JP4448937B2 - パラジウムの抽出剤及びパラジウムの分離回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パラジウムの抽出剤及びパラジウムの分離回収方法に関するものである。

工業用触媒や自動車用排ガス浄化触媒や多くの電化製品に白金やパラジウムなどの白金族金属が用いられている。これらの白金族金属は高価であり、資源としても有用であることから、従来から使用後には回収してリサイクルすることが行われてきている。また最近では資源の保全を考えて、回収リサイクルすることの重要性が一層増加している。
従来、白金族金属の回収には、沈殿分離法(特許文献1)、イオン交換法(特許文献2、特許文献3)、電解析出法(特許文献4)、溶媒抽出法などの多くの方法が提案され、また実施されている。これらの方法の中では溶媒抽出法が経済性及び操作性の点から広く採用されている。

溶媒抽出法では、従来から硫黄含有有機化合物と有機燐化合物が用いられてきた。硫黄含有有機化合物としては、ジアルキルスルフィド、ジアルキルサルフィンオキサイドが用いられており、また有機燐化合物としてはトリアルキルホスホネート、トリアルキルホスフェート、トリアルキルホスフィンオキサイド、トリアルキルホスフィンスルフィドなどが知られており、ジアルキルスルフィド(DAS)やトリブチル燐酸(TBP)を用いる方法が知られている(特許文献5)。この方法では、DASによってパラジウムを抽出し、TBPによって白金を回収している。DAS中にはオスミウムやルテニウムも抽出されることから、この混入を防止するために王水溶解させた後にオスミウムやルテニウムなどを四酸化物に酸化させ、加熱し揮発除去するなどの操作が要求される(特許文献6)。
しかしながら、この方法は酸化剤を多く必要とするなどの問題点がある。このようなことから、白金族金属に対して4倍モル以上のDASを用いることが有効とされている(特許文献7)。一般に、DASのうち、ジヘキシルスルフィド(DHS)が用いられるが、抽出速度の点で難があることが指摘されている。
特開平10−102156 特開平3−22402 特開平7−310129 特開平8−158088 特開昭63−14824 特公平1−30896 特開平9−279264

本発明の課題は、従来の抽出剤であるDHSを用いる場合と比較して抽出速度を向上させることができる新規なパラジウム抽出剤及びこれを用いるパラジウムの分離回収方法を提供することである。

本発明者らは、抽出剤としてDHSを用いる代わりに、硫黄含有ジアミド化合物を用いてパラジウムを含有する酸性溶液と接触させると、従来から用いられてきたDHSを用いる場合には、最初のうちは抽出率は低い値であり、しばらく時間を経過してから初めて十分な抽出率を達成できるようになるが、硫黄含有ジアミド化合物では抽出処理と同時に十分な抽出率を達成でき、且つ他の白金族金属やベースメタルを含有している酸性水溶液から、高選択的にパラジウムを抽出することができることを見出して、本発明を完成させた。

本発明は、以下の通りである。
(1)下記構造式(1)で示される硫黄含有ジアミド化合物からなることを特徴とするパラジウム抽出剤。
(式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。また、Rは、{(CH2)nS(CH2)m}で表される基を表す(基のn、m、lは、1から4の整数を表す。)
(2)酸性条件下でパラジウムを含有する水溶液と、前記(1)記載の抽出剤からなる有機相を接触させることにより、パラジウムを前記有機相により抽出することを特徴とするパラジウムの分離方法。
(3)前記(2)記載の有機相により抽出したパラジウムを、チオ尿素を含む塩酸水溶液により逆抽出して、パラジウムを含む水溶液を得ることを特徴とするパラジウムの分離方法。
(4)パラジウム、白金及びロジウムからなる白金族金属及びベースメタルを含有する処理溶液から白金族金属を分離回収する方法において、パラジウム、白金及びロジウムからなる白金族金属及びベースメタルを含有する処理溶液を中和して、この溶液中に共存する白金族金属以外の金属を沈殿物として分離除去する工程(第1工程)を経て、得られたパラジウム、白金、ロジウムなどの白金族金属を含有する溶液と請求項1記載の構造式(1)で示される硫黄含有ジアミド化合物及びその誘導体からなることを特徴とするパラジウム抽出剤とを接触させて、パラジウム含有酸性溶液からパラジウムを分離回収する工程(第2工程)を経て、得られるパラジウム含有パラジウム抽出剤を、チオ尿素を含む塩酸水溶液と接触させてパラジウムを回収する工程(第3工程)を経てパラジウムを取り出し、前記第2工程で得られる白金及びロジウムを含有する水溶液をトリブチル燐酸系抽出剤と接触させて白金をロジウムより抽出分離する工程(第4工程)を経て、白金とロジウムを分離回収することを特徴とするパラジウム、白金及びロジウムの回収方法。

本発明によれば、白金族金属の中のパラジウムの抽出剤として硫黄含有ジアミド化合物を用いることにより、パラジウムを短時間で抽出し、且つ他の白金族金属及びベースメタルとの分離が可能であり、高効率にパラジウムの分離回収を行うことができる。

パラジウム(II)抽出率の抽出時間依存性を示す図である。

本発明で処理対象となる被対象溶液は、以下のようにして得られる。
廃触媒などの被処理対象物を、還元溶解して得られる白金族金属含有鉄合金を製造する。この合金を粉砕した後、塩素により浸出する塩素浸出工程と、塩素浸出工程より得られた浸出液に、金属を還元剤として用いて溶液中の白金族金属を還元して白金族金属濃縮物として回収する還元PGM回収工程と、還元PGM回収工程より得られた白金族金属濃縮物を塩酸と酸化剤とを用いて溶解するPGM溶解工程により得られた溶液を被対象溶液とする。
この被対象溶液にはパラジウム、白金及びロジウムからなる白金族金属を含有するものである。このうちパラジウム以外の成分は必須というものではない。
以上の処理工程について更に詳細に述べる。

前記塩素浸出工程は、pH1以下で行われ、塩化鉄イオン濃度が少なくとも15g/lの溶液と、粒径が直径45μm以下の部分が少なくとも45%に粉砕した白金族金属含有鉄合金粉とを、該溶液1l当たり150〜250g、好ましくは200〜250gの割合で混合するものであること。そして、好ましくは溶解終了後に少量の硝酸を添加し、3時間以上放置することにより行われる。

前記還元PGM回収工程に用いる還元剤として、金属、金属粉、好ましくは鉄粉などの塩酸に可溶な金属粉を用い、還元時の溶液のpHを0以下とし、銀塩化銀電極基準で、酸化還元電位を−100〜+100mV、好ましくは−60〜+100mVとすることにより行われる。

前記再溶解工程が、90℃以上の反応温度であり、スラリー濃度200〜400g/lで、かつ溶解終了時の溶液中の銅イオン濃度を20〜30g/l、塩素イオン濃度を9mol/l以上となるようにするものであり、この溶解工程に用いる酸化剤として、塩素、過酸化水素、酸素、空気など、好ましくは塩素を用いるものである。

このようにして得られた被対象処理液に関し、本発明では最初に以下の処理を施す(第1工程)。
前記再溶解工程より得られる塩酸性白金族金属溶液を中和して、この溶液中に共存する白金族金属以外の金属を沈殿物として分離除去する。この不純物中和除去工程は、pHを2.8〜3.3とするものであり、より好ましくは抜気などにより過剰の酸化剤を除去した後pHを調整する事により行われる。

以上の操作により得られる溶液は、パラジウム、白金、ロジウムなどの白金族金属を含有する。これらの白金族金属のうちパラジウム以外の成分金属である白金、ロジウムは被処理対象物に応じて含まれるものである。

この被処理溶液と接触させる硫黄含有ジアミド化合物のモル濃度の1/2の金属モル濃度のパラジウムを含む塩酸溶液を調整する。

硫黄含有ジアミド化合物は、以下の構造式で示される。
(式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。Rは、{(CH2)nS(CH2)m}で表される基を表す(基のn、m、lは、1から4の整数を表す。)

鎖式炭化水素基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、イソプロピル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、t-ペンチル、2-エチルヘキシル、ビニル、アリル、1-プロペニル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、2-メチルアリル、1-ペプチニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニル、1-オクテニル、2-メチル-1-プロペニル等が、脂環式炭化水素基の例としては、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘキサトリエニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル等が、芳香族炭化水素基の例としては、フェニル、ナフチル、アントリル、トリル、キシリル、クメニル、ベンジル、フェネチル、スチリル、シンナミル、ビフェニリル、フェナントリル等がそれぞれ挙げられる。

これらの物質は、チオジグリコリルクロライドなどの酸塩化物とジアルキルアミンなどの第二級アミンを反応させて得られる。これらの物質は市販のものを購入して用いる事ができる。

前記化合物に含まれる化合物を以下に示す。
チオジグリコールアミド化合物は以下の通りである。
(式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。)

3,3′-チオジプロピオンアミド化合物は以下の通りである。
(式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。)

3,6-ジチアオクタンジアミド化合物は以下の通りである。
(式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。)

本発明の方法は、抽出溶剤からなる抽出溶液を調製する。
この物質は、疎水性有機溶媒(n-ドデカンなどの脂肪族炭化水素、2-エチル-1-ヘキサノールなどのアルコール、クロロホルムなどの脂肪族塩化物、ベンゼンなどの芳香族炭化水素など)に溶解させて用いる事ができる。溶媒中の抽出剤濃度は適宜定めることができるが、高抽出剤濃度下ではパラジウムの分離率が下がる場合がある。

前記白金族金属を含有する塩酸水溶液からなる水相と、前記硫黄含有ジアミド化合物を含有する有機相を接触させる(第2工程)。

パラジウムは接触直後にほぼ全量が有機相に抽出されるが、白金、ロジウムなどの他の白金族金属はほとんど抽出されず水相に残留する。

第2工程における水相は、予め銅、鉄、亜鉛などのベースメタルが除去されたものであるが、これらのベースメタルが残存している場合であっても、パラジウムのみほぼ全量が有機相に抽出される

前記の操作により有機相に分離されたパラジウムは、チオ尿素含有塩酸水溶液と接触させることにより水溶液として回収することができる(第3工程)。

前記の操作で水中に残された微量不純物除去工程より得られた白金・ロジウム溶液とTBPとを接触させて白金をロジウムより抽出分離する(第4工程)。白金の抽出を効率的に行うためには、水溶液中の全塩素イオン濃度を4〜5mol/lに調整することが必要である。

白金を抽出したTBP含有有機溶媒を90℃以上の沸騰温度以下に昇温し、酸化剤及びアルカリを添加し、水酸化物として、ろ別し、白金精製液を得て、塩化アンモニウム塩を添加し白金を塩化白金アンモニウム塩として回収する。

前記抽出後の洗浄についても極力白金の逆抽出を防止するとともに、ロジウムのクロロ錯体を維持するために4mol/l(リットル)以上、好ましくは6mol/l(リットル)の塩酸溶液を極力少量使用することが望ましく、O/W=1/28〜30(V/V)で2回以上洗浄すればよい。

これらの操作の結果、逆抽出液としてロジウム品位が低い白金精製液が回収され、白金の実収率も99%以上が可能となる。一方、ロジウムの損失についても0.1%以下となり、効率的な分離がなされる。

以上のような操作により水溶液に残存するロジウム以外の金属はごく微量となり、ロジウムはアルカリでpH9以上とし、90℃の温度にして、水酸化ロジウムとして析出させる。固液分離後、付着水を除去するために、まずpH12以上の温水で沈殿を洗浄し、さらに温水を使用してレパルプ水洗することが好ましい。この結果、精製された水酸化ロジウムを回収することができる。

以下に本発明の特徴を更に具体的に明らかにするための実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。

比較例(ジ-n-ヘキシルスルフィド(DHS))、実施例1(N,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-チオジグリコールアミド(1))、実施例2(N,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-3,3′-チオジプロピオンアミド(2))、実施例3(N,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-3,6′-ジチアオクタンジアミド(3))の場合
従来型分離試薬ジ-n-ヘキシルスルフィド(DHS)と、N,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-チオジグリコールアミド(1)、N,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-3,3′-チオジプロピオンアミド(2)及びN,N′-ジメチル-N,N′-ジフェニル-3,6-ジチアオクタンジアミド(3)を各々クロロホルムにより希釈して、0.1mol/lとした。これらの有機溶媒に、50mg/lのパラジウムを含む同量の3mol/l塩酸溶液を加え、激しく振とうすることで、有機相によるパラジウムの抽出を行った。抽出率は振とう前後の水相の金属濃度をICP発光分光器で測定して求めた。振とう時間を変えた際の抽出率の変化を図1に示す。
DHSは、パラジウムをほぼ全量抽出するまで240分程度を要しているが、1、2及び3では有機相と水相を接触後、直ちにほぼ全量抽出できることがわかる。このことから、パラジウムの抽出時間に関しては、1、2及び3の方が速いことを結論付けることができる。

パラジウム、白金、ロジウム、ベースメタルとして銅、鉄、亜鉛が共存している塩酸溶液の処理
白金族金属として、パラジウム、白金、ロジウム、ベースメタルとして銅、鉄、亜鉛が共存している塩酸溶液からの、1、2又は3を含む有機相への金属の抽出率を求めた。(表−1)
金属をそれぞれ50mg/l含む、濃度0.4及び3mol/lの塩酸水溶液を水相に用いた。抽出の際の有機相は、クロロホルムで抽出剤を0.1mol/lに希釈したものを用いた。有機相と水相を10分間激しく振とうし、金属の抽出を行った。抽出率は振とう前後の水相の金属濃度をICP発光分光器で測定して求めた結果である。パラジウムに関しては有機相中にほぼ100%抽出されることがわかった。一方、他の白金族金属及びベースメタルは、有機相中にほとんど抽出されていないことがわかった。

この結果から、塩酸水溶液を、クロロホルムで1、2又は3を0.1mol/lに希釈したものと接触させると、パラジウムをほぼ全量抽出して且つ選択的に分離することができるということを結論付けることができる。

また、前記のパラジウムが抽出された有機相を分取し、水相として同量の1mol/l塩酸溶液に溶解させた1mol/lチオ尿素溶液を加え、10分間振とうし、パラジウムの水相への逆抽出を行った。その際の逆抽出率及び回収率(抽出率×逆抽出率/100)を表-2に示す。パラジウムを抽出した際の水相の塩酸濃度が0.4及び3.0mol/lである有機相について、逆抽出実験を行ったところ、いずれも、90%以上のパラジウムが水相に逆抽出されたということを示している。これらは1回の操作で得た結果であり、この操作を数回繰り返すことにより100%に近い値とすることができることを示している。

すなわち、以上の結果に基づけば、パラジウム、白金、ロジウム、ベースメタルとして銅、鉄、亜鉛が共存している各金属イオンの塩酸溶液から、1、2又は3を含む有機相と接触させることによりパラジウムを完全に分離できること、また有機相に取り込まれたパラジウムを特定の塩酸濃度のチオ尿素水溶液と接触させることによりパラジウムを完全に回収できることを結論付けることができる。したがって、1、2又は3を抽出剤として、従来より短時間にパラジウムを分離回収することができることを結論付けることができる。

Claims (4)

  1. 下記構造式(1)で示される硫黄含有ジアミド化合物からなることを特徴とするパラジウム抽出剤。
    (式中、R、Rは炭素数1〜18の鎖式炭化水素基(これらの基は分岐していても差し支えない)、炭素数1〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数1〜14の芳香族炭化水素基から選ばれる基を表す。Rは、{(CH2)nS(CH2)m}で表される基を表す(基のn、m、lは、1から4の整数を表す。)
  2. 酸性条件下でパラジウムを含有する水溶液と、前記請求項1記載のパラジウム抽出剤からなる有機相を接触させることにより、パラジウムを前記有機相により抽出することを特徴とするパラジウムの分離方法。
  3. 前記請求項2記載の有機相により抽出したパラジウムを、チオ尿素を含む塩酸水溶液により逆抽出して、パラジウムを含む水溶液を得ることを特徴とするパラジウムの分離方法。
  4. パラジウム、白金及びロジウムからなる白金族金属及びベースメタルを含有する処理溶液から白金族金属を分離回収する方法において、パラジウム、白金及びロジウムからなる白金族金属及びベースメタルを含有する処理溶液を中和して、この溶液中に共存する白金族金属以外の金属を沈殿物として分離除去する工程(第1工程)を経て、得られたパラジウム、白金、ロジウムなどの白金族金属を含有する溶液と請求項1記載の構造式(1)で示される硫黄含有ジアミド化合物からなることを特徴とするパラジウム抽出剤とを接触させて、パラジウム含有酸性溶液からパラジウムを分離回収する工程(第2工程)を経て、得られるパラジウム含有パラジウム抽出剤を、チオ尿素を含む塩酸水溶液と接触させてパラジウムを回収する工程(第3工程)を経てパラジウムを取り出し、前記第2工程で得られる白金及びロジウムを含有する水溶液をトリブチル燐酸系抽出剤と接触させて白金をロジウムより抽出分離する工程(第4工程)を経て、白金とロジウムを分離回収することを特徴とするパラジウム、白金及びロジウムの回収方法。
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