JP2583551B2 - スチレン系樹脂組成物と成形品の製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物と成形品の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスチレン系樹脂組成物と成形品の製造方法に
関し、詳しくはシンジオタクチック構造のスチレン系重
合体に特定の結晶核剤を配合してなるスチレン系樹脂組
成物、ならびにこの組成物を低温で成形してなる耐熱
性,耐溶剤性等の諸物性にすぐれたスチレン系樹脂成形
品の製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来からラジカル重合法等により製造されるスチレン
系重合体は、その立体構造がアタクチック構造を有して
おり、種々の成形法、例えば射出成形,押出成形,中空
成形,真空成形,注入成形などの方法によって、様々な
形状のものに成形され、家庭電気器具,事務機器,家庭
用品,包装容器,玩具,家具,合成紙その他産業資材な
どとして幅広く用いられている。
しかしながら、このようなアタクチック構造のスチレ
ン系重合体は、結晶化しないため、機械的強度や耐熱
性,耐薬品性に劣るという欠点があった。
ところで、本発明者らのグループは、先般、シンジオ
タクティシティーの高いスチレン系重合体を開発するこ
とに成功し、さらにこのスチレン系重合体に他の成分を
配合した組成物を開発した(特開昭62−104818号公報,
同62−257948号公報,同62−257950号公報)。このシン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体あるいは
その組成物は、アタクチック構造のスチレン系重合体や
その組成物に比べて機械的強度,耐熱性,耐溶剤性,電
気特性等にすぐれたものであるが、これを素材にして得
られる成形品は結晶化させるために高い成形温度が要求
されていた。
そこで、本発明者らは上述のシンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体からすぐれた物性の成形品を
低温で効率よく製造すべく鋭意研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、このシンジオタクチック構造のスチレン系
重合体に、有機酸の金属塩や有機リン化合物からなる結
晶核剤を配合した組成物が、結晶化速度が大きく低温で
の成形が可能であることを見出した。本発明はかかる知
見に基いて完成したものである。
すなわち、本発明は(A)主としてシンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体100重量部および
(B)有機酸の金属塩および/または有機リン化合物か
らなる結晶核剤0.01〜15重量部を主成分とするスチレン
系樹脂組成物を提供するものであり、またこのスチレン
系樹脂組成物を室温〜200℃の成形温度で成形すること
を特徴とするスチレン系樹脂成形品の製造方法をも提供
するものである。
本発明の樹脂組成物は、上述の如く(A),(B)成
分を主成分とするものであるが、ここで(A)成分であ
るスチレン系重合体における主としてシンジオタクチッ
ク構造とは、立体化学構造が主としてシンジオタクチッ
ク構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対し
て側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対
方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタク
ティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−N
MR法)により定量される。13C−NMR法により測定される
タクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在
割合、例えば2個の場合はダイアッド,3個の場合はトリ
アッド,5個の場合はペンタッドによって示すことができ
るが、本発明に言う主としてシンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体とは、通常はダイアッドで75%
以上、好ましくは85%以上、若しくはペンタッド(ラセ
ミペンタッド)で30%以上、好ましくは50%以上のシン
ジオタクティシティーを有するポリスチレン,ポリ(ア
ルキルスチレン),ポリ(ハロゲン化スチレン),ポリ
(アルコキシスチレン),ポリ(ビニル安息香酸エステ
ル)およびこれらの混合物、あるいはこれらを主成分と
する共重合体を指称する。なお、ここでポリ(アルキル
スチレン)としては、ポリ(メチルスチレン),ポリ
(エチルスチレン),ポリ(イソプロピルスチレン),
ポリ(ターシャリーブチルスチレン)などがあり、ポリ
(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレ
ン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ(フルオロスチレ
ン)などがある。また、ポリ(アルコキシスチレン)と
しては、ポリ(メトキシスチレン),ポリ(エトキシス
チレン)などがある。これらのうち特に好ましいスチレ
ン系重合体としては、ポリスチレン,ポリ(p−メチル
スチレン),ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−
タ−シャリーブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチ
レン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−フル
オロスチレン)、更にはスチレンとp−メチルスチレン
との共重合体をあげることができる。
また、本発明に用いるスチレン系重合体は、分子量に
ついては制限はないが、重量平均分子量が10,000以上の
ものが好ましく、とりわけ50,000以上のものが最適であ
る。さらに、分子量分布についてもその広狭は制約がな
く、様々なものを充当することが可能である。ここで、
重量平均分子量が10,000未満のものでは、得られる組成
物あるいは成形品の熱的性質,機械的性質が低下し好ま
しくない。
このような主としてシンジオタクチック構造を有する
スチレン系重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中また
は溶媒の不存在下に、チタン化合物、及び水とトリアル
キルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン
系単量体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を
重合することにより製造することができる(特開昭62−
187708号公報)。
次に、本発明の樹脂組成物の(B)成分は、有機酸の
金属塩および有機リン化合物のいずれか一方あるいは両
者からなるものであり、これらの化合物としては各種の
ものがある。ここで有機酸の金属塩としては、例えば安
息香酸,p−(tert−ブチル)安息香酸,シクロヘキサン
カルボン酸(ヘキサヒドロ安息香酸),アミノ安息香
酸,β−ナフトエ酸,シクロペンタンカルボン酸,コハ
ク酸,ジフェニル酢酸,グルタル酸,イソニコチン酸,
アジピン酸,セバシン酸,フタール酸,イソフタール
酸,ベンゼンスルホン酸,グリコール酸,カプロン酸,
イソカプロン酸,フェニル酸,桂皮酸,ラウリン酸,ミ
リスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸
等の有機酸のナトリウム塩,カルシウム塩,アルミニウ
ム塩,マグネシウム塩等の金属塩があげられる。これら
のうち特にp−(tert−ブチル)安息香酸のアルミニウ
ム塩,シクロヘキサンカルボン酸のナトリウム塩,β−
ナフトエ酸のナトリウム塩などが好ましい。
また、有機リン化合物としては、例えば次の一般式 (式中、R1は水素原子あるいは炭素数1〜18のアルキル
基を示し、R2は炭素数1〜18のアルキル基, あるいはM1/aを示す。また、MはNa,K,Mg,CaあるいはA
lを示し、aはMの原子価を示す。) で表わされる有機リン化合物(b1)あるいは一般式 (式中、Rはメチレン基,エチリデン基,プロピリデン
基あるいはイソプロピリデン基を示し、R3,R4はそれぞ
れ水素原子あるいは炭素数1〜6のアルキル基を示す。
また、M,aは前記と同じである。) で表わされる有機リン化合物(b2)をあげることができ
る。
上記一般式〔B−I〕で表わされる有機リン化合物
(b1)の具体例を化学式で示すと次の如くである。
一方、一般式〔B−II〕で表わされる有機リン化合物
(b2)についても、式中のR,R3,R4およびMの種類によ
り様々なものがある。そのうちR3,R4はそれぞれ水素原
子あるいは炭素数1〜6のアルキル基を示すが、このア
ルキル基としてはメチル基,エチル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,イソブチル基,第2ブチル基,第3ブ
チル基,n−アミル基,第3アミル基,ヘキシル基などが
ある。
この有機リン化合物(b2)の具体例を化学式で示すと
次の如くである。
本発明では、(B)成分である有機酸の金属塩や有機
リン化合物は、核剤、特に(A)成分である主としてシ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体が結晶
する際の結晶核剤として機能するものであり、その配合
割合は、(A)成分100重量部に対して0.01〜15重量
部、好ましくは0.05〜5重量部である。ここで、(B)
成分の配合割合が0.01重量部未満では、樹脂組成物の結
晶化を促進する効果がほとんど期待できず、また15重量
部を超えると、樹脂組成物あるいはその成形品の耐熱
性,耐薬品性等が著しく低下し、実用に供しえなくな
る。また(B)成分の粒子径については特に制限はない
が、造核効果の点からは平均粒子径が100μm以下、好
ましくは50μm以下、さらに好ましくは5μm以下のも
のである。
本発明の樹脂組成物は、上記(A),(B)両成分を
主成分とするものであるが、さらに、必要に応じて適当
な可塑剤,滑剤さらには熱可塑性樹脂,ゴム,酸化防止
剤あるいは無機充填材等を適宜配合することもできる。
本発明の樹脂組成物を得るには、上記(A),(B)
成分ならびに所望成分を配合し、常温で混合あるいは溶
融混練など様々な方法でブレンドすればよく、その方法
は特に制限されない。
また、本発明の製造方法では、上述のスチレン系樹脂
組成物を室温〜200℃、好ましくは60〜160℃の金型温度
(成形温度)で成形する。なお、成形の際の樹脂組成物
の温度は特に制限はないが、通常は260〜350℃程度の温
度で加熱溶融しておくことが好ましい。また、成形の手
法としては製造すべき成形品に応じて、適宜選定すれば
よいが、特に従来のアタクチック構造を有するスチレン
系重合体の成形加工に採用されている熱成形法などの種
々の成形法、より具体的にはプレス成形,射出成形,押
出成形,中空成形,真空成形,注入成形,注型成形,流
延成形,被覆成形,紡糸成形,浸漬法,刷毛塗り法,ス
プレー法などによる塗布成形や一軸延伸,二軸(逐次あ
るいは同時)延伸などの手法によればよい。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳し
く説明する。
参考例1(主としてシンジオタクチック構造を有するポ
リスチレンの製造) 反応容器に、溶媒としてトルエン2と、触媒成分で
あるシクロペンタジエニルチタントリクロリド1ミリモ
ル、およびメチルアルミノキサンをアルミニウム原子と
して0.8モル加え、20℃においてスチレン3.6を加えて
1時間重合反応を行った。反応終了後、生成物を塩酸−
メタノール混合液で洗浄し、触媒成分を分解除去した。
次いで乾燥して重合体330gを得た。次に、この重合体を
メチルエチルケトンを溶媒としてソックスレー抽出し、
抽出残分95重量%を得た。この重合体は重量平均分子量
が290,000、数平均分子量158,000であり、融点は270℃
であり、さらに同位体炭素の核磁気共鳴(13C−NMR)に
よる分析(溶媒:1,2−ジクロロベンゼン)からシンジオ
タクチック構造に基因する145.35ppmに吸収が認めら
れ、そのピーク面積から算出したラセミペンタッドでの
シンジオタクティシティーは96%のものであった。
実施例1 参考例1で得られたシンジオタクチックポリスチレン
100重量部に対して、平均粒子径0.5μmのp−(tert−
ブチル)安息香酸アルミニウム(商品名:PTBBA−Al,大
日本インキ化学工業(株)製)0.1重量部を、300℃で溶
融混練して樹脂組成物を得た。
次いで、この樹脂組成物を300℃で厚さ0.3mmにプレス
成形し、氷水中で急冷して透明なプレス板を得た。
続いて、このプレス板を3mm×3mmの正方形に切って試
料を作成し、この試料を用いて脱偏光測定を行った。こ
こで脱偏光測定は、測定装置としてコタキ製作所(株)
製ModelMK801形を使用し、試料を2枚のカバーグラスの
間に挟み、300℃の溶融炉で3分間融解させ、結晶化温
度80℃と150℃で結晶化速度を測定することにより行っ
た。
また、上記樹脂組成物をミニマット成形機(住友重機
(株)製)を用いて、樹脂組成物温度300℃,金型温度1
20℃で射出成形してダンベル状の試験片を作成した。こ
の成形の際の離型性ならびに成形品(ダンベル状試験
片)の外観を評価した。これらの結果を第1表に示す。
実施例2 PTBBA−Alの量を0.5重量部としたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
実施例3 PTBBA−Alの量を4.0重量部としたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
実施例4 PTBBA−Alの代わりに、式 で表わされる平均粒子径1μmのリン酸ビス(4−t−
ブチルフェニル)ナトリウム(商品名:NA−10,アデカ・
アーガス社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様の
操作を行った。結果を第1表に示す。
実施例5 NA−10の量を4.5重量部としたこと以外は、実施例4
と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
実施例6 PTBBA−Alの代わりに、式 で表わされる平均粒子径0.8μmのメチレンビス(2,4−
ジ−t−ブチルフェノール)アシッドホスフェートナト
リウム(商品名:NA−11,アデカ・アーガス社製)を用い
たこと以外は、実施例2と同様の操作を行った。結果を
第1表に示す。
実施例7 NA−11の量を4.5重量部としたこと以外は、実施例6
と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例1 PTBBA−Alを使用しなかったこと以外は、実施例1と
同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例2 PTBBA−Alの代わりに、結晶核剤として知られている
ビス(ベンジリデン)ソルビトール(商品名:EC−1,イ
ーシー化学社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様
の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例3 NA−11の量を17重量部としたこと以外は、実施例6と
同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例4 NA−11の量を0.005重量部としたこと以外は、実施例
6と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例5 PTBBA−Alの量を0.005重量部としたこと以外は、実施
例1と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
比較例6 PTBBA−Alの量を17重量部としたこと以外は、実施例
1と同様の操作を行った。結果を第1表に示す。
参考例2(主としてシンジオタクチック構造を有するポ
リスチレンの製造) 反応容器に、反応溶媒としてトルエン2と触媒成分
としてテトラエトキシチタン5ミリモルおよびメチルア
ルミノキサンをアルミニウム原子として500ミリモル入
れ、50℃においてスチレン15を加え、4時間重合反応
を行った。
反応終了後、生成物を塩酸とメタノールとの混合液で
洗浄して、触媒成分を分解除去した。次いで乾燥するこ
とにより、スチレン系重合体(ポリスチレン)2.5kgを
得た。次に、この重合体を、メチルエチルケトンを溶媒
としてソックスレー抽出し、抽出残分95重量%を得た。
この抽出残分の重量平均分子量は800,000であった。ま
た、この重合体は13C−NMRによる分析(溶媒:1,2−ジク
ロロベンゼン)から、シンジオタクチック構造に基因す
る145.35ppmに吸収が認められ、そのピーク面積から算
出したラセミペンタッドでのシンジオタクティシティー
は96%であった。
実施例8 参考例2で得られたシンジオタクチックポリスチレン
100重量部に対して、ステアリン酸ナトリウム0.5重量部
を300℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。次いでこの
樹脂組成物を用いて、実施例1と同様の評価を行った。
結果を第1表に示す。
実施例9 ステアリン酸ナトリウムの量を3.0重量部としたこと
以外は、実施例8と同様の操作を行った。結果を第1表
に示す。
実施例10 ステアリン酸ナトリウムの代わりに、NA−10を2重量
部用いたこと以外は、実施例8と同様の操作を行った。
結果を第1表に示す。
比較例7 ステアリン酸ナトリウムの量を0.005重量部としたこ
と以外は、実施例8と同様の操作を行った。結果を第1
表に示す。
*1 tiは結晶化誘導時間(秒)を示す。即ち溶融した
樹脂が結晶化する際に、所定の結晶化温度において結晶
核が生成するまでに要する時間(秒)を示す。なお、ti
は短いほど結晶化が速いことを示す。
*2 t1/2 -1は半量結晶化時間の逆数(1/秒)を示
す。即ち所定の結晶化温度における到達結晶化度の半分
になる時間の逆数(1/秒)を示す。なおt1/2 -1は大き
いほど結晶化が速く起こることを示す。
*3 離型性: ○通常の操作で金型から成形品が離れる。
×工具を用いたり、再加熱等の操作を行わないと金型か
ら成形品が離れない。
*4 外観: ○色ムラ,クレージング,クラックがない。
△成形品の一部に色ムラ,クレージングあるいはクラッ
クが発生している。
〔発明の効果〕
本発明によれば、樹脂組成物の結晶化速度が大きいた
め、低温の金型で成形が可能であり、得られる成形品は
結晶性が高く、耐熱性,耐溶剤性,耐薬品性等のすぐれ
たものである。
したがって、本発明の樹脂組成物ならびに得られる成
形品は、一般構造材,電気・電子部品,自動車部品等、
さらにはフィルム,繊維,シート等に幅広くかつ有効に
利用される。
したがって、本発明は工業的な利用価値が極めて高い
ものであり、その有効な利用が期待される。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)主としてシンジオタクチック構造を
    有するスチレン系重合体100重量部および(B)有機酸
    の金属塩および/または有機リン化合物からなる結晶核
    剤0.01〜15重量部を主成分とするスチレン系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のスチレン系樹脂組成物を室
    温〜200℃の成形温度で成形することを特徴とするスチ
    レン系樹脂成形品の製造方法。
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