JP2586584Y2 - 包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は例えばＢＳアンテナや電
気毛布のような薄物の製品を包装する包装箱の構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】ＢＳアンテナや電気毛布のような薄物の
製品を包装する場合、従来はその商品を包装紙で包んだ
り、プラスチック製の袋を被せたりして、付属品や取扱
説明書と共に発泡材あるいは段ボールでできた中子と呼
ばれる内箱に収容し、内箱（中子）の外周をスリーブカ
ートンで包装したり、あるいは、スリーブカートンを用
いない段ボール箱に収納するというのが一般的な包装形
態であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような包装形態であれば、中子あるいは段ボール箱の製
作や輸送等にコストがかかる上、店頭では包装状態のま
ま積み重ねられて中身が見えないために人目につかず、
展示効果が薄れたり、場所塞ぎになったりというような
欠点があった。したがって、本考案においては、商品と
その付属品をより簡単に包装でき、且つ、店頭での展示
効果を高めることのできる包装箱を提供することを目的
としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は上記の課題を解
決するためになされたものであり、上面の平行する一組
の辺の折り目に合わせて一組のスリットを設け、前記上
面の一側方向に製品を載置する第１の載置面と、前記上
面に対向する第１の底面と、前記第１の載置面に載置さ
れる製品を透視する透視孔を有し、製品上に折り曲げら
れる第１の内折面と、前記上面を裏側から補強する第１
の補強面と、前記スリットの一方に挿通され、所定の方
向に折り曲げられる第１の把手面とを順に連設するとと
もに、前記上面の他側方向に前記製品の付属品を載置す
る第２の載置面と、前記上面に対向する第２の底面と、
前記第２の載置面に載置される付属品を透視する透視孔
を有し、付属品上に折り曲げられる第２の内折面と、前
記上面を裏側から補強する第２の補強面と、前記スリッ
トの他方に挿通され、所定の方向に折り曲げられる第２
の把手面とを順に連設することにした。

【０００５】

【作用】上記の構成であれば、第１の載置面に製品を載
せ、この載置面に連設された底面を起こし、第１の内折
面を製品上に折り曲げ、第１の補強面を上面の裏側に当
接させ、第１の把手面を上面の一側に形成されているス
リットに挿通することで製品を包装することができ、第
２の載置面に製品の付属品を載せ、この載置面に連設さ
れた底面を起こし、第２の内折面を付属品上に折り曲
げ、第２の補強面を上面の裏側に当接させ、第２の把手
面を上面の他側に形成されているスリットに挿通するこ
とで付属品を包装することができ、第１の把手面と第２
の把手面とをそれぞれ所定の方向に折り曲げることによ
って持ち運びに便利な把手を形成することができ、製品
とその付属品とを包装したこの包装箱は店頭などにおい
て上面を奥に、二つの底面を手前にして左右に開くこと
により、安定した状態で内部の製品とその付属品とを展
示することができる。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の一実施例を図１〜図３に基づ
いて説明する。図１は包装箱を展開した状態、図２は包
装完了後の外観、図３は包装された製品とその付属品の
展示形態を表している。先ず、図１について説明する
と、この包装箱は段ボールから出来ており、中央に設定
された上面１の一方には図示されてない製品（例えばＢ
Ｓアンテナ、電気毛布などの薄物）を載置する第１の載
置面２と、上面１の約２分の１に対向する第１の底面３
と、第１の載置面２に載置される製品の上部に折り曲げ
られる第１の内折面４と、上面１を内側から補強する第
１の補強面５と、第１の把手面６とが順に連設され、他
方には製品の付属品を載置する第２の載置面７と、上面
１の約２分の１に対向する第２の底面８と、第２の載置
面７に載置される付属品の上部に折り曲げられる第２の
内折面９と、上面１を内側から補強する第２の補強面10
と、第２の把手面11とが順に連設されている。

【０００７】上面１には第１の把手面６と第２の把手面
11とを別々に挿通する一組のスリット12，13が折り目14
の位置に設けられている。また、第１の内折面４には第
１の載置面２に載置された製品（図示せず）を透視する
透視孔15が設けられ、第２の内折面９には第２の載置面
７に載置された付属品（図示せず）を透視する透視孔1
6，17が設けられている。第１の載置面２および第２の
載置面７にそれぞれ二つずつ設けられているスリット18
は何れも製品とその付属品の包装には関係なく、例えば
後述する店頭等での展示の際に、組み合わされている第
１の把手面６と第２の把手面11とを離して、それぞれの
先端コーナー部を差し込むためのものである。第１の把
手面６には把手孔19と係止片20が、第２の把手面11には
把手孔21，22が設けられている。なお、製品とその付属
品を収容する各面２，４，９の両側には大小のフラップ
が設けられているが、特に第２の載置面７の両側に連設
されている側面23は第１の載置面２と第２の載置面７間
の側方をそれぞれ開閉自在に封鎖するためのもの、差し
込みフラップ24は包装状態で側面23が自然に展開するの
を防止するためのものである。

【０００８】このように構成されたものであれば、第１
の載置面２に製品を載せ、第１の底面３等を起こし、第
１の内折面４を製品の上部に折り曲げ、第１の補強面５
を上面１の裏側に当接させ、第１の把手面６を上面１の
一側に形成されているスリット12に挿通することで製品
を包装することができ、第２の載置面７に製品の付属品
を載せ、第２の底面８等を起こし、第２の内折面９を付
属品の上部に折り曲げ、第２の補強面10を上面１の裏側
に当接させ、第２の把手面11を上面１に形成されている
もう一つの挿通孔13に挿通することで付属品を包装する
ことができ、第１の把手面６と第２の把手面11とをそれ
ぞれ所定の方向に折り曲げ、係止片20を把手孔21，22，
19に通して係止させ、しかる後に第２の載置面７に連設
されている側面23を折り曲げて差し込みフラップ24を第
１の載置面２側に差し込むことによって図２に示すよう
な包装状態にすることができ、また、店頭などにおいて
は、図３に示すように差し込みフラップ24を外して側面
23と共に後方に折り曲げ、上面１を奥に、二つの底面
３，８を手前にして左右に開くことにより、安定した状
態で内部の製品とその付属品とを展示することができ
る。

【０００９】

【考案の効果】以上、説明したような包装箱であるなら
ば、予め箱状に加工する必要がないので板状のままでの
輸送および保管ができ、且つ、製品やその付属品の包装
には単純な折り曲げを行うだけで特にテープ等の補助材
を必要としないため経費節減および省資源に寄与すると
共に、店頭での取り扱いが簡単であり、狭い場所でも容
易に内部の製品とその付属品を展示できるので展示効果
の向上に役立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す包装箱の展開図であ
る。

【図２】本考案の包装箱による包装状態を表した斜視図
である。

【図３】本考案の包装箱による展示状態を表した斜視図
である。

【符号の説明】

１ 上面 ２ 第１の載置面 ３ 第１の底面 ４ 第１の内折面 ５ 第１の補強面 ６ 第１の把手面 ７ 第２の載置面 ８ 第２の底面 ９ 第２の内折面 10 第２の補強面 11 第２の把手面 12 スリット 13 スリット 15 透視孔 16 透視孔 17 透視孔 19 把手孔 20 係止片 21 把手孔 22 把手孔 23 側面 24 差し込みフラップ

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面の平行する一組の辺の折り目に合わ
   せて一組のスリットを設け、前記上面の一側方向に製品
   を載置する第１の載置面と、前記上面に対向する第１の
   底面と、前記第１の載置面に載置される製品を透視する
   透視孔を有し、製品上に折り曲げられる第１の内折面
   と、前記上面を裏側から補強する第１の補強面と、前記
   スリットの一方に挿通され、所定の方向に折り曲げられ
   る第１の把手面とを順に連設するとともに、前記上面の
   他側方向に前記製品の付属品を載置する第２の載置面
   と、前記上面に対向する第２の底面と、前記第２の載置
   面に載置される付属品を透視する透視孔を有し、付属品
   上に折り曲げられる第２の内折面と、前記上面を裏側か
   ら補強する第２の補強面と、前記スリットの他方に挿通
   され、所定の方向に折り曲げられる第２の把手面とを順
   に連設してなることを特徴とする包装箱。
2. 【請求項２】 前記第１の載置面もしくは第２の載置面
   の対向する一組の辺に第１の載置面と第２の載置面間の
   側方をそれぞれ封鎖する側面と差し込みフラップとを連
   設してなる請求項１記載の包装箱。
3. 【請求項３】 前記第１の底面と第２の底面の和が上面
   にほぼ等しくなるようにしてなる請求項１記載の包装
   箱。