JP2582557Y2 - 噴霧装置 - Google Patents

噴霧装置

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JP2582557Y2
JP2582557Y2 JP1991055568U JP5556891U JP2582557Y2 JP 2582557 Y2 JP2582557 Y2 JP 2582557Y2 JP 1991055568 U JP1991055568 U JP 1991055568U JP 5556891 U JP5556891 U JP 5556891U JP 2582557 Y2 JP2582557 Y2 JP 2582557Y2
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正人 井上
洋一 山田
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森永乳業 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、噴霧中、あるいは噴霧
停止後液洩れを惹起しない噴霧装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】粉体の造粒または液体試料の噴霧乾燥に
おいて、造粒装置内または噴霧乾燥装置内で、水または
溶液等の液体を空気等の気体によって霧状にする噴霧装
置が広く使用されている。従来の噴霧装置の多くは、噴
霧停止時液体の供給を停止させるために噴霧ノズル先端
部に近い位置に設けられた液体のストップ弁を制御用空
気、または電気により作動させる構造になっている。こ
の従来の噴霧装置にあっては噴霧ノズル先端部に近い位
置にストップ弁を配設しているために、液体供給管路、
気体供給管路、弁制御用空気供給管路(または弁制御用
電気導線)等、またはそれらとストップ弁、を内蔵する
複数の部材を、例えばねじ込みによって連結するのが通
例であった。
【0003】しかしながら、従来の装置では運転中の激
しい振動のためねじ込み部のゆるみによる液洩れ、噴霧
停止時ストップ弁の不具合による液洩れを生じ、その結
果製造中の顆粒または粉体が塊状に固まるなどのトラブ
ルが起こり、しばしば運転を中断して噴霧ノズル部およ
び周辺部の分解、洗浄、再組み立てを行い、または不良
品を排出する必要があった。運転の中断、複雑な部品の
分解、洗浄、再組み立て、または不良品の排出は作業の
能率や生産性を低下させるばかりでなく、製品が食品、
医薬品の場合は微生物による汚染の危険をも伴う。ねじ
込み部のゆるみ防止にダブルナットを使用することもあ
るが、ダブルナット凹凸部間隙への粉体付着が問題とな
る。
【0004】更にストップ弁を噴霧ノズル近傍に装着す
る噴霧装置は、その機構上噴霧ノズル近傍に水平部分
(物質が堆積する部分)ができてしまうことが避けられ
ず、造粒装置内部のように粉体が高濃度で飛散するとこ
ろでは前記水平部分に粉体が付着し、さらに固結する問
題をも有する。このように従来のストップ弁を装着した
噴霧装置には液洩れその他の欠点があるため、激しい振
動下にあっても液洩れせず長時間運転が可能な噴霧装置
が待望されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は前述の事情に
鑑み、噴霧ノズルに近い位置にストップ弁やねじ込み部
を設けることなく、運転停止時に噴霧ノズルから液洩れ
が発生しないようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本考案を説明するが、本考案の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記してい
る。なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説
明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、
本発明の範囲を実施例に限定するためではない。前記課
題を解決するために、本出願の第1考案の噴霧装置は、
先端側が液体噴出口(4)に接続された液体供給路(L
2)の基端側と液体供給装置(1)とが連通する連通位
置および遮断される遮断位置の間で切替制御される液体
切替弁(V1)と、前記液体噴出口(4)に隣接して配
設された気体噴出口(8)に先端側が接続され且つ基端
側が気体供給装置(5)に接続された気体供給路(A
2)と、を備え、前記液体噴出口(4)と気体噴出口
(8)とが噴霧ノズル(N)を形成している噴霧装置に
おいて、前記液体切替弁(V1)の下流側の前記液体供
給路(L2)の基端側に気体を供給する手段(V2)が
配設され、前記液体切替弁(V1)が前記遮断位置にあ
る状態で前記液体供給路(L2)の基端側および前記気
体噴出口(8)に気体を供給して前記液体供給路(L
2)の液体を前記噴霧ノズル(N)から噴霧させること
を特徴とする。前記噴霧ノズル(N)は従来公知の構造
のものを使用することができ、たとえば供給される液体
の周辺部から中心方向に向け気体を強く噴出させること
によって液体を霧状とする構造のものを使用することが
できる。噴霧ノズル(N)において噴出させる気体は空
気、窒素ガス等通常噴霧に使用する気体であって、これ
ら気体は前記気体供給装置(5)、たとえばコンプレッ
サー、ガスボンベ等、から供給される。気体供給路(A
2)は普通は気体供給管(7)等により形成することが
でき、気体供給路(A2)を形成する部材の材質、内外
径の大きさ等は適宜選択され得るが、食品、医薬品を扱
う場合は材質をステンレススチール等、衛生状態保持の
ための洗浄、加熱に耐えられるものとすることが望まし
い。
【0007】噴霧ノズル(N)において噴出される液体
は、粉体の造粒を行うときは通常は水であり、噴霧乾燥
を行うときは乾燥前の原料溶液である。液体供給装置
(1)は液体タンクとポンプの組み合せが普通である
が、液体タンクからの落差を利用することもできる。液
体供給路(L2)は普通液体供給管(3)等により形成
されるが、前記液体供給路(L2)を形成する部材の材
質、内外径は適宜選択され得るが、食品、医薬品を扱う
場合は材質をステンレススチール等、衛生状態保持のた
めの洗浄、加熱に耐えられるものとすることが望まし
い。
【0008】前記液体切替弁(V1)は、少なくとも液
体供給装置(1)から液体供給路(L2)への液体の流
入を許容または閉鎖する機能を有するものであればよ
い。例えば、単に液体を流入せしめまたは閉鎖するだけ
の機能を有する二方弁、液体を液体供給路(L2)へ流
入せしめる機能および閉鎖する機能を有し、同時に液体
を例えば液体供給装置(1)に還流する機能を有する三
方弁等を使用することができる。
【0009】また、本出願の第2考案の噴霧装置は、前
記第1考案の噴霧装置において、前記液体供給路(L
2)の基端側に気体を供給する手段(V2)が、前記液
体供給路(L2)の基端側と前記気体供給装置(5)と
が連通する連通位置および遮断される遮断位置の間で切
替制御される気体切替弁(V2)を備えたことを特徴と
する。前記液体供給路(L2)の基端側に気体を供給す
る手段として前記気体切替弁(V2)を用いた場合、前
記気体切替弁(V2)を前記液体切替弁(V1)と一体
に構成して、液体を前記液体供給路(L2)へ流入せし
めると同時に気体が液体供給路(L2)へ流入するのを
阻止する機能、および液体の前記液体供給路(L2)へ
の流入を閉鎖すると同時に気体を前記液体供給路(L
2)へ流す機能を有する三方弁とすることが可能であ
る。また、液体を前記液体供給路(L2)へ流入せしめ
るとともに気体が液体供給路(L2)へ流入するのを阻
止する機能および液体の液体供給路(L2)への流入を
閉鎖して液体を例えば液体供給装置(1)に還流させ同
時に気体を前記液体供給路(L2)の基端側へ流す機能
を有する四方弁とすることも可能である。このように、
本考案を実施するためには、基本的には1個または2個
程度の弁を使用するだけで良く、高価な付帯設備を要す
ることもない。従って、本考案は、極めて簡単な構造で
安価に実施することができるのである。
【0010】前記液体切替弁(V1)の切り替え、およ
び気体切替弁(V2)の切り替えは手動で行うことも可
能であるが、切替弁制御装置(9)を用いて、実質的に
同時に切替動作を行わせることが可能である。その場合
の切替弁(V1),(V2)を作動させる駆動力および制
御系としては、空気、電気等、公知の弁動作制御技術を
使用することができる。
【0011】また、本出願の第3考案の噴霧装置は、前
記第1考案または第2考案の噴霧装置において、前記液
体供給路(L2)および気体供給路(A2)が、内管
(3)およびその外側に配置された外管(7)を有する
2重管の内管(3)内側の流路(L2)、および前記内
管(3)と外管(7)との間の流路(A2)によって形
成され、さらに前記外管(7)外側に封鎖した空気層
(D)を形成する断熱用外套管(11)が設けられ、前
記断熱用外套管(11)の先端は前記噴霧ノズル(N)
に近接した位置で閉塞されたことを特徴とする。
【0012】
【作用】前述の構成を備えた本出願の第1考案の噴霧装
置は、先端側が液体噴出口(4)に接続された液体供給
路(L2)の基端側と液体供給装置(1)とが連通する
連通位置および遮断される遮断位置の間で切替制御され
る液体切替弁(V1)が設けられ、さらに、前記液体供
給路(L2)の基端側に気体を供給する手段(V2)が配
設されている。前記噴霧装置の運転中は、前記液体供給
路(L2)の基端側に接続された液体切替弁(V1)を前
記連通位置に保持すると、液体供給装置(1)から供給
された液体は、液体切替弁(V1)、液体供給路(L2)
を流れ前記て噴霧ノズル(N)の液体噴出口(4)から
噴出される。
【0013】前記噴霧装置の運転を停止する際には、前
記液体供給路(L2)の基端側に接続された液体切替弁
(V1)を前記遮断位置に保持する。そうすると、液体
供給路(L2)への液体の供給は遮断される。この状態
で、前記液体供給路(L2)の基端側に気体を供給する
手段(V2)から、前記液体供給路(L2)に気体を供
給すると、液体供給路(L2)中に残存していた液体
は、気体により前記液体噴出口(4)から排出される。
このとき同時に、前記気体供給路(A2)から前記気体
噴出口(8)に気体が供給されるので前記液体供給路
(L2)の液体は前記噴霧ノズル(N)から噴霧され
る。このように、前記気体噴出口(8)から気体を噴出
しながら前記液体供給路(L2)の液体を噴霧排除する
ことにより、前記液体供給路(L2)の液体が液体状の
かたまりとなって下方に落下するのを防止することがで
きる。したがって、噴霧ノズル(N)下方に例えば粉乳
等の製品が存在する場合に、前記製品に液体状のかたま
りが添加されて、製品の品質が低下するような事態の発
生を防止することができる。このようにして、前記液体
供給路(L2)内の残存液体を前記気体により排出して
から、噴霧装置の運転を停止すれば、運転停止時に前記
液体供給路(L2)先端側に接続された液体噴出口
(4)から液体が洩れるような不都合は発生しなくな
る。また、噴霧装置の運転を停止する度に、前記液体供
給路(L2)に残る液体を、前記噴霧ノズル(N)から
噴霧しつくすことができるため、前記液体供給路(L
2)に残る液体を廃棄することなく全量を使用すること
ができる。従って、液体の損失がなく、原材料歩留の向
上に寄与する。」
【0014】したがって、本出願の第1考案において
は、液体噴出口(4)に近い位置(すなわち、噴霧ノズ
ルに近い位置)に、液体供給路(L2)中の残存液体の
液洩れを防止するためのストップ弁やストップ弁を取り
付けるためのねじ込み部等を設ける必要がなくなる。
【0015】前述の構成を備えた本出願の第2考案の噴
霧装置は、前記第1考案の噴霧装置において、前記液体
供給路(L2)の基端側に気体を供給する手段(V2)
は、前記液体供給路(L2)の基端側と前記気体供給装
置(すなわち、噴霧ノズルの気体噴出口に気体を供給す
るための装置)とが連通する連通位置および遮断される
遮断位置の間で切替制御される気体切替弁(V2)を備
えている。噴霧装置の運転中は、前記気体切替弁(V
2)を前記遮断位置に保持し、運転停止の際には運転停
止に先だって、前記連通位置に保持する。そうすると、
液体供給路(L2)中の残存液体は噴霧排出される。し
たがって、この第2考案では噴霧装置に元来備わってい
る気体供給装置(すなわち、噴霧用の気体を供給する気
体供給装置)(5)の気体を利用して、液体供給路中の
残存液体を排出するので、液洩れ防止のための構成を簡
素にすることができる。
【0016】前述の構成を備えた本出願の第3考案の噴
霧装置は、前記第1考案または第2考案の噴霧装置にお
いて、前記液体供給路(L2)および気体供給路(A2)
は、内管(3)とその外側に配置された外管(7)とを
有する2重管の内管(3)内側の流路(L2)、および
前記内管(3)と外管(7)との間の流路(A2)によ
って形成され、さらに前記外管(7)外側に両端が閉塞
された断熱用外套管(11)が設けられ、前記断熱用外
套管(11)の先端は前記噴霧ノズル(N)に近接した
位置で閉塞されている。したがって、前記液体供給路
(L2)および気体供給路(A2)を形成する2重管によ
って供給される流体の温度が低い場合にも断熱層として
の空気層(D)があるため、表面に結露することはな
い。
【0017】前記本出願の第3考案を、造粒装置あるい
は噴霧乾燥装置に装着した場合、液体供給路(L2)お
よび気体供給路(A2)からなる二重管の表面が次の
(a),(b)の場合等には、結露するおそれがある。(a)
液体供給路(L2)内および気体供給路(A2)内を通過
する液体および気体の温度が低い場合、(b) 造粒装置
内あるいは噴霧乾燥装置内の湿度が高い場合、前記造粒
装置内あるいは噴霧乾燥装置内にある部分の表面が結露
を生じた場合、造粒装置内あるいは噴霧乾燥装置内の巻
き返しの粉末が付着し、付着した粉末がある程度の厚さ
になるとフレーク状となって剥がれ落ちて不良品発生の
原因となる。結露を防止するため、液体供給路(L2)
および気体供給路(A2)を形成する前記2重管の全部
あるいは少なくとも液体噴出口(4)または気体噴出口
(8)に接する側の一部分を、特に前記造粒装置内また
は噴霧乾燥装置内に配置された部分を、先端が閉じられ
た外套管(11)で覆い、封鎖した空気層(D)によっ
て断熱する。
【0018】このように、前記造粒装置内または噴霧乾
燥装置内に配置された前記二重管を先端が閉じられた外
套管(11)で覆って三重管とすることが工作上および
サニタリー上最も望ましい。上に説明したように、先端
が閉じられた外套管(11)で覆い封鎖した空気層
(D)により断熱することによって、きわめて簡単な構
造で確実に結露を防止し、したがって結露に起因する粉
末付着、剥がれ落ちを防止する効果を奏することができ
る。
【0019】前述の説明から分かるように、本出願の第
1〜第3考案は、粉体の造粒あるいは溶液状試料の噴霧
乾燥等、内部に粉体が存在する装置に使用した場合に特
に優れた作用効果を呈するものであるが、噴霧塗装等、
噴霧中の液体のぼた落ちを嫌う場合にも効果を有する。
【0020】
【実施例】次に、図面により本考案の噴霧装置の実施例
を説明する。図1は本考案の噴霧装置の第1実施例の説
明図である。図1において、液体供給装置1は、液体送
出管2によって形成される液体送出路L1に液体を供給
するように構成されている。前記液体送出管2と液体供
給管3の基端側(上流端側)とは、連通位置および遮断
位置の間で切替可能な液体気体切替弁V1で接続されて
いる。前記液体供給管3によって液体供給路L2が形成
され、この液体供給路L2の先端部(下流端部)には液
体排出口4が形成されている。
【0021】 気体供給装置5は、気体送出管6によっ
て形成される気体送出路A1に気体(窒素)を供給する
ように構成されている。前記気体送出管6の先端は気体
供給管7の基端側(上流端側)に接続されている。気体
供給管7は、前記液体供給管3の外側に形成され、液体
供給管3とともに2重管を形成している。そして、前記
液体供給管3の外側面と前記気体供給管7の内側面との
間の空間によって気体供給路A2が形成されている。こ
の気体供給路A2の先端部(下流端部)には気体排出口
8が形成されている。前記気体排出口8は、前記液体排
出口4の周囲にリング状に形成されている。そして、気
体排出口8および前記液体排出口4から噴霧ノズルNが
構成されている。そして、前記2重管を形成する液体供
給管3および気体供給管7の大部分と、それらの先端部
の噴霧ノズルNとは、タンクT内に配設されている。
【0022】前記気体供給装置5から気体が供給される
前記気体送出路A1と前記液体供給路L2との間には、連
通位置および遮断位置の間で切替可能な気体切替弁V2
が設けられている。前記液体切替弁V1および気体切替
弁V2は制御用空気により作動し、切替弁制御装置9に
より切替制御されるように構成されている。前記切替弁
制御装置9は、液体切替弁V1、および気体切替弁V2を
作動させる制御用空気送り装置とコントローラで構成さ
れている。
【0023】次に、前記第1実施例の作用について説明
する。前記噴霧ノズルNから液体を霧状に噴出させる場
合には、前記液体切替弁V1を液体が液体供給装置1か
ら前記先端側が液体噴出口4に接続された液体供給路L
2へ通過可能な状態に作動させる。同時に気体切替弁V
2は遮断位置に保持し、気体を気体供給装置5から気体
噴出口8へ流す。これによって液体は前記噴霧ノズルN
において霧状となって噴出する。前記噴霧ノズルからの
液体の噴出を停止させる場合は、切替弁制御装置9によ
って前記液体切替弁V1を液体が少なくとも液体噴出口
4へは流れない状態に切り替える。同時に前記気体切替
弁V2を遮断状態から連通状態に切り替えて、気体を気
体供給装置5から気体供給路A2を経由して気体噴出口
8へ流すとともに、前記液体供給路L2の基端側(上流
端側)より下流端の液体噴出口8へも流す。この切り替
えによって液体供給路L2の基端側(上流端側)から液
体噴出口8に至る間の液体は気体によって噴霧排除さ
れ、したがって液体噴出口8からの液体の洩れは完全に
なくなる。また、前述のように、前記気体噴出口8から
気体を噴出しながら前記液体供給路L2の液体を噴霧排
除することにより、前記液体供給路L2の液体が液体状
のかたまりとなって下方に落下するのを防止することが
できる。したがって、噴霧ノズルN下方に例えば粉乳等
の製品が存在する場合に、前記製品に液体状のかたまり
が添加されて、製品の品質が低下するような事態の発生
を防止することができる。前記第1実施例は、噴霧ノズ
ルに近い位置に、液体供給路中の残存液体の液洩れを防
止するためのストップ弁やストップ弁を取り付けるため
のねじ込み部等を設けていないので、液体噴出口近傍の
構造は単純化され、水平部分がなくなる。このため、従
来装置で起きていた噴霧中の液体噴出口近傍ねじ込み部
などからの液体の洩れ、および噴霧停止時の液体噴出口
あるいは液体噴出口近傍ねじ込み部などからの液体の洩
れがなくなり、従来装置で頻発していたトラブルを完全
に回避することが可能となった。前記実施例は、噴霧ノ
ズルの構造が簡単であるので、噴霧ノズルの製作コスト
を節約することができる。
【0024】次に、図2により本考案の第2実施例を説
明する。なお、この第2実施例の説明において、前記第
1実施例の構成要素に対応する第2実施例の構成要素に
は第1実施例と同一の符号を使用している。このような
符号を使用することにより第1実施例の説明と重複する
説明は省略する。図2に示す第2実施例の噴霧装置は、
液体切替弁V1が液体供給装置1に接続された液体送出
路L1と液体供給路L2とを連通させる連通位置および遮
断する遮断位置の間で切替可能に構成されている点では
前記第1実施例と同様である。しかしながら、前記液体
切替弁V1には液体還流路L3を形成する液体還流管10
が接続されており、前記液体切替弁V1が遮断位置にあ
るときには、前記液体送出路L1が前記液体還流路L3に
接続されるように構成されている点、および、前記液体
還流路L3に流入した液体が前記液体供給装置1に還流
するように構成されている点で前記第1実施例と相違し
ている。また、この第2実施例は、前記液体供給管3お
よびその外側の気体供給管7から形成された2重管の前
記タンクT内に配置されている部分が、先端(噴霧ノズ
ルNに近い部分)を封鎖された外套管11で覆われて3
重管とされている点でも前記第1実施例と相違してい
る。前記外套管11の内面と前記基体供給管7の外面と
の間には断熱層としての空気層Dが形成されている。そ
してこの第2実施例は、前記以外の構造は実施例1と同
じである。
【0025】次に前述の構成を備えた本考案の第2実施
例の作用を説明する。前記第2実施例は、前記液体切替
弁V1が遮断位置にあるときには、前記液体送出路L1が
前記液体還流路L3に接続され、液体還流路L3に流入し
た液体は前記液体供給装置1に還流する。また、前記液
体供給路L2および気体供給路A2を形成する液体供給管
3および液体供給管7の2重管によって供給される流体
の温度が低い場合にも、前記液体供給管7と前記外套管
11との間には断熱層としての空気層Dがあるため、表
面に結露が生じることはない。このため、結露に起因す
る液洩れがタンクT内に生じることはない。さらに、前
記外套管11で覆われた2重管部分の断熱保温の効果を
上げることができる。この第2実施例の他の作用につい
ては、前記第1実施例と同様である。なお、この第2実
施例において、前記液体管流路L3は、前記液体供給装
置1に接続する代わりに、図示しない廃液タンク等に接
続することも可能である。
【0026】次に、図3により本考案の第3実施例を説
明する。なお、この第3実施例の説明において、前記第
1,2実施例の構成要素に対応する第3実施例の構成要
素には第1,2実施例と同一の符号を使用している。こ
のような符号を使用することにより第1,2実施例の説
明と重複する説明は省略する。この第3実施例は回分式
流動層式粉乳造粒機に本出願の考案の噴霧装置を装着し
た例であって、図3は本出願の考案の噴霧装置を装着し
た回分式流動層式粉乳造粒機Uの説明図である。噴霧装
置の部分は図2に示した構造と同じである。前記回分式
流動層式粉乳造粒機UのタンクTの下部には、粉体流動
層形成用気体導入路12が設けられている。また、前記
タンクTの上部には、タンクT内の空気を外部に排出す
るための気体排出路13、サイクロン14が接続されて
いる。
【0027】次に前述の構成を備えた本考案の第3実施
例の作用を説明する。前記回分式流動層式粉乳造粒機U
を用いる粉乳の造粒は、「粉乳仕込み」、「造粒(流動
層形成及び水の噴霧)」、「予備乾燥」、「半製品(予
備乾燥品)の排出」の4工程を1サイクルとし、このサ
イクルを繰り返し連続して行う。造粒工程では、上記回
分式流動層式粉乳造粒機U内に仕込まれた粉乳は粉体流
動層形成用気体導入路12から造粒機内に導入された空
気によって流動層Fを形成する。流動する粉乳に噴霧装
置を用いて水を霧状に噴出させ、粉乳を顆粒状に造粒す
る。運転中の粉体流動層形成用空気および噴霧装置から
噴出した空気は気体排出路13、サイクロン14を経て
造粒機外に排出する。噴霧ノズルNから水を噴霧し粉体
を造粒する場合には、前記液体切替弁V1を水が液体供
給装置1から液体供給路L2へ流れる状態にする。また
気体切替弁V2は遮断状態とし、気体供給装置5からの
空気を液体供給路L2へは流さずに気体供給路A2へのみ
流す。これによって水は噴霧ノズルNにおいて霧状とな
って噴出する。
【0028】次の予備乾燥工程に移るとき、噴霧ノズル
Nからの水の噴出を停止させるために液体切替弁V1を
前記連通状態から前記遮断状態に切り替えて、水が液体
供給装置1から液体還流路L3へ流れる状態とする。同
時に気体切替弁V2を前記遮断状態から前記連通状態に
切り替えて、空気を液体供給路L2の基端側に流入させ
る。液体供給路L2の基端側に流入した空気は、液体供
給路L2を流れて前記液体噴出口4から噴出する。前記
液体切替弁V1および気体切替弁V2の切り替えは前記切
替弁制御装置9によって制御用空気を各弁V1,V2に送
り、同時切り替えを行う。この切り替えによって液体供
給路L2の基端側から前記液体噴出口4に至る間の水は
無くなる。噴霧停止中も気体供給装置5から気体供給路
A2、気体噴出口8への空気の供給は継続して行い、ま
た、液体還流路L3へ流れた水は液体供給装置1へ還流
させる。上記回分式流動層式粉乳造粒機Uを用い、連続
バッチ方式で粉乳の造粒を4日(96時間)連続して行
ったが噴霧ノズルNからの水洩れは全くなく、順調に製
造を継続することができた。また巻き返しの原料粉乳粉
末の外套管11への付着は殆ど見られなかった。
【0029】
【考案の効果】本考案によって奏せられる効果は次のと
おりである。 (1)運転中の激しい振動下にあっても液洩れせず、長
時間の連続運転に耐えられる噴霧装置である。 (2)噴霧停止中に液洩れのない噴霧装置である。 (3)噴霧および噴霧停止を繰り返し反復しても液洩れ
を起こさず、長時間の連続運転を行うことができる噴霧
装置である。 (4)特に高価な付帯設備等を必要とせず、最低でも従
来装置に数個の弁を追加するだけで済むため、構成が簡
単かつ安価であり、装置のメンテナンスが容易である。 (5)構成が簡単で噴霧ノズルおよびその近傍の洗浄性
が良好である。 (6)噴霧装置の運転を停止する度に、液体供給路に残
る液体を、噴霧ノズルから完全に噴霧することができる
ため、液体供給路に残る液体を廃棄することなく全量を
使用することができ、液体の損失がなく、原材料の歩留
の向上にも寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本考案の噴霧装置の第1実施例を示す
構成図である。
【図2】 図2は本考案の噴霧装置の第2実施例を示す
構成図である。
【図3】 図3は本考案の噴霧装置の第3実施例の説明
図で、前記第2実施例と同一の噴霧装置を装着した回分
式流動層式粉乳造粒機の例を示す図である。
【符号の説明】
A1…気体送出路、A2…気体供給路、D…断熱層(空気
層)、F…流動層、L1…液体送出路、L2…液体供給
路、L3…液体還流路、N…噴霧ノズル、T…タンク、
V1…液体切替弁、V2…気体切替弁、1…液体供給装
置、2…液体送出管、3…液体供給路、4…液体噴出
口、5…気体供給装置、6…気体送出管、7…気体供給
管、8…気体噴出口、9…切替弁制御装置、10…液体
還流管、11…外套管、12…粉体流動層形成用気体導
入路、13…気体排出路、14…サイクロン、

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側が液体噴出口に接続された液体供
    給路の基端側と液体供給装置とが連通する連通位置およ
    び遮断される遮断位置の間で切替制御される液体切替弁
    と、 前記液体噴出口に隣接して配設された気体噴出口に先端
    側が接続され且つ基端側が気体供給装置に接続された気
    体供給路と、を備え、 前記液体噴出口と気体噴出口とが噴霧ノズルを形成して
    いる噴霧装置において、前記液体切替弁の下流側の前記
    液体供給路の基端側に気体を供給する手段が配設され、 前記液体切替弁が前記遮断位置にある状態で前記液体供
    給路の基端側および前記気体噴出口に気体を供給して前
    記液体供給路の液体を前記噴霧ノズルから噴霧させるこ
    とを特徴とする噴霧装置。
  2. 【請求項2】 前記液体供給路の基端側に気体を供給す
    る手段は、前記液体供給路の基端側と前記気体供給装置
    とが連通する連通位置および遮断される遮断位置の間で
    切替制御される気体切替弁を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の噴霧装置。
  3. 【請求項3】 前記液体供給路および気体供給路は、内
    管とその外側に配置された外管とを有する2重管の内管
    内側の流路、および前記内管と外管との間の流路によっ
    て形成され、前記外管外側に封鎖した空気層を形成する
    断熱用外套管が設けられ、前記断熱用外套管はその先端
    が前記噴霧ノズルに近接した位置で閉塞されたことを特
    徴とする請求項1または2記載の噴霧装置。
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