JPH06659U - 切断砥石 - Google Patents
切断砥石Info
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- JPH06659U JPH06659U JP3937892U JP3937892U JPH06659U JP H06659 U JPH06659 U JP H06659U JP 3937892 U JP3937892 U JP 3937892U JP 3937892 U JP3937892 U JP 3937892U JP H06659 U JPH06659 U JP H06659U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 切断性能の向上に障害となる笛吹き音を、比
較的簡単な構造で効果的に低減することができる切断砥
石の基板スリット構造を得る。 【構成】 円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセグメ
ントチップを配置し、セグメントチップの間に複数の基
板スリットを形成した切断砥石において、複数の基板ス
リット3の何れかを円盤状基板1の半径方向に対して−
10°〜+10°の範囲でそれぞれ異なった角度に傾斜
させる。これによって、回転時に生じる空気渦による外
力の方向や大きさがそれぞれ異なり、外力が分散された
状態となり、かつ外周近くに存在する節直径と節直径の
中間にスリット3が位置しないこととなる。
較的簡単な構造で効果的に低減することができる切断砥
石の基板スリット構造を得る。 【構成】 円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセグメ
ントチップを配置し、セグメントチップの間に複数の基
板スリットを形成した切断砥石において、複数の基板ス
リット3の何れかを円盤状基板1の半径方向に対して−
10°〜+10°の範囲でそれぞれ異なった角度に傾斜
させる。これによって、回転時に生じる空気渦による外
力の方向や大きさがそれぞれ異なり、外力が分散された
状態となり、かつ外周近くに存在する節直径と節直径の
中間にスリット3が位置しないこととなる。
Description
【0001】
本考案は、石材、コンクリート、耐火物等を切断する切断砥石に関し、特に切 断砥石の基板スリットの改良に関する。
【0002】
従来よりかかる切断砥石として、円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセグメ ントチップを配置し、このセグメントチップの間に複数の基板スリットを形成し た構造のものが知られている。
【0003】 図5はかかる切断砥石の平面図で、基端部に円形のホール5aを形成した基板 スリット5が円盤状台金の半径方向に形成されている。このような基板スリット 5を有することによって、セグメントチップ6を台金7に接合する際の熱を放散 して基板本体への悪影響を防止し、さらに、切断中における切粉の排出を円滑に し切断性能を向上させることができる。
【0004】 ところで、このようなダイヤモンド切断砥石を空転させると、特定の回転数に おいて100dBを超える大きな笛吹き音が発生する。この現象が一般的に用い られるダイヤモンド切断砥石の回転範囲に合致した場合、 大きな騒音により著しく作業環境を悪くする。
【0005】 切断時に被加工物の加工精度が大幅に低下し、特に被加工物の欠けが発生す る等の問題がある。
【0006】 このような問題点を解消するものとして、例えば実公昭53−38231号公 報には、基板半径方向に形成したスリット部に面取りを施す方法が開示されてい る。
【0007】 この方法によると、上記笛吹き音の発生をある程度は防止することができるも のの、笛吹き音の発生原因を根本から無くすことはできず、精々通常の切断砥石 に較べ、2〜3dBの低減に止まり、笛吹き音抑制効果は完全とは言えない。
【0008】
本考案が解決すべき課題は、切断性能の向上に障害となる笛吹き音を、比較的 簡単な構造で効果的に低減することができる切断砥石の基板スリット構造を得る ことにある。
【0009】
本願考案者は、かかる笛吹き音発生のメカニズムについて鋭意研究を行なった 結果、笛吹き音発生の原因は、回転中にスリット部から生じる空気渦が外力とし て作用し、切断砥石の特定な振動モードを励起する共振によるものであることを 知見した。この振動モードは、節直径を有するモードであって、特にスリットと スリットの中間に半径方向に節直径が存在する振動モードのときに、大きな笛吹 き音が発生する。
【0010】 本考案は、かかる知見に基づき案出したもので、円盤状の基板外周端面上に一 定間隔でセグメントチップを配置し、該セグメントチップの間に複数の基板スリ ットを形成した切断砥石において、前記複数の基板スリットの何れかを円盤状基 板の半径方向に対して、それぞれ異なった角度に傾斜させたことを特徴とする。
【0011】 笛吹き音の発生を効果的に防止するためには、全ての基板スリットを異なった 方向に傾斜させることが望ましいが、少なくとも全体の80%程度の形成方向を 異ならせることで目的を達成することができる。また、回転方向及び回転方向と 逆方向の両方に傾斜させる方が、節直径とスリット部の距離を不等にできる点か ら望ましい。
【0012】 ここで、切断中の切粉の効率的な排出等、基板スリット本来の目的を維持する ために、スリットの傾斜角としては、円盤状基板の半径方向を中心として−10 °〜+10°の範囲であることが望ましい。上記範囲外では、スリットとスリッ トの間の距離が小さくなる部分が生じ、基板破損に対する安全係数が低くなる。
【0013】
本考案の基板スリットは、円盤状基板の半径方向に対して、それぞれ異なった 角度に傾斜させているため、回転時に生じる空気渦による外力の方向や大きさが それぞれ異なり、外力が分散された状態となり、かつ外周近くに存在する節直径 と節直径の中間にスリットが位置しないため、共振は発生しない。
【0014】
図1は本考案の一実施例である切断砥石の平面図である。
【0015】 同図において、1は外径544mm、厚さ2.8mmの炭素工具鋼製円盤状基 板で、この外周に長さ40mm、厚み3.5mm、高さ8.0mmのセグメント チップ2を等間隔で40個ろう付けしている、3は、複数のセグメントチップ2 の間に形成した幅2mmの基板スリットで、ぞれぞれ円盤状基板の半径方向に対 し図示する角度に形成している。ここで0°とは、半径方向を、+は、スリット の中心線が半径方向に対して反時計回りに傾斜している場合を、−は時計回りの 場合を示し、−10°から+10°の範囲でそれぞれ異なる角度に傾斜させて形 成した。
【0016】 次いで、本考案の効果を確認するために、上記実施例品と、上記実施例品と全 く同じ構造で半径方向にスリットを形成した比較例を用いて空転時の騒音を測定 し、笛吹き音発生状況を比較した。
【0017】 使用した機械は大和機械製DUC−900−4Lで、騒音計として、JEIC のタイプ1015普通騒音計のAスケールを用い、切断砥石から1mの地点で測 定した。また1300rpmから2100rpmまで、100rpm刻みで回転 数を設定した。
【0018】 図2は、騒音レベルの測定結果を、図3及び図4は、それぞれ実施例品及び比 較例の騒音のパワースペクトルを示す。
【0019】 同図で明白な通り、本実施例の場合、すべての回転数において、笛吹き音は発 生していない。一方従来例は、1900rpmで110dBの笛吹き音が発生し た。この笛吹き音の周波数成分は、図4に示すように2600Hzのものであっ た。
【0020】 以上より、本実施例品の明らかな笛吹き音低減効果が確認された。
【0021】
本考案によって以下の効果を奏することができる。
【0022】 (1)比較的簡単な構造で、実用回転範囲における笛吹き音をほぼ完全になくす ことができる。
【0023】 (2)笛吹き音を無くすことによって、笛吹き音に伴って生じる振動がなくなり 、切断精度を向上させることができる。
【0024】 (3)同様に、作業環境を大幅に改善できる。
【図1】本考案の一実施例である切断砥石の平面図であ
る。
る。
【図2】騒音測定結果を示す図である。
【図3】実施例品の騒音のパワースペクトルを示す図で
ある。
ある。
【図4】比較例品の騒音のパワースペクトルを示す図で
ある。
ある。
【図5】従来の切断砥石の平面図である。
1 円盤状基板 2 セグメントチップ 3 基板スリット
Claims (2)
- 【請求項1】 円盤状の基板外周端面上に一定間隔でセ
グメントチップを配置し、該セグメントチップの間に複
数の基板スリットを形成した切断砥石において、前記複
数の基板スリットの何れかを円盤状基板の半径方向に対
して、それぞれ異なった角度に傾斜させたことを特徴と
する切断砥石。 - 【請求項2】 前記スリットの傾斜角が、前記円盤状基
板の半径方向を中心として−10°〜+10°の範囲で
あることを特徴とする請求項1に記載の切断砥石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992039378U JP2586678Y2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 切断砥石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992039378U JP2586678Y2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 切断砥石 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06659U true JPH06659U (ja) | 1994-01-11 |
JP2586678Y2 JP2586678Y2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=12551367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992039378U Expired - Fee Related JP2586678Y2 (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 切断砥石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2586678Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015027181A1 (en) * | 2013-08-23 | 2015-02-26 | Saint-Gobain K.K. | Abrasive article |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5336095A (en) * | 1976-09-14 | 1978-04-04 | Koga Tadashi | Blade |
-
1992
- 1992-06-09 JP JP1992039378U patent/JP2586678Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5336095A (en) * | 1976-09-14 | 1978-04-04 | Koga Tadashi | Blade |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015027181A1 (en) * | 2013-08-23 | 2015-02-26 | Saint-Gobain K.K. | Abrasive article |
US9427846B2 (en) | 2013-08-23 | 2016-08-30 | Saint-Gobain Abrasives, Inc. | Abrasive article |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2586678Y2 (ja) | 1998-12-09 |
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Legal Events
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