JP2585539B2 - ハロゲン電球 - Google Patents

ハロゲン電球

Info

Publication number
JP2585539B2
JP2585539B2 JP61164599A JP16459986A JP2585539B2 JP 2585539 B2 JP2585539 B2 JP 2585539B2 JP 61164599 A JP61164599 A JP 61164599A JP 16459986 A JP16459986 A JP 16459986A JP 2585539 B2 JP2585539 B2 JP 2585539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bulb
film
light
ultraviolet
ultraviolet absorbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61164599A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6321740A (ja
Inventor
力 渡辺
洋二 弓削
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP61164599A priority Critical patent/JP2585539B2/ja
Publication of JPS6321740A publication Critical patent/JPS6321740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2585539B2 publication Critical patent/JP2585539B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は紫外線吸収被膜を有するハロゲン電球に関す
る。
(従来の技術) 近年、店舗照明において、小形ハロゲン電球が常用さ
れるようになった。この電球は反射鏡を利用して比較的
狭い範囲に強力な光を集中するので、商品の形状や色彩
を鮮明に印象づけることができ、店舗照明用などとして
極めて優れた効果がある。
従来のハロゲン電球は可視光とともに大量の赤外線を
放射するので照射された商品などが高温になり、変形、
退色、脆化など種々の不都合を生じた。そこで、最近に
至って赤外線放射の少ないハロゲン電球が開発された。
この電球は、たとえばコイル状のフイラメントを封装
した石英ガラスバルブの内外両面のうち少なくとも一方
の面に赤外線反射膜を設けて、フイラメントから放射さ
れた光のうち可視光はそのまま透過して外部に放射し、
赤外線を反射してフイラメントに帰還させることにより
ランプ効率を向上するとともに赤外線放射を少なくし
て、商品などの熱損をなくするようにしたものである。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のハロゲン電球は赤外線放射が少ないので、被照
射物を熱損するおそれがなくなったが、たとえば繊維品
などの退色は依然解決しなかった。この退色の原因を追
究した結果、退色は可視光の照射によって生じ、しかも
微量に存在する短波長紫外線の相乗作用によって促進さ
れることが分かった。
この紫外線放射に対しては、一般照明用ではないが、
紫外線遮断被膜を形成することが知られており、例え
ば、実開昭57−97368号公報には、漁船の甲板などに配
設される集魚灯用のハロゲン電球の管(バルブ)壁の表
面に紫外線遮断被膜を形成することが記載されている。
さらに、この公報には、紫外線遮断被膜をバルブ先端に
向かうに従って厚くすることが開示されており、また、
従来技術の欄には、均一の膜厚にすることも示唆してい
る。
しかしながら、この公報に開示のハロゲン電球のバル
ブは、大半の放射光が透過するバルブ側面の途中が膨ら
んでいる形状のため、この部分において、本質的には均
一な膜厚の紫外線遮断被膜を形成できていなかった。こ
れは、紫外線遮断被膜を形成するにあたり、バルブを塗
布液中に浸漬し、その後バルブを引き上げて塗布膜を形
成し、乾燥・焼成する方法が採用されているためであ
る。すなわちこの方法では、バルブの膨らんでいる部分
において膜厚が均一になりがたいものである。
このため、膜厚が不均一な部分においては、膜として
の性質も不均一になる欠点がある。例えば、膨らんだ部
分が過度に厚く形成されていれば膜の被着強度が低下し
たり、可視光透過率が低下したりする。また、過度に薄
く形成されていれば紫外線遮断機能が低下してしまう。
さらに、膜厚が不均一な部分においては、焼成時の結
晶状態も異なってくる可能性がある。すなわち、部分的
に非晶質になったり、結晶化されていたりし、また結晶
構造も異なってくるおそれがある。結晶状態の不均一は
可視光透過率などが異なってくる問題を生じる。
そして、このような欠点はランプとしてみれば、安定
して良好な品質のランプが得られないという問題を起こ
す。さらに、このような問題は、赤外線反射膜の有無に
関わりなく生じる。
バルブ頂部についても紫外線吸収被膜の膜厚等が不均
一になるが、用途によっては、バルブ側面における紫外
線吸収被膜の膜厚等の不均一さの方が影響がある。
そこで、本発明は放射される光に含まれる短波長紫外
線を除去または低減でき、特にバルブ側面から放射され
る光に含まれる短波長紫外線をより安定的に除去または
低減できる高品質のハロゲン電球を提供することを目的
とするものである。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明の照明用ハロゲン電球は、石英ガラス製の円筒
形バルブと、バルブ内に封装されたフィラメントと、バ
ルブ内に封入されたハロゲンを含むガスと、円筒形バル
ブの投光部のはぼ全面に形成された酸化チタンのアナタ
ーゼ形結晶構造を主体とする紫外線吸収被膜と、を具備
することを特徴とする。
紫外線吸収膜はバルブ透光部の外面側、内面側のどち
らに形成してもよく、また、内外両面にそれぞれ形成し
てもよい。
酸化チタン薄膜は膜厚によって透過波長域のピークが
若干変化するので、目的によって膜厚を適当に選択すれ
ばよく、たとえば全可視域において特に良好な透過率を
得るには膜厚を例えば1000〜1200Å程度にするとよい
が、これに限らない。
本発明においては紫外線吸収膜と赤外線反射膜とを組
合わせて用いてもよく、たとえばバルブの内面に赤外線
反射膜を形成するとともにバルブ外面に紫外線吸収膜を
形成してもよい。この場合、放射光中の短波長紫外線と
赤外線とを併せて除去することができ、かつ電球の発光
効率を著しく向上できる。
本発明の照明用ハロゲン電球は反射鏡と組合わても、
組合わなくてもよい。反射鏡と組合わせる場合、例えば
無口金のハロゲン電球を接着剤や弾性部材などを用い反
射鏡に組付けるものや、反射鏡の前面を覆い透光体を設
けたものでもよい。また適用すべきハロゲン電球の細部
の構造には制限がない。
(作用) ハロゲン電球を点灯すればフイラメントは高温に熱せ
られて強力な光を発する。この光の大部分は可視光と赤
外線であるが、小量ながら各種波長の紫外線も放射され
る。これら放射光の大半は、バルブ側面から放射され
る。放射光のうち紫外線、特に波長350nm近傍以下の短
波長紫外線は石英ガラスバルブを透過するが、そのほと
んど全部がバルブのほぼ全面に亘り形成された紫外線吸
収膜によって吸収除去され、外部に放射されることがな
い。そして、バルブの外部に放射された放射光中には短
波長紫外線は殆ど存在せず、したがって、バルブからの
直射光中にはもちろん、例えば反射鏡を使った場合に、
その反射鏡の反射面に入射し反射された反射光中にも短
波長紫外線は殆ど存在しない。また、この紫外線吸収膜
はアナターゼ形結晶構造を有する酸化チタンで形成され
ているので、ルチル形結晶構造に比べて可視光透過率が
向上して発光効率を上昇させることができる。
したがって、このハロゲン電球を例えば反射鏡と組合
わせて用いると紫外線を殆ど含まない強力な光を被照射
物に照射させることができる。そして、色彩物、たとえ
ば繊維品や絵画、工芸品などは長期照射によっても退色
が格段に少なくなり、長期に亘り原色を保ち、かつ、劣
化を防ぐことができる。
特に、バルブは円筒形であって、放射光の大半が透過
するバルブ側面途中に膨出した部分がないので、バルブ
頂部を除いて均一な膜厚の紫外線吸収膜が形成できてい
る。このため、この部分において膜厚が部分的に過度に
厚くなったりすことによる膜剥がれが防止できる。
またバルブ側面には均一な膜厚の紫外線吸収膜が形成
できているので、この領域においては紫外線吸収特性が
部分的に異なる欠点がなく、ハロゲン電球として、また
反射鏡と組み合わせた照明装置として、膜厚不均一によ
る紫外線の漏れを低減することができる。
さらに、この紫外線吸収膜はアナターゼ形結晶構造を
有しているので、紫外線吸収膜が非晶質構造の場合に比
較して、十分な膜強度が得られる。このため、紫外線吸
収膜は傷付きにくい。また紫外線吸収膜の膜厚が均一に
形成された結果、結晶状態も均一になり、途中に膨出し
たバルブを使用したときのように部分的に膜強度が弱く
なることがない。この点でも十分な膜強度が得られる。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例のハロゲン電球を反射鏡に
組み合わせた照明装置の一部切り欠き正面図である。図
中、(1)は石英ガラス製円筒形(T形)のバルブ、
(2)はこのバルブ(1)外面の透光面ほぼ全面に形成
された紫外線吸収膜、(3)はバルバ(1)の基部を圧
潰封止してなる封止部である。また、(4),(4)は
この封止部(3)内に埋設されたモリブデン導入箔、
(5),(5)はこれら導入箔(4),(4)に接続し
てバルブ(1)内に延在する1対の内導線、(6)はこ
れら内導線(5),(5)間に装架されてバルブ(1)
の中心線上に位置するタングステンコイルフイラメン
ト、(7)はこのフイラメント(6)の中間部を支持す
るアンカである。また、(8)はバルブ(1)の封止部
(3)に接合された口金で、上記バルブ(1)内にはア
ルゴンなどの不活性ガスとともに所要のハロゲンが封入
してある。
また、(10)は硬質ガラス、石英ガラスや硬質合成樹
脂あるいはセラミックス製などの反射鏡で、回転放物面
などの凹面状をなす内面にはアルミニウムやクロームな
どの金属反射面(11)や高低屈折率の金属酸化物層を重
層した光干渉膜が形成され、その中央部の後方に突出し
た基体(12)の透孔部(13)内に設けたソケット(14)
に上記口金(8)を螺合装着して保持と給電を行うよう
にしている。
第2図は上記照明装置の紫外線吸収膜(2)の光透過
率を示すグラフである。紫外線吸収膜(2)は、アナタ
ーゼ形酸化チタン結晶からなる薄膜で、約1200Åの膜厚
でバルブ(1)の透光面ほぼ全面に亘り形成してある。
この紫外線吸収膜(2)の光透過率は第2図に示すとお
り、可視光を良く透過し、紫外線の透過率は極めて低
い。特に波長350nm近傍以下の短波長紫外線の透過率は
ほとんど0に近い。
この紫外線吸収膜(2)を得るには種々の方法が考え
られるが、その一例として、封止電球バルブの外面に酸
化チタンを真空蒸着してもよく、また他の例として封止
電球を有機チタン化合物の有機溶剤溶液に浸漬して引上
げ、乾燥後焼成してアナターゼ形酸化チタン膜に変成し
てもよい。いずれの方法によっても、バルブは円筒形で
あって、バルブ側面途中に膨出した部分がないので、バ
ルブ頂部を除いて均一な膜厚の紫外線吸収膜(2)が形
成できる。
〔発明の効果〕
本発明の照明用ハロゲン電球は、放射された光のうち
短波長紫外線を殆ど吸収除去することができる。したが
って、色彩物、たとえば繊維品や絵画、工芸品などは長
期照射によっても退色が格段に少なくなり、長期に亘り
原色を保ち、かつ、劣化を防ぐことができる。
特にバルブは円筒形であって、バルブ側面途中に膨出
した部分がないので、バルブ頂部を除いて均一な膜厚の
紫外線吸収膜が形成できる。このため、バルブ側面にお
いては結晶状態が部分的に異なるおそれがない。そし
て、この部分において均一な膜厚と結晶状態の結果、紫
外線吸収特性、膜の強度などの性能が安定する。また、
この部分において均一な膜厚の紫外線吸収膜が形成でき
るので、膜厚が部分的に過度に厚くなったりすることに
よる膜剥がれが防止できる。
さらに、紫外線吸収膜が酸化チタンのアナターゼ形結
晶構造であるので、ルチル形結晶構造に比べて可視光透
過率が良い。また、紫外線吸収膜が非晶質構造の場合に
は、膜強度が弱い場合があるが、アナターゼ形結晶構造
であるので、この点からも十分な膜強度が得られ、傷が
付きにくい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のハロゲン電球を反射鏡に組
み合わせた照明装置の一部切り欠き正面図、第2図は一
実施例の紫外線吸収膜の光透過率を示すグラフである。 (1)……バルブ、(2)……紫外線吸収膜 (6)……フイラメント、(10)……反射鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−9881(JP,A) 実開 昭57−97368(JP,U) 特公 昭48−10583(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英ガラス製の円筒形バルブと; バルブ内に封装されたフィラメントと; バルブ内に封入されたハロゲンを含むガスと; 円筒形バルブの透光部のほぼ全面に形成された酸化チタ
    ンのアナターゼ形結晶構造を主体とする紫外線吸収被膜
    と; を具備していることを特徴とする証明用のハロゲン電
    球。
JP61164599A 1986-07-15 1986-07-15 ハロゲン電球 Expired - Lifetime JP2585539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61164599A JP2585539B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 ハロゲン電球

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61164599A JP2585539B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 ハロゲン電球

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6321740A JPS6321740A (ja) 1988-01-29
JP2585539B2 true JP2585539B2 (ja) 1997-02-26

Family

ID=15796239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61164599A Expired - Lifetime JP2585539B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 ハロゲン電球

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2585539B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0134278Y2 (ja) * 1980-12-08 1989-10-18

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6321740A (ja) 1988-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5552671A (en) UV Radiation-absorbing coatings and their use in lamps
US5548182A (en) Reflector lamp specifically adapted for combination with a reflector lamp-lamp luminaire or fixture
US6441541B1 (en) Optical interference coatings and lamps using same
US5285362A (en) Discharge lamp having interference filter
JP2585539B2 (ja) ハロゲン電球
GB1603310A (en) Housings for operating lights
US7061168B2 (en) Infrared reflector and infrared radiator having an infrared reflector
HU180333B (en) Reflecting mirror for decreasing the luminous rays being in the infrared region
US6471376B1 (en) Increased life reflector lamps
JPH0116081Y2 (ja)
JP2842721B2 (ja) ネオジウム色投光多層膜反射鏡
CA2479870A1 (en) Infrared reflector and infrared radiator having such an infrared reflector
JPS644167Y2 (ja)
JPH03280345A (ja) 反射形紫外線ランプ
JPH11178839A (ja) 医療用照明装置
JP3102959B2 (ja) 高耐久性薄膜
JPH0215213Y2 (ja)
JPH0431735Y2 (ja)
US6004009A (en) System for extending the useful life of colored gels
JP2870100B2 (ja) 一般照明用反射鏡付き電球
JPH117816A (ja) 光吸収体、反射体および照明装置
Schroeder et al. A commercial cold reflector
JP2799286B2 (ja) 車輌用灯具
JPH0745111A (ja) 反射鏡付管球及び管球
JPH0282403A (ja) 照明器具

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term