JP2584123B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリチウムまたはリチウム化合物を負極とする
非水電解質二次電池およびリチウム化合物からなる正極
活物質の製造方法に関する。
従来の技術 リチウムまたはリチウム化合物を負極とする非水電解
質二次電池は高電圧で高エネルギー密度の電池を実現す
る可能性が期待され、多くの研究が行なわれている。
特に、これら電池の正極活物質としてMnO2やTiS2がよ
く検討されている。最近、タックレイらによりLiMn2O4
が正極活物質となることが報告された(マテリアル リ
サーチ ブレチン(Material Research Bulletin)1983
年18巻461−472ページ)。LiMn2O4はスピネル構造をし
た立方晶の結晶構造であり、電池の正極活物質として用
いた場合、電池の放電電圧は約4ボルトの高い電圧を示
し、正極活物質として有望と考えられている。
また、小槻らの報告(第29回電池討論会予稿集135ペ
ージ)によれば正極活物質中へのLiの出入りにより充
電、放電が行われる。正極活物質の組成をLiXMn2O4で示
すとXの値の変化により充電、放電が起こる。
LiMn2O4正極活物質中のLi量Xと電池の開路電位の関
係を第2図に示す。図からわかるように4ボルト付近2.
8ボルト付近に平坦部を有する2段の電位曲線を示す。
従来のリチウム二次電池では、電位曲線の2.8ボルト
付近の2段目に着目し、充電電圧を4ボルト程度に制限
し、放電を2ボルト程度まで行う充放電サイクルを行な
わせることにより、サイクル寿命の長い電池を得る努力
がなされている。この場合、充電放電時の正極の過電圧
を考慮すると、Li量Xが約1から1.85まで変化させる充
放電に対応している。
例えば、特開平2−65061号公報には、リチウム塩と
マンガン酸化物と金属酸化物(MoやNb、W、Ru、Co、T
i、Bi、Cu、Crから選ばれた酸化物)の混合物とを350〜
430℃で熱処理した活物質が提案されている。また、特
開平2−139861号公報には、850℃の高温で合成されたL
iMn2O誘導体であるLiX(Mn1-2・B2・O4の化合物で
あり、1.1≧X≧0.9、0.2≧Z≧0.0で、BはV、Cr、F
e、Co、Niから選択される元素である活物質が提案され
ている。両者とも4〜3.8Vまで充電し2.7〜2Vまで放電
しており、LiMn2O4の電位曲線のうちの低い方の平坦部
を利用している。
発明が解決しようとする課題 このような従来の構成では、高エネルギー密度の電池
を実現するのは困難であった。高エネルギー密度の電池
を実現するには、4.5ボルトまで充電し3ボルトまで放
電する電位曲線のうちの高い方の平坦部を利用する充放
電サイクル、つまりXが1以下、望ましくは0.7以下に
なるまで充電し、Xが1になるまで、、あるいは、1.85
になるまで放電する方が有利である。しかし、Xが0.7
以下になるまで充電する高い方の平坦部での充放電のサ
イクル特性は悪く、約50サイクルで放電容量は半分に低
下した。この劣化の度合は、前記の公報に示された低い
方の平坦部の電位曲線を用いる充放電サイクルに較べ極
めて大きいものであった。
またXが0.7を越える程度に充電した場合には、充電
が不十分な状態であり、十分な放電容量は得にくい。さ
らに、充電電圧が4Vを越えるため、充電後の電池の自己
放電が大であるという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するもので、LiMn2O4
を正極活物質とする非水電解質二次電池の正極活物質を
改良し、充放電サイクル寿命を長くし、自己放電の少な
い非水電解質二次電池を提供することを目的とするもの
である。
課題を解決するための手段 リチウムまたはリチウム化合物を負極とし、リチウム
塩を含む非水電解質を電解質とする非水電解質二次電池
において正極に、式LiXMYMn(2-Y)O4で表わされ、MはNi
またはTaであり、かつ0.85≦X≦1.15であり、0.02≦Y
≦0.30である正極活物質を用い、充電により正極活物質
よりリチウムが抜け、X≦0.7となるまで充電するよう
にしたものである。
さらに、Li塩と、Mn化合物と、NiまたはTaの塩を混合
し、550℃以上の温度で加熱処理して正極活物質を合成
するものである。
作用 正極活物質LiMn2O4はスピネル構造を有する立方晶の
結晶構造であり、これを用いた電池内では、充電により
結晶からLiが抜き取られ、また、放電によりLiが再び結
晶中に入る。充電、放電のサイクルを繰り返した後のLi
Mn2O4をX線回折で調べると結晶性が低下していること
がわかった。
さらに、LiXMn2O4としてXの値を変えた活物質を化学
的に合成し、電池特性を検討すると、Xの値により放電
容量やサイクル特性が変化することがわかった。このこ
とは、活物質そのものの結晶の安定性が充放電サイクル
特性に影響を与えることを示している。
先に述べた小槻らの報告では、正極活物質の電位曲線
の低い方の平坦部での充放電では、正極活物質は立方晶
と正方晶の結晶変化を起こすのに対し、電位曲線の高い
方の平坦部では立方晶を保ち、その格子定数が変化する
としている。つまり上記の2段の平坦部では充放電メカ
ニズムが全く異なっていることになる。高い方の平坦部
の充放電のサイクル特性は、低い方の平坦部の充放電の
サイクル特性に較べ極めて悪いのは、この充放電メカニ
ズムが全く異なっているためであると考えられる。
そこで、正極活物質の結晶格子定数を小さくすること
により、結晶の安定性が増し、サイクル特性の良好な正
極が得られると考えられる。そこで、LiXMn2O4中のMnの
一部をCo、Cr、Fe、Ni、Cu、V、W、Nb、Mo、Ru、Ti、
Bi、TaまたはZnに置換した正極活物質を検討した。
Co、Cr、Fe、Ni、Cu、Ta、またはZnで置換した活物質
の格子定数は、もとのLiXMn2O4に較べ小さくなったが、
V、W、Nb、Mo、Ru、Ti、またはBiで置換した活物質の
格子定数は変化がないか、もしくは大きくなった。電池
の正極を構成した場合、充放電サイクル特性の向上に
は、Co、Cr、Fe、Ni、Cu、Ta、Znの場合に効果が見られ
た。V、W、Nb、Mo、Ru、Ti、Biの場合には改善効果は
見られなかった。
上記の公報にはTa、Znを除く全ての金属に効果がある
とされている。この違いは、上記の公報の充放電サイク
ルが、正極活物質の電位曲線の低い方の平坦部での充放
電サイクル、すなわちLiXMn2O4のXが1.8になるまで放
電し、1になるまで充電するサイクルであるのに対し
て、本発明では高い方の平坦部での充放電のサイクルを
含みXが0.7以下になるまで充電され、前述したように
結晶系の変化を含めた充放電メカニズムが全く異なるた
めである。
活物質の結晶格子定数を小さくすることにより、充放
電サイクル特性の良好で、充放電サイクル後の放電容量
の大きい二次電池用正極活物質が得られることがわかっ
た。
つぎに、これらの活物質を正極に用いた電池の充電後
の自己放電を調べた。その結果、元のLiXMn2O4のMnの一
部をCo、Ni、Cr、W、Nb、Ti、Ta、またはZnで置換した
活物質の場合自己放電は小さかったが、V、Mo、Ru、B
i、Fe、またはCuで置換した活物質では自己放電は大で
あった。LiXMn2O4をXが0.7以下になるまで充電する
と、その電極電位は金属リチウム極に対して4Vを越え
る。そのため、正極活物質の構成元素の溶解が起こり易
くなり自己放電の度合に差を生じたものと考えられる。
4V以下の充電電圧では構成元素の溶解は起こりにくく、
また自己放電も小さく良好で、上記活物質の間でほとん
ど差が見られなかったからである。電位曲線の低い平坦
部と高い平坦部では、自己放電の挙動がかなり違ってい
る。
以上のことより、充放電サイクル特性が良好で、自己
放電の少ない正極活物質としてLiXMn2O4中のMnの一部を
Co、Cr、Ni、Ta、またはZnで置換した活物質が好ましい
ことがわかる。
また、LiXMn2O4中のMnの一部をCo、Cr、Ni、Ta、また
はZnで置換した活物質の合成法を検討した。Mnの一部を
置換するCo、Cr、Ni、Ta、Znの出発物質として、これら
の金属の酸化物を用いるよりも、硝酸塩や炭酸塩、水酸
化物などの金属塩を用いて合成した活物質の方が自己放
電特性は良好であった。金属塩を用いることにより活物
質粒子内の金属元素の分布が均一になっているためと考
えられる。合金時の加熱温度も、自己放電特性から550
℃以上が好ましい。この効果も活物質粒子内の金属元素
の分布の均一性によるものと考えられる。
実施例 以下に本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
(実施例 1) LiMn2O4中のMnの10%をCo、Cr、Fe、Ni、Cu、V、
W、Nb、Mo、Ru、Ti、Bi、Ta、またはZnに置換した正極
活物質の充放電サイクル特性を検討した。正極活物質の
組成を LiXMYMn(2-Y)O4 ……(I) で表わすと、Mは上記の金属元素であり、X=1、Y=
0.2である。
LiMn2O4の製造方法 Li2CO33モルに対しMn3O4を4モルの割合でよく混合し
たのち、混合物を大気中で900℃で10時間加熱し、LiMn2
O4を合成した。
LiMn2O4のMnの10%を(I)式のMとしてのCo、Cr、F
e、Ni、Cu、V、W、Nb、Mo、Ru、Ti、Bi、Ta、またはZ
nに置換した活物質の製造方法 Li2CO3とMn3O4とCo、Cr、Fe、Ni、Cu、V、W、Nb、M
o、Ru、Ti、Bi、TaまたはZnの硝酸塩のいずれかを、
(I)式のLi原子数が1に対して、Mn原子数が1.8、M
の原子数が0.2となるように秤量混合し、大気中で900℃
で10時間加熱し活物質を合成した。
電池の製造方法 正極活物質7重量部に対し、導電剤としてのアセチレ
ンブラック2重量部、結着剤としてのポリ4弗化エチレ
ン樹脂1重量部を混合して正極合剤とした。正極合剤0.
1グラムを直径17.5mmの円板上に1トン/cm2の圧力でプ
レス成形して、正極とした。製造した電池の断面図を第
1図に示す。成型した正極1をケース2内に起き、正極
1の上にセパレータ3としての多孔性ポリプロピレンフ
ィルムを置いた。負極として直径17.5mm厚さ0.3mmのリ
チウム板4を、ポリプロピレン製ガスケット6を備えた
封口板5に圧着し、非水電解質として、過塩素酸リチウ
ムを1mol/l溶解したプロピレンカーボネート溶液を用
い、これをセパレータ上および負極上に加え、リチウム
板4を圧着した封口板5を正極1とセパレータ3を備え
たケース2内に挿入して、その後電池を封口した。
電池のサイクル試験 このようにして製造した電池を2mAの定電流で4.5ボル
トまで充電し、3ボルトまで放電し、その後この条件で
の充電放電を繰り返した。
この充放電条件では、第1サイクル目では第2図に示
すように(1)式の正極活物質中のLiの組成を示すXは
電位の高い方の平坦部の左端である0.3になるまで充電
し、Xが1.0まで放電したことになる。
正極活物質のサイクル特性を表わす指数として、第10
サイクル目の放電容量から第50サイクル目の放電容量を
引き、それを第10サイクル目の放電容量で除した値を用
いることにした。すなわち、充放電サイクルによる放電
容量劣化率であり、この値が小さいほど充放電サイクル
寿命特性が良いことになる。第1表に(I)式中のMを
変えた活物質を用いたときのそれぞれの劣化率を示す。
第1表に示すように、Mnの10%をCo、Cr、Fe、Ni、C
u、TaまたはZnに置換した場合には充放電サイクル特性
は向上することがわかる。また、V、W、Nb、Mo、Ru、
TiまたはBiに置換した場合には効果は見られなかった。
効果が認められた(I)式中のMnの10%をCoで置換した
活物質を用いた電池を(A)とする。さらにCr、Ni、T
a、Zn、FeまたはCuのいずれかで置換した活物質を用い
た電池をそれぞれ(B)、(C)、(D)、(E)、
(F)、(G)とする。従来例として金属で置換してい
ないLiMn2O4を用いた電池を(H)とする。第3図、第
4図にはこれらの電池の各充放電サイクル回数と放電容
量の関係を示した。代表例として(A)と(H)の電池
の1サイクル目の充放電曲線を第5図に示す。横軸に
は、充放電時間とともに通電量より求めた(I)式の活
物質中のLi量Xをも示した。図からわかるように、十分
な放電量を得るには、4V以上の充電が必要であり、Xの
値が0.7以下になるまでの充電が必要である。第6図に
は電池(A)と(H)の第50サイクル目の充放電曲線を
示す。
つぎに、充電電気量のみを変えて同じ条件で充放電し
た。充電電気量を変えることにより充電終了時には
(I)式中のXの量が変化する。そこで、充電気量と放
電電気量の関係を、充電終了時のXの値と、活物質1g当
りの放電量に換算して調べた。第7図には、本発明の一
実施例であるLiCo0.2Mn1.8O4を用いた電池の第1サイク
ル目の充電電気量と放電電気量の関係を、上記にしたが
ってプロットした。第7図より、充電状態での正極活物
質の組成でXが、0.7以下になると十分な放電容量が得
られることがわかる。
この充電状態での正極活物質の組成でXが、0.7以下
になると十分な放電容量となることは、従来例を含めて
同じ結果であった。
Mnの10%をCoやCr、Fe、Ni、Cu、Ta、Znに置換した活
物質をX線回折で調べると、回折パターンはLiMn2O4
同じであった。しかし、その回折線の位置は元のLiMn2O
4に較べ高角側にシフトしており格子定数は小さくなっ
ていた。例えば、Coの場合各回折線より求めた格子定数
は、元のLiMn2O4の8.24Åに較べ8.21Åと小さくなって
いた。格子定数が小さくなることにより、結晶が安定に
なりサイクル特性が向上したものと考えられる。
なお、本実施例では、Xが0.7以下になる4.5ボルトま
で充電し、Xが1になるまで放電した結果を示した。し
かし、本発明は放電をXが1まで行なうことに限定した
ものではなく、Xを0.7以下になるまで充電し、Xが1
以上1.8になるまで放電する場合にも有効である。なぜ
ならば、Xが1.8の間の充放電は先の公開公報で開示さ
れているように、従来例の組成でも良好な充放電サイク
ル寿命特性を示し、本発明の正極活物質においても良好
な充放電サイクル寿命特性を示したからである。
(実施例 2) つぎに、正極活物質(I)式のLiXMYMn(2-Y)O4のXお
よびYを変えて正極活物質を合成し、正極活物質の充放
電サイクル寿命特性を調べた。
LiMn2O4の製法 実施例1と同様に行なった。
LiXMn2O4の製法 Li2CO3とMn3O4を所定のLi原子分がXモル、Mn原子分
が2モルの割合でよく混合したのち、混合物を大気中で
900℃で10時間加熱して合成した。
本実施例ではX=1.20、1.15、1.10、1.05、1.025、
1.0、1.0、0.95、0.90、0.85、0.80の正極活物質を合成
した。
LiXMyMn(2-y)O4の製法 実施例1で効果のあった(I)式のMとしての、Co、
Cr、Fe、Ni、Cu、TaまたはZnに対して、下記のように組
成を変えて検討した。X=1.20、1.15、1.10、1.05、1.
025、1.01、1.0、0.95、0.90、0.85、0.80に対してそれ
ぞれY=0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4のもの
を作り正極活物質とした。合成法は実施例1と同じで、
Li2CO3とMn3O4と各種金属の硝酸塩を用いてLi原子分が
Xモル、M原子分がYモル、Mn原子分が2−Yモルの割
合でよく混合したのち、混合物を大気中で900℃で10時
間加熱して合成した。
電池の製造と充電放電試験 実施例1と同様に行なった。
充放電サイクル特性として実施例1のように容量劣化
率をとり、代表例として、MとしてCoを用いた場合の各
々のX、Yに対応する活物質の劣化率を第2表に示し
た。これより正極活物質のサイクル特性の向上には、X
のLiの量、YのCoの量の両方とも効果があることがわか
った。しかし、LiもCoも多すぎると効果がなくなること
もわかった。
さらに、Liの量による効果よりもMnの一部をCoに置換
する方が、効果が大であることもわかった。同じ量でMn
をCoに置換した場合、Liの量を1より少し大きくするこ
とにより、最もよい充放電サイクル寿命特性が得られ
る。
上記の結果よりLiXCoYMn(2-Y)O4のXとYが0.85≦X
≦1.15、0.02≦Y≦0.3である物質を正極活物質とする
ことにより、従来のLiMn2O4正極を用いるよりも、非水
電解質二次電池の充放電サイクル寿命特性を向上させる
ことができる。
Co以外の、Cr、Fe、Ni、Cu、Ta、Znに対しても同じ傾
向の結果が得られ、0.85≦X≦1.15、0.02≦Y≦0.3で
良好な充放電サイクル寿命特性が得られた。
(実施例3) 実施例1では、(I)式のMの塩として硝酸塩を用い
て検討したが、硝酸塩の代わりに炭酸塩、水酸化物、を
用いて同様の実験を行なった。その結果同様な結果が得
られた。これより、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物などの金
属塩が有効であることがわかる。
(実施例4) つぎに、本発明の活物質を用いた電池の自己放電につ
いて検討した。実施例1と同じ活物質を用いて、同様に
電池を構成した。同じ充電、放電条件で10サイクル充放
電を行ない、11サイクル目の充電が終わった後、60℃で
2週間貯蔵した。貯蔵後同じ条件で放電した。10サイク
ル目の放電電気量に対する11サイクル目の放電電気量の
比を自己放電率とする。第3表には、各活物質を用いた
電池の自己放電率を示す。
もとのLiMn2O4やMnの一部を置換する元素として、C
o、Cr、Ni、Zn、Ta、W、NbまたはTiを用いた活物質正
極の電池では自己放電特性は良好であるが、Fe、Cu、
V、Mo、RuまたはBiで置換した活物質を使った電池では
自己放電が大であった。活物質中のMnの他に置換した金
属元素が貯蔵中に電解液中に溶解したためである。
以上の実施例1から4の結果より、LiXMYMn(2-Y)O4
Mとして、Co、Cr、Ni、ZnまたはTaを用いた場合に、サ
イクル特性、自己放電特性の良好な活物質となることが
わかる。
(実施例5) 実施例4では、(I)式のMの塩として硝酸塩を用い
て検討したが、硝酸塩の代わりにCo、Cr、Ni、Zn、Taの
炭酸塩、水酸化物、酸化物を用いて同様の試験を行なっ
た。
Mの出発原料として、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、酸
化物を用いた活物質の自己放電率の結果を第4表に示
す。
炭酸塩、水酸化物などの金属塩を用いた場合には同様
な結果が得られた。これより、硝酸塩、炭酸塩、水酸化
物などの金属塩が有効であることがわかる。一方、Mと
してCo、Cr、Ni、Ta、Znの酸化物を使用して合成した活
物質を用いた電池では、金属塩を用いた場合よりも自己
放電は大きくなった。
金属元素Mの活物質中の分布の不均一性によるものと
考えられてる。
(実施例6) LiXMYMn(2-Y)O4を合成する際の条件について検討し
た。Li2CO3とMn3O4とNiの硝酸塩を用いてLi原子分がX
モル、Ni原子分が0.2モル、Mn原子分が1.8モルの割合で
よく混合したのち、混合物を大気中で加熱温度を変えて
10時間加熱して合成した。このようにして合成した活物
質を用いて、実施例4と同じ方法で自己放電特性を調べ
た。第8図に活物質の加熱温度とその活物質を用いた電
池の自己放電率の関係を示す。第8図に示すように、55
0℃以上の加熱温度が望ましいことがわかる。Niの硝酸
塩の他、炭酸塩、水酸化物、さらにMとしてのCo、Cr、
Ta、Znの硝酸塩、炭酸塩、水酸化物を用いた場合にも55
0℃以上で焼成する方が自己放電は小さくなった。この
場合にも、金属元素Mの活物質中での分布の不均一によ
るものと考えている。
また、炭酸リチウムの代わりに、水酸化リチウム、硝
酸リチウムなどのリチウム塩を用いた場合も、Mn3O4
代わりに、Mn2O3、硝酸マンガンのようなMn化合物を用
いた場合も良好な結果が得られた。
以上の実施例では、電解液として1モル/lの過塩素酸
リチウムを溶解したプロピレンカーボネート溶液を用い
た場合の結果であるが、電解液としてこれ以上に、溶質
として過塩素酸リチウム、6フッ化燐酸リチウムやトリ
フロロメタンスルフォン酸リチウム、ホウフッ化リチウ
ム、溶媒としてプロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネートなどのカーボネート類、ガンマーブチロラクト
ン、酢酸メチルなどのエステル類を用いた電解液が良好
であった。しかしながら、ジメトキシエタンやテトラヒ
ドロフランなどのエーテル類を使用した場合には、自己
放電特性は悪く、実施例で示したプロピレンカーボネー
トを用いた場合の約2倍の自己放電があった。本実施例
では正極は4V以上の電圧となるため、エーテル類は酸化
されるためと考えられる。
なお、非水電解質として上記の電解液の他、リチウム
固体電解質を用いた場合においても、本発明の正極は良
好な充放電サイクル寿命特性、自己放電特性を示した。
発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなようにリチウムま
たはリチウム化合物を負極とし、リチウム塩を含む非水
電解質を用いた非水電解質二次電池において正極に、式
LiXMYMn(2-Y)O4で表わされ、MはNiまたはTaであり、か
つ0.85≦X≦1.15であり、0.02≦Y≦0.3である正極活
物質を用い、充電により正極活物質よりリチウムが抜
け、X≦0.7になるまで充電することにより、非水電解
質二次電池の放電電圧が高くなり、より高エネルギー密
度となり、かつ充放電サイクル寿命特性と自己放電特性
が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電池の断面図、第2図は同
LiMnO4正極活物質中のLi量と開路電位の関係を示す図、
第3図、第4図は同電池の充放電サイクル特性を示す
図、第5図は同電池の第1サイクルでの充電放電特性を
示す図、第6図は同電池の第50サイクルでの放電特性を
示した図、第7図は同電池の充電時の活物質の組成と放
電容量の関係を示す図、第8図は同活物質の合成温度と
自己放電率を示す図である。 1……正極、2……ケース、3……セパレータ、4……
リチウム板、5……封口板、6……ガスケット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウムまたはリチウム化合物からなる負
    極と、リチウム塩を含む非水電解質と、式LiXMYMn(2-Y)
    O4(式中、MはNiまたはTaのいずれかであり、かつ0.85
    ≦X≦1.15であり、0.02≦Y≦0.30である。)で表され
    る酸化物を活物質とする正極で構成され、充電により正
    極活物質中よりリチウムが抜け、X≦0.7にまで充電す
    ることを特徴とする非水電解質二次電池。
JP2265660A 1990-10-02 1990-10-02 非水電解質二次電池 Expired - Fee Related JP2584123B2 (ja)

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