JP2586678Y2 - 切断砥石 - Google Patents

切断砥石

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JP2586678Y2
JP2586678Y2 JP1992039378U JP3937892U JP2586678Y2 JP 2586678 Y2 JP2586678 Y2 JP 2586678Y2 JP 1992039378 U JP1992039378 U JP 1992039378U JP 3937892 U JP3937892 U JP 3937892U JP 2586678 Y2 JP2586678 Y2 JP 2586678Y2
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cutting
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noise
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直樹 峠
文徳 田中
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ノリタケダイヤ株式会社
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、石材、コンクリート、
耐火物等を切断する切断砥石に関し、特に切断砥石の基
板スリットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりかかる切断砥石として、円盤状
の基板外周端面上に一定間隔でセグメントチップを配置
し、このセグメントチップの間に複数の基板スリットを
形成した構造のものが知られている。
【0003】図5はかかる切断砥石の平面図で、基端部
に円形のホール5aを形成した基板スリット5が円盤状
台金の半径方向に形成されている。このような基板スリ
ット5を有することによって、セグメントチップ6を台
金7に接合する際の熱を放散して基板本体への悪影響を
防止し、さらに、切断中における切粉の排出を円滑にし
切断性能を向上させることができる。
【0004】ところで、このようなダイヤモンド切断砥
石を空転させると、特定の回転数において100dBを
超える大きな笛吹き音が発生する。この現象が一般的に
用いられるダイヤモンド切断砥石の回転範囲に合致した
場合、 大きな騒音により著しく作業環境を悪くする。
【0005】 切断時に被加工物の加工精度が大幅に
低下し、特に被加工物の欠けが発生する等の問題があ
る。
【0006】このような問題点を解消するものとして、
例えば実公昭53−38231号公報には、基板半径方
向に形成したスリット部に面取りを施す方法が開示され
ている。
【0007】この方法によると、上記笛吹き音の発生を
ある程度は防止することができるものの、笛吹き音の発
生原因を根本から無くすことはできず、精々通常の切断
砥石に較べ、2〜3dBの低減に止まり、笛吹き音抑制
効果は完全とは言えない。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】本考案が解決すべき課
題は、切断性能の向上に障害となる笛吹き音を、比較的
簡単な構造で効果的に低減することができる切断砥石の
基板スリット構造を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願考案者は、かかる笛
吹き音発生のメカニズムについて鋭意研究を行なった結
果、笛吹き音発生の原因は、回転中にスリット部から生
じる空気渦が外力として作用し、切断砥石の特定な振動
モードを励起する共振によるものであることを知見し
た。この振動モードは、節直径を有するモードであっ
て、特にスリットとスリットの中間に半径方向に節直径
が存在する振動モードのときに、大きな笛吹き音が発生
する。
【0010】本考案は、かかる知見に基づき案出したも
ので、円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセグメント
チップを配置し、該セグメントチップの間に複数の基板
スリットを形成した切断砥石において、前記複数の基板
スリットの何れかを円盤状基板の半径方向に対して、そ
れぞれ異なった角度に傾斜させたことを特徴とする。
【0011】笛吹き音の発生を効果的に防止するために
は、全ての基板スリットを異なった方向に傾斜させるこ
とが望ましいが、少なくとも全体の80%程度の形成方
向を異ならせることで目的を達成することができる。ま
た、回転方向及び回転方向と逆方向の両方に傾斜させる
方が、節直径とスリット部の距離を不等にできる点から
望ましい。
【0012】ここで、切断中の切粉の効率的な排出等、
基板スリット本来の目的を維持するために、スリットの
傾斜角としては、円盤状基板の半径方向を中心として−
10°〜+10°の範囲であることが望ましい。上記範
囲外では、スリットとスリットの間の距離が小さくなる
部分が生じ、基板破損に対する安全係数が低くなる。
【0013】
【作用】本考案の基板スリットは、円盤状基板の半径方
向に対して、それぞれ異なった角度に傾斜させているた
め、回転時に生じる空気渦による外力の方向や大きさが
それぞれ異なり、外力が分散された状態となり、かつ外
周近くに存在する節直径と節直径の中間にスリットが位
置しないため、共振は発生しない。
【0014】
【実施例】図1は本考案の一実施例である切断砥石の平
面図である。
【0015】同図において、1は外径544mm、厚さ
2.8mmの炭素工具鋼製円盤状基板で、この外周に長
さ40mm、厚み3.5mm、高さ8.0mmのセグメ
ントチップ2を等間隔で40個ろう付けしている、3
は、複数のセグメントチップ2の間に形成した幅2mm
の基板スリットで、ぞれぞれ円盤状基板の半径方向に対
し図示する角度に形成している。ここで0°とは、半径
方向を、+は、スリットの中心線が半径方向に対して反
時計回りに傾斜している場合を、−は時計回りの場合を
示し、−10°から+10°の範囲でそれぞれ異なる角
度に傾斜させて形成した。
【0016】次いで、本考案の効果を確認するために、
上記実施例品と、上記実施例品と全く同じ構造で半径方
向にスリットを形成した比較例を用いて空転時の騒音を
測定し、笛吹き音発生状況を比較した。
【0017】使用した機械は大和機械製DUC−900
−4Lで、騒音計として、JEICのタイプ1015普
通騒音計のAスケールを用い、切断砥石から1mの地点
で測定した。また1300rpmから2100rpmま
で、100rpm刻みで回転数を設定した。
【0018】図2は、騒音レベルの測定結果を、図3及
び図4は、それぞれ実施例品及び比較例の騒音のパワー
スペクトルを示す。
【0019】同図で明白な通り、本実施例の場合、すべ
ての回転数において、笛吹き音は発生していない。一方
従来例は、1900rpmで110dBの笛吹き音が発
生した。この笛吹き音の周波数成分は、図4に示すよう
に2600Hzのものであった。
【0020】以上より、本実施例品の明らかな笛吹き音
低減効果が確認された。
【0021】
【考案の効果】本考案によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0022】(1)比較的簡単な構造で、実用回転範囲
における笛吹き音をほぼ完全になくすことができる。
【0023】(2)笛吹き音を無くすことによって、笛
吹き音に伴って生じる振動がなくなり、切断精度を向上
させることができる。
【0024】(3)同様に、作業環境を大幅に改善でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である切断砥石の平面図であ
る。
【図2】騒音測定結果を示す図である。
【図3】実施例品の騒音のパワースペクトルを示す図で
ある。
【図4】比較例品の騒音のパワースペクトルを示す図で
ある。
【図5】従来の切断砥石の平面図である。
【符号の説明】
1 円盤状基板 2 セグメントチップ 3 基板スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 5/12 B28D 1/24

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセ
    グメントチップを配置し、該セグメントチップの間に複
    数の基板スリットを形成した切断砥石において、前記複
    数の基板スリットの何れかを円盤状基板の半径方向に対
    して、それぞれ異なった角度に傾斜させたことを特徴と
    する切断砥石。
  2. 【請求項2】 前記スリットの傾斜角が、前記円盤状基
    板の半径方向を中心として−10°〜+10°の範囲で
    あることを特徴とする請求項1に記載の切断砥石。
JP1992039378U 1992-06-09 1992-06-09 切断砥石 Expired - Fee Related JP2586678Y2 (ja)

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JPH06659U JPH06659U (ja) 1994-01-11
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