JP2584539B2 - スチールコードの製造方法および装置 - Google Patents
スチールコードの製造方法および装置Info
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- D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
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- D07B1/062—Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
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- D07B3/00—General-purpose machines or apparatus for producing twisted ropes or cables from component strands of the same or different material
- D07B3/08—General-purpose machines or apparatus for producing twisted ropes or cables from component strands of the same or different material in which the take-up reel rotates about the axis of the rope or cable or in which a guide member rotates about the axis of the rope or cable to guide the rope or cable on the take-up reel in fixed position and the supply reels are fixed in position
- D07B3/10—General-purpose machines or apparatus for producing twisted ropes or cables from component strands of the same or different material in which the take-up reel rotates about the axis of the rope or cable or in which a guide member rotates about the axis of the rope or cable to guide the rope or cable on the take-up reel in fixed position and the supply reels are fixed in position with provision for imparting more than one complete twist to the ropes or cables for each revolution of the take-up reel or of the guide member
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- D07B2207/20—Type of machine
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- Wire Processing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車タイヤやコンベ
ヤベルトなどのゴム構造体の補強用繊維の製造方法およ
び装置に関する。
ヤベルトなどのゴム構造体の補強用繊維の製造方法およ
び装置に関する。
【0002】さらに詳しくは、ラジアルタイヤを補強す
るスチールタイヤコードの製造方法および装置に関する
ものである。
るスチールタイヤコードの製造方法および装置に関する
ものである。
【0003】
【従来の技術】近年高速道路の発達やそれに伴う輸送の
効率化などにより、走行速度の高速化傾向は次第に増加
している。これに伴いタイヤの高速耐久性は勿論のこ
と、低燃費及び環境保全を目的としてタイヤの軽量化の
改善要求が強まっている。
効率化などにより、走行速度の高速化傾向は次第に増加
している。これに伴いタイヤの高速耐久性は勿論のこ
と、低燃費及び環境保全を目的としてタイヤの軽量化の
改善要求が強まっている。
【0004】特にスチールコードで補強されたタイヤは
スチールコードの比重が大きいためタイヤが重くなって
いるのが現状である。この対策としてスチールコードを
形成するスチールフィラメントの化学成分のうち特に炭
素含有量を従来の0.67〜0.75重量%から0.78〜0.85重量
%へ増加したり、最終仕上げ伸線工程での累積減面加工
率を上げたりすることによってスチールフィラメントの
引張強度を向上させている。また、それらを撚り合わせ
たスチールコードも引張強度が向上するので、この向上
した引張強度だけフィラメント径を細径化でき、たとえ
スチールコードの打ち込み本数が同じであってもタイヤ
は軽量化できる。
スチールコードの比重が大きいためタイヤが重くなって
いるのが現状である。この対策としてスチールコードを
形成するスチールフィラメントの化学成分のうち特に炭
素含有量を従来の0.67〜0.75重量%から0.78〜0.85重量
%へ増加したり、最終仕上げ伸線工程での累積減面加工
率を上げたりすることによってスチールフィラメントの
引張強度を向上させている。また、それらを撚り合わせ
たスチールコードも引張強度が向上するので、この向上
した引張強度だけフィラメント径を細径化でき、たとえ
スチールコードの打ち込み本数が同じであってもタイヤ
は軽量化できる。
【0005】図2は従来の二度撚り撚線機を示すもので
ある。この図において、1は図示省略してある複数のサ
プライボビンから引出されたスチールフィラメント、2
はスチールストランドコアで、何れも目板ダイス3を通
過し、撚り口ダイス4を経て前後のガイドローラ5およ
び前後のフライヤー6を経て二度撚りされ、オーバーツ
イスターすなわち仮撚装置7により弾性限界分のねじれ
に相当する撚りを付加したのち上下のキャプスタンロー
ラ8間を往復し、つぎに上下のトラバースローラ10に
導かれて巻取リール11に巻取られる。この上下のロー
ラ8を往復する間に複数個の小径ローラを千鳥状に配置
した矯正器9を通して矯正加工することによりねじれを
除去している。図2の場合、仮撚装置7は二度撚り後に
設置しているが図3のように二度撚り前に設ける場合も
ある。
ある。この図において、1は図示省略してある複数のサ
プライボビンから引出されたスチールフィラメント、2
はスチールストランドコアで、何れも目板ダイス3を通
過し、撚り口ダイス4を経て前後のガイドローラ5およ
び前後のフライヤー6を経て二度撚りされ、オーバーツ
イスターすなわち仮撚装置7により弾性限界分のねじれ
に相当する撚りを付加したのち上下のキャプスタンロー
ラ8間を往復し、つぎに上下のトラバースローラ10に
導かれて巻取リール11に巻取られる。この上下のロー
ラ8を往復する間に複数個の小径ローラを千鳥状に配置
した矯正器9を通して矯正加工することによりねじれを
除去している。図2の場合、仮撚装置7は二度撚り後に
設置しているが図3のように二度撚り前に設ける場合も
ある。
【0006】しかしスチールコードを製造する側にとっ
て、スチールフィラメントの引張強度が向上することに
よって、特に撚線工程が生産性の高い上記図2および図
3に示す二度撚り撚線機の場合、スチールフィラメント
に過酷なねじり加工を与えるため、従来のスチールフィ
ラメントに比べ3〜5倍の断線率になっているのが現状
である。また従来のスチールフィラメントでも撚線時の
断線を減らすことが望まれていた。
て、スチールフィラメントの引張強度が向上することに
よって、特に撚線工程が生産性の高い上記図2および図
3に示す二度撚り撚線機の場合、スチールフィラメント
に過酷なねじり加工を与えるため、従来のスチールフィ
ラメントに比べ3〜5倍の断線率になっているのが現状
である。また従来のスチールフィラメントでも撚線時の
断線を減らすことが望まれていた。
【0007】そこで本発明者らは先に出願した発明で、
二度撚りにより発生するねじれを除去する目的で設置さ
れている仮撚装置による加撚時に断線が多発しているこ
とを解明し、図4に示すように仮撚装置をなくして小径
ローラーを千鳥状に配した矯正器9によってのみねじれ
を除去することなどを提案した。
二度撚りにより発生するねじれを除去する目的で設置さ
れている仮撚装置による加撚時に断線が多発しているこ
とを解明し、図4に示すように仮撚装置をなくして小径
ローラーを千鳥状に配した矯正器9によってのみねじれ
を除去することなどを提案した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来スチールコードを
製造するこの種の撚線機はスチールフィラメントに撚り
回数と同じだけねじれが付加されるが、少なくとも弾性
限界分のねじれが残るため、追加工として、前記のよう
に撚り合わせ前又は後に備えられた仮撚装置により、弾
性限界分のねじれに相当する撚りを付加後解撚すること
でねじれを除去する方法をとっている。
製造するこの種の撚線機はスチールフィラメントに撚り
回数と同じだけねじれが付加されるが、少なくとも弾性
限界分のねじれが残るため、追加工として、前記のよう
に撚り合わせ前又は後に備えられた仮撚装置により、弾
性限界分のねじれに相当する撚りを付加後解撚すること
でねじれを除去する方法をとっている。
【0009】上記のようにスチールフィラメントには所
定の撚りピッチを得るのに必要なねじれが加わり、更に
仮撚装置で加撚する回数だけ余計に仮りねじれが加えら
れるので、このときスチールフィラメントへのねじれ回
数が最大となりスチールフィラメントが断線し易い条件
になってしまうという欠点があった。本発明者らは、先
に出願した特願平3−24562号の中で図4に示すよ
うに仮撚装置をなくし小径ローラーを千鳥状に多数配置
した矯正器9を増やしてねじれを除去する方法を提案し
撚線工程の断線を減少させ、更にはねじれ加工によるス
チールフィラメントの引張強度低下率を最小限にするな
どの効果を上げているが、矯正器の小径ローラーへの負
担が大きいためローラーの寿命の点で課題が残ってい
た。そこでこの発明の課題はこの矯正器の小径ローラー
への負担を軽減し上記効果を長期間維持することであ
る。
定の撚りピッチを得るのに必要なねじれが加わり、更に
仮撚装置で加撚する回数だけ余計に仮りねじれが加えら
れるので、このときスチールフィラメントへのねじれ回
数が最大となりスチールフィラメントが断線し易い条件
になってしまうという欠点があった。本発明者らは、先
に出願した特願平3−24562号の中で図4に示すよ
うに仮撚装置をなくし小径ローラーを千鳥状に多数配置
した矯正器9を増やしてねじれを除去する方法を提案し
撚線工程の断線を減少させ、更にはねじれ加工によるス
チールフィラメントの引張強度低下率を最小限にするな
どの効果を上げているが、矯正器の小径ローラーへの負
担が大きいためローラーの寿命の点で課題が残ってい
た。そこでこの発明の課題はこの矯正器の小径ローラー
への負担を軽減し上記効果を長期間維持することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は引張強さが250kgf/mm 2以上あるス
チールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り構
造または同上スチールフィラメントの2本ないし4本か
らなるスチールストランドコアと、このスチールストラ
ンドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントから
構成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線機
を用いるスチールコードの製造方法において、同上二度
撚り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り回
転数が次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足し、か
つ、二度撚り後、複数個の小径ローラを千鳥状に配置し
た矯正器を用いてコードのねじれを除去し、真直性を確
保することを特徴とするスチールコードの製造方法、お
よび、上記二度撚り撚線機で撚り合わされるスチールコ
ードが撚線過程において、最終撚りピッチを越えるよう
な短い長さの撚りピッチにならないようにすることを特
徴とするスチールコードの製造方法を提供する。
めに、この発明は引張強さが250kgf/mm 2以上あるス
チールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り構
造または同上スチールフィラメントの2本ないし4本か
らなるスチールストランドコアと、このスチールストラ
ンドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントから
構成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線機
を用いるスチールコードの製造方法において、同上二度
撚り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り回
転数が次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足し、か
つ、二度撚り後、複数個の小径ローラを千鳥状に配置し
た矯正器を用いてコードのねじれを除去し、真直性を確
保することを特徴とするスチールコードの製造方法、お
よび、上記二度撚り撚線機で撚り合わされるスチールコ
ードが撚線過程において、最終撚りピッチを越えるよう
な短い長さの撚りピッチにならないようにすることを特
徴とするスチールコードの製造方法を提供する。
【0011】さらに引張強さが250kgf/mm 2以上ある
スチールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り
構造または同上スチールフィラメントの2本ないし4本
からなるスチールストランドコアと、このスチールスト
ランドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントか
ら構成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線
機を用いるスチールコードの製造装置において、同上二
度撚り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り
回転数を次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足させる値
とし、かつ、二度撚り後の位置に複数個の小径ローラを
千鳥状に配置した矯正器を設け、この矯正器によりコー
ドのねじれを除去し、真直性を確保するようになしたこ
とを特徴とするスチールコードの製造装置および上記二
度撚り撚線機で撚り合わされるスチールコードが撚線過
程において、最終撚りピッチを越えるような短い長さの
撚りピッチにならないように仮撚装置を二度撚り前に設
置したことを特徴とするスチールコードの製造装置も提
供する。
スチールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り
構造または同上スチールフィラメントの2本ないし4本
からなるスチールストランドコアと、このスチールスト
ランドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントか
ら構成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線
機を用いるスチールコードの製造装置において、同上二
度撚り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り
回転数を次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足させる値
とし、かつ、二度撚り後の位置に複数個の小径ローラを
千鳥状に配置した矯正器を設け、この矯正器によりコー
ドのねじれを除去し、真直性を確保するようになしたこ
とを特徴とするスチールコードの製造装置および上記二
度撚り撚線機で撚り合わされるスチールコードが撚線過
程において、最終撚りピッチを越えるような短い長さの
撚りピッチにならないように仮撚装置を二度撚り前に設
置したことを特徴とするスチールコードの製造装置も提
供する。
【0012】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示すものである。
この実施例の大部分は図2ないし図3の従来例と同じで
あるから、同一の符号を付して説明を省略する。この図
で明らかなように図2に示す仮撚装置7を前記図3と同
様に二度撚り前に設け、矯正器9を追加する。従ってこ
の実施例においては図3の従来例に比較して小径ローラ
を千鳥状に配置した矯正器9が2組設けられた点が異な
る。
この実施例の大部分は図2ないし図3の従来例と同じで
あるから、同一の符号を付して説明を省略する。この図
で明らかなように図2に示す仮撚装置7を前記図3と同
様に二度撚り前に設け、矯正器9を追加する。従ってこ
の実施例においては図3の従来例に比較して小径ローラ
を千鳥状に配置した矯正器9が2組設けられた点が異な
る。
【0013】上記のように、この発明は、図1の実施例
に示すように従来例の図3に示すものとよく似ており、
図の上からは矯正器9の数が異なるだけであるが、具体
的には二度撚り前に設置する仮撚装置7の回転数が大き
く異なる所に特徴がある。
に示すように従来例の図3に示すものとよく似ており、
図の上からは矯正器9の数が異なるだけであるが、具体
的には二度撚り前に設置する仮撚装置7の回転数が大き
く異なる所に特徴がある。
【0014】すなわち撚り回数−ねじれトルクの関係を
みると、図5はこの発明の撚り回数−ねじれトルク曲線
図であり撚線過程において最終撚りピッチを越える撚り
回数にはならないが、図3に示す従来例の場合の曲線図
を示す図7では最終撚りピッチ(q点)よりも撚り回数
の多いP点まで仮撚りする必要がある。
みると、図5はこの発明の撚り回数−ねじれトルク曲線
図であり撚線過程において最終撚りピッチを越える撚り
回数にはならないが、図3に示す従来例の場合の曲線図
を示す図7では最終撚りピッチ(q点)よりも撚り回数
の多いP点まで仮撚りする必要がある。
【0015】上記図1に示すこの発明の実施例および図
2ないし図3に示す従来の撚線製造装置による撚り合わ
せ過程でのねじれ除去について図5ないし図8に示す撚
り回数−ねじれトルク曲線図により説明する。
2ないし図3に示す従来の撚線製造装置による撚り合わ
せ過程でのねじれ除去について図5ないし図8に示す撚
り回数−ねじれトルク曲線図により説明する。
【0016】図7、図8は従来方式で撚線加工を行った
ときの撚線に付与される撚り回数とねじれトルクとの関
係を示し、図7は撚り合わせ前に、図8は撚り合わせ後
に仮撚装置がある場合の曲線図である。
ときの撚線に付与される撚り回数とねじれトルクとの関
係を示し、図7は撚り合わせ前に、図8は撚り合わせ後
に仮撚装置がある場合の曲線図である。
【0017】また、図6はこの発明者らが先に提案した
方法のもので、すなわち、仮撚装置をなくし、矯正器を
増加して矯正器のみでねじりを除去する方法である。
方法のもので、すなわち、仮撚装置をなくし、矯正器を
増加して矯正器のみでねじりを除去する方法である。
【0018】さて図5ないし図8の各曲線図において、
oよりスタートした軌跡qが最終到達点であり、この点
が最終撚りピッチ(又は撚り回数)を示すが、図7、図
8の曲線図共撚線過程においてq点より撚り回数の多い
p又はs点を通過しているのに対して、この発明の実施
例である図5および先に提案した図6の曲線図はq点と
同じ撚り数のp’あるいはu’点を通過している。
oよりスタートした軌跡qが最終到達点であり、この点
が最終撚りピッチ(又は撚り回数)を示すが、図7、図
8の曲線図共撚線過程においてq点より撚り回数の多い
p又はs点を通過しているのに対して、この発明の実施
例である図5および先に提案した図6の曲線図はq点と
同じ撚り数のp’あるいはu’点を通過している。
【0019】このように撚線を構成する各フィラメント
に加わる撚り回数すなわちねじれ回数を極力減らすこと
ができるので撚線工程における断線率を低下させるのに
加えて、ねじり撚り加工によるフィラメントの引張強度
の低下率を最小限に抑えることができる。
に加わる撚り回数すなわちねじれ回数を極力減らすこと
ができるので撚線工程における断線率を低下させるのに
加えて、ねじり撚り加工によるフィラメントの引張強度
の低下率を最小限に抑えることができる。
【0020】ところで先に提案した図6の曲線図を描く
撚線方法は図に見られるようにp’−q間で示されるね
じれトルク量が大きいため矯正器の負担が大きくなり長
期間の使用に関して矯正ローラーの寿命に課題が残って
いた。この発明では前仮撚装置を使って図5の曲線を描
かせるような撚線方法を採用することにより矯正ねじり
トルク量をu’−q間に抑えることができ矯正器の負担
を軽減することができ、長期間に亘り上記2点の効果を
上げることができるようになった。
撚線方法は図に見られるようにp’−q間で示されるね
じれトルク量が大きいため矯正器の負担が大きくなり長
期間の使用に関して矯正ローラーの寿命に課題が残って
いた。この発明では前仮撚装置を使って図5の曲線を描
かせるような撚線方法を採用することにより矯正ねじり
トルク量をu’−q間に抑えることができ矯正器の負担
を軽減することができ、長期間に亘り上記2点の効果を
上げることができるようになった。
【0021】なお、仮撚り回転数は前記請求項1に示し
たようにC≦2A/ηを満足させる値とするがその理由
を以下に示す。
たようにC≦2A/ηを満足させる値とするがその理由
を以下に示す。
【0022】所定の撚りピッチに仕上げる為に、2Aな
る撚り回数すなわちねじれ回数は図1、図2に示すフラ
イヤー6によりコードを構成するスチールフィラメント
に付加されるものである。従ってこの2Aなる撚り回数
以下であれば仮撚り装置により付与した後、解撚してや
ればたとえ数回繰り返したとしてもスチールフィラメン
トに付加される撚り回数は増加せず断線及び引張り強度
に悪影響をおよぼさない。従って仮撚装置の回転数は2
A/η以下とすればよい。
る撚り回数すなわちねじれ回数は図1、図2に示すフラ
イヤー6によりコードを構成するスチールフィラメント
に付加されるものである。従ってこの2Aなる撚り回数
以下であれば仮撚り装置により付与した後、解撚してや
ればたとえ数回繰り返したとしてもスチールフィラメン
トに付加される撚り回数は増加せず断線及び引張り強度
に悪影響をおよぼさない。従って仮撚装置の回転数は2
A/η以下とすればよい。
【0023】つぎに実施例の具体的データを示す。
【0024】表1及び表2に示すスチールコード用ブラ
スめっきスチールフィラメントおよびスチールストラン
ドコアをまず作成し、3×0.20+6×0.35なる
二層撚り構造のコードを図1および図3に示す撚り方式
にて製造したときの断線率および得られたスチールコー
ドの引張強度を調べた。
スめっきスチールフィラメントおよびスチールストラン
ドコアをまず作成し、3×0.20+6×0.35なる
二層撚り構造のコードを図1および図3に示す撚り方式
にて製造したときの断線率および得られたスチールコー
ドの引張強度を調べた。
【0025】その結果を表3に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【効果】この発明は以上説明したように、引張強さが2
50kgf/mm2以上あるスチールフィラメントを撚り合わ
せる際、断線の大きな要因の一つとなっているスチール
フィラメントに付加されるねじれ回数を大幅に低減でき
ることに加えて、仕上げ伸線までの強加工により得られ
たスチールフィラメントの引張強度の低下率を最小限に
押さえることができるので、この発明の製造法およびそ
の装置はスチールコードの撚線コストの大幅な低減が得
られ、しかも高品質のスチールコードを提供できる。
50kgf/mm2以上あるスチールフィラメントを撚り合わ
せる際、断線の大きな要因の一つとなっているスチール
フィラメントに付加されるねじれ回数を大幅に低減でき
ることに加えて、仕上げ伸線までの強加工により得られ
たスチールフィラメントの引張強度の低下率を最小限に
押さえることができるので、この発明の製造法およびそ
の装置はスチールコードの撚線コストの大幅な低減が得
られ、しかも高品質のスチールコードを提供できる。
【0030】従ってこの発明によって得られたスチール
コードは車両用タイヤやコンベヤベルトなどゴム構造物
の補強用繊維として利用すると非常に効果的である。
コードは車両用タイヤやコンベヤベルトなどゴム構造物
の補強用繊維として利用すると非常に効果的である。
【図1】実施例の正面図
【図2】従来例の正面図
【図3】他の従来例の正面図
【図4】改良された他の例の正面図
【図5】実施例により製作したコードの撚り回数−ねじ
れトルク曲線図
れトルク曲線図
【図6】仮撚装置のないもので製作したコードの撚り回
数のねじれトルク曲線図
数のねじれトルク曲線図
【図7】従来例により製作したコードの撚り回数−ねじ
れトルク曲線図
れトルク曲線図
【図8】他の従来例により製作したコードの撚り回数−
ねじれトルク曲線図
ねじれトルク曲線図
1 スチールフィラメント 2 スチールストランドコア6 フライヤー7 仮撚装
置 9 矯正器
置 9 矯正器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−41639(JP,A) 特開 昭58−23525(JP,A) 特公 昭63−63293(JP,B2) 特公 昭63−7865(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】 引張強さが250kgf/mm 2以上あるスチ
ールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り構造
または同上スチールフィラメントの2本ないし4本から
なるスチールストランドコアと、このスチールストラン
ドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントから構
成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線機を
用いるスチールコードの製造方法において、同上二度撚
り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り回転
数が次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足し、か
つ、二度撚り後、複数個の小径ローラを千鳥状に配置し
た矯正器を用いてコードのねじれを除去し、真直性を確
保することを特徴とするスチールコードの製造方法。 - 【請求項2】 上記二度撚り撚線機で撚り合わされるス
チールコードが撚線過程において、最終撚りピッチを越
えるような短い長さの撚りピッチにならないようにする
ことを特徴とする請求項1記載のスチールコードの製造
方法。 - 【請求項3】 引張強さが250kgf/mm 2以上あるスチ
ールフィラメントの2本ないし5本からなる単撚り構造
または同上スチールフィラメントの2本ないし4本から
なるスチールストランドコアと、このスチールストラン
ドコアを取巻く複数の上記スチールフィラメントから構
成される二層撚り構造を撚り合わせる二度撚り撚線機を
用いるスチールコードの製造装置において、同上二度撚
り撚線機の仮撚装置を二度撚り前に設置し、仮撚り回転
数を次式 C≦2A/η (上記式中において、Cは仮撚装置の回転数、Aは二度
撚り撚線機の回転数、ηは仮撚り効率)を満足させる値
とし、かつ、二度撚り後の位置に複数個の小径ローラを
千鳥状に配置した矯正器を設け、この矯正器によりコー
ドのねじれを除去し、真直性を確保するようになしたこ
とを特徴とするスチールコードの製造装置。 - 【請求項4】 上記二度撚り撚線機で撚り合わされるス
チールコードが撚線過程において、最終撚りピッチを越
えるような短い長さの撚りピッチにならないように仮撚
装置を二度撚り前に設置したことを特徴とする請求項3
記載のスチールコードの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3098291A JP2584539B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | スチールコードの製造方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3098291A JP2584539B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | スチールコードの製造方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04270019A JPH04270019A (ja) | 1992-09-25 |
JP2584539B2 true JP2584539B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=12318845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3098291A Expired - Fee Related JP2584539B2 (ja) | 1991-02-26 | 1991-02-26 | スチールコードの製造方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584539B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-26 JP JP3098291A patent/JP2584539B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04270019A (ja) | 1992-09-25 |
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