JP2581786B2 - 記録情報再生方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数のプログラム情報の記録されている記
録媒体から予め任意のプログラム情報を選択してメモリ
に登録し、登録したプログラム情報を順次自動的に再生
する記録情報再生方式に関する。

〔従来の技術〕

複数のプログラム情報の記録されている記録媒体を再
生する方式として、予め任意のプログラム情報を選択し
てメモリに登録し、この登録したプログラム情報を順次
再生する方式が従来から知られている。

この場合、任意のプログラム情報を選択する方式とし
ては、数値キーによってプログラム情報の番号を指定す
る方式、記録されている全プログラム情報の先頭部分を
順次一定時間再生して再生中に特定のキーを操作するこ
とにより指定する方式（特開昭62−8388号公報）等が有
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

数値キーによって任意のプログラム情報を選択する方
式は、記録媒体に記録されているプログラム情報の題名
リストを見ながらの選択であるため、プログラム情報の
内容を確認しての選択は困難である。また、各プログラ
ム情報の先頭部分を順次一定時間（例えば、10秒間）再
生して選択する方式は、当該プログラム情報の開始位置
から実際にデータが記録されている位置までが長いプロ
グラム情報では、限られた一定時間内に内容を確認する
ことが出来ない場合が生じる。再生する時間を長く取れ
ば内容を確認することは出来るが、全プログラム情報の
先頭部分を順次再生するために長時間掛かり、複数のプ
ログラム情報から任意のプログラム情報を選択するとい
う機能が低下してしまう。

本発明の目的は、プログラム情報の選択機能を低下さ
せずにプログラム情報の内容を確認しながら任意のプロ
グラム情報を選択することの出来る記録情報再生方式を
提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、記録媒体に記録されている複数のプログラ
ム情報の中から任意のプログラム情報を選択する場合、
上記記録媒体に記録されている全てのプログラム情報の
先頭部分を順次一定時間通常の再生よりも早い高速で再
生し、この高速再生中に特定の操作子を操作することに
よって再生中のプログラム情報を表わすデータを上記メ
モリに記憶することにより行う。

〔作 用〕

記録媒体に記録されている複数のプログラム情報の中
から任意のプログラム情報を選択してメモリに登録する
には、まず、記録媒体に記録されている全てのプログラ
ム情報の先頭部分を順次一定時間再生するモードを選択
し、再生している間に特定の操作子を操作することによ
って現在再生中のプログラム情報を表すデータ、例え
ば、始端アドレス情報をメモリに記録することにより行
う。この場合、限られた一定時間内にプログラム情報の
内容を認識することが出来るように、通常の再生速度よ
りも早い速度で、しかもプログラム情報の内容が識別出
来る程度の早さで再生を行う。

メモリに登録したプログラム情報を再生する場合は、
登録した順序に従って再生するプログラム情報を表すデ
ータをメモリから読み出し、そのデータに基づいて再生
するプログラム情報の先頭位置から通常再生を開始す
る。

〔実施例〕

第１図は、本発明の一実施例としてのディジタル・オ
ーディオ・ディスク・プレーヤの構成を示すブロック図
である。

本実施例において、プロセッサ１はバスＢを介して各
回路を制御し、ディスクＤに記録されているプログラム
情報（以下、音楽情報、という）の再生を行うもので、
プログラムメモリ２に格納されているプログラムによっ
て制御される。ワーキングメモリ３はプロセッサ１によ
り処理されるデータを一時的に記憶するためのもので、
その一部の領域はディスクＤに記録されている複数の音
楽情報の中から任意の音楽情報を選択して登録するメモ
リとして使用される。

ディスクＤは駆動部４によって制御されるスピンドル
モータ５によって一定の線速度で回転駆動されるもの
で、コンパクト・ディスク・プレーヤの場合は線速度が
1.2m/s〜1.4m/s、回転数が内周で約500回転、外周で約2
00回転である。

ディスクＤに記録されている情報は光ピックアップ６
によって読み取られ、RF信号として信号処理部７に出力
される。信号処理部７では、RF信号を増幅して２値信号
に変換し、同期信号等の制御信号と音楽信号とに分離す
る。音楽信号は誤り訂正処理を施されたのちDA変換さ
れ、ローパス・フィルタを通してオーディオ信号として
スピーカ８に出力される。

また、光ピックアップ６は駆動部４によって制御さ
れ、ディスクＤ上にレーザビームの焦点を合わせるフォ
ーカス制御、ディスクＤ上のトラックに沿ってレーザビ
ームを追従させるトラッキング制御、光ピックアップ６
をディスクＤのラジアル方向に移動させる光学系送り制
御等の制御がなされる。

表示・操作部９は、プレーヤを制御するための各種操
作子、例えば、ディスクＤ上に記録されている音楽情報
を再生するプレイスイッチ、再生を停止するストップス
イッチ、各音楽情報の先頭部分を一定時間だけ順次再生
するイントロスキャンスイッチ、メモリに登録されてい
る音楽情報のみを再生するメモリプレイスイッチ等の操
作子群と、これら各操作子が操作されたことを示す表示
器、再生中の音楽情報の番号や演奏時間を表示する表示
器等の表示器群とから成る。

次に、このような構成を有する本実施例の動作を、第
２図および第３図に示すフローチャートを参照しながら
説明する。

まず、ディスクＤに記録されている複数の音楽情報
（以下、曲、という）の中から任意の曲を選択してワー
キングメモリ３内の所定の領域に記憶する動作を、第２
図のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以
下の説明ではディスクＤは既にプレーヤに収納されてお
り、リードイン・エリアに記録されているTOC（Table o
f Contents）情報、すなわち、ディスクＤに記録されて
いる曲の数、各曲の始端，節目および終端のディスクＤ
上での位置を示すアドレス情報、各曲の演奏時間、全曲
の総演奏時間等の目次情報は既に光ピックアップ６によ
って読み取られ、ワーキングメモリ３の他の所定領域に
記憶されているものとする。

このような状態において、表示・操作部９のイントロ
スキャンスイッチを押下すると、イントロスキャン・モ
ードがスタートする。このイントロスキャン・モード
は、ディスクＤに記録されている全ての曲の先頭部分を
順次一定時間（例えば、10秒間）再生するモードであ
る。このモードが選択されると、プロセッサ１は駆動部
４を制御してピックアップ６を最先曲の先頭位置に移動
させ（ステップS1）、最先曲の再生を開始する（ステッ
プS2）。この場合、限られた一定時間内に再生曲を認識
することが出来るように、曲の内容が認識出来る程度の
早さで高速で再生する。この高速再生はピックアップ６
を一定の周期で隣接するトラックにジャンプさせること
により行われる。

次いで、一定時間経過したか否かを判定し（ステップ
S3）、経過していなければイントロスキャンスイッチが
押下されたか否かの判定（ステップS4）を一定時間が経
過するまで繰り返す。これは、一定時間内にイントロス
キャンスイッチが再度押下された場合は、現在再生中の
曲を選択してメモリ３に登録するためである。

一定時間内にイントロスキャンスイッチが押下されな
ければ、再生した曲は選択されなかったことになり、高
速再生を停止し（ステップS5）、最終曲か否かを判定し
て（ステップS6）、最終曲でなければピックアップ６を
次の曲の先頭位置に移動させ（ステップS7）、次曲の高
速再生に入る（ステップS2）。ステップS6で最終曲と判
定されるとイントロスキャン・モードを終了する。

ステップS4でイントロスキャンスイッチが押下された
と判定された場合は、再生中の曲をメモリ３に登録する
処理を行う。いま、メモリ３に登録出来る曲数をＮとす
ると、まず、メモリに既に登録してある曲数が（Ｎ−
１）未満であるか否か判定する（ステップS8）。（Ｎ−
１）未満であれば現在再生中の曲をメモリ３に登録する
（ステップS9）。このメモリ３への登録は、メモリ３に
既に格納されているTOC情報から再生曲の始端位置を示
すアドレス情報を読み出してアドレスポインタの示すメ
モリ３内の所定領域に記憶することにより行う。

メモリ３に既に登録してある曲数が（Ｎ−１）以上で
あると判定されると（ステップS8）、登録曲数が（Ｎ−
１）か否か判定する（ステップS10）。（Ｎ−１）であ
れば再生中の曲を登録すると登録限界数Ｎに達するの
で、その旨を表示・操作部９に表示し（ステップS1
1）、そののち再生中の曲をメモリ３に登録する（ステ
ップS9）。

登録曲数が（Ｎ−１）でなければ、既に限界数Ｎに達
しているので、メモリ３に登録されている曲の中から最
も古く登録された曲をサーチして抹消し（ステップS1
2）、現在再生中の曲を新たに登録する（ステップS
9）。こうして再生中の曲の登録が終了するとステップS
5に移行して前述した処理を繰り返す。

第３図は、こうしてメモリ３に登録された登録曲を順
次再生するメモリプレイ・モードの動作を説明するため
のフローチャートである。

まず、メモリ３に登録曲が存在するか否かを判定し
（ステップS20）、存在すればメモリプレイ・モードの
選択がディスクＤの収納後初めてであるか否かを判定す
る（ステップS21）。初めてならばメモリに登録されて
いる曲の中から最先の登録曲を探し出し、その登録曲の
データが格納されているメモリ３のアドレスをポインタ
に格納する（ステップS22）。次いで、ポインタの示す
アドレスから登録曲の始端アドレス情報を読み出し（ス
テップS23）、ポインタを次に進めたのち（ステップS2
4）、読み出したアドレス情報に基づいて再生する曲の
先頭位置にピックアップ６を移動させる（ステップS2
5）。

もし、メモリプレイ・モードの選択がディスクＤの収
納後初めてでないと判定された場合は（ステップS2
1）、ポインタの示すアドレスから登録曲の始端アドレ
ス情報を読み出し（ステップS23）、ステップS24以降の
処理を行う。

このようにすると、メモリプレイ・モードを解除した
のち再びメモリプレイ・モードを選択した場合、前回再
生した曲の次の曲から再生され、メモリプレイ・モード
の選択・解除を繰り返しても再生する曲が順次変化して
同じ登録曲が再生されることはなくなる。

ピックアップ６が再生する登録曲の先頭位置に移動す
ると（ステップS25）、再生が開始され（ステップS2
6）、曲の最後が検出されると（ステップS27）、再生を
停止し（ステップS28）、次いでメモリプレイ・モード
が解除されたか否かを判定して（ステップS29）、解除
されていなければステップS23に戻り次の登録曲の再生
を行う。もし、メモリプレイ・モードが解除されたと判
定されると（ステップS29）、メモリプレイ・モードを
終了する。

ステップS20でメモリに登録曲が存在しないと判定さ
れた場合は、TOC情報からランダムにＮ曲を選択してメ
モリ３に登録し（ステップS30）、その中から最先の登
録曲を指定して（ステップS22）、ステップS23以降の処
理に移行する。

なお、前述の実施例において、イントロスキャンスイ
ッチを押下してイントロスキャン・モードを選択し、こ
のモード中に再度イントロスキャンスイッチを押下する
ことによって再生中の曲をメモリに登録するようにした
が、他のスイッチ、例えばメモリスイッチを押下するこ
とによって登録するようにしてもよい。

また、前述の実施例においては、本発明をディジタル
・オーディオ・ディスク・プレーヤに適用した場合を例
に説明したが、これに限らず他の装置、例えばディジタ
ル・オーディオ・テープレコーダ等にも適用できること
は勿論である。

〔発明の効果〕

本発明による記録情報再生方式によれば、各プログラ
ム情報の先頭部分を通常の再生よりも早い高速で順次一
定時間再生し、この一定時間の再生中に任意のプログラ
ム情報を選択するようにしたので、各プログラム情報の
内容を一定時間で十分に認識することが出来、しかも各
プログラム情報の選択を短時間で行うことが出来るの
で、プログラム情報の選択機能を低下させることなく、
内容を確認しながら任意のプログラム情報をメモリに登
録することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による記録情報再生方式の一実施例を示
す構成図、 第２図および第３図は第１図の動作を説明するためのフ
ローチャートである。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】記録媒体に記録されている複数のプログラ
   ム情報の中から任意のプログラム情報を選択してメモリ
   に記憶し、上記メモリに記憶したプログラム情報を再生
   する記録情報再生装置において、 上記任意のプログラム情報の選択は、上記記録媒体に記
   録されている全てのプログラム情報の所定部分を順次一
   定時間通常の再生よりも早い高速で再生し、上記高速再
   生中に特定の操作子を操作することによって再生中のプ
   ログラム情報を表すデータを上記メモリに記憶すること
   により行うことを特徴とする記録情報再生方式。