JP2582600B2 - 放射線硬化性塗料 - Google Patents

放射線硬化性塗料

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JP2582600B2
JP2582600B2 JP63021814A JP2181488A JP2582600B2 JP 2582600 B2 JP2582600 B2 JP 2582600B2 JP 63021814 A JP63021814 A JP 63021814A JP 2181488 A JP2181488 A JP 2181488A JP 2582600 B2 JP2582600 B2 JP 2582600B2
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佳一 羽賀
伸哉 佐藤
勝利 五十嵐
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、放射線硬化性塗料に関し、特に磁性粉を混
合して、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体を
製造する際に使用される磁性塗料として好適に用いられ
る放射線硬化性塗料に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、磁気記録媒体は、ポリエステルフィルム等の
支持体上に、磁性粉、重合体、溶剤および各種の添加剤
からなる磁性塗料を塗布して磁性層を形成したものであ
る。
近年、上記磁性塗料の調製に用いる重合体としてアク
リル系二重結合を有する放射線硬化性重合体を用い、こ
れを磁性粉、溶剤等と共に混合した放射線硬化性磁性塗
料の塗膜を放射線照射によって硬化する方法が知られて
いる。
このような放射線硬化性塗料において磁性粉の分散性
能を高めるために、第3級アミノ基等を始めとして種々
の親水性基を導入した放射線硬化性ポリウレタン樹脂を
用いることが示されている(特開昭57−92421号公
報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、特開昭57−92421号公報に記載の第3級アミ
ノ基等を有する放射線硬化性樹脂を用いて製造した磁性
塗料は、その磁性粉分散性能において十分に満足できる
ものではなかった。また、このような第3級アミノ基等
を有する放射線硬化性樹脂を用いて製造した磁気記録媒
体は、特に高温高湿度(50℃、90%相対湿度)下および
低温度(−10℃)下、さらには温度サイクル(−10〜40
℃)下での実走行耐久性に劣るという欠点を有してい
た。
本発明の目的は、磁性粉を良好に分散することのでき
る性能を有することに加え、常温下での優れた実走行耐
久性はいうに及ばず、高温高湿度(50℃、90%相対湿
度)下および低温度(−10℃)下、更には温度サイクル
条件(−10〜40℃)下といった幅広い使用環境下での優
れた実走行耐久性を有する磁気記録媒体を与える放射線
硬化性塗料を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、磁気テープ、フロッピー
ディスク等の磁気記録媒体の基板フィルムとして汎用さ
れているポリエステルフィルムに対する優れた密着性を
持ち、かつ機械的強度に優れた磁性塗膜を有する磁気記
録媒体を与える放射線硬化性塗料を抵抗することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記の課題を解決するものとして、(メタ)
アクリル系二重結合を有し、かつ下記一般式(I) 〔式中、R1は第2級アミン残基、R2は水素原子またはメ
チル基を示す。〕 で表わされる基を、ポリウレタン1グラムあたり1×10
-7〜5×10-3グラム当量有するポリウレタンを含有する
ことを特徴とする放射線硬化性塗料を提供するものであ
る。
本発明に用いられるポリウレタンの有する一般式
(I)で表わされる基のR1は第2級アミン残基である。
ここで第2級アミン残基とは後記する第2級アミンの−
NH−構造部分から水素原子を除去したものである。
この第2級アミンとしては、R3R4NHで表わされる化合
物(R3およびR4は同一でも異なってもよく、メチル基、
エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘプチル基、オク
チル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基等のアリ
ール基;ベンジル基等のアラルキル基;シクロヘキシル
基等のシクロルアルキル基;ジプロパルギル基等のアル
キニル基、または水酸基やカルボキシル基を含む基等を
示す)、例えばN−メチルアニリン、N−n−ブチルア
ニリン、クロロジフェニルアミン、ジアリルアミン、ジ
−n−アミルアミン、ジイソアミルアミン、ジイソブチ
ルアミン、ジベンジルアミン、ジ−n−デシルアミン、
ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジシク
ロヘキシルアミン、ジフェニルアミン、ジピクリルアミ
ン、ジプロパルギルアミン、N−メチルアントラニル
酸、N−メチルベンジルアミン、N−メチルエタノール
アミン、N−メチル−m−トルイジン、N−フェニルア
ントラニル酸、N−フェニルベンジルアミン、N−フェ
ニルグリシン、フルフェナム酸、2−n−デシルアミノ
エタンチオール、イミノ二酢酸等、および環状第2級ア
ミン、例えばカルボキシメチルメルカプトプリン、2,6
−ジメチルピペリジン、3,5−ジメチルピラゾール、ヘ
キサメチレンイミン、L−ヒドロキシプロリン、イミダ
ゾール、インドール等を挙げることができる。これらの
第2級アミンのうち、特にジ−n−ブチルアミン、N−
n−ブチルアニリン、ジ−n−デシルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、N−メチルベンジルアミン、ジイソブ
チルアミン等が好ましい。
本発明において用いられるポリウレタンは、上記一般
式(I)で表わされる基をポリウレタン1グラム当たり
1×10-7〜5×10-3グラム当量、好ましくは、1×10-6
〜5×10-3グラム当量有する必要がある。上記一般式
(I)で表わされる基の含有量がポリウレタン1グラム
当たり5×10-3グラム当量を超えると、本発明の放射線
硬化性塗料を磁性塗料として用いる場合に使用される汎
用溶媒、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等に対する溶解度が低下し、1×10
-7グラム当量未満であると磁性粉の分散性能が不十分と
なり、磁気記録特性の低下を招く。
本発明に用いられるポリウレタンは、例えば、次の製
法により製造することができる。
まず、第1工程において、下記一般式(a)〜(i)
で表わされるジオールから選ばれる少なくとも1種と、
必要に応じて前記以外のジオールとを、下記一般式
(j)で表わされるジイソシアネートと反応させる。
〔式中、R11は、エチレン基、プロピレン基、テトラメ
チレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等のC2
〜C6、好ましくはC2〜C4のアルキレン基であり、R
12は、 −CH2−CH=CH−CH2−,−CH=CH− CH2 2,CH2 3,CH2 4, CH2 7,CH2 8,−C≡C− 等のC2〜C8の2価の脂
肪族基、脂環式基または芳香族基であり、qは、1〜50
の数である。) HO−(R11O)−R11−OH ………(b) 〔式中、R11は、一般式(a)と同じであり、sは1〜5
0の数である。〕 〔式中、R11は、一般式(a)と同じであり、tおよび
uは同一でも異なってもよく、それぞれ1〜20の数であ
る。〕 〔式中、R13は、 −CH2−OCH2CH2−OaCH2−、 −CH2−OCH2CH2CH2CH2OaCH2−、 (式中aは、0〜20、好ましくは1から10の整数であ
り、Xはフッ素原子、塩素原子または臭素原子を意味す
る)等の置換基を有していてもよいC2〜C60、好ましく
はC4〜C45の2価の脂肪族基、脂環式基はまたは芳香族
基を意味し、前記例示のようにこれらの脂肪族基、脂環
式基および芳香族基は、その構造中に (R14は水素原子、水酸基または、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、アシル基、フェニル基、ベ
ンジル基、シクロヘキシル基、シクロベンチル基等の置
換基を有していてもよいC1〜C8の脂肪族基、脂環式基も
しくは芳香族基を意味する。)を有していてもよい)等
の脂肪族基、脂環式基または芳香族基であり、ヘテロ原
子を含んでいてもよく、vおよびwは同一でも異なって
もよく、それぞれ1〜20の数である。〕 〔式中、R15はCH2CH2O または、 で表わされる基であり、xは1〜20の数であり、R9は水
素原子またはメチル基である。〕 〔式中、R6およびR7は同一でも異なってもよく、それぞ
れメチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコシル基等の
C1〜C20のアルキル基、好ましくはメチル基、エチル
基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のC1〜C10
のアルキル基であり、R8はメチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基、ペンタメチレン基等のC1〜C6のアルキレン
基であり、R5およびR5′は同一でも異なってもよく、エ
チレン基、プロピレン基、ヘキサメチレン基、オクタメ
チレン基、デカメチレン基等の直鎖状または分岐状のア
ルキレン基、好ましくはエチレン基、プロピレン基、テ
トラメチレン基、ヘキサメチレン基等のC2〜C6のアルキ
レン基であり、nおよびlは同一でも異なってもよく、
それぞれ0〜19の数である。〕 〔ここで、R5,n5′,R6,nおよびlは一般式(f)と同様
である。〕 〔式中、R11は、一般式(a)と同じであり、yおよび
zは、同一でも異なってもよく、それぞれ1〜30の数で
あり、n′は1〜5の数であり、Mはカリウム、ナトリ
ウム等のアルカリ金属である。〕 〔式中、R11は、一般式(a)と同じでありsおよび
s′は、同一でも異なってもよく、それぞれ1〜50の数
であり、R16は、 等で示されるC2〜C40、好ましくはC2〜C20、特に好まし
くはC2〜C13の4価の脂肪族基、脂環式基はまたは芳香
族基である。〕 OCN−R17−NCO ……(j) 〔式中、R17CH2 等のC6〜C20の2価の炭化水素基である。〕 この第1工程の反応においては、式(j)で表わされ
るジイソシアネートを上記のジオールの総量に対して、
化学量論的に過剰に使用し、ウレタン結合を介して各反
応成分を結合させ、分子末端にイソシアネート基を有す
る重合体(以下、「重合体A」という)を生成させる。
また、この第1工程において、鎖延長剤として、脂肪族
ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ポリエー
テルジアミン等を用いてもよい。これらの鎖延長剤の具
体例としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシルジアミ
ン、ハラフェニレンジアミン、ポリオキシエチレンジア
ミン、ポリプロピレンジアミン等を挙げることができ
る。
次に、第2工程において、重合体Aに、下記の一般式
(k)〜(m): 〔式中、R9は水素原子またはメチル基であり、R10はエ
チレン基、プロピレン基、ヘキサメチレン基、オクタメ
チレン基等のC2〜C8のアルキレン基を示す。〕 〔式中、R9は一般式(k)と同じである。〕 〔式中、R9は一般式(k)と同じである。〕 等で表わされる水酸基を有する(メタ)アクリレートか
ら選ばれる少なくとも1種を、重合体Aのイソシアネー
ト基に対して化学量論的にほぼ当量で反応させることに
よって、重合体Aの分子末端に(メタ)アクリル系二重
結合がウレタン結合を介して結合した、ポリウレタンプ
レポリマーを得ることができる。
また、第2工程としては、上記の方法の代わりに次の
方法を用いることができる。
まず、上記一般式(k)〜(m)等で表わされる水酸
基を有する(メタ)アクリレートを、重合体Aのイソシ
アネート基に対して化学量論的にほぼ1/2当量で反応さ
せることによって、重合体A分子の二つの末端の一方に
(メタ)アクリル系二重結合をウレタン結合を介して結
合させ、他方の末端にはイソシアネート基が残存した重
合体(以下、「重合体B」という)を生成させる。次
に、重合体Bに下記一般式(n): 〔式中、Qは、4価の有機基である。〕 で表わされる4価のアルコールを反応させることによ
り、前記重合体Bの残存イソシアネート基を4価のアル
コールにウレタン結合を介して結合させることができ、
この方法によってもポリウレタンプレポリマーを得るこ
とができる。
また、ポリウレタンプレポリマーの製造における上記
第1工程の反応においてジオールをジイソシアネートの
総量に対して化学量論的に過剰に使用し、分子末端に水
酸基を有する重合体を生成させ、これをポリウレタンプ
レポリマーとすることもできる。ただしこの場合は、ジ
オールとして一般式(e)であらわされるジオールを含
むことを必須とする。
またさらに本発明に用いられるポリウレタンプレポリ
マーは上記の様に第1工程と第2工程に分割して行なう
ことなく一括してこれらの反応を行なわせることにより
製造することもできる。
本発明に用いられるポリウレタンは、上記方法等によ
り製造される(メタ)アクリル系二重結合を有するポリ
ウレタンプレポリマーに、第3工程としてポリウレタン
プレポリマー中の(メタ)アクリル系二重結合の1部に
第2級アミンを付加させることにより製造することがで
きる。
この第3工程の反応では、ポリウレタンプレポリマー
中の(メタ)アクリル系二重結合に対して第2級アミン
を用い、下記反応式で示される様な付加反応を行ない、
ポリウレタンプレポリマーに第3級アミノ基を生成させ
る。
ここで使用される第2級アミンは前記に例示したもの
と同様のものを挙げることができる。
〔式中Rはポリウレタンプレポリマー鎖を示し、R2,R3,
R4はそれぞれ一般式(I)および(II)と同じであ
る。〕 上記第1工程の反応は、通常、ナフテン酸銅、ナフテ
ン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸n−ブチル
スズ、トリエチルアミン等の触媒を用いて実施される。
これらの触媒は、第1工程に用いる出発原料の総量100
重量部に対して0.01〜1重量部程度用いるのが好まし
い。
上記第2工程の反応は、上記第1工程と同様の触媒の
存在下に実施することができる。触媒は重合体A100重量
部に対して、好ましくは0.01〜1重量部用いられる。
上記第3工程は、通常、無触媒で実施されるが、酢
酸、塩化第2スズ、金属アルコラート等の触媒を用いて
実施することもできる。これらの触媒は、第3工程に用
いる出発原料の総量100重量部に対して0.01〜1重量部
程度用いるのが好ましい。
上記第1、第2および第3工程の反応は各工程の生成
物を単離せずに、逐次的に実施することができ、いずれ
の工程においても、反応温度は30〜80℃とするのが好ま
しい。
上記各工程の反応においては溶媒を用いることがで
き、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テ
トラヒドロフラン、トルエン、メチルイソブチルケト
ン、ジオキサン等が挙げられる。
上記のポリウレタンの製造において用いられる第2級
アミンの使用割合は、ポリウレタンプレポリマー中の
(メタ)アクリル系二重結合に対して通常、5〜95当量
%、好ましくは10〜80当量%である。
また、上記のポリウレタンの製法において用いられる
一般式(e)で表わされるジオールおよび一般式(k)
〜(m)等で表わされる水酸基を有する(メタ)アクリ
レートの総量の使用割合は、得られるポリウレタンに対
して、好ましくは0.2〜60重量%、特に好ましくは0.5〜
50重量%である。使用割合が60重量%を超えると放射線
によって硬化した塗膜の柔軟性が失われ、塗膜の機械的
特性が損なわれ、ポリウレタンに対して0.2重量%未満
であると放射線による塗膜の硬化が不十分となり、磁性
塗料として使用した場合、その実走行耐久性が低下す
る。
また、上記の製法において、一般式(a)〜(d)で
表わされるジオールを用いる場合、それらの総量の使用
割合は、得られるポリウレタンに対して、好ましくは20
〜95重量%、特に好ましくは20〜90重量%であり、その
使用割合が20重量%未満であると放射線によって硬化し
た塗膜の柔軟性が失われ、塗膜の機械的特性が損なわれ
る。一方、一般式(a)〜(d)で表されるジオールが
ポリウレタンに対して95重量%を超えると(メタ)アク
リル系二重結合の含量が少なくなるため放射線による硬
化が不十分となる。
上記の製法において、一般式(e)で表わされるジオ
ールを用いる場合、その使用割合は得られるポリウレタ
ンに対して、好ましくは60重量%以下であり、特に好ま
しくは50重量%以下であり、その使用割合が60重量%を
超えると放射線で硬化した塗膜の柔軟性が損なわれ易
い。
上記のポリウレタンの製法において、一般式(f)〜
(i)で表わされるジオールを用いる場合、それらの総
量の使用割合は、得られるポリウレタンに対して、好ま
しくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下であ
り、その使用割合が、20重量%を超えると得られるポリ
ウレタンの極性が高くなり、トルエン、メチルエチルケ
トン等の汎用の溶剤への溶解度が低下し、また放射線に
よって硬化した塗膜の吸湿性が増加し塗膜強度の低下を
招きやすくなる。
次に、上述したポリウレタンの製法に用いられる各反
応成分化合物の具体例を示す。
一般式(a)で表わされるジオールとしては、エチレ
ングリコール、ポリエチルングリコール、プロピレング
リコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール等の多価アルコールとフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマー
ル酸、アジピン酸、セバチン酸等の多塩基酸とを反応し
て得られるポリエステルジオールが挙げられる。
一般式(b)で表わされるジオールとしては、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール等のポリエステルジオールが挙
げられる。
一般式(c)で表わされるジオールとしては、ビスフ
ェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキ
サイドのアルキレンオキサイド付加物等のポリエーテル
ジオールが挙げられる。
一般式(b)で表わされる化合物としては、ε−カプ
ロクラトンの開環反応等によって得られるポリカプロラ
クトンジオールを挙げることができる。
一般式(e)で表わされるジオールとしては、1分子
中にエポキシ基を2個含むジエポキシ化合物1モルに対
して、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系化合
物ならびに水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物か
ら選ばれる少なくとも1種類の化合物1モル以上を反応
させ合成されるジオールを挙げることができる。ここに
おけるジエポキシ化合物としては、例えばビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンとを反応させて得られる多価
フェノールのグリシジルエーテル;エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール
とエピクロルヒドリンとを反応させて得られる多価アル
コールのグリシジルエーテル等を挙げることができる。
一般式(f)で表わされるジオールとしては、式 等で表わされる含リンジオールが挙げられる。
一般式(g)で表わされるジオールとしては、式 等で表わされる含リンジオールが挙げられる。
一般式(h)で表わされるジオールとしては、上記の
一般式(b)で示されるポリエーテルジオール化合物と
スルホイソフタル酸類とを反応させることによって合成
されるジオールを挙げることができる。ここで、スルホ
イソフタル酸類としては、例えば5−ナトリウム−スル
ホ−イソフタル酸、5−カリウム−スルホ−イソフタル
酸、5−ナトリウム−スルホ−イソフタル酸無水物、5
−ナトリウム−スルホ−イソフタル酸ジ低級アルキル、
5−カリウム−スルホ−イソフタル酸ジ低級アルキル等
を挙げることができる。
一般式(i)で表わされるジオールとしては、上記の
一般式(d)で表わされるポリエーテルジオー1モルに
対して、1モル未満のテトラカルボン酸二無水物を反応
させエステル化またはアミド化して、合成されるジオー
ルを挙げることができる。
一般式(j)で表わされるジイソシアネートとして
は、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジ
イソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4
−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソ
シアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルフェニレ
ンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート等が挙げられる。
一般式(k)で表わされる水酸基を有する(メタ)ア
クリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシオクチル(メタ)アルキレート等
が挙げられる。
一般式(1)で表わされる水酸基を有する(メタ)ア
クリレートとしては、グリセリンジ(メタ)アクリレー
トが挙げられる。
一般式(m)で表わされる水酸基を有する(メタ)ア
クリレートとしては、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレートが挙げられる。
一般式(n)で表わされる4価のアルコールとして
は、例えばペンタエリスリトール、N,N,N′,N′−テト
ラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、エチレンジア
ミンアルキレンオキサイド付加物、ジグリセリンアルキ
レンオキサイド付加物等を挙げることができる。
上記の製法によって本発明に用いるポリウレタンを得
ることができるが、該ポリウレタンの製法はこれに限定
されるものではない。
本発明に用いられるポリウレタンの分子量は、通常、
2,000〜100,000、好ましくは4,000〜60,000である。こ
の分子量が2,000未満の場合は、放射線によって硬化し
た塗膜の強度が低下しやすく、分子量が100,000を超え
ると塗料を調製する際、溶液の粘度が高くなりその取り
扱いが困難となるだけでなく、特に磁性塗料として調製
する際には粘度低減のために必要な溶剤が多量となり不
経済である。
本発明の放射線硬化性塗料は、通常、前記ポリウレタ
ンをはじめとする配合成分を適当な有機溶媒を媒体とし
て混合することにより調製される。用いられる有機溶媒
としは、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、トルエン、メチルイソブチル
ケトン、ジオキサン等が挙げられる。
本発明の放射線硬化性塗料は、必要に応じて本発明に
用いられるポリウレタン以外の放射線重合性二重結合を
有する重合体および/または放射線重合性二重結合を有
する単量体を含有することもできる。
さらに本発明の放射線硬化性塗料には、前記のポリウ
レタン以外に必要に応じてポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリウレタン、ポリエステル、スル
ホン酸および/またはスルホン酸金属塩を有するポリエ
ステル、エポキシ樹脂、エポキシウレタン樹脂、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、水酸基含
有塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−プロ
ピオン酸ビニル共重合体、水酸基含有塩化ビニル−プロ
ピオン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ア
クリル酸エステル共重合体、水産基含塩化ビニル−酢酸
ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリ
デン、マレイン酸含有塩化ビニル−塩化ビニリデン共重
合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−
メタクリル酸エステル共重合体、フェノキシ樹脂、ニト
ロセルローズ、硝化綿、ケトン樹脂、(メタ)アクリル
酸重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸エステル
重合体または共重合体ポリイミド樹脂、1,3−ペンタジ
エン樹脂、エポキシ化1,3−ペンタジエン樹脂、ヒドロ
キシル化1,3−ペンタジエン樹脂、(メタ)アクリロニ
トリル重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸エス
テル−アクリロニトリル共重合体、フェノール−ホルマ
リン樹脂、フェノール−フルフラール樹脂、キシレン−
ホルマリン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド
樹脂、アクリロニトリル−ブタジエンスチレン共重合体
等を配合してもよい。
なお、本発明の放射線硬化性塗料の粘度は、通常、1,
000〜50,000(cps)、好ましくは2,000〜30,000(cps)
であり、固形分濃度は、通常、20〜80重量%、好ましく
は30〜60重量%である。
本発明の放射線硬化性塗料を硬化させるために使用す
る放射線としては、例えば電子線、γ−線、中性子線、
β−線、X線等が挙げられる。これらのうちで放射線量
の制御および放射線照射装置の設置の容易性の点から、
電子線が好ましい。電子線の加速電圧は、好ましくは10
0〜750kV、特に好ましくは150〜300kVであり、その照射
量は塗膜の吸収線量が0.5〜20メガラッドになる様に制
御するのが好ましい。
本発明の放射線硬化性塗料を磁性塗料として使用する
際には、本発明の放射線硬化性塗料にγ−Fe2O3、Fe
3O4、γ−Fe2O3とFe3O4の中間の酸化状態の酸化鉄、Co
含有γ−Fe2O3、Co含有Fe3O4、Co含有のγ−Fe2O3とFe3
O4の中間の酸化状態の酸化鉄、前記酸化鉄をさらに遷移
金属元素等の金属元素を含有させたもの、前記酸化鉄に
Co酸化物または水酸化物を主体とした被覆走を形成した
もの、CrO2、CrO2の表面を還元処理してCr2O3層を形成
したもの、Fe、Co、Ni等の金属もしくはこれらの合金ま
たはこれらに金属元素もしくは繊維金属元素等の金属元
素を含有させたもの、バリウムフェライト等の磁性粉を
本発明の放射線硬化性塗料に対して、通常、75〜85重量
%配合して用いる。
さらに、上記磁性粉以外に大豆油レシチン、シリコー
ンオイル等の潤滑剤を使用してもよい。
本発明の放射線硬化性塗料は、特に磁性塗料として被
塗布材(基体:ベースフィルム)、例えばポリエチレン
テタレート等のポリエステル;ポリプロピレン等のポリ
オレフィン;セルローストリアセテート、セルロースジ
アセテート等のセルロース誘導体;ポリカーボネート;
ポリ塩化ビニル;ポリイミド;アルミニウム、銅等の非
磁性金属;紙等に塗布し、磁場配向処理を行ない乾燥し
た後、放射線を照射し、磁性塗料の塗膜を硬化させるこ
とにより優れた磁気記録媒体を作成することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を合成例および実施例によってさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
なお、以下の合成例において、分子量は浸透圧法によ
って求めた値である。
合成例1 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、2,4−トルエンジイソシアネート100.7g、ジブチル
スズジラウレート1.2gおよびメチルエチルケトンとシク
ロヘキサノンの混合溶媒(容量比50:50)200gを加え60
℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上昇しな
い様注意しながらアジピン酸とブタンジオールの共重合
体であるポリエステルジオール(日本ポリウレタン社
製,ニッポラン4009)109.1g、ポリオキシビエチレンビ
スフェノールAエーテル(日本油脂社製,DA−350F)99.
3g、ビスフェノールAプロピレンオキサイド誘導体のア
クリル酸付加物(共栄社油脂社製,エポキシエステル30
02A;以下特定ヒドロキシル化合物(I)と呼ぶ)88.2
g、およびメチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混
合溶媒(容量比50:50)400gを均一に混合したものを滴
下し滴下終了後60℃で4時間反応させた。次いでこれに
2−ヒドロキシエチルアクリレート2.7gを加え、さらに
60℃で2時間反応させた。さらに、これにジ−n−ブチ
ルアミン10.3gを加え、60℃で2時間反応させた。反応
終了後、赤外吸収スペクトルにより系中にイソシアネー
ト基残存していないことを確認した。この様にして得た
重合体を重合体(A)とする。重合体(A)の分子量
と、一般式(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
合成例2 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えた容量1の
フラスコに、2,4−トルエンジイソシアネート74.1g、ジ
ブチルスズジラウレート1.2gおよびメチルエチルケトン
とシクロヘキサノンの混合溶媒(容量比40:60)200gを
加え60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上
昇しない様注意しながらアジピン酸とエチレングリコー
ルの共重合体であるポリエステルジオール(日本ポリウ
レタン社製,ニッポラン4002)184.8g、ポリオキシプロ
ピレンビスフェノールAエーテル(日本油脂社製,DA−4
00)31.6g、特定ヒドロキシル化合物(I)77.6gおよび
メチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒(容
量比40:60)400gを均一に混合したものを滴下し、滴下
終了後60℃で4時間反応させた。次いでこれに2−ヒド
ロキシエチルアクリレート2.5gを加え、さらに60℃で2
時間反応させた。さらにこれにジ−n−ブチルアミン2
4.6gを加え60℃で2時間反応させた。反応終了後赤外吸
収スペクトルにより系中にイソシアネート基が残存して
いないことを確認した。この様にして得た重合体を重合
体(B)とする。重合体(B)の分子量と、一般式
(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
合成例3 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、イソホロンジイソシアネート105.6g、ジブチルスズ
ジラウレート1.2g、およびメチルエチルケトンとシクロ
ヘキサノンの混合溶媒(容量比60:40)200gを加え60℃
に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上昇しない
様注意しながらポリテトラメチレングリコール(デュポ
ン社製,テラタン650)52.6g、ポリオキシプロピレンビ
スフェノールAエーテル(日本油脂社製,DB−900)170.
1g、エチレングリコールジグリシジルエーテルのメタク
リル酸付加物(共栄社油脂社製,エポキシエステル40E
M;以下特定ヒドロキシル化合物(II)と呼ぶ)67.8gお
よびメチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒
(容量比60:40)400gを均一に混合したものを滴下し、
滴下終了後60℃で4時間反応させた。次いでこれに、2
−ヒドロキシエチルアクリレート2.3gを加えさらに60℃
で2時間反応させた。さらに、これにジ−n−ブチルア
ミン1.6gを加え60℃で2時間反応させた。反応終了後、
赤外吸収スペクトルにより系中にイソシアネート基が残
存していないことを確認した。この様にして得た重合体
を重合体(C)とする。重合体(C)の分子量と一般式
(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
合成例4 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、イソホロンジイソシアネート96.0g、ジブチルスズ
ジラウレート1.2g、およびシクロヘキサノン200gを加え
60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上昇し
ない様注意しながらポリテトラメチレングリコール(三
菱化成工業社製,PTMG2000)45.2g、特定ヒドロキシル化
合(II)134.9gおよびジクロヘキサノン400gを均一に混
合したものを滴下し、滴下終了後60℃で4時間反応させ
た。次いでこれに、2−ヒドロキシエチルアクリレート
4.6gを加えさらに60℃で2時間反応させた。さらに、こ
れにN−n−ブチルアニリン119.2gを加え60℃で2時間
反応させた。反応終了後、赤外吸収スペクトルにより系
中にイソシアネート基が残存していないことを確認し
た。この様にして得た重合体を重合体(D)とする。重
合体(D)の分子量と一般式(I)で表わされる基含量
を第1表に示す。
合成例5 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、4,4′−ジフェニルメタジイソシアネート141.9g、
ジブチルスズジラウレート1.2g、およびメチルエチルケ
トン200gを加え60℃に加温したのち、滴下ロートより系
の温度が上昇しない様注意しながらポリカプロラクトン
ジオール(ダイセル化学工業製,プラクセル205AL)15
3.1g、ポリオキシプロピレンビスフェノールAエーテル
(日本油脂社製,DB−400)81.7g、ポリプロピレングリ
コール#400ジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物
(以下、「特定ヒドロキシル化合物(III)」という)1
7.0g、およびメチルエチルケトン400gを均一に混合した
ものを滴下し、滴下終了後60℃で4時間反応させた。次
いでこれに、2−ヒドロキシエチルアクリレート3.7gを
加え、さらに60℃で2時間反応させたのち4官能アルコ
ール性化合物(旭電化社製,アデカクオドロール)2.4g
を加え60℃で4時間反応させた。次いで、これにN−n
−ブチルアニリン0.3gを加え60℃で2時間反応させた。
反応終了後、赤外吸収スペクトルにより系中にイソシア
ネート基が残存していないことを確認した。この様にし
て得た重合体を重合体(E)とする。重合体(E)の分
子量と一般式(I)で表わされる基含量を第1表に示
す。
合成例6 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、4,4′−ジフェニルメタジイソシアネート85.0g、ジ
ブチルスズジラウレート1.2g、テトラヒドロフラン200g
を加え60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が
上昇しない様注意しながらポリカプロラクトンジオール
(ダイセル化学工業製,プラクセル212)52.0g、ポリオ
キシエチレンビスフェノールAエーテル(日本油脂社
製,DA−350F)20.8g、特定ヒドロキシル化合物(III)1
41.8g、およびテトラヒドロフラン400gを均一に混合し
たものを滴下し、滴下終了後、60℃で4時間反応させ
た。次いでこれに、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート3.3gを加え、さらに60℃で2時間反応させたのち4
官能アルコール性化合物(旭電化社製,アデカクオドロ
ール)1.7gを加え60℃で4時間反応させた。次いで、こ
れにジ−n−デシルアミン95.4gを加え60℃で2時間反
応させた。反応終了後、赤外吸収スペクトルにより系中
にイソシアネート基が残存していないことを確認した。
この様にして得た重合体を重合体(F)とする。重合体
(F)の分子量と一般式(I)で表わされる基含量を第
1表に示す。
合成例7 温度計、攪拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1
49.9g、ジブチルスズジラウレート1.2g、およびメチル
エチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒(容量比3
0:70)200gを加え60℃に加温したのち、滴下ロートより
系の温度が上昇しない様注意しながらアジピン酸とブタ
ンジオール共重合体であるポリエステルジオール(日本
ポリウレタン社製、ニッポラン400g)47.2g、ポリオキ
シエチレンビスフェノールAエーテル(日本油脂社製,D
A−400)169.9g、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテルのアクリル酸付加物(共栄社油脂社製,エポキシ
エステル70PA;以下特定ヒドロキシル化合物(IV)と呼
ぶ)31.7g、およびメチルエチルケトンとシクロヘキサ
ノンの混合溶媒(容量比30:70)400gを均一に混合した
ものを滴下し、滴下終了後60℃で4時間反応させた。次
いでこれに、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート1.
3gを加え、さらに60℃で2時間反応させた。さらに、こ
れにジ−n−デシルアミン0.1gを加え60℃で2時間反応
させた。反応終了後、赤外吸収スペクトルにより系中の
イソシアネート基が残存していないことを確認した。こ
の様にして得た重合体を重合体(G)とする。重合体
(G)の分子量と一般式(I)で表わされる基含量を第
1表に示す。
合成例8 温度計、攪拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート1
76.6g、ジブチルスズジラウレート1.2g、およびメチル
エチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒(容量比7
0:30)200gを加え60℃に加温したのち、滴下ロートより
系の温度が上昇しない様注意しながらポリオキシエチレ
ンビスフェノールAエーテル(日本油脂社製,DA−350
F)186.3g、特定ヒドロキシル化合物(IV)26.5gおよび
メチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒(容
量比70:30)400gを均一に混合したものを滴下し、滴下
終了後60℃で4時間反応させた。次いでこれに、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート3.4gを加え、さらに60
℃で2時間反応させた。さらに、これにジシクロヘキシ
ルアミン7.2gを加え60℃で2時間反応させた。反応終了
後、赤外吸収スペクトルにより系中のイソシアネート基
が残存していないことを確認した。この様にして得た重
合体を重合体(H)とする。重合体(H)の分子量と一
般式(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
合成例9 温度計、攪拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、2,4′−トルエンジイソシアネート68.1g.ジブチル
スズジラウレート1.2g、およびテトラヒドロフラン200g
を加え60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が
上昇しない様注意しながらアジピン酸とエチレングリコ
ールの共重合体であるポリエステルジオール(日本ポリ
ウレタン社製,ニッポラン4040)249.4g、およびテトラ
ヒドロフラン400gを均一に混合したものを滴下し、滴下
終了後60℃で4時間反応させた。次いでこれに、2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート38.7gを加え、さらに6
0℃で2時間反応させたのち、4官能アルコール性化合
物(旭電化社製,アデカクオドロール)19.6gを加え60
℃で4時間反応させた。次いで、これにジシクロヘキシ
ルアミン24.2gを加え60℃で2時間反応させた。反応終
了後、赤外吸収スペクトルにより系中にイソシアネート
基が残存していないことを確認した。
この様にして得た重合体を重合体(I)とする。重合
体(I)の分子量と一般式(I)で表わされる基含量を
第1表に示す。
合成例10 温度計、攪拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、2,4−トルエンジイソシアネート91.2g、ジブチルス
ズジラウレート1.2g、シクロヘキサノン200gを加え60℃
に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上昇しない
様注意しながらポリテトラメチレングリコール(三菱化
成工業製,PTMG1000)187.2g、ポリオキシプロピレンビ
スフェノールAエーテル(日本油脂社製,DB−900)18.7
g、特定ヒドロキシ化合物(IV)60.5g、シクロヘキサノ
ン400gを均一に混合したものを滴下し、滴下終了後、60
℃で4時間反応させた。次いでこれに2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート38.7gを加えさらに60℃で2時間
反応させた。次いで、これにN−メチルベンジルアミン
3.9gを加え60℃で2時間反応させた。反応終了後、赤外
吸収スペクトルにより系中にイソシアネート基が残存し
ていないことを確認した。この様にして得た重合体を重
合体(J)とする。重合体(J)の分子量と一般式
(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
合成例11 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたのフラスコ
に、イソホロンジイソシアネート151.7g、ジブチルスズ
ジラウレート1.2g、およびメチルエチルケトン200gを加
え60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温度が上昇
しない様注意しながらポリエーテルジオール(第一工業
製薬社製,PEG#400)113.8g、ポリオキシエチレンビス
フェノールAエーテル(日本油脂社製,DA−350F)91.0
g、特定ヒドロキシル化合物(II)35.5g、およびメチル
エチルケトン400gを均一に混合したものを滴下し、滴下
終了後、60℃で4時間反応させた。次いでこれにペンタ
エリスリトールトリアクリレート7.0gを加えさらに60℃
で2時間反応させた。次いで、これにジ−n−ブチルア
ミン1.0gを加え60℃で2時間反応させた。反応終了後、
赤外吸収スペクトルにより系中にイソシアネート基が存
在していないことを確認した。この様にして得た重合体
を重合体(K)とする。重合体(K)の分子量と一般式
(I)とで表わされる基含量を第1表に示す。
比較合成例−1 温度計、撹拌器および還流冷却管を備えたフラスコ
に、コロネートC−4047(日本ポリウレタン社製)368.
5g、ジブチルスズジラウレート1.2g、シクロヘキサノン
200gを加え60℃に加温したのち、滴下ロートより系の温
度が上昇しない様注意しながらN−n−ブチルジエタノ
ールアミン19.8g、およびシクロヘキサノン400gを均一
に混合したものを滴下し、滴下終了後、60℃で4時間反
応させた。次いでこれに2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート11.7gを加えさらに60℃で2時間反応させた。反
応終了後、赤外吸収スペクトルにより系中にイソシアネ
ート基が残存していないことを確認した。この様にして
得た重合体を重合体(L)とする。重合体(L)の分子
量と一般式(I)で表わされる基含量を第1表に示す。
実施例1〜11および比較例1 合成例1〜11および比較合成例1で得られた重合体A
〜Lを用いて下記表の割合の放射線硬化性塗料を調製し
た。
なお、上記各放射線硬化性塗料は、500mlアルミ製缶
に上記組成中の磁性粉、溶媒、および3mm径ステンレス
ボール(約150ml)を入れ、米国レッドデビル社製ペイ
ントコンディショナーにて2時間振とうした。次いで各
重合体を加えてさらに4時間振とうした後、ステンレス
ボールを取り除くことにより得た。
次いで直ちに厚さ15μmポリエステルフィルム上に乾
燥膜厚が6μmになるように上記磁性塗料を塗布し、直
ちに磁場配向処理を行ない室温で一夜乾燥した。その後
エレクトロカーテンタイプ電子線加速装置を使用して加
速電圧160キロボルト、7メガラッドの吸収線量で電子
線を塗膜に照射し、塗膜を硬化させ、磁性硬化塗膜
(I)を得た。
また得られた磁性塗料を直ちに厚さ75μmのポリエス
テルフィルム上に乾燥膜厚が、1.5μmになるように塗
布し、室温で一夜乾燥した。
その後エレクトロンカーテンタイプ電子線加速装置を
使用して加速電圧160キロボルト、7メガラッドの吸収
線量で電子線を塗膜に照射し、塗膜を硬化させ、磁性硬
化塗膜(II)を得た。
また、別に上記磁性塗料組成において、磁性粉を除外
した以外同一の組成の塗料を、塗料の乾燥膜厚が、ガラ
ス板上には40〜60μmとなるように、また厚さ100μm
のポリエステルフィルム上には40〜50μmとなるように
それぞれ塗布し、室温で一夜乾燥後、加速電圧160キロ
ボルト、5メガラッドの吸収線量で電子線を塗膜に照射
して塗膜を硬化させ、非磁性硬化塗膜を形成した。
得られた磁性塗料、磁性硬化塗膜(I)、磁性硬化塗
膜(II)および非磁性硬化塗膜の諸特性を評価するため
に、下記の(1)〜(9)の試験を次のように行なっ
た。
試験の結果を第2表に示す。
(1)濾過テスト:平均孔径2μmを有するフィルター
で磁性塗料を1分間で100%濾過できるかどうか観察し
た。
(2)光沢:ディジタル光沢計(村上色彩技術研究所
製)を使用して磁性硬化塗膜の反射角45゜の光沢を測定
し、光沢が70〜90の場合を◎、50〜70の場合を○、30〜
50の場合を△、30以下の場合を×と評価した。
(3)表面観察:走査型電子顕微鏡を使用して磁性硬化
塗膜(I)の表面を観察し、複数の被検試料全てに磁性
粉の凝集が認められない状態を◎、複数の非検試料のい
くつかに一部の凝集が認められた状態を○、非検試料の
全てに一部の凝集が認められた状態を△、そして、非検
試料の全てに、全面にわたる凝集が認められた状態を×
と評価した。
(4)接着テスト:磁性硬化塗膜(I)の表面に粘着テ
ープを貼りつけ、全面に均一に接着させた後、瞬間的に
引き剥がしたときの状態を観察して行ない、磁性硬化塗
膜(I)が基体から完全に剥離された場合を×、若干剥
離された場合を△、ほとんど剥離されない場合を○、全
く剥離が認められないものを◎と評価した。
(5)角型比(Br/Bm):東英工業KK製VSM−3型を用
い、磁性硬化塗膜(I)について外部磁場50,000eで磁
気特性を測定した。(Br=残留磁束密度、Bm=最大残留
磁束密度) (6)耐久性試験:磁性硬化塗膜(II)を、円盤状に打
ち抜き、表面研磨して磁気ディスクを製造した。これら
のディスクをフロッピーディスクドライブ中に装填し、
再生出力が初期出力の50%になるまでのパス回数を測定
し、パス回数が1000万回以上の場合を◎、1000万回〜50
0万回の場合を○、500万回以下の場合を×と評価した。
なお、測定条件として、下記4条件を用いた。
−10℃ 25℃、50%相対湿度 50℃、90%相対湿度 −10℃(30分)〜40℃(30分)の温度サイクル (7)破断強度、伸び、初期モジュラス:ガラス板上の
非磁性硬化塗膜から短冊状のテストピース(0.5cm×10c
m×40〜60μm)を切り出し、室温で50m/minの引張り速
度で測定した。
(8)テトラヒドロフラン(THF)抽出残:ガラス板上
の比磁性硬化塗膜について、THFソックスレー抽出を24
時間行ない、抽出残の割合を測定した。
(9)屈曲試験:非磁性硬化塗膜を基板のポリエステル
フィルムごと幅1cmの短冊状に切り、両端を固定して中
央部分から屈曲させたのち、ただちにもとの状態に復元
する操作を1秒間に20回行ない、屈曲部位において透明
硬化塗膜の剥離あるいは破壊が起こるかどうかを観察し
た。500時間の屈曲に耐えたものを優とし、400時間の屈
曲に耐えたものを良と評価した。
〔発明の効果〕 本発明の放射線硬化性塗料は、磁性粉を良好に分散す
ることのできる性能を有することに加え、常温下での優
れた実走行耐久性はいうに及ばず、高温高湿度(50℃、
90%相対湿度)下および低温度(−10℃)下、更には温
度サイクル条件(−10〜40℃)下といった幅広い使用環
境下での優れた実走行耐久性を有する磁気記録媒体を与
えることができる。
また、更に本発明の放射線硬化性塗料は、磁気テー
プ、フロッピーディスク等の磁気記録媒体の基板フィル
ムとして汎用されているポリエステルフィルムに対する
優れた密着性を持ち、かつ機械的強度に優れた磁性塗膜
を有する磁気記録媒体を与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 伸哉 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 五十嵐 勝利 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 ロバート イー.アンセル アメリカ合衆国 60194 イリノイ州 カルドウエル エルエヌ.ホフマン エ ステーツ 1440 審査官 松井 佳章 (56)参考文献 特開 昭57−92421(JP,A) 特開 昭55−31889(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル系二重結合を有し、かつ
    下記一般式(I) 〔式中、R1は第2級アミン残基、R2は水素原子またはメ
    チル基を示す。〕 で表わされる基を、ポリウレタン1グラムあたり1×10
    -7〜5×10-3グラム当量有するポリウレタンを含有する
    ことを特徴とする放射線硬化性塗料。
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