期喰付き性が
下がるのでブレーキのかかり方がやわらかで変速ショッ
クを防止する。
【0013】図の左方向即ちディエナージ方向(Rd)
のときは油がスムーズに排除され、初期喰付き性が良
い。
【0014】
【考案の効果】この考案のブレーキバンドは前記のよう
な構成であって、ブレーキドラムがエナージ方向に回転
しているときでもライニング内周面に油溜が形成され初
期喰付き性が下がるので、変速ショックを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンドブレーキの概念図である。
【図2】ライニング内周面の実施例を示す図である。
【図3】ライニング内周面の異なる実施例を示す図であ
る。
【図4】ライニング内周面の異なる実施例を示す図であ
る。
【図5】従来のブレーキバンドの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ブレーキドラム 10 ブレーキバンド 100 ストラップ 101 油孔 102 アプライ側ブラケット 103 アンカー側ブラケット 104 油圧機構 200 ライニング 201 油溝 202 閉じ側 203 油孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキドラムの外周を包囲するストラ
    ップ及びその内周に設けられたライニングとからなり、
    ライニングの内周面には周方向に延びる油溝が設けら
    れ、また油溝の一端には油孔が形成されているようなブ
    レーキバンドにおいて、 ブレーキドラムのエナージ方
    向の回転のときブレーキバンドを締付けると油溝に油溜
    が形成され、 デエナージ方向の回転のときブレーキバンドを締付ける
    と、油溝の油が排出されるように、油溝と油孔の組合せ
    が構成されている ことを特徴とするブレーキバンド。
JP1991107258U 1991-12-03 1991-12-03 ブレーキバンド Expired - Lifetime JP2586870Y2 (ja)

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JPH0547559U JPH0547559U (ja) 1993-06-25
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3082573B2 (ja) * 1994-04-25 2000-08-28 アイシン化工株式会社 ブレーキバンド
JP4444087B2 (ja) 2004-12-10 2010-03-31 Nskワーナー株式会社 ブレーキバンド

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JPS619638U (ja) * 1984-06-22 1986-01-21 ジャトコ株式会社 バンドブレ−キ
JPH0241734U (ja) * 1988-09-14 1990-03-22

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