JP2585421Y2 - 液体封入式二重ブッシュ - Google Patents

液体封入式二重ブッシュ

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JP2585421Y2
JP2585421Y2 JP2146693U JP2146693U JP2585421Y2 JP 2585421 Y2 JP2585421 Y2 JP 2585421Y2 JP 2146693 U JP2146693 U JP 2146693U JP 2146693 U JP2146693 U JP 2146693U JP 2585421 Y2 JP2585421 Y2 JP 2585421Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車のロアアームブ
ッシュなどのサスペンションブッシュとして用いられる
ものであって、内筒体の周囲に中間筒体および外筒体を
配置した液体封入式二重ブッシュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、内筒体と外筒体とを弾性体に
より連結し、内筒体と外筒体との中間位置の弾性体内に
中間筒体を配設した二重ブッシュはよく知られており、
そして、この二重ブッシュ内に液室を形成し液体を封入
したものも知られている(特開昭60−157539号
公報、実開平3−123133号公報参照)。この内、
特開昭60−157539号公報では、中間筒体と外筒
体との間であって中間筒体を挟む振動入力方向両側位置
にそれぞれ液室を形成したものが開示されており、ま
た、実開平3−123133号公報では、内筒体と外筒
体との間であって内筒体を挟む振動入力両側位置にそれ
ぞれ液室を中間筒体を貫通して形成する一方、上記各液
室の筒軸方向両側の弾性体部分を筒軸方向に他部と比べ
薄肉としたものが開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、サスペンシ
ョンブッシュの中でもロアアームブッシュなどに適用す
るブッシュにおいて、車幅方向に対するばね特性とし
て、旋回時の操縦安定性向上のために剛性(静ばね定
数)の高いものが要求される一方、ロードノイズ低減な
どのために動ばね定数の低いものが要求されている。つ
まり、同一方向における静ばね特性と動ばね特性とで相
反するものが要求されている。このため、静ばね定数の
高い二重ブッシュに対し、動ばね定数を下げるためにオ
リフィスで連通された一対の液室を上記車幅方向に形成
した液体封入式二重ブッシュの適用が考えられる。すな
わち、静ばね特性への上記要求を弾性体および中間筒体
により満たし、動ばね特性への上記要求を一対の液室間
の液体の流動により満たすことが考えられる。
【0004】ところが、上記車幅方向に液室を形成する
と、その液室部分に弾性体などがなくなる分、静ばね定
数が低減する。この場合、静ばね定数を高めるためには
できるだけ液室を小さくして弾性体などの部分を大きく
する必要があるが、弾性体などの部分を大きくする程、
液室の容積が小さくなり高周波振動入力時に液体の流動
を十分に確保することができず、動ばね定数を下げるこ
とができなくなる。逆に、動ばね定数を下げるためには
上記液室の容積を十分に確保する必要があるが、液室の
容積を大きくする程、弾性体などの部分が少なくなるた
め、静ばね定数の低下を招く。従って、液室を形成する
以上、弾性体などの部分の低減は避け得ないものの、静
ばね定数をあまり低下させずにできるだけ液室の容積を
大きくすることができるものの開発が要請されている。
【0005】この点に関し、特開昭60−157539
号公報に開示のものでは、例えば外筒体を位置固定した
状態で内筒体から半径方向に外力が入力した場合、中間
筒体より内筒体側の密実な内周側弾性体部とこれを覆う
中間筒体とを介して液室に上記入力が加わるため、その
入力が上記内周側弾性体部によって吸収されてしまう結
果、液体の流動があまり生ぜず動ばね特性を十分に下げ
たものとすることができない。また、実開平3−123
133号公報に開示のものでは、中間筒体を貫通して内
筒体および外筒体の間に液室が形成されているために動
ばね特性を満足させることは可能であるが、静ばね特性
としてかなり高いものが要求される箇所のサスペンショ
ンブッシュに適用する場合、弾性体の半径方向肉厚を薄
くしつつ、液室の容積を確保して動ばね特性を下げたい
がため、その弾性体の筒軸方向長さを余りに小さくする
と、逆に要求される静ばね特性を満足させることができ
なくなる。
【0006】この考案は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、車幅方向に
対する静ばね特性と動ばね特性とに対する相反する要求
を両立させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の考案は、内筒体と、この内筒体の筒
軸と同軸に外周囲に配置された外筒体と、この外筒体と
上記内筒体とを互いに連結する弾性体と、上記内筒体と
外筒体との間に上記筒軸と同軸に配置されて弾性体に埋
め込まれた中間筒体と、上記弾性体内に画成されて液体
が封入された複数の液室と、この複数の液室を互いに連
通するオリフィスとを備えたものを前提とする。このも
のにおいて、上記中間筒体に、上記筒軸を中心とする半
径方向一方向において上記内筒体を挟む両側位置にそれ
ぞれ窓部を貫通して形成し、上記液室を、上記半径方向
一方向において上記内筒体を挟む両側の各位置にそれぞ
れ上記中間筒体の窓部を貫通して上記内筒体と外筒体と
の間に画成する。そして、上記内筒体と中間筒体との間
の内周側弾性体部と、上記中間筒体と外筒体との間の外
周側弾性体部との一方の弾性体部の半径方向肉厚が相対
的に分厚く、他方の弾性体部の上記肉厚が相対的に薄く
なるよう上記中間筒体を配置し、かつ、上記肉厚を分厚
く形成した側の弾性体部により画成される液室部の上記
筒軸方向に対する形成範囲を相対的に小さく、上記肉厚
を薄く形成した側の弾性体部により画成される液室部の
上記形成範囲を相対的に大きくなるようにそれぞれ設定
する構成とするものである。
【0008】また、請求項2記載の考案は、請求項1記
載の考案において、内周側弾性体の半径方向肉厚を相対
的に分厚く、外周側弾性体の半径方向肉厚を相対的に薄
く形成する構成とするものである。
【0009】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の考案では、
内周側弾性体部および外周側弾性体部の内、半径方向肉
厚が相対的に分厚くされた側の弾性体部により画成され
る一方の液室部が筒軸方向に相対的に小さく形成される
一方、上記半径方向肉厚が相対的に薄くされた側の弾性
体部により画成される他方の液室部が筒軸方向に相対的
に大きく拡がる。これにより、上記薄い側の弾性体部は
上記他方の液室の筒軸方向両側部分の筒軸方向長さが液
室部が拡がる分小さくなるものの、一対の液室を結ぶ半
径方向一方向の内筒体と外筒体との間に静的外力が入力
した場合、半径方向肉厚が薄いため比較的高い静ばね特
性を発揮する一方、上記静的外力に対する静ばね特性は
筒軸方向長さが相対的に大きい上記分厚い側の弾性体部
によって支配される。このため、上記薄い側の弾性体部
が分厚い側の弾性体部と同じ筒軸方向長さを有するもの
とほぼ同等の横剛性を発揮する。
【0010】一方、上記一対の液室を結ぶ半径方向の内
筒体と外筒体との間に高周波振動などの動的外力が入力
した場合、上記薄い側の弾性体部により画成された上記
他方の液室部が上記一方の液室部より筒軸方向に大きく
拡がっているため、上記他方の液室部をも上記一方の液
室部と同じ筒軸方向範囲で形成する場合と比べ、各液室
全体の容積が上記拡がった分大きくなる。このため、そ
の大きくなった分、両液室間でのオリフィスを介した液
体の流動量が増大し、これにより、動ばね特性が下げら
れる。
【0011】また、上記請求項2記載の考案では、上記
請求項1記載の考案による作用に加えて、分厚くされる
弾性体部が内周側のものとされ、すなわち、液室部の筒
軸方向両側部分の筒軸方向長さが相対的に大きくなるも
のを内周側弾性体部とされるため、弾性体を中間筒体お
よび内筒体と一体加硫成形した後、その弾性体を外筒体
の内周面に圧入して組み付ける場合、逆に外周側弾性体
部を上記筒軸方向長さが相対的に大きくする場合と比
べ、その組み付けが容易となる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0013】図1および図2は、本考案の実施例に係る
液体封入式二重ブッシュを示し、1は内筒体、2はこの
内筒体1の筒軸Xと同軸に外周囲に配置された外筒体、
3はこの外筒体2と上記内筒体1とを互いに連結する弾
性体、4は上記内筒体1と外筒体2との間に上記筒軸X
と同軸に配置されて弾性体3に埋め込まれた中間筒体、
5,5は上記弾性体3内に画成されて液体6が封入され
た一対の液室、7,7はこの両液室5,5を互いに連通
するオリフィスである。この二重ブッシュにおいて、上
記筒軸Xを中心とする半径方向一方向である第1の半径
方向(図1の上下方向)に上記内筒体1を挟んで一対の
液室5,5が配置され、この一対の液室5,5を仕切る
部分の上記弾性体3が上記第1半径方向と直交する第2
半径方向(図1の左右方向)に上記内筒体1を挟んで延
ばされている。
【0014】上記弾性体3は上記内筒体1および中間筒
体4と一体に加硫成形されたものであり、その外周側に
はゴム薄層31を残した状態で補強筒体8が一体に埋め
込まれている。そして、上記一体加硫成形された内筒体
1、中間筒体4および補強筒体8が、例えば液体6中
で、上記ゴム薄層31を介して上記外筒体2の内周面に
圧入されて、上記各液室5内に液体6が封入された状態
で外筒体2と一体に結合されている。また、上記補強筒
体8の上記内筒体1を挟んだ上記第1半径方向両側位置
には、上記各液室5の外筒体2側の部分である外周側液
室部51と対応する所定の大きさの窓部81がそれぞれ
貫通して形成されている。
【0015】上記中間筒体4の内筒体1を挟んだ上記第
1半径方向両側位置には、上記各液室5の内筒体1側の
部分である内周側液室部52と対応する所定の大きさの
窓部41がそれぞれ貫通して形成されている。そして、
上記中間筒体4は、上記内筒体1の外周面と補強筒体8
の内周面との間であって、両者1,8間の半径方向中央
位置よりも所定寸法外側位置に配置されており、これに
より、半径方向に対して上記中間筒体4を挟む内筒体1
側の内周側弾性体部32が相対的に分厚く、外周側弾性
体部33が相対的に薄くなるようになっている。
【0016】上記各液室5は、上記中間筒体4の窓部4
1および補強筒体8の窓部81をそれぞれ貫通し筒軸X
方向中央位置の内筒体1外周面と外筒体2の内周面とに
よって画成されたものであり、筒軸X方向に対する形成
範囲が第1半径方向に変化するよう形成されている。す
なわち、上記内周側液室部52の形成範囲aが相対的に
小さく設定され、外周側液室部51の形成範囲が上記内
周側液室部52より筒軸X方向両側にそれぞれbだけ大
きく設定されている。そして、この各液室部51,52
の形成範囲に対応して上記中間筒体4の各窓部41が相
対的に小さく、上記補強筒体8の各窓部81が相対的に
大きくなるようそれぞれ設定されている。また、上記両
液室部51,52の筒軸X方向の形成範囲を異なるもの
としたことにより、外周側液室部51の筒軸X方向両側
を画成する各外周側弾性体部33の筒軸X方向長さが、
内周側液室部52を画成する各内周側弾性体部32の筒
軸X方向長さよりbだけ小さくなっている。
【0017】上記各オリフィス7は、両液室5,5を仕
切る弾性体3のゴム薄層31が所定幅で周方向に切り欠
かれることにより形成されている。
【0018】つぎに、上記実施例の作用・効果を説明す
る。
【0019】上記構成の液体封入式二重ブッシュは、上
記第1半径方向を自動車の車幅方向に向けた状態で、上
記内筒体1が車体フレーム側もしくは車輪側の内の一側
の部材に、外筒体2が他側の部材にそれぞれ連結され
る。
【0020】上記外筒体2が例えば位置固定された状態
で、内筒体1側から上記車幅方向に振動が入力した場
合、この入力振動に対して各オリフィス7を介した両液
室5,5間の液体6の流動が生じ、この流動に伴う液柱
共振によって上記入力振動の減衰吸収が図られる。この
際、上記各液室5が中間筒体4を貫通して内筒体1から
外筒体2までの半径方向全範囲に拡がっている上、外周
側液室部51の筒軸X方向に対する形成範囲が内周側液
室部52の形成範囲aより筒軸X方向両側にそれぞれb
だけ大きくなっているため、内外周の両液室部52,5
1が共に上記形成範囲aに形成されている場合と比べ、
上記形成範囲bの2倍に相当する部分の容積が大きくな
る。このため、上記両液室部52,51が共に上記形成
範囲aに形成されている場合と比べ、各オリフィス7を
介した液体6の流動量が増大し、その入力振動に対する
液体6の流動を十分に確保することができ、その液柱共
振により動ばね定数を下げることができる。
【0021】一方、自動車の旋回時に上記内筒体1側か
ら上記車幅方向に慣性力に基く静的外力が入力した場
合、この入力に対して主として中間筒体4および弾性体
3が抵抗する。この際、上記外周側液室部51の筒軸X
方向両側の各外周側弾性体部33の筒軸X方向長さが、
内周側弾性体部32の筒軸X方向長さよりも上記外周側
液室部51が大きい分小さくなるが、上記各外周側弾性
体部33の半径方向肉厚が相対的に薄く設定されている
ため比較的高い静ばね特性を発揮する一方、上記静的外
力に対する静ばね特性は筒軸X方向長さが相対的に大き
い上記内周側弾性体部32によって支配される。このた
め、上記両液室部52,51が共に上記形成範囲aに形
成されて上記内外周の両弾性体部32,33が共に上記
内周側弾性体部32と同じ筒軸X方向長さを有する場合
とほぼ同等の静ばね特性、すなわち、横剛性を発揮する
ことができる。
【0022】従って、各液室5の内外周の両液室部5
1,52が、例えば共に上記形成範囲aに形成されて十
分な静ばね特性を確保した場合と比べ、外周側液室部5
1における形成範囲の拡大により各液室5の拡大化を図
ることができ動ばね特性を下げたものとすることができ
る一方、上記液室部51の拡大側の弾性体部33の半径
方向肉厚を相対的に小さくすることにより上記場合とほ
ぼ同等の静ばね特性を確保することができる。つまり、
内周側液室52を狭くする分、内周側弾性体部32の筒
軸X方向長さを大きくとって剛性を向上させることがで
きる一方、その剛性をあまり変動させない肉厚の薄い外
周側弾性体部33の側の外周側液室部51を拡げて動ば
ね定数をさげることができ、静ばね特性と動ばね特性と
に対する相反する要求を両立させることができる。
【0023】しかも、上記外周側液室部51の形成範囲
の拡大量bを調整して液室5の等価ピストン断面積を所
定のものとすることにより液柱共振による減衰対象振動
を狙った周波数域のものとすることができ、動ばね定数
のボトミングがその所定の周波数域で得られるような動
ばね特性を得ることができる。すなわち、上記液柱共振
による減衰の生じるピーク周波数fp は、液体ばね定数
kと液体等価質量wとに基いて、 fp ={√(k/w)}/2π によって定められ、この内のwは、液室5の等価ピスト
ン断面積A、オリフィス7の有効断面積a、オリフィス
長さl、および、液体6の比重ρとに基いて、 w=α×(A/a)2 ×ρ×l によって定められる。従って、上記液室5の等価ピスト
ン断面積Aを大きくすることにより液体等価質量wを大
きくすることができ、これにより、ピーク周波数fp を
下げることができる。つまり、等価ピストン断面積Aを
大きくしないでオリフィス7の有効断面積aを小さくす
る場合、もしくは、オリフィス長さlを長くする場合と
同等の効果を得ることができる。
【0024】また、上記実施例では、内周側弾性体部3
2の半径方向肉厚が分厚くされ外周側弾性体部33が薄
くされているため、弾性体3を中間筒体4および内筒体
1と一体加硫成形した後、その弾性体3を外筒体2の内
周面に圧入して組み付ける際、上記と逆の内周側弾性体
部の方を薄くした場合と比べ、その組み付けを容易に行
うことができる。
【0025】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、その他種々の変形例を包含するものであ
る。例えば、上記実施例では、内周側弾性体部32を分
厚く外周側弾性体部33を薄くし、かつ、内周側液室部
52の筒軸方向形成範囲を小さく外周側液室部51を大
きくしているが、これに限らず、逆に、内周側弾性体部
を薄く外周側弾性体部を分厚くし、かつ、内周側液室部
の筒軸方向形成範囲を大きく外周側液室部を小さくして
もよい。この場合においても、静ばね特性と動ばね特性
とに対する相反する要求の両立を図ることができる。
【0026】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1記載の考
案における液体封入式二重ブッシュによれば、内周側弾
性体部および外周側弾性体部の内、半径方向肉厚を相対
的に分厚くした側の弾性体部により画成される一方の液
室部の筒軸方向形成範囲を相対的に小さくする一方、上
記半径方向肉厚を相対的に薄くした側の弾性体部により
画成される他方の液室部の筒軸方向形成範囲を相対的に
大きくしているため、内外周の両液室部の一方を狭くす
る分、その液室部を画成する肉厚の分厚い側の弾性体部
の筒軸方向長さを大きくとって剛性を向上させることが
できる一方、その剛性をあまり変動させない肉厚の薄い
側の弾性体部により画成される他方の液室部を拡げる
分、動ばね定数をさげることができる。これにより、静
ばね特性と動ばね特性とに対する相反する要求を両立さ
せることができる。
【0027】また、請求項2記載の考案によれば、上記
請求項1記載の考案による効果に加えて、分厚くされる
弾性体部が内周側のものとされるため、弾性体を中間筒
体および内筒体と一体加硫成形した後、その弾性体を外
筒体の内周面に圧入して組み付ける場合、上記とは逆に
外周側弾性体部を分厚くする場合と比べ、上記一体加硫
成形および外筒体への組み付けを容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す筒軸方向中央位置の横
断面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【符号の説明】 1 内筒体 2 外筒体 3 弾性体 4 中間筒体 5 液室 6 液体 7 オリフィス 32 内周側弾性体部 33 外周側弾性体部 41 窓部 51 外周側液室部 52 内周側液室部 X 筒軸

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒体と、この内筒体の筒軸と同軸に外
    周囲に配置された外筒体と、この外筒体と上記内筒体と
    を互いに連結する弾性体と、上記内筒体と外筒体との間
    に上記筒軸と同軸に配置されて弾性体に埋め込まれた中
    間筒体と、上記弾性体内に画成されて液体が封入された
    複数の液室と、この複数の液室を互いに連通するオリフ
    ィスとを備えた液体封入式二重ブッシュにおいて、 上記中間筒体には、上記筒軸を中心とする半径方向一方
    向において上記内筒体を挟む両側位置にそれぞれ窓部が
    貫通して形成されており、 上記液室は、上記半径方向一方向において上記内筒体を
    挟む両側の各位置にそれぞれ上記中間筒体の窓部を貫通
    して上記内筒体と外筒体との間に画成されており、 上記内筒体と中間筒体との間の内周側弾性体部と、上記
    中間筒体と外筒体との間の外周側弾性体部との一方の弾
    性体部の半径方向肉厚が相対的に分厚く、他方の弾性体
    部の上記肉厚が相対的に薄くなるよう上記中間筒体が配
    置され、かつ、上記肉厚を分厚く形成した側の弾性体部
    により画成される液室部の上記筒軸方向に対する形成範
    囲が相対的に小さく、上記肉厚を薄く形成した側の弾性
    体部により画成される液室部の上記形成範囲が相対的に
    大きくなるようにそれぞれ設定されていることを特徴と
    する液体封入式二重ブッシュ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、内周側弾性体の半径
    方向肉厚が相対的に分厚く、外周側弾性体の半径方向肉
    厚が相対的に薄く形成されている液体封入式二重ブッシ
    ュ。
JP2146693U 1993-04-23 1993-04-23 液体封入式二重ブッシュ Expired - Lifetime JP2585421Y2 (ja)

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