JP2584740B2 - 電子機器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は電子機器に関し、特に電池を電源とする出力
装置を具えた電子機器に関する。

〔従来の技術〕

近年はプリンタなどの印字装置を含め記録装置全般に
わたり低消費電力化が進み、例えば電子タイプライタや
ワードプロセッサ等の電子機器に用いられている熱転写
式のプリンタやデイジーホイール式のプリンタ等の大型
プリンタにおいてさえも乾電池による駆動が可能となっ
てきた。

第４図はこの種のプリンタは装備した電子機器の考え
られる形態を示し、１は乾電池であり、２はプリンタ、
３はプリンタ２への入力部である。

この種の電子機器はその印字用紙に種々な種類のもの
が使用でき、例えば葉書などのように厚手で腰のある用
紙に印字される場合もあるが、薄手のこともある。一般
には第４図のように挿入口４と取出し口５とが例えば同
一の上面側に配置される（従来種々のプリンタがこの構
成をとっていた）。

しかしながら、第4A図のように挿入口４と取出口５と
が同一の上面側に配置された型のものでは用紙が矢印の
経路で示すように紙送りローラ８に巻き込まれるように
して送り出されるために、薄手の用紙の場合は問題ない
が、厚手の用紙であると曲り癖がついてしまい、取扱い
が面倒であり、印字品位に問題があった。

〔目的〕

本発明の目的は、上述したような問題点の解決を図る
べく、厚手および薄手の双方の用紙に対して無理なく簡
単に挿入ができて、厚手の用紙に対しても曲り癖の発生
するようなことのないように、側面から紙送りローラに
向けて用紙の案内が可能な第２挿入口および挿入路を設
け、薄手用紙の場合は記録装置上面に設けた第１挿入口
から用紙を挿入し、厚手用紙の場合は第２挿入口から用
紙の挿入が可能な記録装置付き電子機器を提供すること
にある。

記録媒体の状態に応じ所望の挿入路を選択的に使用す
ることができ、高品質な出力が可能な電子機器を提供す
ることにある。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具体
的に説明する。

第１図および第２図は本発明の一実施例を示す。本例
は印字装置付き電子機器に適用した例で、その後半部の
みが示されている。ここで、6Aおよび6Bは本体のそれぞ
れ上部ケースおよび下部ケースであり、4Aは上部ケース
6Aに設けた用紙第１挿入口、4Bは下部ケース6Bの下面に
沿って配設した用紙第２挿入口である。

しかして、本例では、用紙10が厚手であると第２挿入
口4Bから挿入するようになし、薄手の場合は第１挿入口
4Aから挿入するようになす。そこで、第２図に示すよう
に第１挿入口4Aからプリンタ２の紙送りローラ８に向け
ての用紙10の第１案内路11を構成しておくと共に、下部
ケース6Bの下面側から装着される電池蓋本体12（以下で
単に電池蓋体という）に、第２挿入口4Bからの第２案内
路13を形成するための添蓋14が取付けられるようにす
る。

この電池蓋体12は第２図に示すようにそのつめ部15A
および15Bによって下部ケース6Bの係合部16Aおよび16B
に係止されるようになし、乾電池交換時には電池蓋体12
を添蓋14と一緒に下部ケース6Bから取外し、電池収納部
17から電池１を取外して交換し、蓋体12および添蓋14を
元通りに復帰すればよい。

ついで、電池蓋体12と添蓋14との構造を第3A図および
第3B図を参照して説明する。

第3A図は電池蓋体12をケース内側から見た図であり、
したがってその裏面側に第２案内路13が形成されるもの
で、第3B図に示すように電池蓋体12の裏面すなわち下面
側に添蓋14を装着することによって電池蓋体12と添蓋14
との間に厚手の用紙が挿入可能なすき間間隔ｈの第２案
内路13が得られる。

更に第3A図において、18は用紙を紙送りローラ８の方
向に向けてせり上らせるためのガイドリブであり、第２
挿入口4Bから挿入された厚手の用紙は蓋体12の裏面側か
らすき間19を介してガイドリブ18に導かれ第２図に示し
たように紙送りローラ８へと導かれる。なおここで、ガ
イドリブの枚数や全体の形成幅は第２案内路13の幅等に
応じて適切な決められればよい。

20は添蓋14を着脱させるための係合孔であり、この係
合孔20に添蓋14に係止つめ14Aを係止させることにより
添蓋14を電池蓋体12に固定し、以って第２挿入口4Bおよ
び第２案内路13を構成することができる。

なお本例では、電池蓋体12と添蓋14とを上述したよう
にして係合させるようにしたが、スライド型の金型など
を用いることによって双方を一体型に構成してもよく、
あるいはボス溶着や超音波溶着、接着などにより一体構
造としてもよい。ただし、本例のような構成例は作業性
およびコストの面で好適である。

更にまた、電池蓋体12と添蓋14との組立体とするのに
代えて、同様な構造を別の異なった２つの部品の組合せ
によって得るようにしてもよいことは勿論である。

このように構成した電子機器においては、薄手の用紙
の場合であれば第１挿入口4Aから用紙を挿入することに
より第１案内路11を経てプリンタ２のローラ８に用紙を
供給し、印字後取出口５から印字済用紙を排出させるこ
とができる。また、厚手の用紙であれば用紙を第２挿入
口4Bから挿入することにより、第２案内路13およびこれ
に続くガイドリブ18を介してローラ８に用紙を供給し、
無理のない形態で用紙を取出口５に導き排出させること
ができる。

なお、以上の説明では印字装置付きの電子機器の場合
について述べたが、印字装置付きに限らず広く一般にこ
の種の記録装置付き電子機器に適用できるのはいうまで
もない。

以上説明してきたように、本発明によれば、ケースに
収納した駆動源によって駆動される記録装置を具えた電
子機器において、ケースの下面側に取付けられる駆動源
収納蓋体に関連してケース下面と平行に用紙の挿入が可
能な挿入口および挿入された用紙を記録部に導く案内路
を設けたので、厚手の用紙であっても従来のように記録
部において用紙に曲り癖がつくことがなく、簡単な構造
で用紙の厚手、薄手のいかんにかかわらず容易に挿入で
きて正常な状態で取出すことができる。

なお、搬送系或いは挿入口或いは排出口において、記
録媒体の挿入をチエツクし（センサ21又は22）例えば第
２挿入口からの記録媒体の挿入を検出した場合、厚手の
紙が挿入されたと判断して（第５図S1,S2）、搬送系の
駆動部のトルクを上げるか、或いは紙の曲げを極力さけ
るため、印字スピード及び紙送りを高速にする様（第５
図S3,S4）、搬送系を紙質に応じて制御する様にしても
良い（第５図に示すフローチヤート）。更に排出をも制
御してもよい（第５図S5）。又、本発明では詳細は省略
したが、紙送り、紙センサ、キヤリツジ送り等の制御を
行うCPU等の制御部を有していることは言うまでもな
い。なおセンサはマイクロスイツチ、リミツタ等の光セ
ンサでもよい。又、駆動はサーボ或いはパルスモータ等
であっても良い。

〔効果〕

以上、詳述した様に、本発明により記録媒体の厚さ等
の材質によって、プリンタの制御を変更でき、どの様な
記録媒体であっても極力“曲げ”を防止することができ
る。又、記録媒体によって挿入口を別にしたので、厚手
の記録媒体でも搬送が自然に行え、又、搬送系は通常の
挿入口からの搬送と共通であるため、機器の小型化が行
える。

又、検知手段が搬送系駆動の切換えスイッチの役目を
成し、操作部が複雑となることもない。更に、機器本体
の側部面に記録媒体の挿入が可能な挿入口を設けおよび
挿入された記録媒体をプリンタに導く横方向に延びる案
内路を設けたので、厚手の記録媒体であってもプリンタ
において記録媒体に曲り癖がつくことがなく、簡単な構
造で記録媒体の厚手、薄手のいかんにかかわらず容易に
挿入できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明電子機器の主要部の一例を示す斜視図、 第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、 第3A図は本発明電子機器の電池蓋体の構成の一例を示す
上面図、 第3B図は第3A図のＢ−Ｂ線断面において、その電池蓋体
に取付ける添蓋との関係を共に断面で示す説明図、 第４図はプリンタ付電子機器における主要部の構成と共
に用紙搬送経路の態様を示す模型図、 第５図は制御フローチヤートである。 4,4A,4B,7……挿入口 ８……紙送りローラ 11,13……案内路

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プリンターと、 該プリンターに記録媒体を供給するために機器上部面に
   設けられた第一の挿入口と 該第一の挿入口から記録媒体を下方に案内してプリンタ
   ーへ導く為の第一の案内路と、 プリンターに記録媒体を供給するために機器側部面に設
   けられた第二の挿入口と、 該第二の挿入口から記録媒体を横方向に案内してプリン
   ターへ導く為の第二の案内路と、 該第一，第二の案内路の下流側にあって記録媒体を上方
   向に搬送移動するため駆動される共通の記録媒体搬送手
   段と、 記録媒体を排出するために機器上部面に設けられた取り
   出し口と、 前記第一または第二の案内路のいずれに記録媒体が導か
   れたかを検知する検知手段と、 上記検知手段による検知結果に基づいて上記プリンター
   或は上記搬送手段の駆動を制御する制御手段と、を有し
   たことを特徴とする電子機器。