JP2580731B2 - 抗菌性アクリル繊維 - Google Patents

抗菌性アクリル繊維

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、カチオン染料可染性、良好な白度、安価な
どの実用性能を備えた抗菌性アクリル繊維に関する。
(従来の技術と問題点) 近年、社会の成熟化や高齢化の進展に伴い、健康の維
持、増進に対する要望が高まり、より清潔で快適な衣
料、寝装、インテリア製品等の出現が望まれている。ま
た、病院内における感染等も大きな社会問題となってお
り、細菌の付着や繁殖を抑制し得る医療用繊維資材、例
えば手術衣、患者用シーツ、包帯、ガーゼ、マスク等が
強く求められている。
そこで、低分子量品、高分子量品を問わず、これまで
多くの抗菌剤が提案されており、その作用機構も明らか
にされてきている。中でも、第4級アンモニウム塩やプ
ロトン化アミン等のカチオン型抗菌剤は、細胞膜破壊に
より強い殺菌性能を発揮することが知られており、広く
用いられている。
抗菌性繊維の代表的製造手段としては、繊維形製重合
体紡糸原液中に抗菌剤を添加する方法(イ法)、繊維形
製重合体それ自身に抗菌剤を付与する方法(ロ法)など
が挙げられる。イ法で満足な抗菌性を付与するためには
抗菌性を多量に添加する必要があり、結果として目詰
り、糸切れ等の紡糸操業性に問題を来し、また洗濯や摩
擦に対する耐久性などにも問題がある。
ロ法の代表例としては、特公昭58−10510号公報に記
載されたジオール成分の一部又は全部に、第3級アミノ
基を分子中に有する二価アルコールを用いてポリエステ
ル系又はポリウレタン系繊維を形製させ、次いでハロゲ
ン化炭化水素と反応させて繊維中に第4級アンモニウム
塩基を導入して抗菌性繊維素材を提供する手段が挙げら
れる。また、アニオン染料可染性アクリル繊維の提供を
主目的とした例えば特公昭49−4033号や特開昭51−2632
6号の各公報に記載されたジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等のアミノ基含有単量体、或は例えば特公昭46
−27814号公報に記載されたメタクリルオキシメチルト
リメチルアンモニウム クロライド、2−ヒドロキシ−
3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライド等の第4級アンモニウム塩基含有単量体を
アクリロニトリル(AN)と共重合させた重合体を用いて
繊維を形製させる手段も、古くから提案されている。
ところが、本発明者等が更に検討を加えたところ、紡
糸操業性や抗菌性能の耐久性に問題のないロ法にも、下
記のような本質的欠陥を内在していることが明らかにな
った。
抗菌サイトと染着座席が同じ第4級アンモニウム塩
基又はアミノ基であるため、染色すると、抗菌サイトが
染料により封鎖されて抗菌性が低下することがある。
特にアクリル繊維はカチオン染料可染タイプが汎用
製品であるため、アニオン染料可染タイプは、染め賃が
高くつき、また用途にも制約を受ける。
第4級アンモニウム塩基又はアミノ基を含有する単
量体(以下アミノ基等含有単量体という)は本質的に熱
着色が大きいため、繊維製造工程で着色して白度が悪化
する。
他繊維との混紡により抗菌性が著しく低下するた
め、混紡量(用途展開)に制約を受けるか、高価なアミ
ノ基等含有単量体を多量に使う必要がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上述した問題がなく、カチオン染料
可染性で且つ良好な白度を有し、染色によって抗菌性が
低下することがなく、しかも少量の抗菌サイト量で優れ
た抗菌性能を発揮することのできるアクリル繊維を提供
することである。
(課題を解決するための手段) 上述した本発明の目的は、カチオン染料可染性AN系重
合体成分(A)と第4級アンモニウム塩基又はアミノ基
を含有する単量体とアクリロニトリルとの共重合体でな
る抗菌性成分(B)とからなり、かつ成分(B)が繊維
断面積当り5〜50%の割合で集中配置されてなる抗菌性
アクリル繊維によって達成される。
以下、本発明を詳述するが、先ず成分(A)は、カチ
オン染料可染性AN系重合体によって形製されている限り
制約はなく、概ね50重量%以上、好ましくは60%以上、
更に好ましくは80%以上のANと、必要に応じて、例えば
メタリルスルホン酸ソーダ、p−スチレンスルホン酸ソ
ーダ、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸、メタクリル酸スルホプロピルエステル、メタクリ
ル酸、イタコン酸等のカチオン染料可染性単量体及び他
の単量体、例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩
化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化
ビニル又はビニリデン類;アクリル酸メチル等の(メ
タ)アクリル酸低級アルキルエステル類;アクリルアミ
ド、スチレン等からなる共重合体が推奨される。
また、抗菌性成分(B)は、抗菌性を有し、繊維形製
能を備えている重合体である、アミノ基等含有単量体と
アクリロニトリルとの共重合体でなる限り採用できる
が、A、B両成分の剥離、繊維性能、耐久抗菌性等の点
から、50重量%以上、好ましくは60%以上のANと、0.2
〜20重量%のアミノ基等含有単量体、及び残部が前記他
の単量体からなる抗菌性AN系重合体が望ましい。
なお、アミノ基等含有単量体としては、特に限定は認
められないが、前述(ロ)法でも例示したが、例えば下
記一般式(I)〜(III)で示される単量体などが好適
例として挙げられる。
(但し、R1は水素又はC4以下のアルキル基、R2及びR3
夫々C4以下のアルキル基、mは2〜4の整数を示す。) (但し、R1〜R3はI式と同じものを意味し、R4はC4以下
のアルキル基、R5はC4以下のアルキレン基又はヒドロキ
シアルキレン基、XはCl、Br、I、CH3COO、CH3SO4又は
SCNを示す。
(但し、R1〜R3はI式と同じものを意味し、R6はC4以下
のアルキレン基、nは0又は1の整数を示す。) なお、成分(B)は、成分(A)或はカチオン染料可
染性単量体を含まないAN系重合体に、上記抗菌性AN系重
合体及びフェノール誘導体、ジフェニルエーテル誘導
体、ピレスロイド系及び有機リン系殺虫剤、2−(4−
チアゾリル)−ベンツイミダゾール等公知の殺菌、殺
虫、防黴剤などを添加したものであっても良い。
成分(A)と成分(B)との割合は、求める抗菌性
能、成分(B)中の抗菌サイト量などによって変えら
れ、一義的に規定することは困難であるが、成分(B)
を繊維断面積当り5〜35%の範囲内に設定することが望
ましい。成分(B)の割合が上記範囲の下限に満たない
ときは、抗菌性能、繊維製造技術などに問題が生じ、ま
た上限を越えるときは、濃色染め、白度、経済性などに
問題がある。最終的に得られる繊維中の抗菌サイト量と
しては、0.5×10-5eq/g以上、好ましくは1.5×10-5〜10
×10-5eq/gが望ましい。
成分(B)を集中配置させる方法としては、成分
(B)の少なくとも一部を繊維表面に露出させ得るサイ
ド・バイ・サイド型、サンドイッチ型、ランダム型等公
知の複合紡糸手段が挙げられるが、抗菌性能の点でサイ
ド・バイ・サイド型が望ましい。なお、成分(A)より
も成分(B)の紡糸原液の重合体濃度や粘度を低くして
サイド・バイ・サイド型複合紡糸するならば、成分
(A)が凸状、成分(B)が凹状(三日月状)となり、
成分(B)が成分(A)を包囲するように二成分を貼り
合わせることができ、抗菌性能を一段と向上させること
ができるので、一層望ましい。
(発明の効果) 上述した本発明の抗菌性アクリル繊維は、カチオン染
料可染性AN系重合体が主成分であるので、汎用アクリル
繊維同様にカチオン染色が可能であり、また染色によっ
て抗菌性は何ら低下することがなく、更に抗菌性成分が
集中配置されることにより相対的に少量の抗菌サイト量
で優れた抗菌性能を発揮させることができるので、良好
な白度を有するものであり、これらの利点を備えた繊維
を、紡糸操業性、経済性等の問題なく工業的有利に提供
し得たことが、本発明の特筆すべき効果である。
このように、種々の利点を備えた本発明繊維は、手術
用皮膚カバー材料、手術衣、患者用衣服、シーツ、マス
ク、包帯、ガーゼ、オシメ、ナプキン等の医療用繊維資
材は素より、清潔で快適な衣料、寝装、インテリア製品
等の用途分野で広く用いられる。
(実施例) 本発明の理解を容易にするため、下記に実施例を示
す。実施例中の百分率は、断りのない限り重量基準によ
る。
なお、抗菌性、染色性及び白度は、下記の様にして求
めた。
(1) 抗菌性(%) AATCC−100−1974に基づき黄色ブドウ球菌の数を求
め、次式により算出した菌減少率で示す。
(2) 染色性 供試繊維を、カチオン染料のアイゼン・カチロンブロ
ックSBH(保土谷化学製)4%owfを用い、常法に従いpH
=4、98℃×60分の条件で染色し、視感判定した。
(3) 白度 繊維を同方向にそろえ分光光度計で453、553、595mμ
の波長の光に対する反射率を酸化マグネシウム板を基準
にして求め、次式により算出したイエロネスで示す。
実施例1 常法に従って重合して得られたAN90%、アクリル酸メ
チル(MA)9.8%及びメタリルスルホン酸ソーダ0.2%か
らなるAN系重合体を、45%濃度のロダンソーダ水溶液に
溶解し、重合体濃度12%の紡糸原液(a)を準備した。
また、常法に従って重合して得られたAN89%、MA4.7
%及び2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル
トリメチルアンモニウム クロライド6.3%からなるAN
系重合体から、上記と同様にして紡糸原液(b1)を準備
した。
同様にしてAN86%、酢酸ビニル10.8%及びジメチルア
ミノエチルメタクリレート3.2%からなるAN系重合体の
紡糸原液(b2)を準備した。
紡糸原液aとb1、及びaとb2の各々を、複合比が75/2
5となるようにサイド・バイ・サイド型複合紡糸し、常
法に従って水洗、延伸、熱処理等を施して単繊維繊度が
3dの供試繊維(1及び2)を作製した。
比較のため、紡糸原液b1を単一成分紡糸して3dの供試
繊維(3)を作製した。また、紡糸原液aを単一成分紡
糸して得られた3dの繊維と供試繊維3とを75/25の比率
で混綿し、供試繊維(4)を作製した。
これらの繊維の抗菌性等を評価した結果を下記第1表
に示す。
上表より、本発明品(No.1及び2)が少ない抗菌サイ
ト量で優れた抗菌性を示し、また染色後も抗菌性を維持
し、更に染色性及び白度にも問題のないことが明らかで
ある。
実施例2 複合比を変化させる外は実施例1(供試繊維1)と同
様にして供試繊維(5〜10)を作製した。結果を下記第
2表に示す。
上表より明らかなように、本発明品(No.7〜9)は総
合的に優れた性能を備えている。
実施例3 紡糸原液b1の重合体濃度を10%にし、複合比を90/10
とする外は実施例1(供試繊維1)と同様にして供試装
置(11)を作製した。
この繊維の断面は、抗菌性成分が三日月状になってお
り、抗菌性(%)は原綿、染綿で夫々97.4、96.8であっ
た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン染料可染性アクリロニトリル系重
    合体成分(A)と、第4級アンモニウム塩基又はアミノ
    基を含有する単量体とアクリロニトリルとの共重合体で
    なる抗菌性成分(B)とからなり、かつ成分(B)が繊
    維断面積当り5〜35%の割合で集中配置されてなる抗菌
    性アクリル繊維。
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