JP2584422Y2 - 建設機械の運転室 - Google Patents

建設機械の運転室

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JP2584422Y2 JP1992091056U JP9105692U JP2584422Y2 JP 2584422 Y2 JP2584422 Y2 JP 2584422Y2 JP 1992091056 U JP1992091056 U JP 1992091056U JP 9105692 U JP9105692 U JP 9105692U JP 2584422 Y2 JP2584422 Y2 JP 2584422Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば油圧ショベル、
油圧クレーン等の建設機械に搭載される建設機械の運転
室に関する。
【0002】
【従来の技術】図11に従来技術による建設機械の運転
室として油圧ショベルの運転室を例に挙げて示す。
【0003】図において、1は下部走行体、2は該下部
走行体1上に旋回装置(図示せず)を介して旋回可能に
設けられた作業機としての上部旋回体をそれぞれ示し、
該上部旋回体2は、骨組構造をなす本体フレーム3と、
該本体フレーム3上に設けられた機械室4と、該機械室
4の後側に位置して本体フレーム3の最後部に設けられ
たカウンタウェイト5と、機械室4の前側に位置して本
体フレーム3の前部左側に設けられた後述の運転室7と
から構成されている。
【0004】6は運転室7に隣接して本体フレーム3の
前部右側に設けられた作業装置を示し、該作業装置6
は、本体フレーム3に回動可能に設けられたブーム6A
と、該ブーム6Aの先端側に回動可能に設けられたアー
ム6Bと、該アーム6Bの先端側に回動可能に設けられ
たバックホウ式のバケット6Cとから大略構成され、こ
れらブーム6A,アーム6B,バケット6Cはそれぞれ
ブームシリンダ6D,アームシリンダ6E,バケットシ
リンダ6Fによって回動されるものである。
【0005】7は本体フレーム3上に設けられ、内部に
運転席、操作レバー装置(いずれも図示せず)等を備え
た運転室を示し、該運転室7は運転室本体8と、該運転
室本体8の底部を施蓋する床板(図示せず)とから構成
され、前記運転室本体8は前面壁部8A、後面壁部8
B、左右の側面壁部8C,8C(左側のみ図示)、天井
部8Dから箱形状に形成され、左側の側面壁部8Cには
作業者が乗降するためのドア9が設けられている。ま
た、前記運転室本体8には、上下方向にスライド可能と
なった前面ガラス(図示せず)と、後面壁部8Bに角枠
状のシール部材(図示せず)を介して固定された後面ガ
ラス10と、左,右の側面ガラス11,11(左側のみ
図示)と、天窓12とが設けられている。
【0006】従来技術による油圧ショベルの運転室7は
上述の如き構成を有するもので、ドア9を介して運転室
7内に乗り込んだ作業者は、運転席に着座し、前面ガラ
ス、後面ガラス10等を介して外部を視認しつつ操作レ
バー装置を操作することにより、作業装置6によって堀
削作業等を行なう。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による油圧ショベルの運転室7では、ドア9を介
して運転室7に乗降するようになっているが、非常時の
緊急脱出については考慮されていないから、例えば足場
の悪い作業現場での作業中、走行中に、油圧ショベルが
転倒、落下、水没等した場合には、運転室7から作業者
が速やかに脱出することができない。
【0008】即ち、従来技術によるものでは、開,閉可
能であるか、人体が通過可能な大きさであるか等を考慮
すると、作業者の緊急脱出用に使用できる非常口として
は、ドア9と、上下にスライドする前面ガラスの2つし
か無いが、これらドア9等は重量が重く過大な操作力を
必要とするので、緊急時の混乱状態で、これらドア9等
を介して外部に脱出するのは困難であり、緊急時の安全
性が著しく低いという問題がある。
【0009】また、緊急時の脱出法として、例えば運転
室7内にハンマ等の工具を常備しておき、緊急時には、
この工具でガラスを割って脱出することも考えられる。
しかし、この場合には、ガラスの破片等で作業者が負傷
するおそれがあり、また、工具を装備し忘れたり、置き
場所を忘れたりし易いから、速やかに脱出できないとい
う問題がある。
【0010】本考案は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、転倒、落下、水没等の緊急時に、作業者
が運転室内から速やかに外部に脱出できるようにした建
設機械の運転室を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の考案が採用する構成の特徴は、運転
室本体の後面壁部に設けられた開口部と、該開口部の外
側を覆って設けられ、左右方向の一方を支点として回動
可能となった透明板と、前記運転室本体内に位置して該
透明板と前記後面壁部との間に設けられ、該透明板の回
動を規制する回動規制手段と、該回動規制手段の規制を
解除する規制解除手段と、前記回動規制手段に設けら
れ、前記透明板が全閉状態から全開状態になるまでの範
囲で、少なくとも一の回動角度で該透明板を固定する回
動角度固定手段とからなる非常口を設けたことにある。
【0012】また、請求項2の考案が採用する構成の特
徴は、運転室本体の後面壁部に設けられた開口部と、該
開口部の外側を覆って設けられ、左右方向の一方を支点
として回動可能となった透明板と、前記運転室本体内に
位置して該透明板に設けられた可動側取付部と、前記後
面壁部に設けられた固定側取付部と、前記可動側取付部
と固定側取付部とに取外し可能に設けられ、各取付部を
連結する規制解除ピンとからなる非常口を設けたことに
ある
【0013】
【作用】建設機械が転倒、落下、水没等した場合に、運
転室内の作業者が規制解除手段を作動させると、該規制
解除手段によって透明板の回動規制が解除される。これ
により、作業者は透明板を回動させて開口部を全開状態
とし、該開口部を介して運転室の外部に脱出する。
た、回動規制手段には、透明板が全閉状態から全開状態
になるまでの範囲で、少なくとも一の回動角度で該透明
板を固定する回動角度固定手段を設けたから、該回動角
度固定手段によって透明板は半開き状態になる。
【0014】さらに、規制解除ピンを前記可動側取付部
と固定側取付部とに取付けたときには、規制解除ピンに
よって各取付部を連結し、透明板は全閉状態になる。一
方、規制解除ピンを前記可動側取付部と固定側取付部か
ら取外したときには、透明板の回動規制が解除される。
【0015】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1ないし図10に
基づいて説明する。なお、実施例では前述した図11に
示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0016】まず、図1ないし図4は本考案の第1の実
施例を示し、図中、21は本実施例による運転室を示
し、該運転室21は従来技術で述べた運転室7とほぼ同
様に、図2にも示す如く、前面壁部22A、後面壁部2
2B、左,右の側面壁部22C,22C、天井部22D
から箱形状に形成された運転室本体22と、該運転室本
体22の底部を施蓋して設けられた床板23とから構成
され、ドア24、左,右の側面ガラス25,25(左側
のみ図示)、天窓26が設けられている。しかし、本実
施例による運転室21には、運転室本体22の後面壁部
22Bに後述の非常口27が設けられている点で従来技
術によるものと異なる。
【0017】27は運転室本体22の後面壁部22Bに
設けられた非常口を示し、該非常口27は、図2および
図3に示す如く、後面壁部22Bのほぼ中央部に位置し
て上側寄りに穿設された方形状の開口部28と、該開口
部28を外側から覆うようにして後面壁部22Bの外面
側に設けられ、例えばガラス、アクリル等の透明材料か
ら平板状に形成された透明板29と、該透明板29の内
面側と後面壁部22Bの外面側との間に設けられ、該透
明板29を矢示L,R方向に回動させるときの回動支点
としてのヒンジ30と、後述する回動規制部材31およ
び規制解除ピン35とから構成されている。
【0018】ここで、前記非常口27の透明板29は、
図3中に示す如く、ほぼ180度程度の最大回動角θ1
まで矢示L方向に回動可能となっており、これにより、
非常時には、後面壁部22Bとほぼ水平に位置して、非
常用ドアとして機能するものである。そして、前記非常
口27は、油圧ショベルが正常に作業をしている場合
は、透明板29によって従来技術で述べた後面ガラス1
0としての役割を果たすと共に、油圧ショベルが転倒、
落下、水没等して非常事態になった場合は、開口部28
を介して運転室21内の作業者を外部に脱出させるもの
である。
【0019】31は運転室本体22内に位置して後面壁
部22Bと透明板29との間に設けられた回動規制手段
としての回動規制部材を示し、該回動規制部材31は、
基端側が運転室本体22の後面壁部22Bに例えば溶接
等の手段によって固定され、先端側が透明板29に向け
て横方向に伸長した固定側取付部32と、透明板29の
内面側に複数のボルト33,33,…(2個のみ図示)
を介して固定された可動側取付部34と、該各取付部3
2,34間を連結する規制解除ピン35とから大略構成
され、該各取付部32,34の先端側には図4に示す如
く、規制解除ピン35が挿嵌される挿嵌穴32A,34
Aが形成されている。また、該回動規制部材31は、透
明板29が開口部28に密着した全閉状態となったとき
に、各挿嵌穴32A,34Aが同軸上に位置するように
なっている。そして、該回動規制部材31は、各取付部
32,34が規制解除ピン35によって連結されること
により、透明板29を開口部28側に押付けて全閉状態
とするものである。
【0020】35は回動規制部材31の各取付部32,
34間を連結して設けられ、該各取付部32,34の各
挿嵌穴32A,34Aに挿嵌された規制解除手段として
の規制解除ピンを示し、該規制解除ピン35は、作業者
が引抜き易いように長尺に形成されると共に、赤色,黄
色等の視認性のよい色彩で塗装されている。そして、該
規制解除ピン35は、油圧ショベルが正常に作業をして
いる間は、各挿嵌穴32A,34Aに挿嵌されて透明板
29を全閉状態とする一方、油圧ショベルが転倒、落
下、水没等して非常事態になると、作業者により手動で
引抜かれて透明板29の回動規制を解除するものであ
る。
【0021】36は開口部28の内縁部に設けられた略
方形状のシール部材を示し、該シール部材36には、図
3に示す如く、運転室本体22の外部に向けて突出する
筒状の接触部36Aが設けられている。そして、該シー
ル部材36は、透明板29が全閉状態となったときに、
先端側の接触部36Aを弾性変形させて該透明板29の
内面側に密着し、透明板29の周囲を気液密に保持する
ものである。
【0022】本実施例による油圧ショベルの運転室21
は上述の如き構成を有するもので、その基本的動作につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。
【0023】然るに本実施例では、運転室本体22の後
面壁部22Bに非常口27を設け、該非常口27を、後
面壁部22Bに形成された開口部28と、該開口部28
の外側にヒンジ30を介して矢示L,R方向に回動可能
に設けられた透明板29と、正常時には該透明板29を
全閉状態とする回動規制部材31と、該回動規制部材3
1の各取付部32,34間を連結して設けられ、該各取
付部32,34の挿嵌穴32A,34Aから作業者によ
って引抜かれることにより、回動規制部材31による回
動規制を解除する規制解除ピン35等とにより構成した
から、以下の効果を奏する。
【0024】第1に、油圧ショベルが正常状態の場合
は、回動規制部材31によって透明板29は開口部28
に密着して全閉状態となるから、作業者は透明板29を
介して後方を視認することができ、従来技術で述べた後
面ガラス10とほぼ同様に機能させることができる。
【0025】第2に、油圧ショベルが転倒、落下等した
非常状態の場合は、作業者が規制解除ピン35を引抜く
だけで、回動規制部材31は各取付部32,34間の連
結が速やかに解除されるから、作業者は透明板29をほ
ぼ最大回動角θ1 になるまで回動して全開状態とし、透
明板29を非常用ドアとして機能させ、開口部28を介
して外部に容易かつ安全に脱出することができる。
【0026】第3に、規制解除ピン35は、油圧ショベ
ルの正常時に、回動規制部材31の各取付部32,34
を連結して該回動規制部材31の一部を構成しているか
ら、従来技術で述べた緊急脱出用工具の如く、脱出用工
具自体を装備するのを忘れたり、置き場所を忘れたりす
るということが本質的になく、非常時の安全性を確実に
担保することができる。
【0027】第4に、非常口27の透明板29は、非常
用ドアとして形成されるから、作業中の見通しを向上す
るために形成された前面ガラスや、普段の乗降のために
形成されたドア24とは異なり、その全体の軽量化が可
能で、小さな操作力で開けることができ、緊急時の安全
性を向上できる。
【0028】第5に、規制解除ピン35は赤色,黄色等
の視認性のよい色彩で塗装する構成としたから、転倒、
落下等して混乱し、作業者の判断力等が大幅に低下した
場合でも、容易に発見することができ、速やかに脱出す
ることができる。
【0029】次に、図5ないし図7は本考案の第2の実
施例を示し、本実施例の特徴は、回動規制手段には、回
動角度固定手段としてピストンロッドの長さを任意に
調整できる、いわゆるフリーロックシリンダを設けた点
にある。なお、本実施例では、上述した図1ないし図4
に示す第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0030】図中、41は前記第1の実施例で述べた回
動規制部材31に替えて本実施例に適用される回動規制
手段としての回動規制部材を示し、該回動規制部材41
は、図6および図7にも示す如く、基端側が運転室本体
22の後面壁部22Bに溶接等の手段によって固定さ
れ、先端側が透明板29に向けて横方向に伸長した挿嵌
穴42Aを有する固定側取付部42と、透明板29の内
面側に図示しないボルトを介して固定された可動側取付
部43と、内部にガスが充填されたチューブ44Aの基
端側が固定側取付部42に規制解除ピン45を介して回
動可能に連結され、ピストンロッド44Bの先端側が可
動側取付部43に回動可能に連結されたフリーロックシ
リンダ44とから構成されている。ここで、前記フリー
ロックシリンダ44は、チューブ44Aに周方向に回動
可能に設けられたロックスイッチ44Cを操作すること
により、ピストンロッド44Bを任意の長さで固定でき
るものである。
【0031】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例とほぼ同様の作用、効果を
得ることができる。しかし、特に、本実施例では、回動
規制部材41にガススプリング等からなるフリーロック
シリンダ44を用いる構成としたから、油圧ショベルが
正常に作業している場合に、作業者は、フリーロックシ
リンダ44のロックスイッチ44Cをアンロック状態に
してピストンロッド44Bを伸長させ、透明板29が図
6中に示す任意の中間角度θ2 に達したときに、ロック
スイッチ44Cをロック状態として透明板29を半開き
の状態に固定することにより、外部の新鮮な空気を導入
して換気を行なうことができ、居住性を大幅に向上する
ことができる。
【0032】一方、油圧ショベルが転倒、落下等して非
常事態になった場合に、作業者が規制解除ピン45を固
定側取付部42の挿嵌穴42Aから引抜くと、これによ
り、回動規制部材41は運転室本体22側に固定された
固定側取付部42と、透明板29側に取付けられた可動
側取付部43およびフリーロックシリンダ44とに分断
され、回動規制が速やかに解除されるから、作業者は透
明板29をほぼ最大回動角θ1 まで回動することによ
り、開口部28を介して外部に脱出することができる。
【0033】さらに、図8ないし図10は本考案の第3
の実施例を示し、本実施例の特徴は、回動規制手段
は、回動角度固定手段としてリンク機構を設けた点に
ある。なお、本実施例では、上述した図1ないし図4に
示す構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。
【0034】図中、51は本実施例に適用される回動規
制手段としての回動規制部材で、該回動規制部材51
は、図9および図10にも示す如く、基端側が運転室本
体22の後面壁部22Bに溶接等の手段によって固定さ
れ、先端側が透明板29に向けて伸長した固定側取付部
52と、基端側が透明板29の内面側に図示しないボル
トを介して固定され、先端側が運転室本体22内に伸長
して挿嵌穴53Aが形成された可動側取付部53と、基
端側が固定側取付部52に回動可能に連結され、先端側
が可動側取付部53の挿嵌穴53Aに規制解除ピン54
を介して回動可能に連結されたレバー55とからリンク
機構として構成されている。
【0035】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。しかし、とくに、本実施例では、回動
規制部材51をリンク機構として形成する構成であるか
ら、図9に示す如く、油圧ショベルの正常時に、透明板
29を一の中間角度θ3 まで回動させて固定し、半開き
状態にして換気を行なうことができる。この結果、前記
第2の実施例の如く、比較的広い角度範囲で透明板29
を固定することはできないものの、その全体構造を大幅
に簡素化することができ、低コストで、正常時の居住性
と非常時の安全性とを大幅に向上することができる。
【0036】なお、前記各実施例では、可動側取付部3
4(43,53)をボルト33によって透明板29に固
定するものとして述べたが、これに替えて、接着等の手
段を用いてもよい。
【0037】また、前記各実施例では、建設機械として
油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本考案はこれに
限らず、油圧クレーン、ホイールローダ、ブルドーザ等
の他の建設機械にも広く適用することができる。
【0038】
【考案の効果】以上詳述した通り、請求項1の考案によ
れば、運転室本体の後面壁部に設けられた開口部と、該
開口部の外側を覆って設けられ、左右方向の一方を支点
として回動可能となった透明板と、前記運転室本体内に
位置して該透明板と前記後面壁部との間に設けられ、該
透明板の回動を規制する回動規制手段と、該回動規制手
段の規制を解除する規制解除手段とかなる非常口を設け
る構成としたから、建設機械が転倒、落下、水没等した
場合に、運転室内の作業者が規制解除手段を作動させる
と、該規制解除手段によって透明板の回動規制が速やか
に解除される。この結果、作業者は、透明板を回動させ
て開口部をほぼ全開状態とし、該開口部を介して運転室
の外部に安全に脱出でき、非常時の安全性を向上するこ
とができる。また、回動規制手段には、透明板が全閉状
態から全開状態になるまでの範囲で、少なくとも一の回
動角度で該透明板を固定する回動角度固定手段を設けた
から、該回動角度固定手段によって透明板を半開き状態
にすることができる。この結果、油圧ショベルの正常時
に、外部の新鮮な空気を運転室内に導入して容易に換気
を行なうことができ、正常時の居住性を向上することが
できる。
【0039】また、請求項2の考案によれば、運転室本
体内に位置して透明板には可動側取付部を設けると共
に、運転室本体の後面壁部には固定側取付部を設け、前
記可動側取付部と固定側取付部とには規制解除ピンを取
外し可能に設ける構成としたから、建設機械が転倒、落
下等した非常状態の場合は、作業者が規制解除ピンを引
抜くだけで、各取付部間の連結が速やかに解除される。
これにより、作業者は、透明板を回動させて開口部をほ
ぼ全開状態とすることができる。 さらに、規制解除ピン
は、建設機械の正常時に、各取付部を連結しているか
ら、従来技術で述べた緊急脱出用工具の如く、脱出用工
具自体を装備するのを忘れたり、置き場所を忘れたりす
るということが本質的になく、非常時の安全性を確実に
担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例による建設機械の運転室
が適用される油圧ショベルを示す斜視図である。
【図2】図1中の非常口を拡大して示す斜視図である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向断面図である。
【図4】図3中の矢示IV−IV方向断面図である。
【図5】本考案の第2の実施例による建設機械の運転室
の要部を拡大して示す斜視図である。
【図6】図5中の矢示VI−VI方向断面図である。
【図7】図6中の矢示VII −VII 方向断面図である。
【図8】本考案の第3の実施例による建設機械の運転室
の要部を拡大して示す斜視図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向断面図である。
【図10】図9中の矢示X−X方向断面図である。
【図11】従来技術による建設機械の運転室が搭載され
た油圧ショベルの全体を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体(作業機) 21 運転室 22 運転室本体 22A 前面壁部 22B 後面壁部 22C 側面壁部 23 床板 27 非常口 28 開口部 29 透明板 30 ヒンジ(支点) 31,41,51 回動規制部材(回動規制手段) 35,45,54 規制解除ピン(規制解除手段)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機に設けられ、前後,左右の壁部お
    よび天井部から箱形状に形成された運転室本体と、該運
    転室本体の底部を施蓋する床板とを備えた建設機械の運
    転室において 記運転室本体の後面壁部に設けられた開口部と、該開
    口部の外側を覆って設けられ、左右方向の一方を支点と
    して回動可能となった透明板と、前記運転室本体内に位
    置して該透明板と前記後面壁部との間に設けられ、該透
    明板の回動を規制する回動規制手段と、該回動規制手段
    の規制を解除する規制解除手段と、前記回動規制手段に
    設けられ、前記透明板が全閉状態から全開状態になるま
    での範囲で、少なくとも一の回動角度で該透明板を固定
    する回動角度固定手段とからなる非常口を設けたことを
    特徴とする建設機械の運転室。
  2. 【請求項2】 作業機に設けられ、前後,左右の壁部お
    よび天井部から箱形状に形成された運転室本体と、該運
    転室本体の底部を施蓋する床板とを備えた建設機械の運
    転室において、 前記運転室本体の後面壁部に設けられた開口部と、該開
    口部の外側を覆って設けられ、左右方向の一方を支点と
    して回動可能となった透明板と、前記運転室本体内に位
    置して該透明板に設けられた可動側取付部と、前記後面
    壁部に設けられた固定側取付部と、前記可動側取付部と
    固定側取付部とに取外し可能に設けられ、各取付部を連
    結する規制解除ピンとからなる非常口を設けたことを特
    徴とする 建設機械の運転室。
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