JP2580290B2 - 遷移金属触媒の分離回収方法 - Google Patents

遷移金属触媒の分離回収方法

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貴史 上野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遷移金属触媒を用いた化学合成プロセスに於
いて、使用した触媒を反応生成物中から分離回収する方
法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
化学合成プロセスにおいて遷移金属触媒は、目的とす
る反応速度を目覚ましく向上させることにより、その経
済性を高めている。特に、いわゆるCl化学ではCo,Ni,R
h,Pd,Pt等の遷移金属触媒がよく用いられる。これらの
触媒を用いた化学合成プロセスでは、生成物中から触媒
を分離する必要があり、特にRh,Pd,Pt,Ir等の高価な触
媒を用いる場合には、触媒を分離、回収する際の回収率
がプロセスの経済性に対して大きな影響を与える。
従来知られている触媒を分離する方法としては、先ず
反応生成物が比較的低沸点であることを利用して、これ
をフラッシュすることにより不揮発性触媒と分離する方
法がある。例えば、メタノール法酢酸合成プロセスにお
ける酢酸とRh触媒の分離にはこのフラッシュが用いられ
る。また、反応生成物と触媒の溶解性の差を利用し、抽
出分離する方法がある。例えば、α−フェニルプロピオ
ン酸誘導体を含有する反応液に、水又は水と酢酸等の混
合物を抽出溶媒として添加し、反応生成物相と水相に二
相分離させ、水相に触媒として使用したロジウム化合物
を抽出し分離する方法(特開昭63−149341、特開昭63−
162653)などがある。
さらに、触媒の回収率を上げ、プロセスの経済性を高
めるためには、上記のフラッシュ、抽出分離等の方法に
より回収しきれなかった反応生成物中に残存する触媒を
回収することが必要であり、その手段としては、活性炭
等により吸着し、分離、回収する方法が提案されている
(特開昭63−162044)。
しかしながら、これらの方法においては、特に微量に
遷移金属の回収について不十分であったり、吸着、脱着
等に多大な設備やエネルギーを必要とする等、効果的で
はなかった。
本発明は遷移金属触媒を用いて得られた反応生成物中
に残存する遷移金属を簡単な方法により効率的に回収す
ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる情況に鑑み鋭意研究を重ねた結
果、意外にも触媒を含む反応生成物に硫黄化合物を添加
するだけでほぼ100%まで遷移金属が回収できることを
見出し、本発明に到った。
即ち本発明は、Rh、Pd、Pt及びIrの中から選ばれる遷
移金属触媒を用いて得られた反応生成物中に5000〜5ppm
残存する遷移金属を、H2S、NaSH又はNa2Sを用いて分離
回収することを特徴とする遷移金属触媒の分離回収方法
である。
以下に本発明の実施条件について述べる。
本発明によって回収される遷移金属は、Rh、Pd、Pt及
びIrの中から選ばれる遷移金属である。これら遷移金属
を含有する反応生成物に添加するH2S、NaSH又はNa2Sは
どのような状態のものでもよく、反応生成物液中に於け
る遷移金属触媒との接触効率によって適宜決定できる。
又、添加量としては回収しようとする遷移金属量に対し
て当モル量以上であればよい。
本発明が適用される反応生成物は、前述したような遷
移金属触媒を用いて得られた反応液そのものでもよい
が、これらをフラッシュ、抽出等により大部分の触媒を
分離した後の反応生成物であってもよい。
通常この様な反応生成物には5000〜5ppm程度の遷移金
属が含まれている。なお、経済的な効率を考慮すれば、
フラッシュ、抽出等により大部分の触媒を分離した後の
500〜20ppm程度の遷移金属を含む反応生成物に好ましく
適用される。
反応生成物とH2S、NaSH又はNa2Sを接触させる方法と
しては、攪拌槽を用いる等、一般的な方法が利用でき
る。
例えば、攪拌槽を使用する場合、遷移金属含有液に対
してNaSHフレークを投入し、十分攪拌した後、沈降した
遷移金属硫化物を通常の固液分離操作によって回収す
る。このようにして回収された遷移金属硫化物は、焼成
等の操作によって高価な遷移金属として容易に回収する
ことができる。
従って本発明の方法により、反応液中もしくは抽出液
中に含有される、Rh、Pd、Pt及びIrの中から選ばれる遷
移金属触媒を何ら特殊な装置を使用せず、簡単で効率的
に分離回収できる。
〔実 施 例〕
以下に本発明を詳細に説明するための実施例を示す
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
実施例 1 ロジウム触媒を用いて2−(4−イソブチルフェニ
ル)エチルアルコールと一酸化炭素から2−(4−イソ
ブチルフェニル)プロピオン酸を合成した際に、抽出法
によって大部分のロジウムを分離した反応液〔2−(4
−イソブチルフェニル)プロピオン酸25wt%、ヘキサン
75wt%〕中に142ppmのロジウムが残存した。
この反応液500mlを1の3口フラスコに仕込み、常
温にてH2Sガスを100ml/minの流量で通気攪拌を行った。
120分の後、ガス吹き込みを停止した時点でフラスコ底
部に黒色沈殿が存在した。この後、液中溶存H2Sガスの
追い出しのため、ヘキサンの還流温度(約70℃)にて1
時間加熱処理を行い、グラスフィルターにて濾過し、液
中ロジウム濃度を分析したところ、0.3ppmまで減少して
いた。本操作によるRh回収率は99.79%であった。
実施例 2 実施例1と同様の反応液150mlとNa2S・9H2O 1gを300m
lの電磁攪拌機付きオートクレーブに仕込み、常温で1
時間、400r.p.m.にて攪拌した後、グラスフィルターに
て濾過した。この液中のRh濃度を分析したところ、2.5p
pmであった。(Rh回収率98.52%) 実施例 3 実施例1と同様の反応液をさらに塩酸水溶液で抽出し
た下層液(7%塩酸水溶液、Rh濃度86ppm)100mlにNa2S
・9H2O 1gを添加し、常温にて10分間攪拌した。次いで
加熱、濾過を行い、液中Rh濃度を測定したところ、0.01
ppmにまで減少していた。(Rh回収率99.99%) 〔発明の効果〕 上記実施例からも明らかなように、本発明の方法によ
って反応液中もしくは抽出液中に含有される、Rh、Pd、
Pt及びIrの中から選ばれる遷移金属触媒を何ら特殊な装
置を使用することなく、非常に効率的に分離回収でき
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Rh、Pd、Pt及びIrの中から選ばれる遷移金
    属触媒を用いて得られた反応生成物中に5000〜5ppm残存
    する遷移金属を、H2S、NaSH又はNa2Sを用いて分離回収
    することを特徴とする遷移金属触媒の分離回収方法。
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