JP2582956Y2 - 床及び壁の構造 - Google Patents

床及び壁の構造

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JP2582956Y2
JP2582956Y2 JP7638992U JP7638992U JP2582956Y2 JP 2582956 Y2 JP2582956 Y2 JP 2582956Y2 JP 7638992 U JP7638992 U JP 7638992U JP 7638992 U JP7638992 U JP 7638992U JP 2582956 Y2 JP2582956 Y2 JP 2582956Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、パネル工法により構築
される建物の床及び壁の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に従来のパネル工法で組み立てられ
る部屋の一部を示す斜視図、図8は、図7に示す間仕切
パネルの断面を含む説明図である。
【0003】図示部屋1は、所定寸法に形成された複数
の床パネル2によって床面をなすように突き合わせて連
結し、この連結された床パネル2の所定の当接端部上に
壁パネル3や間仕切パネル4を適宜立設して構成したも
のである。
【0004】ところで、以上の構造を備えた部屋1で
は、部屋1内に配置する電気設備等のためのコンセント
等の形成箇所を予め想定し、この位置に配線端末が予め
位置するように配線を組み込んでおく必要がある。
【0005】この配線処理としては、図8にも示すよう
にたとえば配線を行なう間仕切パネル4の図示上端部か
ら内部に臨む貫通孔4aを形成し、この貫通孔4aから
間仕切パネル4内部に導電線5を送り込む。そして、こ
の導電線5を間仕切パネル4内を手探りで送りながら、
たとえばコンセント等の形成箇所4bに端末5aを導出
させるようにしていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では配線を行おうとする間仕切パネル4の上部に貫通
孔4aを形成する等の煩雑な作業を必要とし、しかも、
端末5aは目視できない間仕切パネル4内を通過させて
床パネル2近傍に導出しなければならず、その配線作業
が極めて困難であるという問題点が未解決のままであっ
た。
【0007】これに対して、間仕切パネル4内に配線を
行わない場合には、間仕切パネル4と床パネル2との当
接端部に沿って配線を行うことも考えられるが、この場
合では、配線作業自体は上記間仕切パネル4内に配線を
行う場合に比較して容易ではあるが、導電線5自体が室
内に露出して美感を損ねるという欠点がある。
【0008】そこで本考案は、美感を損ねることなく、
しかも配線作業を極めて容易に行うことができる床及び
壁の構造を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に記載した考案の構成は、複数建築用
ネルが接合されて床面及び壁面が形成される床及び壁の
構造において、前記建築用パネルは、当接端部表面に段
差部を有し、前記床及び壁は、前記段差部からなる溝を
前記床面及び壁面に有し、前記壁面の溝は、前記床面の
溝の端部に対応する位置において上下方向に沿って形成
された縦溝を含むこと、を特徴としている。
【0010】
【作用】上記手段では、床面及び壁面に溝が形成される
ことから、この溝に配線を納めることができる。このた
め、配線の導出作業が不要となり、配線作業が容易とな
る。また、床面の溝の端部に対応する位置において上下
方向に沿って形成された縦溝が壁面にあるため、床と壁
の両方にわたって施される配線を、目立たないように施
工することが容易となる
【0011】
【実施例】以下、本考案について図面を参照して説明す
る。
【0012】図1は、本考案の実施形態に使用される建
築用パネルの例としての床パネルの外観斜視図、図2
は、図1に示す床パネルの構造を示す分解斜視図、図3
は、図2に示す外枠のA−Aでの部分拡大断面図、図4
は、図1等に示す床パネル同士を突き合わせて接合して
床面を構成し、この接合端部に建築用パネルの他の例と
しての間仕切パネルを立設する状態を示す分解斜視図、
図5は、図4に示す床パネルと間仕切パネルとを組み立
てたときの接合端部の詳細を示す部分拡大断面図であ
る。なお、図5には床パネル上にフローリング材を、間
仕切りパネルに石膏ボード等をそれぞれ貼着した状態を
示す。
【0013】図示の床パネル10は、他の同種の床パネ
ル10と突き合わせたときに外端面が当接するように短
尺の芯材11,11と長尺の芯材12,12を四角形状
に組み合わせて形成された外枠22と、この枠組みされ
た外枠22の内部に配置された補助芯材13と、外枠2
2及び補助芯材13の上面に取り付けられる面材14と
を備えている。
【0014】上記芯材11,12の図示上端面には、図
3にも示すように内周端面側に断面が四角形状の突出部
11a,12aがそれぞれ形成されており、これにより
各芯材11,12の上面の外側部分に連続して段差部1
5が形成されている。本実施例では、各床パネル10同
士を突き合わせたときに隣接する段差部15,15同士
によって導電線が配線される溝17,18(図4,図5
に示す)が形成されるようにしている。
【0015】この配線用の溝17等は、電気設備等のた
めに使用される導電線の配線を行うために必要な断面積
を備えたものとなるように、予め上記段差部15の高さ
寸法Bや幅寸法C(図3に示す)を決定しておけばよ
い。
【0016】以上の構造を備えた床パネル10は、図4
に示すように形成しようとする床面の広さに対応して所
定枚数を突き合わせて床面を形成し、この突き合わせ端
部に間仕切パネル16を立設する。
【0017】図示各間仕切パネル16は上記床パネル1
0とほぼ同様の構造を備えたもので、図示下端部には図
5にも示すように上記床パネル10の短尺の芯材11,
11間に形成された溝18に嵌合する寸法、形状に形成
された凸部16aが突出して形成されている。そして、
間仕切りパネル16は、壁面に形成される上下方向に沿
った縦溝と、床面に形成される溝18とが対応する位置
に立設される。なお、本実施例では間仕切パネル16を
溝18内に嵌合した状態を示すが、溝17に対しても同
様に嵌合させることもできる。
【0018】次に、以上の床構造に導電線を配線処理す
る場合について、図6をも参照して説明する。図6は、
床パネル間に形成された配線用の溝に導電線を配線した
状態を示す部分拡大斜視図である。
【0019】上記床パネル10の接合端部に形成される
任意の配線用の溝17内に導電線20を挿入し、この導
電線20の端部20aを間仕切パネル16との当接端部
近傍に配設する。そして、たとえば、図5に示す石膏ボ
ード21に設けられる図示しないコンセント用切欠部の
内側に端部20aが位置するように、溝17の端部に対
応する位置において上下方向に沿って形成された壁面の
縦溝に沿って端部20aを立ち上げた姿勢に形成する。
【0020】そして、上記各床パネル10上に図5にフ
ローリング材19を貼着し、間仕切パネル16には石膏
ボード21を貼着する。上記フローリング材19及び石
膏ボード21によって、上記導電線20が配線された溝
17が被覆されて隠された状態となる。
【0021】また導電線20を上記配線用の溝17から
離間した位置で立ち上げる場合には、図6にD又はEで
示すように当該導電線20の端部20aを間仕切パネル
16に沿って配線し、任意の位置で立ち上げた姿勢に成
形すればよい。この場合、間仕切パネル16に沿って配
線した導電線20の端部20aは、間仕切パネル16の
表面に後工程において貼着される上記石膏ボード21に
よって被覆されるので、外部から見えることはない。
【0022】このように、本実施例では外部から容易に
確認できる床パネル10,10間に形成された配線用の
溝17内及び間仕切パネル16,16間に形成された溝
に導電線20を配線することができるので、その作業
状況を目視しつつ行うことができる。また、配線のため
に間仕切パネル16や床パネル10自体にそのための加
工を施す必要もない。このため、配線作業をきわめて容
易にかつ確実に行うことができ、これにより作業時間の
短縮も図ることができる。
【0023】そして、配線処理終了後に上記床パネル1
0表面にフローリング材19を貼着し、間仕切パネル1
6表面に石膏ボード21を貼着しているので、上記配線
用の溝17は当該フローリング材19によって被覆
され、美感を損なうこともない。
【0024】尚、本考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、その要旨の範囲内において様々に変形実施が
可能である。
【0025】例えば、上記実施例では床パネル10の四
方向のそれぞれに配線用の溝17等が形成されるように
段差部15を形成したものを示すが、少なくとも配線を
行う床パネルの突き合せ端部だけに配線用の溝が形成さ
れるように段差部を形成すればよい。
【0026】また、上記実施例では突き合せられる端部
の双方に段差部を形成し、このような段差部が形成され
た床パネル同士を突き合わせて配線用の溝を形成させる
ものを例示したが、たとえば床パネルの突き合せ端部の
一方だけに上記段差部を形成したものであってもよい。
この場合であっても、当該床パネルに他の段差部が形成
されていない床パネルを突き合わせれば、上記実施例と
同様の溝が形成されることになり、上記実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように本考案の床構造によ
れば、少なくとも配線位置となる床パネル同士の当接部
分に段差部を設けて配線用の溝としたことにより、美感
を損ねることなく、しかも配線作業を極めて容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての床パネルの外観斜視図であ
る。
【図2】図1に示す床パネルの構造を示す分解斜視図で
ある。
【図3】図2に示す外枠の部分拡大断面図である。
【図4】図1等に示す床パネル同士を突き合わせて床面
を構成し、この突き合せ端部に間仕切パネルを立設する
状態を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す床パネルと間仕切パネルとを組み立
てたときの当接端部の詳細を示す部分拡大断面図であ
る。
【図6】床パネルに形成された配線用の溝に導電線を配
線した状態を示す部分拡大斜視図である。
【図7】従来のパネル工法で組み立てられる部屋ユニッ
トの一部を示す斜視図である。
【図8】図7に示す間仕切パネルの断面を含む説明図で
ある。
【符号の説明】
10 床パネル 15 段差部 17,18 溝 20 導電線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数建築用パネルが接合されて床面
    及び璧面が形成される床及び壁の構造において、前記建築用パネルは、 当接端部表面に段差部を有し、 前記床及び壁は、前記段差部からなる溝を前記床面及び
    壁面に有し、 前記壁面の溝は、前記床面の溝の端部に対応する位置に
    おいて上下方向に沿って形成された縦溝を含むこと、
    特徴とする床及び壁の構造。
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