JP2581766Y2 - トラクタのトレーラ連結装置 - Google Patents

トラクタのトレーラ連結装置

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JP2581766Y2 JP1992054735U JP5473592U JP2581766Y2 JP 2581766 Y2 JP2581766 Y2 JP 2581766Y2 JP 1992054735 U JP1992054735 U JP 1992054735U JP 5473592 U JP5473592 U JP 5473592U JP 2581766 Y2 JP2581766 Y2 JP 2581766Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、空港等においてコンテ
ナトレーラやパレットトレーラ等の各種トレーラを牽引
するトラクタに関し、特に、トラクタの車体後部に設け
られて牽引するトレーラを連結するための連結装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、空港では、手荷物、貨物、郵
便物等を積載したコンテナを運搬するためのコンテナト
レーラや貨物等を積み付けたパレット等を運搬するため
のパレットトレーラを牽引するトーイングトラクタが使
用されている。かかるトーイングトラクタの車体後部に
は、上記のような牽引するトレーラを連結するための連
結装置が設けられている。
【0003】かかる連結装置は、トレーラ側の連結片に
形成されたピン孔に抜き差しされる連結ピンと、該連結
ピンを抜き差し動作させるべく上昇・下降操作する操作
手段とを備えた構成であり、その一例として、図3に示
すような構造のものが従来知られている。即ち、トラク
タの車体1の後部にはブラケット2が固定取付される。
このブラケット2には、操作レバー3の一端部が支軸4
を介して回動自由に支承される。
【0004】この操作レバー3の支軸4には、長い第1
のリンク部材5の一端部が固定取付される。第1のリン
ク部材5の他端部には、短い第2のリンク部材6の一端
部が回動自由に連結される。第2のリンク部材6の他端
部には、車体1の後部から張り出す上・下一対のピン保
持片7、8のピン孔7a,8aに上・下スライド自由に
保持され、図示しないトレーラ側の連結片に形成され前
記ピン孔7a,8aと合致するピン孔に抜き差し可能な
連結ピン9の上端部が回動自由に連結される。
【0005】かかる構成の連結装置においては、操作レ
バー3を支軸4を支点として揺動操作することにより、
第1のリンク部材5が揺動動作し、この揺動動作が第2
のリンク部材6を介して連結ピン9の上・下動作を行わ
せ、該連結ピン9をトレーラ側の連結片のピン孔に抜き
差しさせる。図4は従来の連結装置の他の例を示してお
り、トラクタの車体10後部に固定取付されたブラケッ
ト11には、操作レバー12の一端部が支軸13を介し
て回動自由に支承される。この操作レバー12の支軸1
3には、短い第1のリンク部材14の一端部が固定取付
される。第1のリンク部材14の他端部には、長い第2
のリンク部材15の一端部が回動自由に連結される。第
2のリンク部材15の他端部には、第3のリンク部材1
6の一端部が回動自由に支承される。第3のリンク部材
16の回動支軸17には揺動レバー18の一端部が固定
取付される。この揺動レバー18の他端部は、リンク部
材18aを介して車体10の後部から張り出す上・下一
対のピン保持片19,20のピン孔19a,20aに上
・下スライド自由に保持され、図示しないトレーラ側の
連結片に形成され前記ピン孔19a,20aと合致する
ピン孔に抜き差し可能な連結ピン21の上端部が回動自
由に連結される。
【0006】かかる構成の連結装置においては、操作レ
バー12を支軸13を支点として揺動操作することによ
り、第1のリンク部材14が揺動動作し、この揺動動作
が第2のリンク部材15、第3のリンク部材16及び揺
動レバー18を介して連結ピン21の上・下動作を行わ
せ、該連結ピン21をトレーラ側の連結片のピン孔に抜
き差しさせる。
【0007】尚、揺動レバー18には、これを手で持っ
て直接揺動操作させるための手動レバー22が固定取付
されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の連結装置の連結ピンの作動機構にあっては、
次のような問題点があった。即ち、操作レバー3,12
の揺動操作により、各リンク部材からなるリンク機構を
介して連結ピン9,21の動作を行う構造であるから、
連結ピン9,21の作動力の伝達系を短くして該連結ピ
ン9,21のスムーズな動作を可能とするため、操作レ
バー3,12とリンク機構とをできるだけ近くに設ける
必要がある。
【0009】このため、操作レバー3,12は車体後方
に位置せざるを得ず運転席から操作し難いという問題点
がある。又、図3のものでは、リンク機構と操作レバー
3の回転中心が、上昇時の連結ピン9よりも上方位置に
あり、図4のものでは、リンク機構と操作レバー12の
回転中心が、連結ピン21の前方位置にあるため、リン
ク機構や操作レバー3、12の必要占有面積が大きくな
り、装置の設置スペースを広くとる必要がある。
【0010】更に、操作レバー3,12の操作、即ち、
人力による操作であるため、操作力を軽減しようとする
と、どうしても操作レバーを大型化する必要があり、こ
のことからも、上記装置の設置スペースの問題が発生す
る。そこで、本考案は以上のような従来の問題点に鑑
み、トラクタのトレーラ連結装置の連結ピンのトレーラ
側ピン孔に対する抜き差し構造の改良を図り、操作性の
向上、装置の設置スペースの低減等を図り、加えて安全
性の向上等を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本考案のトラ
クタのトレーラ連結装置は、トラクタの車体後部に固定
取付されたブラケットと、該ブラケット上部にその基端
部が略鉛直面内を回動自由となるように連結されて先端
部が車体後部から張り出す第1のリンク部材と、該第1
のリンク部材の車体後部から張り出した先端部に略鉛直
面内を回動自由となるように連結された第2のリンク部
材と、該第2のリンク部材の先端部に回動自由に連結さ
れ、トラクタの車体後部から張り出すピン保持片のピン
孔に上・下スライド自由に保持され、トレーラ側の連結
片に形成され前記ピン孔と合致するピン孔に抜き差し可
能な連結ピンであって、そのピン軸部の先端部周面が円
錐状テーパ面に形成され、かつ先端が略球状に形成され
た連結ピンと、正・逆転可能な電動モータ付きの油圧ポ
ンプからの圧油により作動され、前記第1のリンク部材
及び第2のリンク部材を介して前記連結ピンを上・下動
作させ、連結ピンの下動作時にシリンダ本体内の油圧室
に油を保持して、連結ピンの下動作状態を保持可能な油
圧シリンダ装置であって、シリンダ本体が前記ブラケッ
ト下部で第1のリンク部材連結部位よりも下方位置に略
鉛直面内を回動自由となるように連結され、かつ該シリ
ンダ本体から突出するピストンロッド先端が前記第1の
リンク部材の基端部で前記ブラケットへの連結部位より
も下方位置に略鉛直面内を回動自由となるように連結さ
れた油圧シリンダ装置と、 前記油圧シリンダ装置の前進
ストローク位置と後退ストローク位置を検出するストロ
ーク検出スイッチと、 前記ストローク検出スイッチによ
る油圧シリンダ装置の前進ストローク位置と後退ストロ
ーク位置の検知時に前記電動モータの作動を停止するリ
レー装置と、 前記連結ピン完全下降状態で前記第1のリ
ンク部材の下端と接触可能なリミットスイッチと、 前記
リミットスイッチから前記第1のリンク部材が離れた時
に作動する警報装置と、を含んで構成した。
【0012】
【作用】かかる構成において、油圧シリンダ装置の進退
動作により、第1のリンク部材が回動して上・下動し、
第2のリンク部材を介して連結ピンが上・下動して、ト
レーラ側の連結片に形成されたピン孔に抜き差しされ
る。従って、車室内のスイッチ等の操作で連結装置のピ
ンのトレーラ側連結片のピン孔に対する抜き差しを容易
に行え、装置の占有面積も縮小できる。特に、連結ピン
の下動作状態において、油圧シリンダ装置のシリンダ本
体内の油圧室に油が保持されており、ピストンは後方に
押圧された状態に保持され、連結ピンが押し下げられた
状態が保持され、連結ピンの抜け出しが防止される。
又、連結ピンのピン軸部の先端部周面を円錐状テーパ面
に形成し、先端を略球状に形成したから、連結ピンのピ
ン孔やトレーラ側の連結片のピン孔への挿入をピン孔に
引っ掛かることなくスムーズに行え、例えば、連結ピン
がトレーラ側のピン孔に挿入されず、連結片自体を保持
片と連結ピンとで挟み込んでしまった場合には、ピン軸
先端と連結片とが点接触状態となるから、トラクタがト
レーラ連結が不完全な状態で誤って走り出しても、連結
ピンが容易に連結片から離れ、トレーラの不完全な連結
が解除され、安全性を高めることができる。 更に、連結
ピン完全下降状態で前記第1のリンク部材の下端と接触
可能なリミットスイッチから前記第1のリンク部材が離
れた時に警報装置が作動し、トラクタとトレーラの不完
全な連結や途中で連結が解除されたことを、容易に知見
できるため、より安全性を高めることが可能である。
又、電動モータ付きの油圧ポンプの採用により、トラク
タのエンジン停止時でも油圧ポンプが作動可能であり、
連結ピンの作動を常時行え、特に、ストローク検出スイ
ッチにより、ピストンのストロークで連結ピンの上昇完
了及び下降完了が検知され、電動モータの作動が停止さ
れるから、必要以上に電動モータを作動させることがな
く、電力消費を極力抑えることができる。
【0013】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本考案を詳
述する。図1及び図2において、トラクタの車体後部、
即ち、フレーム後端のクロスメンバ23の上端には、ブ
ラケット24が固定取付されている。このブラケット2
4は、垂直部24aと該垂直部24aから直角方向に張
り出す取付フランジ部24bとを有する略L字形に折曲
形成された一対のブラケット部材24A,24Bから構
成される。一対のブラケット部材24A,24Bは左右
に離間して配設され、その取付フランジ24bが前記ク
ロスメンバ23の上端面にボルトにより固着される。
【0014】上記ブラケット24には、第1のリンク部
材25が回動自由に連結される。この第1のリンク部材
25は、左右一対の略三角形状の板部材25a,25b
と、該一対の板部材25a,25bの上縁部を繋ぐ細長
方形状の板部材25cとから構成されており、上面は下
縁部に対して傾斜される。かかる第1のリンク部材25
の傾斜高部の端部は、前記一対のブラケット部材24
A,24B間に挿入配置され、取付ボルト26を一方の
ブラケット部材24Bから第1のリンク部材25の傾斜
高部の端部、他方のブラケット部材24Aへと貫通し、
該取付ボルト26の他方のブラケット部材24Aからの
突出端部にナット27を嵌合することにより、ブラケッ
ト24に回動自由に連結される。
【0015】このようにブラケット24に連結された第
1のリンク部材25の先端部は、クロスメンバ23後端
面から後方に突出される。上記第1のリンク部材25の
クロスメンバ23後端面から張り出した先端部には、第
2のリンク部材28が回動自由に連結される。この第2
のリンク部材28は、略方形体状に形成され、その一方
の端部は溝28aが形成されて2つ割りに形成される。
【0016】かかる第2のリンク部材28の溝28aの
形成側と反対側の端部は、前記第1のリンク部材25の
先端部の一対の板部材25a,25b間に挿入配置さ
れ、図示しない取付ボルトを一方の板部材25bから第
2のリンク部材28の溝28aの形成側と反対側の端
部、他方の板部材25aへと貫通し、該取付ボルトの他
方の板部材25aからの突出端部にナット29を嵌合す
ることにより、第1のリンク部材25に回動自由に連結
される。
【0017】このように第1のリンク部材25に連結さ
れた第2のリンク部材28の溝28a形成側の端部に
は、連結ピン30が回動自由に連結される。この連結ピ
ン30は、ピン軸部30aと該ピン軸部30aの上端に
形成されたフランジ部30bと該フランジ部30bの上
端面と直角に連接して上方に延びる連結片部30cとか
ら構成される。
【0018】前記ピン軸部30aの先端部周面は円錐状
テーパ面に形成され、先端は略球状に形成される。かか
る連結ピン30の連結片部30cは、前記第2のリンク
部材28の端部の溝28a内側に挿入配置され、支持ピ
ン31を第2のリンク部材28の端部と連結片部30c
とに嵌入することにより、第2のリンク部材28に回動
自由に連結される。
【0019】前記クロスメンバ23後端面には、3つの
ピン保持片32A,32B,32Cが固定取付されてい
る。これらのピン保持片32A,32B,32Cは、先
端が円弧状に形成された略三角形状に形成され、円形の
ピン孔32aが貫通形成される。かかる3つのピン保持
片32A,32B,32Cは、クロスメンバ23後端面
に固定取付された取付板33の板面の上部と中部と下部
に溶接により固着される。
【0020】そして、前記連結ピン30はピン保持片3
2A,32B,32Cのピン孔32aに上・下スライド
自由に保持され、図示しないトレーラ側の連結片に形成
され前記ピン孔32aと合致するピン孔に抜き差し可能
とされる。尚、前記トレーラ側の連結片は、その取付高
さに応じて、上部ピン保持片32Aと中部ピン保持片3
2Bの間と、中部ピン保持片32Bと下部ピン保持片3
2Cの間とに選択的に挿入され、トレーラ側の連結片の
ピン孔がピン保持片32A,32B,32Cのピン孔3
2aと合致される。
【0021】一方、第1のリンク部材25及び第2のリ
ンク部材28を介して連結ピン30を上・下動作させる
流体シリンダ装置としての油圧シリンダ装置34が設け
られている。この油圧シリンダ装置34は、シリンダ本
体34Aと、該シリンダ本体34A内に摺動可能に配設
された図示しないピストンに連結されてシリンダ本体3
4A先端から突出するピストンロッド34Bとを含んで
構成される。ピストンロッド34B先端部にはクレビス
35が連結される。
【0022】かかる油圧シリンダ装置34のシリンダ本
体34A先端部は前記ブラケット24の第1のリンク部
材25連結部位よりも下部位に回動自由に連結され、か
つピストンロッド34B先端部のクレビス35は前記第
1のリンク部材25に回動自由に連結される。即ち、シ
リンダ本体34A先端部は、一対のブラケット部材24
A,24B間に挿入配置され、支持ピン47を一方のブ
ラケット部材24Bからシリンダ本体34A先端部、他
方のブラケット部材24Aへと貫通することにより、ブ
ラケット24に回動自由に連結される。
【0023】ピストンロッド34B先端部のクレビス3
5は、第1のリンク部材25の一対の板部材25a,2
5b間に挿入配置され、図示しない取付ボルトを一方の
板部材25bからシリンダ本体34A先端部、他方の板
部材25aへと貫通し、該取付ボルトの他方の板部材2
5aからの突出端部にナット36を嵌合することによ
り、第1のリンク部材25に回動自由に連結される。
【0024】以上のように、ブラケット24と第1のリ
ンク部材25とに連結された油圧シリンダ装置34の作
動装置の構成は図1に示すようである。即ち、油圧シリ
ンダ装置34は、正・逆転可能な電動モータ37付きの
油圧ポンプ38からの圧油により作動される。油圧ポン
プ38から導かれる2本の油圧パイプ39A,39Bは
夫々シリンダ本体34A内のピストンにより仕切られた
後端側と先端側の2つの油圧室(図示せず)に連通接続
される。
【0025】従って、電動モータ37を正転すると、油
圧ポンプ38からの油圧から一方の油圧パイプ39Bを
介して後端側の油圧室に供給されピストンが前方に押さ
れてピストンロッド34Bが前進し、電動モータ37を
逆転すると、油圧ポンプ38からの油圧から他方の油圧
パイプ39Aを介して前端側の油圧室に供給されピスト
ンが後方に押されてピストンロッド34Bが後退する。
【0026】前記電動モータ37の駆動回路は次のよう
に構成される。バッテリ電源39には正・逆転切換スイ
ッチ40が接続される。この切換スイッチ40は、バッ
テリ電源39に接続されるスイッチ片40aと該スイッ
チ片40aが選択的に接続される正転切換側スイッチ端
子40bと逆転切換側スイッチ端子40cとから構成さ
れる。正転切換側スイッチ端子40bは第1リレー装置
41のリレースイッチ片41aにより接断される常時接
続のリレー接点41bを介してを介して電動モータ37
に接続され、逆転切換側スイッチ端子40cは第2リレ
ー装置42のリレースイッチ片42aにより接断される
常時接続のリレー接点42bを介して電動モータ37に
接続される。
【0027】第1リレー装置41のリレースイッチ片4
1aを作動する励磁コイル41cは、油圧シリンダ装置
34のシリンダ本体34Aに設けられたピストンの前進
ストローク位置を検出するストローク検出スイッチ43
を介して電源バッテリ39に接続される。第2リレー装
置42のリレースイッチ片42aを作動する励磁コイル
42cは、前記ピストンの後退ストローク位置を検出す
るストローク検出スイッチ44を介して電源バッテリ3
9に接続される。
【0028】上記ストローク検出スイッチ43,44
は、磁気センサ式であり、油圧シリンダ装置34のシリ
ンダ本体34A内を摺動するピストンの外周面に装着さ
れたマグネットが近接することによりONとなるもので
ある。次に、かかる構成のトラクタのトレーラ連結装置
の作用について説明する。連結ピン30は下降状態の時
には、3つのピン保持片32A,32B,32C夫々の
ピン孔32aを貫通し、上部ピン保持片32Aと中部ピ
ン保持片32Bの間と、中部ピン保持片32Bと下部ピ
ン保持片32Cの間とに選択的に挿入されたトレーラ側
の連結片のピン孔に差し込まれる。この状態では、トラ
クタにトレーラが連結される。
【0029】かかる連結ピン30の下降状態から上昇さ
せるには、正・逆転スイッチ40を正転側に切り換え
る。第1リレー装置41はONとなっており、これによ
り、バッテリ電源39から電動モータ37に通電がなさ
れ、油圧ポンプ38が駆動される。油圧ポンプ38の駆
動により、油圧パイプ39Bから油が後端側の油圧室に
圧送され、ピストンが前方に押圧されて、ピストンロッ
ド34Bが前進動作される。ピストンロッド34Bの前
進動作によって、第1のリンク部材25を前方に移動し
ようとする力が作用するが、該第1のリンク部材25は
ブラケット24に連結されているため、第1のリンク部
材25には、ブラケット24による回動支承部を中心と
する回転力が付与され上方向に回動する。
【0030】このように、第1のリンク部材25が上方
向に回動することにより、連結ピン30には第2のリン
ク部材28を介して上方向の引張力が作用し、該連結ピ
ン30は上方向に引上げられる。上記のように連結ピン
30が上方向に引上げられた状態において、油圧シリン
ダ装置34のシリンダ本体34A内を摺動するピストン
のマグネットがストローク検出スイッチ43に近接する
ことにより、該スイッチ43がONされる。スイッチ4
3のON動作により、リレー装置41の励磁コイル41
cにバッテリ電源39から通電がなされて励磁される結
果、リレースイッチ片41aがリレー接点41bから離
れ、バッテリ電源39から電動モータ37への通電が解
かれ、該電動モータ37の作動が停止される。この状態
では、油圧シリンダ装置34のシリンダ本体34A内の
後端側の油圧室に油が保持されており、ピストンは前方
に押圧された状態に保持され、連結ピン30が上方向に
引上げられた状態が保持される。
【0031】かかる連結ピン30の上昇状態から下降さ
せるには、正・逆転スイッチ40を逆転側に切り換え
る。第2リレー装置42はONとなっており、これによ
り、バッテリ電源39から電動モータ37に通電がなさ
れ、油圧ポンプ38が駆動される。油圧ポンプ38の駆
動により、油圧パイプ39Aから油が前端側ピストン室
に圧送され、ピストンが後方に押圧されて、ピストンロ
ッド34Bが後退動作される。ピストンロッド34Bの
後退動作によって、第1のリンク部材25は下方向に回
動する。
【0032】このように、第1のリンク部材25が下方
向に回動することにより、連結ピン30には第2のリン
ク部材28を介して下方向の押付力が作用し、該連結ピ
ン30は下方向に押し下げられる。従って、連結ピン3
0は3つのピン保持片32A,32B,32C夫々のピ
ン孔32aを貫通し、トレーラ側の連結片のピン孔に差
し込まれる。この状態では、トラクタとトレーラとの連
結が行われる。
【0033】上記のように連結ピン30が押し下げられ
た状態において、油圧シリンダ装置34のシリンダ本体
34A内を摺動するピストンのマグネットがストローク
検出スイッチ44に近接することにより、該スイッチ4
4がONされる。スイッチ44のON動作により、リレ
ー装置42の励磁コイル42cにバッテリ電源39から
通電がなされて励磁される結果、リレースイッチ片42
aがリレー接点42bから離れ、バッテリ電源39から
電動モータ37への通電が解かれ、該電動モータ37の
作動が停止される。この状態では、油圧シリンダ装置3
4のシリンダ本体34A内の前端側油圧室に油が保持さ
れており、ピストンは後方に押圧された状態に保持さ
れ、連結ピン30が押し下げられた状態が保持される。
【0034】以上の構成のトラクタのトレーラ連結装置
によると、油圧シリンダ装置34の作動により、各リン
ク部材からなるリンク機構を介して連結ピン30の動作
を行う構造であるから、従来装置のような操作レバーが
不要となり、前記油圧シリンダ装置34の電動モータ3
7の作動を制御するスイッチ40の運転席からの操作に
より、連結ピン30を簡単かつスムーズに抜き差しで
き、操作力も不要で、操作性に優れている。
【0035】又、操作レバーがなく、リンク機構がある
だけであり、操作レバーの大型化も不要なため、各構成
部品の必要占有面積を小さくでき、装置の設置スペース
を削減することができる。更に、上記実施例によると、
連結ピン30のピン軸部30aの先端部周面を円錐状テ
ーパ面に形成し、先端を略球状に形成したから、連結ピ
ン30のピン孔32aやトレーラ側の連結片のピン孔へ
の挿入をピン孔に引っ掛かることなくスムーズに行え、
例えば、連結ピン30がトレーラ側のピン孔に挿入され
ず、連結片自体を保持片32A,32B,32Cと連結
ピン30とで挟み込んでしまった場合には、ピン軸30
a先端と連結片とが点接触状態となるから、トラクタが
トレーラ連結が不完全な状態で誤って走り出しても、連
結ピン30が容易に連結片から離れ、トレーラの不完全
な連結が解除され、安全性を高めることができる。
【0036】尚、図1に示すように、クロスメンバ23
の上面のブラケット24固定部近傍に連結ピン30完全
下降状態で第1のリンク部材25の下端と接触可能なリ
ミットスイッチ46を設け、該リミットスイッチ46か
ら第1のリンク部材25が離れた時にブザー或いはウォ
ーニングランプ等の警報装置45が作用するように構成
しても良く、この構成にすれば、トラクタとトレーラの
不完全な連結や途中で連結が解除されたことを、容易に
知見できるため、より安全性を高めることが可能であ
る。
【0037】又、本実施例においては、油圧シリンダ装
置34の前進ストローク位置と後退ストローク位置を検
出するストローク検出スイッチ43,44を設け、ピス
トンのストロークで連結ピン30の上昇完了及び下降完
了を検知して、電動モータ37の作動を停止するように
したから、必要以上に電動モータ37を作動させること
がなく、電力消費を極力抑えることができる。
【0038】又、電動モータ37付きの油圧ポンプ38
の採用した結果、トラクタのエンジン停止時でも油圧ポ
ンプ38が作動可能であり、連結ピン30の作動を常時
行えるという利点がある。
【0039】以上のように、特定の実施例を参照して本
考案を説明したが、本考案はこれに限定されるものでは
なく、当該技術分野における熟練者等により、本考案に
添付された実用新案登録請求の範囲から逸脱することな
く、種々の変更及び修正が可能であるとの点に留意すべ
きである。
【0040】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のトラクタ
のトレーラ連結装置によれば、トラクタの車体後部に固
定取付されたブラケットに連結されたリンク機構を流体
シリンダ装置で回動させて、該リンク機構に連結された
連結ピンをトレーラ側の連結片に形成されたピン孔に抜
き差し動作させるようにしたから、スイッチ等の運転席
からの操作により、連結ピンを簡単かつスムーズに抜き
差しでき、操作力も不要で、操作性に優れていると共
に、操作レバーがなく、リンク機構があるだけであり、
操作レバーの大型化も不要なため、各構成部品の必要占
有面積を小さくでき、装置の設置スペースを削減するこ
とができるという利点がある。 そして、本願考案は次の
特出した利点がある。 連結ピンの下動作状態において、
油圧シリンダ装置のシリンダ本体内の油圧室に油が保持
されており、ピストンは後方に押圧された状態に保持さ
れ、連結ピンが押し下げられた状態が保持され、連結ピ
ンの抜け出しが防止され、安全性の向上を図ることがで
き、又、連結ピンのピン軸部の先端部周面を円錐状テー
パ面に形成し、先端を略球状に形成したから、連結ピン
のピン孔やトレーラ側の連結片のピン孔への挿入をピン
孔に引っ掛かることなくスムーズに行え、安全性を高め
ることができ、更に、トラクタとトレーラの不完全な連
結や途中で連結が解除されたことを、容易に知見できる
ため、より安全性を高めることが可能である。 又、電動
モータ付きの油圧ポンプの採用により、トラクタのエン
ジン停止時でも油圧ポンプが作動可能であり、連結ピン
の作動を常時行え、特に、ストローク検出スイッチによ
り、ピストンのストロークで連結ピンの上昇完了及び下
降完了が検知され、電動モータの作動が停止されるか
ら、必要以上に電動モータを作動させることがなく、電
力消費を極力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るトラクタのトレーラ連結装置の
一実施例を示す側面図
【図2】 同上実施例の斜視図
【図3】 従来の連結装置の一例を示す側面図
【図4】 従来の連結装置の他例を示す側面図
【符号の説明】
23 クロスメンバ 24 ブラケット 25 第1のリンク部材 28 第2のリンク部材 30 連結ピン 32A ピン保持片 32B ピン保持片 32C ピン保持片 32a ピン孔 34 油圧シリンダ装置 34A シリンダ本体 34B ピストンロッド 37 電動モータ 38 油圧ポンプ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタの車体後部に固定取付されたブ
    ラケットと、 該ブラケット上部にその基端部が略鉛直面内を回動自由
    となるように連結されて先端部が車体後部から張り出す
    第1のリンク部材と、 該第1のリンク部材の車体後部から張り出した先端部に
    略鉛直面内を回動自由となるように連結された第2のリ
    ンク部材と、 該第2のリンク部材の先端部に回動自由に連結され、ト
    ラクタの車体後部から張り出すピン保持片のピン孔に上
    ・下スライド自由に保持され、トレーラ側の連結片に形
    成され前記ピン孔と合致するピン孔に抜き差し可能な連
    結ピンであって、そのピン軸部の先端部周面が円錐状テ
    ーパ面に形成され、かつ先端が略球状に形成された連結
    ピンと、正・逆転可能な電動モータ付きの油圧ポンプからの圧油
    により作動され、 前記第1のリンク部材及び第2のリン
    ク部材を介して前記連結ピンを上・下動作させ、連結ピ
    ンの下動作時にシリンダ本体内の油圧室に油を保持し
    て、連結ピンの下動作状態を保持可能な油圧シリンダ装
    であって、シリンダ本体が前記ブラケット下部で第1
    のリンク部材連結部位よりも下方位置に略鉛直面内を回
    動自由となるように連結され、かつ該シリンダ本体から
    突出するピストンロッド先端が前記第1のリンク部材
    基端部で前記ブラケットへの連結部位よりも下方位置に
    略鉛直面内を回動自由となるように連結された油圧シリ
    ンダ装置と、 前記油圧シリンダ装置の前進ストローク位置と後退スト
    ローク位置を検出するストローク検出スイッチと、 前記ストローク検出スイッチによる油圧シリンダ装置の
    前進ストローク位置と後退ストローク位置の検知時に前
    記電動モータの作動を停止するリレー装置と、 前記連結ピン完全下降状態で前記第1のリンク部材の下
    端と接触可能なリミットスイッチと、 前記リミットスイッチから前記第1のリンク部材が離れ
    た時に作動する警報装置と、 を含んで構成したことを特徴とするトラクタのトレーラ
    連結装置。
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