JP2580859B2 - Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法 - Google Patents
Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法Info
- Publication number
- JP2580859B2 JP2580859B2 JP2239568A JP23956890A JP2580859B2 JP 2580859 B2 JP2580859 B2 JP 2580859B2 JP 2239568 A JP2239568 A JP 2239568A JP 23956890 A JP23956890 A JP 23956890A JP 2580859 B2 JP2580859 B2 JP 2580859B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- producing
- ultra
- based superconducting
- superconducting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 229910015901 Bi-Sr-Ca-Cu-O Inorganic materials 0.000 title claims description 22
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 13
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 16
- 239000002887 superconductor Substances 0.000 claims description 11
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims description 9
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims description 8
- 230000001590 oxidative effect Effects 0.000 claims description 6
- 239000000126 substance Substances 0.000 claims description 4
- 239000010408 film Substances 0.000 description 54
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 25
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 14
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 8
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 7
- 230000008021 deposition Effects 0.000 description 7
- 238000005229 chemical vapour deposition Methods 0.000 description 5
- 238000005240 physical vapour deposition Methods 0.000 description 5
- 125000002524 organometallic group Chemical group 0.000 description 4
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 4
- 239000003446 ligand Substances 0.000 description 3
- YRKCREAYFQTBPV-UHFFFAOYSA-N acetylacetone Chemical compound CC(=O)CC(C)=O YRKCREAYFQTBPV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 125000000217 alkyl group Chemical group 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 2
- ZSWFCLXCOIISFI-UHFFFAOYSA-N cyclopentadiene Chemical compound C1C=CC=C1 ZSWFCLXCOIISFI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- YRAJNWYBUCUFBD-UHFFFAOYSA-N 2,2,6,6-tetramethylheptane-3,5-dione Chemical compound CC(C)(C)C(=O)CC(=O)C(C)(C)C YRAJNWYBUCUFBD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910002367 SrTiO Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000002441 X-ray diffraction Methods 0.000 description 1
- CUJRVFIICFDLGR-UHFFFAOYSA-N acetylacetonate Chemical compound CC(=O)[CH-]C(C)=O CUJRVFIICFDLGR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 1
- 125000003118 aryl group Chemical group 0.000 description 1
- 239000012159 carrier gas Substances 0.000 description 1
- 150000004696 coordination complex Chemical class 0.000 description 1
- ZKXWKVVCCTZOLD-FDGPNNRMSA-N copper;(z)-4-hydroxypent-3-en-2-one Chemical compound [Cu].C\C(O)=C\C(C)=O.C\C(O)=C\C(C)=O ZKXWKVVCCTZOLD-FDGPNNRMSA-N 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 125000001495 ethyl group Chemical group [H]C([H])([H])C([H])([H])* 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 125000006343 heptafluoro propyl group Chemical group 0.000 description 1
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 1
- 238000002955 isolation Methods 0.000 description 1
- 125000002496 methyl group Chemical group [H]C([H])([H])* 0.000 description 1
- 125000006340 pentafluoro ethyl group Chemical group FC(F)(F)C(F)(F)* 0.000 description 1
- 125000001997 phenyl group Chemical group [H]C1=C([H])C([H])=C(*)C([H])=C1[H] 0.000 description 1
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
- 238000003786 synthesis reaction Methods 0.000 description 1
- 125000002023 trifluoromethyl group Chemical group FC(F)(F)* 0.000 description 1
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜の製造方
法に係り、特に、超薄膜の超電導体であって、接合界面
利用デバイス等として極めて有用なBi−Sr−Ca−Cu−O
系超電導超薄膜の製造方法に関する。
法に係り、特に、超薄膜の超電導体であって、接合界面
利用デバイス等として極めて有用なBi−Sr−Ca−Cu−O
系超電導超薄膜の製造方法に関する。
[従来の技術] 酸化物系超電導薄膜は、超電導臨界温度(Tc)が高
く、トランジスタ、ジョセフソン接合デバイス等の電子
デバイスへの応用が期待されている。しかして、このよ
うな超電導体の超薄膜が得られれば、これらは接合界面
利用デバイス等へ広く利用することができると言われて
いる。
く、トランジスタ、ジョセフソン接合デバイス等の電子
デバイスへの応用が期待されている。しかして、このよ
うな超電導体の超薄膜が得られれば、これらは接合界面
利用デバイス等へ広く利用することができると言われて
いる。
従来、薄膜を製造する方法としては、物理的気相堆積
法(PVD法)及び化学的気相堆積法(CVD法)が知られて
いる。これらのうち、PVD法では成膜速度の下限が比較
的CVD法における下限より大きく、PVD法で速度を小さく
すると成膜速度及び成膜組成が一定せず、小さな成膜速
度で製造可能と考えられる超薄膜を得ることが困難であ
る。(Applied Physics Letters,1988年,第53巻、No.
7,第624頁) 一般にCVD法では、原料化合物の飽和蒸気を、ある温
度範囲内では安定に保つことができる。また、この蒸気
と酸化性ガスが、基板上で反応して膜を形成する以前で
は、これらは互いに分離されているので、基板上におい
てのみ必要な反応をおこなわせることができる。(Jour
nal Applied Physics,1990年、第67巻,No.3,第1562頁)
この点、原料ガスと酸化性ガスとの反応の制御が困難で
あり、系内の原料ガス蒸気濃度自体が不安定であるPVD
法よりも優れている。
法(PVD法)及び化学的気相堆積法(CVD法)が知られて
いる。これらのうち、PVD法では成膜速度の下限が比較
的CVD法における下限より大きく、PVD法で速度を小さく
すると成膜速度及び成膜組成が一定せず、小さな成膜速
度で製造可能と考えられる超薄膜を得ることが困難であ
る。(Applied Physics Letters,1988年,第53巻、No.
7,第624頁) 一般にCVD法では、原料化合物の飽和蒸気を、ある温
度範囲内では安定に保つことができる。また、この蒸気
と酸化性ガスが、基板上で反応して膜を形成する以前で
は、これらは互いに分離されているので、基板上におい
てのみ必要な反応をおこなわせることができる。(Jour
nal Applied Physics,1990年、第67巻,No.3,第1562頁)
この点、原料ガスと酸化性ガスとの反応の制御が困難で
あり、系内の原料ガス蒸気濃度自体が不安定であるPVD
法よりも優れている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来においては製造された酸化物系超電導体
の超薄膜の膜厚はせいぜい単位結晶格子で6〜7層(約
20nm)であり、また再現性ある製造方法が確立されてい
ない。従って満足すべき性能を有する接合デバイスが実
現されていない。界面接合デバイスとして超電導膜を利
用する場合、その膜厚はより薄いことが好ましく、単位
結晶格子で5層(約15nm)以下の超薄膜の製造法を確立
することが望まれている。
の超薄膜の膜厚はせいぜい単位結晶格子で6〜7層(約
20nm)であり、また再現性ある製造方法が確立されてい
ない。従って満足すべき性能を有する接合デバイスが実
現されていない。界面接合デバイスとして超電導膜を利
用する場合、その膜厚はより薄いことが好ましく、単位
結晶格子で5層(約15nm)以下の超薄膜の製造法を確立
することが望まれている。
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであ
り、超薄膜のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導体の製造方法
を提供することを目的とする。
り、超薄膜のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導体の製造方法
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜の
製造方法は、化学的気相法により、酸化性ガス雰囲気
下、成膜速度1.0nm/min以下で成膜することにより、膜
厚が15nm以下のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製
造することを特徴とする。
製造方法は、化学的気相法により、酸化性ガス雰囲気
下、成膜速度1.0nm/min以下で成膜することにより、膜
厚が15nm以下のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製
造することを特徴とする。
請求項(2)のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜の
製造方法は、請求項(1)の方法において、成膜速度V
(nm/min)と膜厚T(nm)との比V/Tが0.1以下であるこ
とを特徴とする。
製造方法は、請求項(1)の方法において、成膜速度V
(nm/min)と膜厚T(nm)との比V/Tが0.1以下であるこ
とを特徴とする。
請求項(3)のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜の
製造方法は、請求項(1)又は(2)の方法において、
成膜速度0.3nm/min以下で成膜することを特徴とする。
製造方法は、請求項(1)又は(2)の方法において、
成膜速度0.3nm/min以下で成膜することを特徴とする。
請求項(4)のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜の
製造方法は、請求項(3)の方法において、膜厚が単位
結晶格子長のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製造
することを特徴とする。
製造方法は、請求項(3)の方法において、膜厚が単位
結晶格子長のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製造
することを特徴とする。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で製造されるBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄
膜を構成するBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導体としては、
例えば、 Bi2Sr2Ca1Cu2Ox Bi2Sr2Ca2Cu3Oy 等の化学組成を有するものが挙げられる。また、Tc(臨
界温度)を向上させるために、上記組成に更にPbが一部
含まれたものであっても良い。
膜を構成するBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導体としては、
例えば、 Bi2Sr2Ca1Cu2Ox Bi2Sr2Ca2Cu3Oy 等の化学組成を有するものが挙げられる。また、Tc(臨
界温度)を向上させるために、上記組成に更にPbが一部
含まれたものであっても良い。
本発明で製造されるBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄
膜は、その膜厚が15nm以下のものであるが、膜厚は特に
超電導体の単位結晶格子長であることが好ましい。な
お、単位結晶格子長は超電導体の化学組成によって異な
るが、一般には3〜4nmである。
膜は、その膜厚が15nm以下のものであるが、膜厚は特に
超電導体の単位結晶格子長であることが好ましい。な
お、単位結晶格子長は超電導体の化学組成によって異な
るが、一般には3〜4nmである。
このような本発明の方法で得られるBi−Sr−Ca−Cu−
O系超電導超薄膜は、一般にTcが60〜100Kの高特性超電
導体である。
O系超電導超薄膜は、一般にTcが60〜100Kの高特性超電
導体である。
なお、本発明で製造される超電導超薄膜は、X線回折
分析によってその結晶型を知ることができ、超薄膜の厚
みはICP分析及び断面SEM観察によって決定することがで
きる。
分析によってその結晶型を知ることができ、超薄膜の厚
みはICP分析及び断面SEM観察によって決定することがで
きる。
本発明の方法で用いる原料ガスとしては、Bi,Sr,Ca,C
u等の各々の有機金属錯体が挙げられる。
u等の各々の有機金属錯体が挙げられる。
有機金属錯体の有機部分、即ち、錯体の配位子として
は、アセチルアセトン(以下、「acac」と略記)、ジピ
バロイルメタン(以下、「DPM」と略記)、シクロペン
タジエン、その他下記構造式で示される化合物が挙げら
れる。
は、アセチルアセトン(以下、「acac」と略記)、ジピ
バロイルメタン(以下、「DPM」と略記)、シクロペン
タジエン、その他下記構造式で示される化合物が挙げら
れる。
これらの配位子を用いた場合には、金属錯体の合成及
び単離が容易であり、有機金属錯体自体の蒸気圧が低い
ため、原料ガスの調製に極めて有利である。その他、配
位子としては、フェニル基(以下、「ph」と略記)、メ
チル基(以下、「Me」と略記)、エチル基(以下、「E
t」と略記)等のアルキル基、アリール基も適用可能で
ある。なお、上記構造式中Rで示されるフッ素化低級ア
ルキル基としては、具体的にはトリフルオロメチル基、
ペンタフルオロエチル基(以下、「PPM」と略記)、ヘ
プタフルオロプロピル基等が挙げられる。
び単離が容易であり、有機金属錯体自体の蒸気圧が低い
ため、原料ガスの調製に極めて有利である。その他、配
位子としては、フェニル基(以下、「ph」と略記)、メ
チル基(以下、「Me」と略記)、エチル基(以下、「E
t」と略記)等のアルキル基、アリール基も適用可能で
ある。なお、上記構造式中Rで示されるフッ素化低級ア
ルキル基としては、具体的にはトリフルオロメチル基、
ペンタフルオロエチル基(以下、「PPM」と略記)、ヘ
プタフルオロプロピル基等が挙げられる。
原料ガスとして用いられる具体的な有機金属錯体とし
ては、次のものを挙げることができる。
ては、次のものを挙げることができる。
Bi(ph)3,Bi(DPM)3, BiMe3,BiEt3,Biアルコラート, Sr(DPM)2,Sr(PPM)2, Ca(DPM)2,Ca(PPM)2, Cu(DPM)2,Cu(PPM)2, Cu(acac)2, 本発明で原料ガスを反応器に供給するのに用いられる
キャリヤーガスとしては、Ar,He,Ne等の不活性ガス、そ
の他N2等が挙げられる。
キャリヤーガスとしては、Ar,He,Ne等の不活性ガス、そ
の他N2等が挙げられる。
また、本発明で用いられる酸化性ガスとしては、O2,O
3,Air,N2O,NO2等が挙げられる。これらの酸化性ガスの
全ガス中の分圧は、0.01〜760torr、特に1〜10torrと
するのが好ましい。
3,Air,N2O,NO2等が挙げられる。これらの酸化性ガスの
全ガス中の分圧は、0.01〜760torr、特に1〜10torrと
するのが好ましい。
本発明において、成膜に用いる基板としては、特に制
限はないが、通常の場合、MgO,YSZ,SrTiO3等の基板を好
ましく用いることができる。しかして、これらの基板温
度は600〜900℃、特に700〜850℃で成膜するのが好まし
い。
限はないが、通常の場合、MgO,YSZ,SrTiO3等の基板を好
ましく用いることができる。しかして、これらの基板温
度は600〜900℃、特に700〜850℃で成膜するのが好まし
い。
本発明の方法において、成膜速度は1.0nm/min以下、
好ましくは0.3nm/min以下とする。成膜速度が1.0nm/min
を超えると、基板上に島状に膜が形成するため、超電導
特性を有する膜とするためには、成膜時間を長くして15
nmを超える膜厚にしなければならず、従って、超電導特
性に優れかつ、膜厚15nm以下の超薄膜を製造することが
できない。これに対して、1.0nm/min以下の成膜速度で
あると、成膜の初期から基板上には均一な超薄膜が形成
され、時間とともに所望する膜厚の高特性超電導超薄膜
を得ることができる。特に、0.3nm/min以下の成膜速度
であれば、短時間の堆積によって、膜厚が単位結晶格子
長(3〜4nm)の超薄膜を製造することができる。
好ましくは0.3nm/min以下とする。成膜速度が1.0nm/min
を超えると、基板上に島状に膜が形成するため、超電導
特性を有する膜とするためには、成膜時間を長くして15
nmを超える膜厚にしなければならず、従って、超電導特
性に優れかつ、膜厚15nm以下の超薄膜を製造することが
できない。これに対して、1.0nm/min以下の成膜速度で
あると、成膜の初期から基板上には均一な超薄膜が形成
され、時間とともに所望する膜厚の高特性超電導超薄膜
を得ることができる。特に、0.3nm/min以下の成膜速度
であれば、短時間の堆積によって、膜厚が単位結晶格子
長(3〜4nm)の超薄膜を製造することができる。
この成膜速度は、成膜する超電導超薄膜の膜厚が薄い
程遅くするのが好ましく、成膜速度V(nm/min)と膜厚
T(nm)との比V/Tは0.1以下とするのが特に好ましい。
程遅くするのが好ましく、成膜速度V(nm/min)と膜厚
T(nm)との比V/Tは0.1以下とするのが特に好ましい。
なお、上記条件下で成膜すれば優れた超電導超薄膜を
製造することができるが、特に形成された超薄膜の膜特
性及び超電導特性が共に優れたものを得るには、なるべ
く成膜速度を小さくして超薄膜を製造することが望まし
い。
製造することができるが、特に形成された超薄膜の膜特
性及び超電導特性が共に優れたものを得るには、なるべ
く成膜速度を小さくして超薄膜を製造することが望まし
い。
[作用] 成膜速度を1.0nm/min以下と遅くすることにより、精
密成膜がなされ、均一で超電導特性に優れた膜厚15nm以
下の超薄膜を形成することが可能とされる。本発明で製
造されるBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜は、十分に
膜厚が薄くしかも優れた超電導特性を有するため、接合
界面利用デバイスとして極めて有用である。
密成膜がなされ、均一で超電導特性に優れた膜厚15nm以
下の超薄膜を形成することが可能とされる。本発明で製
造されるBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜は、十分に
膜厚が薄くしかも優れた超電導特性を有するため、接合
界面利用デバイスとして極めて有用である。
特に、請求項(2)の方法に従って、V/T≦0.1で成膜
することにより、より一層確実な成膜を行なえる。ま
た、請求項(3),(4)の方法によれば、膜厚が最も
薄いBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製造すること
ができる。
することにより、より一層確実な成膜を行なえる。ま
た、請求項(3),(4)の方法によれば、膜厚が最も
薄いBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製造すること
ができる。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体
的に説明する。なお、以下において、ガス流量はcc/min
を1atm,25℃に換算した値sccmで示す。
的に説明する。なお、以下において、ガス流量はcc/min
を1atm,25℃に換算した値sccmで示す。
実施例1 原料ガスとして下記第1表のものを用い、第2表に示
す基板及び成膜条件でBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄
膜の製造を行なった。
す基板及び成膜条件でBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄
膜の製造を行なった。
その結果、約11分の成膜で約3.1nm厚さの膜を形成す
ることができた。得られたBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導
超薄膜の物性は下記の通りであった。
ることができた。得られたBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導
超薄膜の物性は下記の通りであった。
XRDスペクトル: (002),(008),(0010),(0012),(0016)の面
指数に対応するピークあり。C軸に配向した結晶膜。
指数に対応するピークあり。C軸に配向した結晶膜。
化学組成: Bi2Sr2Ca1Cu2Ox 臨海温度:65K 実施例2〜12,比較例1〜3 成膜速度を第3表に示す値とし、成膜時間(膜厚に比
例)を変えて、第3表に示す膜厚となるように成膜を行
なったこと以外は、実施例1と同様に行なった。得られ
た膜の特性を下記基準で評価し、結果を実施例1の結果
と共に第3表に示した。
例)を変えて、第3表に示す膜厚となるように成膜を行
なったこと以外は、実施例1と同様に行なった。得られ
た膜の特性を下記基準で評価し、結果を実施例1の結果
と共に第3表に示した。
評価基準 ○…結晶性良好なBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜が
得られた。
得られた。
△…○よりも若干劣るが実用可。
×…電気抵抗がゼロにならなかった。
第3表より、本発明によれば高特性Bi−Sr−Ca−Cu−
O系超電導超薄膜が得られることが明らかである。
O系超電導超薄膜が得られることが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、請求項(1)のBi−Sr−Ca−Cu−
O系超電導超薄膜の製造方法によれば、接合界面利用デ
バイスとして極めて有用な超薄膜の超電導体を容易に製
造することができる。
O系超電導超薄膜の製造方法によれば、接合界面利用デ
バイスとして極めて有用な超薄膜の超電導体を容易に製
造することができる。
特に、請求項(2)のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超
薄膜によれば、極超薄膜で高特性のBi−Sr−Ca−Cu−O
系超電導超薄膜を製造することが可能とされる。
薄膜によれば、極超薄膜で高特性のBi−Sr−Ca−Cu−O
系超電導超薄膜を製造することが可能とされる。
とりわけ、請求項(3),(4)のBi−Sr−Ca−Cu−
O系超電導超薄膜の製造方法によれば、著しく超薄膜の
超電導体が提供される。
O系超電導超薄膜の製造方法によれば、著しく超薄膜の
超電導体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 政次 東京都江東区東雲1丁目14番3号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 塩原 融 東京都江東区東雲1丁目14番3号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 田中 昭二 東京都江東区東雲1丁目14番3号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (56)参考文献 特開 平2−194569(JP,A) 特開 昭64−24319(JP,A) 特開 平2−149495(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】化学的気相法により、酸化性ガス雰囲気
下、成膜速度1.0nm/min以下で成膜することにより、膜
厚が15nm以下のBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超薄膜を製
造することを特徴とするBi−Sr−Ca−Cu−O系超電導超
薄膜の製造方法。 - 【請求項2】成膜速度V(nm/min)と膜厚T(nm)との
比V/Tが0.1以下であることを特徴とする請求項(1)に
記載の方法。 - 【請求項3】成膜速度0.3nm/min以下で成膜することを
特徴とする請求項(1)又は(2)に記載の方法。 - 【請求項4】膜厚が単位結晶格子長のBi−Sr−Ca−Cu−
O系超電導超薄膜を製造することを特徴とする請求項
(3)に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2239568A JP2580859B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2239568A JP2580859B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04119923A JPH04119923A (ja) | 1992-04-21 |
JP2580859B2 true JP2580859B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=17046737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2239568A Expired - Lifetime JP2580859B2 (ja) | 1990-09-10 | 1990-09-10 | Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2580859B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6424319A (en) * | 1987-07-21 | 1989-01-26 | Oki Electric Ind Co Ltd | Formation of superconductor thin film |
JP2524827B2 (ja) * | 1988-11-29 | 1996-08-14 | 財団法人生産開発科学研究所 | 積層薄膜体及びその製造法 |
JPH02194569A (ja) * | 1989-01-24 | 1990-08-01 | Fujitsu Ltd | 酸化物超伝導薄膜の作製方法と超伝導素子 |
-
1990
- 1990-09-10 JP JP2239568A patent/JP2580859B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04119923A (ja) | 1992-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2965812B2 (ja) | 有機金属化学的気相成長法による強誘電体膜の成膜方法 | |
CN1364321B (zh) | 多层制品及其制造方法 | |
US6270908B1 (en) | Rare earth zirconium oxide buffer layers on metal substrates | |
Yamane et al. | Preparation of YBa2Cu3O7− x films by chemical vapor deposition | |
US20120219824A1 (en) | Atomic layer deposition of super-conducting niobium silicide | |
JPH03150218A (ja) | 超電導薄膜の作製方法 | |
Dahmen et al. | MOCVD of high-TC superconducting materials | |
US5254530A (en) | MOCVD of a-axis or b-axis oriented superconducting Bi-Sr-Ca-Cu-O films | |
US5296460A (en) | CVD method for forming Bi -containing oxide superconducting films | |
US5185317A (en) | Method of forming superconducting Tl-Ba-Ca-Cu-O films | |
JP2580859B2 (ja) | Bi―Sr―Ca―Cu―O系超電導超薄膜の製造方法 | |
Erbil et al. | A Review of Metalorganic Chemical Vapor Deposition of High-Temperature | |
Zhao et al. | Rapid thermal annealing of YBa2Cu3O7− δ films prepared by OMCVD using a highly volatile fluorocarbon-based precusor | |
JP2518121B2 (ja) | BiSrCaCuO系超電導膜の製造方法 | |
JP3208849B2 (ja) | Bi−Sr−Ca−Cu−O系超電導薄膜及びその製造方法 | |
JP2606025B2 (ja) | Bi−Sr−Ca−Cu−O系超電導薄膜及びその製造方法 | |
EP0575968A1 (en) | Manufacturing method of an oxide superconductor with high critical current density | |
JP2606034B2 (ja) | BiSrCaCuO系超電導層と絶縁層とからなる多層膜、及びその製造方法 | |
JP2606043B2 (ja) | BiSrCaCuO系超電導層と酸化ビスマス絶縁層とからなる受動デバイス用の多層膜、及びその製造方法 | |
EP0535676B1 (en) | Bi-Sr-Ca-Cu-O system superconducting thin film | |
JPH02106822A (ja) | 薄膜形成方法及び薄膜形成装置 | |
US5376627A (en) | Method of preparing Tl-containing oxide superconducting thin film | |
Becht | Metal–organic chemical vapor deposition as an emerging technique for the fabrication of YBa2Cu3Ox tapes | |
Stadel et al. | MOCVD of buffer Layers and Superconducting Layers on moving textured nickel tapes | |
Jun et al. | Fabrication of YBCO superconducting tape by metal organic chemical vapor deposition method |