JP2586470B2 - 誘導加熱調理器用被加熱体 - Google Patents

誘導加熱調理器用被加熱体

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JP2586470B2
JP2586470B2 JP62033811A JP3381187A JP2586470B2 JP 2586470 B2 JP2586470 B2 JP 2586470B2 JP 62033811 A JP62033811 A JP 62033811A JP 3381187 A JP3381187 A JP 3381187A JP 2586470 B2 JP2586470 B2 JP 2586470B2
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heated
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恵一 古川
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、誘導加熱される容器やプレートなどの誘導
加熱調理器用被加熱体に関する。
従来の技術 従来の誘電加熱調理器用被加熱体は、磁力線によりう
ず電流を発生させることのできる金属材料に限定されて
おり、土鍋等の陶器製の物やガラス製の物は加熱できな
かった。しかし最近、第４図に示すように陶器等からな
る容器１の底面２に、アルミ等の膜３を溶射等で形成
し、この膜３を加熱して容器１を間接的に加熱するもの
が提案されている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、従来の構成では、容器１が陶器などの熱伝導
の悪い材料であるため、膜３の温度が高温になり、その
輻射熱が誘導加熱調理器に悪影響を与えるという問題点
を有していた。
本発明は上記問題点に鑑み、誘導加熱調理器用被加熱
体の熱が誘導加熱調理器に悪影響を与えないようにする
ことを目的とする。
問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決する本発明の技術的な手段
は、磁力線を通過させる材料で形成された二重容器の容
器間に、誘導加熱される材料からなる加熱部を配設する
ものである。
作用 この技術的手段による作用は次のようになる。
すなわち、誘導加熱調理器の上に被加熱体を載置し加
熱操作すると、誘導加熱調理器より発生される磁力線は
容器を通過し、容器間に配設された加熱部に達し、うず
電流を作りジュール熱でこの加熱部を発熱させる。加熱
部は、容器自体を加温するとともに容器間の空気または
液体をも加温し、容器全体を加温するようになる。さら
に、誘導加熱調理器と加熱部の間には、陶器等の熱伝導
の悪い材料からなる容器が存在し、かつ、加熱部が温度
上昇すると上方に変形し、誘導加熱の出力を小さくし、
これにより温度低下すると元の状態に戻り、誘導加熱の
出力を大きくする可逆作用によって加熱部の温度がほぼ
一定となり、誘導加熱調理器に対する熱影響は少ないも
のになる。
実施例 以下、本発明の一実施例を第１図〜第３図にもとづい
て説明する。
第１図において、１は陶器等の磁力線を通過させる材
料からなる容器で、誘導加熱調理器上に載置される。こ
の容器１は二重容器となっており、内容器２と外容器３
とからなる。また内容器２と外容器３との間には空間４
が形成され、この空間４内には加熱部５が配設されてい
る。この加熱部５は、第３図に示すように、熱膨張の異
なる金属をはりあわせたもので、上部の金属A6の方が下
部の金属B7よりも熱膨張が大きい材料で形成されてい
る。また、この加熱部５は磁力線によりうず電流を発生
する材料で構成されている。
次にこの一実施例の構成における作用を説明する。
まず、誘導加熱調理器８に容器１を載置して、誘導加
熱調理器８の電源を投入する。誘導加熱調理器８より発
生した磁力線は外容器３を通過し、加熱部５に達し、被
加熱５にうず電流を発生させ、ジュール熱で加熱部５の
温度を上昇させる。加熱部５の温度が上昇すると金属A6
の方が金属B7よりも熱膨張が大きいため、第２図に示す
ように上方に変形する。誘導加熱調理器８の加熱部５に
対する加熱出力は、誘導加熱調理器８と加熱部５との距
離に逆比例する。すなわち、加熱部５の温度は、距離が
小さい場合は、出力が大きくなり高温になる。距離が大
きい場合は、出力が小さく低い温度になる。したがっ
て、加熱することにより上方に変形した加熱部５は、誘
導加熱調理器８の出力が小さく低い温度になるため、元
の状態（第１図の状態）にもどる。元の状態にもどると
誘導加熱調理器８と加熱部５の距離が小さくなり、出力
が大きくなり高温となって上方に変形する。以後この繰
り返しを行い、誘導加熱調理器８の出力制御を一定にし
たままで、加熱部５の温度をほぼ一定に保つことができ
る。さらに加熱部５の周囲の空気も加熱され、周囲から
内容器２全体を加熱できるのである。また、空間４に液
体を入れることによりより均一な温度を保つことが可能
である。なお上記実施例では、容器について説明した
が、平板上のプレートなどであっても同様の効果を得
る。
発明の効果 以上の実施例から明らかなように本発明によれば二重
容器の間に温度によって可逆変形する加熱部を配設して
いたため、外容器の断熱効果と加熱部自体の変形作用に
より、誘導加熱調理器への熱影響を最小限に抑えること
ができる。また、加熱部を二重容器間の空間に配設して
いるため、空間内の空気をあたためることになるので、
容器の底面からだけでなく周囲から加熱することがで
き、調理物のより均一な加熱が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施例における容器の非加熱状態を示
す縦断面図、第２図は同容器の加熱状態を示す縦断面
図、第３図は同容器内に使用する加熱部の縦断面図、第
４図は従来の誘導加熱調理器用被加熱体の縦断面図であ
る。 １……容器、２……内容器、３……外容器、４……空
間、５……加熱部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】磁力線を通過させる内容器および外容器に
    より形成される二重容器と、温度が上昇すると上方に変
    形し、温度が下がると元の状態に戻る可逆変形特性を持
    つ磁性体を有する加熱部とを備え、前記加熱部は、前記
    内容器と外容器の間に配設されてなる誘導加熱調理器用
    被加熱体。
  2. 【請求項２】液体を内容器と外容器の間に注入してなる
    特許請求の範囲第１項記載の誘導加熱調理用被加熱体。
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