JP2580730Y2 - 内燃機関のプッシュロッド装置 - Google Patents
内燃機関のプッシュロッド装置Info
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- JP2580730Y2 JP2580730Y2 JP1991082718U JP8271891U JP2580730Y2 JP 2580730 Y2 JP2580730 Y2 JP 2580730Y2 JP 1991082718 U JP1991082718 U JP 1991082718U JP 8271891 U JP8271891 U JP 8271891U JP 2580730 Y2 JP2580730 Y2 JP 2580730Y2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、プッシュロッドの往復
運動によりアジャストスクリュウを応動させる際に生じ
るプッシュロッド等の磨耗を少なくする内燃機関のプッ
シュロッド装置に関する。
運動によりアジャストスクリュウを応動させる際に生じ
るプッシュロッド等の磨耗を少なくする内燃機関のプッ
シュロッド装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、エンジン内には、その必要箇所
に油が適切量圧送され、循環しているが、この油は、潤
滑作用，冷却作用，清浄作用等の種々の機能を有してい
る。例えば、実開昭５９−５０５号公報に示す内燃機関
のプッシュロッド装置においても、プッシュロッド等の
磨耗部品に対して、エンジン上部からの油により潤滑作
用，清浄作用が施されている。かかるプッシュロッド装
置として、図３に示すものが知られている。
に油が適切量圧送され、循環しているが、この油は、潤
滑作用，冷却作用，清浄作用等の種々の機能を有してい
る。例えば、実開昭５９−５０５号公報に示す内燃機関
のプッシュロッド装置においても、プッシュロッド等の
磨耗部品に対して、エンジン上部からの油により潤滑作
用，清浄作用が施されている。かかるプッシュロッド装
置として、図３に示すものが知られている。
【０００３】図において、エンジン本体１０１には、カ
ムシャフト１０２が装着され、このカムシャフト１０２
により応動するタペット１０３が上下方向に往復自在に
設けられている。１０４はプッシュロッドで、このプッ
シュロッド１０４の下部１０４Ａはタペット１０３内に
挿入され、その一端部１０４Ｂはタペット１０３の内側
面に当接した状態となっている。
ムシャフト１０２が装着され、このカムシャフト１０２
により応動するタペット１０３が上下方向に往復自在に
設けられている。１０４はプッシュロッドで、このプッ
シュロッド１０４の下部１０４Ａはタペット１０３内に
挿入され、その一端部１０４Ｂはタペット１０３の内側
面に当接した状態となっている。
【０００４】１０５は支持軸１０６に回動自在に設けら
れたロッカアームで、このロッカアーム１０５の一端に
はロックナット１０７を介してアジャストスクリュウ１
０８が取り付けられ、アジャストスクリュウ１０８の先
端に形成された摺動球面部１０８Ａは、プッシュロッド
１０４の他端に形成された凹状皿部１０４Ｃの内側面に
接触している。そして、プッシュロッド１０４の往復運
動によりアジャストスクリュウ１０８を応動させ、ロッ
カーアーム１０５を回動させている。
れたロッカアームで、このロッカアーム１０５の一端に
はロックナット１０７を介してアジャストスクリュウ１
０８が取り付けられ、アジャストスクリュウ１０８の先
端に形成された摺動球面部１０８Ａは、プッシュロッド
１０４の他端に形成された凹状皿部１０４Ｃの内側面に
接触している。そして、プッシュロッド１０４の往復運
動によりアジャストスクリュウ１０８を応動させ、ロッ
カーアーム１０５を回動させている。
【０００５】しかして、油が矢印で示すように流れてお
り、この油により、プッシュロッド１０４の凹状皿部１
０４Ｃの内側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動球
面部１０８Ａ間の接触を円滑にして油の潤滑作用を確保
するとともに、凹状皿部１０４Ｃの内側面とアジャスト
スクリュウ１０８の摺動球面部１０８Ａの接触で生じる
凹状皿部１０４Ｃ内の磨耗粉等をも凹状皿部１０４Ｃの
外部に流すようにしている。
り、この油により、プッシュロッド１０４の凹状皿部１
０４Ｃの内側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動球
面部１０８Ａ間の接触を円滑にして油の潤滑作用を確保
するとともに、凹状皿部１０４Ｃの内側面とアジャスト
スクリュウ１０８の摺動球面部１０８Ａの接触で生じる
凹状皿部１０４Ｃ内の磨耗粉等をも凹状皿部１０４Ｃの
外部に流すようにしている。
【０００６】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来の内燃
機関のプッシュロッド装置にあっては、エンジンの上部
から金属粉を含んだ飛散油を凹状皿部１０４Ｃ内に流
れ、金属粉が凹状皿部１０４Ｃ内に堆積する。また、プ
ッシュロッド１０４，アジャストスクリュウ１０８の接
触面圧が大きく、その接触により磨耗粉が生じ、その磨
耗粉が、凹状皿部１０４Ｃ内に堆積する。上記金属粉や
磨耗粉の介在により、プッシュロッド１０４の凹状皿部
１０４Ｃの内側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動
球面部１０８Ａをかじらせ、それらの磨耗量が増大し、
プッシュロッド１０４及びアジャストスクリュウ１０８
の耐久性を損なわせることになる。
機関のプッシュロッド装置にあっては、エンジンの上部
から金属粉を含んだ飛散油を凹状皿部１０４Ｃ内に流
れ、金属粉が凹状皿部１０４Ｃ内に堆積する。また、プ
ッシュロッド１０４，アジャストスクリュウ１０８の接
触面圧が大きく、その接触により磨耗粉が生じ、その磨
耗粉が、凹状皿部１０４Ｃ内に堆積する。上記金属粉や
磨耗粉の介在により、プッシュロッド１０４の凹状皿部
１０４Ｃの内側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動
球面部１０８Ａをかじらせ、それらの磨耗量が増大し、
プッシュロッド１０４及びアジャストスクリュウ１０８
の耐久性を損なわせることになる。
【０００７】勿論、凹状皿部１０４Ｃに油逃げ路を設け
れば、金属粉や磨耗粉を凹状皿部１０４Ｃ内から外部に
逃がすことができるが、凹状皿部１０４Ｃ内に油が少な
くなり、プッシュロッド１０４の凹状皿部１０４Ｃの内
側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動球面部１０８
Ａ間の接触が円滑に行われず、油の潤滑作用が確保され
ず、摩擦が増大し、磨耗量が多くなる。
れば、金属粉や磨耗粉を凹状皿部１０４Ｃ内から外部に
逃がすことができるが、凹状皿部１０４Ｃ内に油が少な
くなり、プッシュロッド１０４の凹状皿部１０４Ｃの内
側面とアジャストスクリュウ１０８の摺動球面部１０８
Ａ間の接触が円滑に行われず、油の潤滑作用が確保され
ず、摩擦が増大し、磨耗量が多くなる。
【０００８】本考案は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、プッシュロッドの凹状皿
部の内側面とアジャストスクリュウの摺動球面部の接触
を円滑にして油の潤滑作用を確保しつつ、プッシュロッ
ドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウの摺動球
面部の磨耗量を少なくし、プッシュロッド及びアジャス
トスクリュウの耐久性を向上させることができる内燃機
関のプッシュロッド装置を提供することである。
なされたもので、その目的は、プッシュロッドの凹状皿
部の内側面とアジャストスクリュウの摺動球面部の接触
を円滑にして油の潤滑作用を確保しつつ、プッシュロッ
ドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウの摺動球
面部の磨耗量を少なくし、プッシュロッド及びアジャス
トスクリュウの耐久性を向上させることができる内燃機
関のプッシュロッド装置を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本考案は、プッシュロッ
ドの一端に形成された凹状皿部と、この凹状皿部と接触
するアジャストスクリュウの摺動球面部とを有し、プッ
シュロッドの往復運動によりアジャストスクリュウを応
動させる内燃機関のプッシュロッド装置において、凹状
皿部に、その内側面から外側面に貫通するとともに運転
時に該凹状皿部内に油を所定の量に満たしつつ油を逃が
す程度の孔径を有する複数の油逃げ路が形成され、凹状
皿部の外側面に、油逃げ路の外側開口部が形成され、凹
状皿部の内側面に、アジャストスクリュウの内側面との
接触部以外の部分に位置して油逃げ路の内側開口部が形
成されていることを特徴とする。
ドの一端に形成された凹状皿部と、この凹状皿部と接触
するアジャストスクリュウの摺動球面部とを有し、プッ
シュロッドの往復運動によりアジャストスクリュウを応
動させる内燃機関のプッシュロッド装置において、凹状
皿部に、その内側面から外側面に貫通するとともに運転
時に該凹状皿部内に油を所定の量に満たしつつ油を逃が
す程度の孔径を有する複数の油逃げ路が形成され、凹状
皿部の外側面に、油逃げ路の外側開口部が形成され、凹
状皿部の内側面に、アジャストスクリュウの内側面との
接触部以外の部分に位置して油逃げ路の内側開口部が形
成されていることを特徴とする。
【００１０】
【００１１】
【作用】本考案においては、外部からの金属粉及びプッ
シュロッド，アジャストスクリュウの接触で生じた磨耗
粉が、凹状皿部内に堆積しようとしても、これらの金属
粉及び磨耗粉は、油とともに、凹状皿部内から油逃げ路
を介して外部に流れ出る。
シュロッド，アジャストスクリュウの接触で生じた磨耗
粉が、凹状皿部内に堆積しようとしても、これらの金属
粉及び磨耗粉は、油とともに、凹状皿部内から油逃げ路
を介して外部に流れ出る。
【００１２】また、油逃げ路には、運転時に凹状皿部内
に油を所定の量に満たしつつ油を逃がす程度の孔径が形
成されているので、凹状皿部内には油が満たされ、プッ
シュロッドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウ
の摺動球面部の接触が円滑になっている。加えて、次の
作用が生じる。 第１に、油逃げ路の外側開口部は凹状皿
部の外側面に形成されているので、金属粉が接触面に溜
まらずに流れ出し、摩耗の発生が防止される。また、プ
ッシュロッドの一端における凹状皿部の外側面の油逃げ
路の外側開口部から油とともにこれに含まれる金属粉が
流出され、プッシュロッドの他端への影響が無く、プッ
プッシュロッドの他端のプシュロッド摺動球面部の摩耗
の発生が防止される。 第２に、油逃げ路の内側開口部
は、凹状皿部の内側面にアジャストスクリュウの内側面
の接触部以外の部分に形成されているので、内側開口部
によってアジャストスクリュウの内側面に対する面圧へ
の影響がなく、面圧が減少せず、また、接触部において
は、凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウの内側面
との間に隙間が形成されて、隙間から油逃げ路に油が導
かれ易く、油逃げ路から油とともにこれに含まれる金属
粉が流出される。 第３に、油逃げ路の数は複数になって
いるので、潤滑油とともに金属粉が流出する量が多くな
る。
に油を所定の量に満たしつつ油を逃がす程度の孔径が形
成されているので、凹状皿部内には油が満たされ、プッ
シュロッドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウ
の摺動球面部の接触が円滑になっている。加えて、次の
作用が生じる。 第１に、油逃げ路の外側開口部は凹状皿
部の外側面に形成されているので、金属粉が接触面に溜
まらずに流れ出し、摩耗の発生が防止される。また、プ
ッシュロッドの一端における凹状皿部の外側面の油逃げ
路の外側開口部から油とともにこれに含まれる金属粉が
流出され、プッシュロッドの他端への影響が無く、プッ
プッシュロッドの他端のプシュロッド摺動球面部の摩耗
の発生が防止される。 第２に、油逃げ路の内側開口部
は、凹状皿部の内側面にアジャストスクリュウの内側面
の接触部以外の部分に形成されているので、内側開口部
によってアジャストスクリュウの内側面に対する面圧へ
の影響がなく、面圧が減少せず、また、接触部において
は、凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウの内側面
との間に隙間が形成されて、隙間から油逃げ路に油が導
かれ易く、油逃げ路から油とともにこれに含まれる金属
粉が流出される。 第３に、油逃げ路の数は複数になって
いるので、潤滑油とともに金属粉が流出する量が多くな
る。
【００１３】
【００１４】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例について説
明する。図１は本考案の実施例に係わる内燃機関のプッ
シュロッド装置を示し、従来例と相違する部分について
のみ説明する。
明する。図１は本考案の実施例に係わる内燃機関のプッ
シュロッド装置を示し、従来例と相違する部分について
のみ説明する。
【００１５】図において、符号１はプッシュロッドで、
このプッシュロッド１の一端には、凹状皿部２が形成さ
れ、他端にはプッシュロッド摺動球面部３が形成されて
いる。４は一端を開口してなるタペットで、このタペッ
ト４に、プッシュロッド１のプッシュロッド摺動球面部
３が接触している。
このプッシュロッド１の一端には、凹状皿部２が形成さ
れ、他端にはプッシュロッド摺動球面部３が形成されて
いる。４は一端を開口してなるタペットで、このタペッ
ト４に、プッシュロッド１のプッシュロッド摺動球面部
３が接触している。
【００１６】そして、上記プッシュロッド１の凹状皿部
２には、複数の油逃げ路５，５が穿設されている。この
油逃げ路５は、凹状皿部２の内側面２Ａから外側面２Ｂ
に貫通するとともに運転時に該凹状皿部２内にエンジン
の上部から流れてくる油を所定の量に満たしつつ油を逃
がす程度の孔径５Ａを有し、孔径５Ａは１〜１．５ｍｍ
程度の大きさの径となっている。凹状皿部２の外側面２
Ｂに、油逃げ路５，５の外側開口部５Ｂ，５Ｂが形成さ
れている。凹状皿部２の内側面２Ａに、油逃げ路５，５
の内側開口部５Ｃ，５Ｃが、アジャストスクリュウ６の
該内側面２Ａとの接触部Ｓ以外の部分に位置して形成さ
れている。
２には、複数の油逃げ路５，５が穿設されている。この
油逃げ路５は、凹状皿部２の内側面２Ａから外側面２Ｂ
に貫通するとともに運転時に該凹状皿部２内にエンジン
の上部から流れてくる油を所定の量に満たしつつ油を逃
がす程度の孔径５Ａを有し、孔径５Ａは１〜１．５ｍｍ
程度の大きさの径となっている。凹状皿部２の外側面２
Ｂに、油逃げ路５，５の外側開口部５Ｂ，５Ｂが形成さ
れている。凹状皿部２の内側面２Ａに、油逃げ路５，５
の内側開口部５Ｃ，５Ｃが、アジャストスクリュウ６の
該内側面２Ａとの接触部Ｓ以外の部分に位置して形成さ
れている。
【００１７】上記の凹状皿部２の内側面２Ａにアジャス
トスクリュウ６の摺動球面部７が接触部Ｓにて点接触す
るようになっている。しかして、本実施例においては、
エンジンの上部からの飛散油中の金属粉が凹状皿部２内
に堆積しようとするとともに、プッシュロッド１の凹状
皿部２とアジャストスクリュウ６の摺動球面部７の接触
で生じた磨耗粉が、凹状皿部２内に堆積しようとする
が、これらの金属粉及び磨耗粉は、油とともに、凹状皿
部２内から油逃げ路５を介して凹状皿部２の外部に流れ
出る。
トスクリュウ６の摺動球面部７が接触部Ｓにて点接触す
るようになっている。しかして、本実施例においては、
エンジンの上部からの飛散油中の金属粉が凹状皿部２内
に堆積しようとするとともに、プッシュロッド１の凹状
皿部２とアジャストスクリュウ６の摺動球面部７の接触
で生じた磨耗粉が、凹状皿部２内に堆積しようとする
が、これらの金属粉及び磨耗粉は、油とともに、凹状皿
部２内から油逃げ路５を介して凹状皿部２の外部に流れ
出る。
【００１８】また、油逃げ路５は、運転時に該凹状皿部
２内にエンジンの上部から流れてくる油を所定の量に満
たしつつ油を逃がす程度の孔径５Ａを有しているので、
凹状皿部２内には油が満たされ、凹状皿部２の内側面２
Ａとアジャストスクリュウ６の摺動球面部７の接触が円
滑になり、油の潤滑作用が確保され、磨耗量が少なくな
っている。
２内にエンジンの上部から流れてくる油を所定の量に満
たしつつ油を逃がす程度の孔径５Ａを有しているので、
凹状皿部２内には油が満たされ、凹状皿部２の内側面２
Ａとアジャストスクリュウ６の摺動球面部７の接触が円
滑になり、油の潤滑作用が確保され、磨耗量が少なくな
っている。
【００１９】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。 第１に、プッシュロッド１の凹状皿部２の内側面２
Ａとアジャストスクリュウ６の摺動球面部７との接触を
円滑にして油の潤滑作用を確保しつつ、プッシュロッド
１の凹状皿部２の内側面２Ａとアジャストスクリュウ６
の摺動球面部７との磨耗量を少なくし、プッシュロッド
１及びアジャストスクリュウ２の耐久性を向上させるこ
とができる。第２に、油逃げ路５，５の外側開口部５
Ｂ，５Ｂは凹状皿部２の外側面２Ｂに形成されているの
で、金属粉が接触面に溜まらずに流れ出し、摩耗の発生
が防止できる。また、プッシュロッド１の一端における
凹状皿部２の外側面２Ｂの油逃げ路５，５の外側開口部
５Ｂ，５Ｂから油とともにこれに含まれる金属粉が斜め
に流出するので、プッシュロッド１の他端への影響が無
く、プッシュロッド１の他端のプッシュロッド摺動球面
部３の摩耗の発生を防止できる。 第３に、油逃げ路５，
５の内側開口部５Ｃ，５Ｃは、凹状皿部２の内側面２Ａ
にアジャストスクリュウ６の内側面との接触部Ｓ以外の
部分に形成されているので、油逃げ路５，５の内側開口
部５Ｃ，５Ｃによって、ジャストスクリュウ６の内側面
に対する面圧への影響がなく、面圧が減少せず、部品の
耐久性が維持できる。また、接触部Ｓにおいては、凹状
皿部２の内側面２Ａとアジャストスクリュウ６の内側面
との間に隙間が形成されることになり、そのため、隙間
から油逃げ路５，５に油が導かれ易く、油逃げ路５，５
から油とともにこれに含まれる金属粉を流出させること
ができる。 第４に、油逃げ路５の数は複数になっている
ので、油とともに金属粉が流出する量が多く、金属粉の
流出効率を向上できる。
る。 第１に、プッシュロッド１の凹状皿部２の内側面２
Ａとアジャストスクリュウ６の摺動球面部７との接触を
円滑にして油の潤滑作用を確保しつつ、プッシュロッド
１の凹状皿部２の内側面２Ａとアジャストスクリュウ６
の摺動球面部７との磨耗量を少なくし、プッシュロッド
１及びアジャストスクリュウ２の耐久性を向上させるこ
とができる。第２に、油逃げ路５，５の外側開口部５
Ｂ，５Ｂは凹状皿部２の外側面２Ｂに形成されているの
で、金属粉が接触面に溜まらずに流れ出し、摩耗の発生
が防止できる。また、プッシュロッド１の一端における
凹状皿部２の外側面２Ｂの油逃げ路５，５の外側開口部
５Ｂ，５Ｂから油とともにこれに含まれる金属粉が斜め
に流出するので、プッシュロッド１の他端への影響が無
く、プッシュロッド１の他端のプッシュロッド摺動球面
部３の摩耗の発生を防止できる。 第３に、油逃げ路５，
５の内側開口部５Ｃ，５Ｃは、凹状皿部２の内側面２Ａ
にアジャストスクリュウ６の内側面との接触部Ｓ以外の
部分に形成されているので、油逃げ路５，５の内側開口
部５Ｃ，５Ｃによって、ジャストスクリュウ６の内側面
に対する面圧への影響がなく、面圧が減少せず、部品の
耐久性が維持できる。また、接触部Ｓにおいては、凹状
皿部２の内側面２Ａとアジャストスクリュウ６の内側面
との間に隙間が形成されることになり、そのため、隙間
から油逃げ路５，５に油が導かれ易く、油逃げ路５，５
から油とともにこれに含まれる金属粉を流出させること
ができる。 第４に、油逃げ路５の数は複数になっている
ので、油とともに金属粉が流出する量が多く、金属粉の
流出効率を向上できる。
【００２０】なお、本実施例においては、油逃げ路５の
数は２個で、その孔径５Ａは１〜１．５ｍｍ程度の大き
さの径となっているが、油逃げ路５の数及び油逃げ路の
孔径５Ａは上記数値に限定されることなく、例えば、油
逃げ路の数を３個にし、その孔径５Ａを１ｍｍ未満の径
にすることもできる。
数は２個で、その孔径５Ａは１〜１．５ｍｍ程度の大き
さの径となっているが、油逃げ路５の数及び油逃げ路の
孔径５Ａは上記数値に限定されることなく、例えば、油
逃げ路の数を３個にし、その孔径５Ａを１ｍｍ未満の径
にすることもできる。
【００２１】また、本実施例においては、プッシュロッ
ド１の凹状皿部２の内側面２Ａにアジャストスクリュウ
６の摺動球面部７が点接触するようになっているが、図
２に示すように、凹状皿部２の内側面２Ａとアジャスト
スクリュウ６の摺動球面部７を接触部Ｓ，Ｓにて線接触
させることもできる。
ド１の凹状皿部２の内側面２Ａにアジャストスクリュウ
６の摺動球面部７が点接触するようになっているが、図
２に示すように、凹状皿部２の内側面２Ａとアジャスト
スクリュウ６の摺動球面部７を接触部Ｓ，Ｓにて線接触
させることもできる。
【００２２】
【００２３】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
次の効果を奏する。 第１に、プッシュロッドの凹状皿部
に、その内側面から外側面に貫通するとともに運転時に
該凹状皿部内に油を所定の量に満たしつつ油を逃がす程
度の孔径を有する油逃げ路が形成されているので、プッ
シュロッドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウ
の摺動球面部の接触を円滑にして油の潤滑作用を確保し
つつ、プッシュロッドの凹状皿部の内側面とアジャスト
スクリュウの摺動球面部の磨耗量を少なくし、プッシュ
ロッド及びアジャストスクリュウの耐久性を向上させる
ことができる。 第２に、油逃げ路の外側開口部は凹状皿
部の外側面に形成されているので、金属粉が接触面に溜
まらずに流れ出し、摩耗の発生が防止できる。また、プ
ッシュロッドの一端における凹状皿部の外側面の油逃げ
路の外側開口部から油とともにこれに含まれる金属粉が
流出するので、プッシュロッドの他端への影響か無く、
プッシュロッドの他端のプッシュロッド摺動球面部の摩
耗の発生が防止できる。 第３に、油逃げ路の内側開口部
は、凹状皿部の内側面にアジャストスクリュウの内側面
の接触部以外の部分に形成されているので、内側開口部
によってアジャストスクリュウの内側面に対する面圧へ
の影響がなく、面圧が減少せず、部品の耐久性が維持で
きる。また、接触部においては、凹状皿部の内側面とア
ジャストスクリュウの内側面との間に隙間が形成される
ことになり、そのため、隙間から油逃げ路に油が導かれ
易くなり、油逃げ路から油とともにこれに含まれる金属
粉を流出させることができる。 第４に、油逃げ路の数は
複数になっているので、潤滑油とともに金属粉が流出す
る量が多く、金属粉の流出効率を向上できる。
次の効果を奏する。 第１に、プッシュロッドの凹状皿部
に、その内側面から外側面に貫通するとともに運転時に
該凹状皿部内に油を所定の量に満たしつつ油を逃がす程
度の孔径を有する油逃げ路が形成されているので、プッ
シュロッドの凹状皿部の内側面とアジャストスクリュウ
の摺動球面部の接触を円滑にして油の潤滑作用を確保し
つつ、プッシュロッドの凹状皿部の内側面とアジャスト
スクリュウの摺動球面部の磨耗量を少なくし、プッシュ
ロッド及びアジャストスクリュウの耐久性を向上させる
ことができる。 第２に、油逃げ路の外側開口部は凹状皿
部の外側面に形成されているので、金属粉が接触面に溜
まらずに流れ出し、摩耗の発生が防止できる。また、プ
ッシュロッドの一端における凹状皿部の外側面の油逃げ
路の外側開口部から油とともにこれに含まれる金属粉が
流出するので、プッシュロッドの他端への影響か無く、
プッシュロッドの他端のプッシュロッド摺動球面部の摩
耗の発生が防止できる。 第３に、油逃げ路の内側開口部
は、凹状皿部の内側面にアジャストスクリュウの内側面
の接触部以外の部分に形成されているので、内側開口部
によってアジャストスクリュウの内側面に対する面圧へ
の影響がなく、面圧が減少せず、部品の耐久性が維持で
きる。また、接触部においては、凹状皿部の内側面とア
ジャストスクリュウの内側面との間に隙間が形成される
ことになり、そのため、隙間から油逃げ路に油が導かれ
易くなり、油逃げ路から油とともにこれに含まれる金属
粉を流出させることができる。 第４に、油逃げ路の数は
複数になっているので、潤滑油とともに金属粉が流出す
る量が多く、金属粉の流出効率を向上できる。
【００２４】
【図１】本考案の実施例に係わる内燃機関のプッシュロ
ッド装置を示す一部断面図である。
ッド装置を示す一部断面図である。
【図２】本考案の実施例に係わる内燃機関のプッシュロ
ッド装置の変形例を示す一部断面図である。
ッド装置の変形例を示す一部断面図である。
【図３】従来における内燃機関のプッシュロッド装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
１ プッシュロッド ２ 凹状皿部 ２Ａ 内側面 ２Ｂ 外側面 ５ 油逃げ路 ５Ａ 孔径５Ｂ 外側開口部 ５Ｃ 内側開口部 ６ アジャストスクリュウ ７ 摺動球面部Ｓ 接触部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F01L 1/16 F01L 1/14 F01M 1/06 F01M 9/10
Claims (1)
- 【請求項１】 プッシュロッドの一端に形成された凹状
皿部と、この凹状皿部と接触するアジャストスクリュウ
の摺動球面部とを有し、プッシュロッドの往復運動によ
りアジャストスクリュウを応動させる内燃機関のプッシ
ュロッド装置において、 凹状皿部に、その内側面から外側面に貫通するとともに
運転時に該凹状皿部内に油を所定の量に満たしつつ油を
逃がす程度の孔径を有する複数の油逃げ路が形成され、 凹状皿部の外側面に、油逃げ路の外側開口部が形成さ
れ、 凹状皿部の内側面に、アジャストスクリュウの内側面と
の接触部以外の部分に位置して油逃げ路の内側開口部が
形成されている ことを特徴とする内燃機関のプッシュロ
ッド装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991082718U JP2580730Y2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 内燃機関のプッシュロッド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991082718U JP2580730Y2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 内燃機関のプッシュロッド装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0532701U JPH0532701U (ja) | 1993-04-30 |
| JP2580730Y2 true JP2580730Y2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=13782194
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991082718U Expired - Lifetime JP2580730Y2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 内燃機関のプッシュロッド装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2580730Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7232148B2 (ja) * | 2019-07-30 | 2023-03-02 | 株式会社クボタ | エンジンの動弁装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60169609A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-03 | Usui Internatl Ind Co Ltd | 内燃機関動弁用プツシユ・ロツド装置 |
-
1991
- 1991-10-11 JP JP1991082718U patent/JP2580730Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0532701U (ja) | 1993-04-30 |
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