JP2578691Y2 - バスユニットと化粧枠との調整構造 - Google Patents

バスユニットと化粧枠との調整構造

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JP2578691Y2
JP2578691Y2 JP1993002281U JP228193U JP2578691Y2 JP 2578691 Y2 JP2578691 Y2 JP 2578691Y2 JP 1993002281 U JP1993002281 U JP 1993002281U JP 228193 U JP228193 U JP 228193U JP 2578691 Y2 JP2578691 Y2 JP 2578691Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はバスユニットと化粧枠
との調整構造、更に詳しくは、バスユニットを固定する
部屋の入口に固定する化粧枠を、バスユニットの部屋に
対するズレに対応して調整できる構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、マンションや住宅において
は、浴室内部の構成部品をユニット化したバスユニット
を、予め用意されたバスユニットはめ込み用の空間たる
浴室空間にはめ込み、壁パネルでバスユニットを囲むと
いう手段で浴室設備が提供されてきた。
【0003】バスユニットをはめ込んだ浴室設備にあっ
ては、バスユニットのユニット開口部に適合させた出入
口としての開口部を設けるとともに、バスユニットをは
め込んだ後に、反バスユニット側に位置する壁パネルを
石膏ボードで覆って出入口のための壁を形成する。そし
て、その開口部には、見栄えをよくするなどのため、化
粧枠を固定する。その化粧枠は、他部材を介して、バス
ユニットのユニット開口部の端部にも固定される。その
化粧枠の内周面のバスユニット側に浴室出入口用のドア
サッシを取り付けることによってバスユニットへの出入
口を形成し、浴室設備が完成する。
【0004】なお、化粧枠とバスユニットの端部との固
定に際し、ドアサッシのサッシ枠に化粧枠とバスユニッ
トとの間に介在する役割を兼ねさせる場合が多い。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の浴室出入口用の化粧枠の取付構造では、以下のような
問題点があった。即ち、浴室空間の形成、バスユニット
のはめ込み作業等によって生じた誤差によって、バスユ
ニットにおけるユニット開口部の端部が、所望する位置
に来ないということは、頻繁に起きていた。すると、そ
の場合のバスユニット、ドアサッシ、化粧枠及び壁パネ
ルとの位置関係の誤差調整は、現場合わせに頼ってい
た。
【0006】本考案が解決すべき課題は、バスユニッ
ト、ドアサッシ、化粧枠及び壁パネルと位置関係の誤差
調整を簡易に行えるバスユニットと化粧枠との調整構造
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記した課題
を解決するためのものである。請求項1記載のバスユニ
ットと化粧枠との調整構造は、浴室内部の構成部品をユ
ニット化したバスユニット(20)を収納するための浴室空
間(12)を有するとともに、その浴室空間(12)に対して、
バスユニット(20)のユニット開口部(20A)に適合した開
口部(13)を形成するように壁パネル(11)で囲むことによ
って形成される浴室設備(10)において、壁パネル(11)の
開口部(13)の端部を覆って固定される化粧枠(30)と、バ
スユニット(20)に固定されるドアサッシ(40)、との位置
関係を調整するための構造であって、ドアサッシ(40)
は、バスユニット(20)の開口部(20A)の開口周囲面(20B)
に固定されるバスユニット固定部(41)と、浴室空間(12)
の開口部(13)を形成する壁パネル(11)の開口周囲面(13
A)とに固定される壁パネル固定部(42)と、壁パネル固定
部(42)よりも開口部(13)側に位置し、反バスユニット(2
0)方向に突出し、化粧枠(30)に固定されるための板状の
化粧枠固定部(43)とを有し、化粧枠(30)におけるバスユ
ニット(20)側の開口部(13)寄りには、ドアサッシ(40)の
化粧枠固定部(43)を差し込んで固定するために反バスユ
ニット(20)方向に向かって欠設されたドアサッシ固定部
(31)を設け、ドアサッシ(40)の化粧枠固定部(43)は、化
粧枠(30)のドアサッシ固定部(31)の内部の適宜の位置に
て固定可能としたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載のバスユニットと化粧
枠との調整構造は、請求項1記載のバスユニットと化粧
枠との調整構造の構成要件をすべて備えるほか、化粧枠
(30)における開口周囲面(13A)寄りの反バスユニット(2
0)側には、バスユニット(20)方向に向かって欠設された
壁パネル固定部(32)を設けるとともに、その壁パネル固
定部(32)に固定するための引掛け片(51)と、その引掛け
片(51)から直角に折曲され壁パネル(11)の反バスユニッ
ト(20)側の面に固定するための固定片(52)とからなる壁
パネル固定用補助部材(50)を備え、壁パネル固定用補助
部材(50)の引掛け片(51)を壁パネル固定部(32)に固定
し、固定片(52)を壁パネル(11)に固定したことを特徴と
する。
【0009】
【作 用】請求項1記載のバスユニットと化粧枠との調
整構造に係る考案は、以下のようにして組み立てられる
とともに、その組み立てに際して以下のような作用を奏
する。まず、浴室空間(12)にバスユニット(20)を入れ、
壁パネル(11)によってバスユニット(20)のユニット開口
部(20A)に適合した開口部(13)を形成する。このとき、
壁パネル(11)のバスユニット(20)側の面とバスユニット
(20)の壁パネル(11)側の面との間には、浴室空間(12)や
バスユニット(20)の製造誤差などによって生じたある程
度の隙間が存在している。
【0010】続いて、ドアサッシ(40)のバスユニット固
定部(41)をバスユニット(20)の開口周囲面(20B)に固定
する。その後、壁パネル(11)のバスユニット(20)側の面
とバスユニット(20)の壁パネル(11)側の面との間に存在
する隙間が、壁パネル(11)の開口部(13)の全周に渡って
均一になるように、ドアサッシ(40)の壁パネル固定部(4
2)を壁パネル(11)に固定する。
【0011】最後に、ドアサッシ(40)の化粧枠固定部(4
3)を化粧枠(30)のドアサッシ固定部(31)に挿入し、ドア
サッシ(40)と化粧枠(30)との位置関係が適切な位置に決
まる。壁パネル(11)のバスユニット(20)側の面とバスユ
ニット(20)の壁パネル(11)側の面との間に存在する隙間
の多少にかかわらず、問題なく固定することができる。
【0012】続いて、請求項2記載のバスユニットと化
粧枠との調整構造に係る考案の組立順序及びその作用に
ついて説明する。まず、浴室空間(12)にバスユニット(2
0)を入れ、壁パネル(11)によってバスユニット(20)のユ
ニット開口部(20A)に適合した開口部(13)を形成する。
このとき、壁パネル(11)のバスユニット(20)側の面とバ
スユニット(20)の壁パネル(11)側の面との間には、浴室
空間(12)やバスユニット(20)の製造誤差などによって生
じたある程度の隙間が存在している。続いて、ドアサッ
シ(40)のバスユニット固定部(41)をバスユニット(20)の
開口周囲面(20B)に固定する。この時点までは、請求項
1記載のバスユニットと化粧枠との調整構造に係る考案
の組立順序と同様である。
【0013】続いて、壁パネル(11)のバスユニット(20)
側の面とバスユニット(20)の壁パネル(11)側の面との間
に存在する隙間が、壁パネル(11)の開口部(13)の全周に
渡って均一になるように、ドアサッシ(40)の壁パネル固
定部(42)を壁パネル(11)に固定する。その一方、壁パネ
ル固定用補助部材(50)の引掛け片(51)を壁パネル固定部
(32)に挿入し、壁パネル固定用補助部材(50)の固定片(5
2)を壁パネル(11)に固定する。この時点で、ドアサッシ
(40)とバスユニット(20)、壁パネル(11)と化粧枠(30)と
の位置関係が決まる。
【0014】最後に、ドアサッシ(40)の化粧枠固定部(4
3)を化粧枠(30)のドアサッシ固定部(31)に挿入し、ドア
サッシ(40)と化粧枠(30)との位置関係が適切な位置にて
固定する。壁パネル(11)のバスユニット(20)側の面とバ
スユニット(20)の壁パネル(11)側の面との間に存在する
隙間の多少にかかわらず、問題なく固定することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例及び図面に基づいて、本考案を
更に詳しく説明する。ここで、図1は、請求項1記載の
考案に係る実施例を示す水平断面図である。図2は、請
求項2記載の考案に係る実施例を示す水平断面図であ
る。図3は、他の実施例を示す水平断面図である。
【0016】まず、図1に基づいて、請求項1記載の考
案に係るバスユニットと化粧枠との調整構造の実施例を
説明する。本実施例のバスユニットと化粧枠との調整構
造は、浴室内部の構成部品をユニット化したバスユニッ
ト20と、そのバスユニット20を収納するための浴室
空間12に対して、バスユニット20のユニット開口部
20Aに適合した開口部13を形成するように壁パネル
で囲むことによって形成される浴室設備10に採用され
るものである。そして、バスユニット20と、壁パネル
の開口部13の端部を覆って固定される化粧枠30と、
バスユニット20に固定されるドアサッシ40、との位
置関係を調整するための構造である。なお、壁パネルの
開口部13には、化粧枠30と壁パネルとの間に、化粧
枠30の固定を容易にする等の役割を持つ壁パネルパッ
キン11を設けている。従って、化粧枠30を壁パネル
パッキン11に固定することは、化粧枠30を壁パネル
に固定することと等しい。
【0017】即ち、浴室空間12に入れられるバスユニ
ット20と、そのバスユニット20のユニット開口部2
0Aに適合した開口部13を設けつつ形成する壁パネル
パッキン11との間には、施工空間19ができるが、そ
の施工空間19の大きさは、浴室空間12、バスユニッ
ト20の形成やバスユニット20のはめ込み作業などに
よって生じた誤差によりまちまちとなる。本実施例は、
その施工空間19の大小に関係なく、バスユニット2
0、化粧枠30及びドアサッシ40の位置関係を調整し
て固定するための構造である。
【0018】バスユニット20は、浴室内部への出入口
としての開口部20Aを設けるように、ユニット壁21
に囲まれている。バスユニット20の浴室内部側には、
仕上げ表面22を施している。バスユニット20の開口
部20Aの周囲端面を開口周囲面20Bとすると、その
開口周囲面20Bには、ドアサッシ40を固定するため
のドアサッシ固定用部材23を埋め込んである。
【0019】ドアサッシ40は、バスユニット20の開
口周囲面20Bに固定されるバスユニット固定部41、
浴室空間12の開口部13を形成する壁パネルパッキン
11の開口周囲面13Aとに固定される壁パネル固定部
42、及び化粧枠30に固定されるための化粧枠固定部
43を有したアルミニウムの成型品である。バスユニッ
ト固定部41は、その断面が四角枠状をなしており、そ
の中央部におけるバスユニット20のドアサッシ固定用
部材23に対応する位置には、バスユニット固定部41
を貫通する皿ネジ41Aを設けており、その皿ネジ41
Aによってドアサッシ40をバスユニット20に固定す
る。
【0020】壁パネル固定部42は、バスユニット固定
部41における開口部13寄りの反バスユニット20側
から反バスユニット20側へ突設されたほぼ板状の部分
であり、その先端を反開口部13側へ折曲させている。
壁パネル固定部42にも、その中央付近を貫通する皿ネ
ジ42Aを設けており、その皿ネジ42Aによってドア
サッシ40を壁パネルパッキン11に固定する。その
際、壁パネル固定部42と壁パネルパッキン11の間に
は、壁パネルパッキン14を介在させている。この壁パ
ネルパッキン14は、壁パネルパッキン11の開口部1
3側の全面を覆っており、後に固定される化粧枠30と
の間にも介在することとなる。
【0021】化粧枠固定部43は、壁パネル固定部42
よりも開口部13側に位置して反バスユニット20方向
に突出した板状部分である。この化粧枠固定部43を用
いたドアサッシ40の化粧枠30への固定については、
後述する。ドアサッシ40におけるドア部分44は、化
粧枠固定部43のバスユニット20側に設けられている
が、本考案の要旨とは関係がないので詳しい説明は省略
する。
【0022】化粧枠30は、図1に示すような水平断面
形状が、概ね四角枠状をなしており、適宜中空部分を有
する熱可塑性樹脂製の成型品である。その反バスユニッ
ト20側の開口部13寄りの角部には、補強、変形防止
などのため、角補助部材39が埋め込まれている。ま
た、反バスユニット20側の反開口部13寄りには、浴
室への出入口の反バスユニット20側の壁となる出入口
壁15をはめ込むための出入口壁対応部33を設けてい
る。即ち、出入口壁15の開口部13側の端部は、この
出入口壁対応部33によって隠されるので、仕上げ加工
が不要となり、施工性を向上させている。更に、バスユ
ニット20側の開口部13寄りには、ドアサッシ40の
化粧枠固定部43を固定するために反バスユニット20
方向に向かって突出させたドアサッシ固定部の一部を構
成するドアサッシ固定片31を設けている。
【0023】ドアサッシ40の化粧枠固定部43を用い
たドアサッシ40の化粧枠30への固定は、化粧枠固定
部43を、ドアサッシ固定片31と、ドアサッシ固定片
31とは別体のサッシパッキン36とによって挟んで固
定する構成としている。即ち、サッシパッキン36は可
撓性のある材料で形成されており、ドアサッシ固定片3
1と、サッシパッキン36とによってドアサッシ固定部
を構成しているのである。ドアサッシ40の化粧枠固定
部43は、化粧枠30のドアサッシ固定部の内部の適宜
の位置にて固定可能であるように形成されている。
【0024】次に、上記実施例の組立及び組立に際して
の作用について説明する。まず、浴室空間12にバスユ
ニット20を入れ、壁パネルパッキン11によってバス
ユニット20のユニット開口部20Aに適合した開口部
13を形成する。このとき、壁パネルパッキン11のバ
スユニット20側の面とバスユニット20の壁パネルパ
ッキン11側の面との間には、浴室空間12、バスユニ
ット20の製造誤差、施工誤差などによって生じたある
程度の施工空間19が存在している。
【0025】続いて、ドアサッシ40のバスユニット固
定部41をバスユニット20の開口周囲面20Bのドア
サッシ固定用部材23に、皿ネジ41Aを用いて固定す
る。次に、壁パネルパッキン11のバスユニット20側
の面とバスユニット20の壁パネルパッキン11側の面
との間に存在する施工空間19が、壁パネルパッキン1
1の開口部13の全周に渡って均一になるように、ドア
サッシ40の壁パネル固定部42を、壁パネルパッキン
14を介在させて壁パネルパッキン11に皿ネジ42A
を用いて固定する。
【0026】次に、化粧枠30のドアサッシ固定部31
とサッシパッキン36との間にドアサッシ40の化粧枠
固定部43を挿入させ、ドアサッシ40と化粧枠30と
の位置関係が適切な位置にて固定する。その固定は、サ
ッシパッキン36の弾性力による。施工現場によって施
工空間19が大きくなるかまたは小さくなるが、バスユ
ニット20、ドアサッシ40、化粧枠30及び壁パネル
パッキン11の位置関係の誤差調整を簡易に行える。
【0027】最後に、出入口壁15を壁パネルパッキン
11の反浴室ユニット20側へ位置させ、化粧枠30の
出入口壁対応部33に出入口壁15の端部を挿入して固
定することによって浴室設備10を完成させる。次に、
上記実施例の効果について説明する。上記のバスユニッ
トと化粧枠との調整構造によれば、バスユニット20、
ドアサッシ40、化粧枠30及び壁パネルパッキン11
の位置関係の誤差調整を簡易に行えるバスユニットと化
粧枠との調整構造を提供することができた。
【0028】続いて、図2に基づいて、第二の実施例に
ついて説明する。この実施例は、請求項2記載の考案に
係る実施例である。本実施例のバスユニットと化粧枠と
の調整構造もまた、浴室空間12にはめ込まれるバスユ
ニット20と、バスユニット20のユニット開口部20
Aに適合した開口部13を形成するように壁パネルパッ
キン11との間には、施工空間19の大小に関係なく、
バスユニット20、化粧枠30、ドアサッシ40の位置
関係を調整して固定するための構造である。
【0029】壁パネルパッキン11、バスユニット2
0、ドアサッシ40については、図1に示された実施例
のものと変わるところはない。図1に示された実施例と
異なる部材である化粧枠30は、以下のような構成をな
している。まず、図1に示された実施例と同様に、反バ
スユニット20側の反開口部13寄りには、浴室への出
入口の反バスユニット20側の壁となる出入口壁15を
はめ込むための出入口壁対応部33を設けているが、そ
の出入口壁対応部33のバスユニット20側に向かって
欠設させた壁パネル固定部32を設けている。また、バ
スユニット20側の開口部13寄りには、ドアサッシ固
定片31Aを設けず、代わりにドアサッシ40の化粧枠
固定部43を固定するためにバスユニット20方向に向
かって欠設させたドアサッシ固定部31を設けている。
ドアサッシ40の化粧枠固定部43は、化粧枠30のド
アサッシ固定部31の内部の適宜の位置にて固定可能で
あるように形成されている。更に、反バスユニット20
側の開口部13寄りの角部の形状が異なり、それに伴っ
て角補助部材39も形状も異なっている。
【0030】なお、ドアサッシ固定部31を欠設部とし
て形成したため、図1に示した実施例で用いられたドア
サッシパッキン36は、壁パネル固定部42との間に位
置するものとなり、その厚みも図1に示した実施例で用
いられたものより小さい。化粧枠30の壁パネル固定部
32に対応して、その壁パネル固定部32に固定するた
めの引掛け片51と、その引掛け片51から直角に折曲
され壁パネルパッキン11の反バスユニット20側の面
に固定するための固定片52とからなる壁パネル固定用
補助部材50を備えている。そして、その壁パネル固定
用補助部材50は、その引掛け片51を壁パネル固定部
32に固定し、固定片52を壁パネルパッキン11に皿
ネジ52Aを用いて固定可能であるように形成されてい
る。
【0031】次に、図2に示す実施例の組立順序及びそ
の作用について説明する。まず、浴室空間12にバスユ
ニット20を入れ込み、壁パネルパッキン11によって
バスユニット20のユニット開口部20Aに適合した開
口部13を形成する。このとき、壁パネルパッキン11
のバスユニット20側の面とバスユニット20の壁パネ
ルパッキン11側の面との間には、浴室空間12、バス
ユニット20の製造誤差などによって生じた施工空間1
9が存在している。
【0032】続いて、ドアサッシ40のバスユニット固
定部41をバスユニット20の開口周囲面20Bのドア
サッシ固定用部材23に、皿ネジ41Aを用いて固定す
る。続いて、施工空間19が、壁パネルパッキン11の
開口部13の全周に渡って均一になるように、ドアサッ
シ40の壁パネル固定部42を壁パネルパッキン11に
固定する。この時点までは、図1に示す実施例の組立順
序と同様である。
【0033】その一方、壁パネル固定用補助部材50の
引掛け片51を壁パネル固定部32に挿入し、壁パネル
固定用補助部材50の固定片52を、皿ネジ52Aを用
いて壁パネルパッキン11に固定する。この時点で、ド
アサッシ40とバスユニット20、壁パネルパッキン1
1と化粧枠30との位置関係が決まる。最後に、ドアサ
ッシ40の化粧枠固定部43を化粧枠30のドアサッシ
固定部31に挿入し、ドアサッシ40と化粧枠30との
位置関係が適切な位置にて固定する。このとき、同時に
サッシパッキン36も挿入しておく。施工現場によって
施工空間19が大きくなるか小さくなるかするが、バス
ユニット20、ドアサッシ40、化粧枠30及び壁パネ
ルパッキン11と位置関係の誤差調整を簡易に行える。
【0034】最後に、出入口壁15を壁パネルパッキン
11の反浴室ユニット20側へ位置させ、化粧枠30の
出入口壁対応部に出入口壁15の端部を挿入して固定す
ることによって浴室設備10を完成させる。次に、上記
実施例の効果について説明する。上記のバスユニットと
化粧枠との調整構造によれば、バスユニット20、ドア
サッシ40、化粧枠30及び壁パネルパッキン11と位
置関係の誤差調整を簡易に行えると共に、化粧枠30と
壁パネルパッキン11との固定に際して接着剤を使用し
ないバスユニットと化粧枠との調整構造を提供すること
ができた。従って、従来の化粧枠の壁パネルへの固定は
接着剤によっていたが、接着剤による固定において必要
だった養生の時間がなくなり、浴室設備を完成するまで
の作業時間が短くなるという効果がある。
【0035】また、壁パネル固定部32及びその壁パネ
ル固定部32に挿入して壁パネルパッキン11への固定
を補助する壁パネル固定用補助部材50を備えたことに
より、化粧枠30と壁パネルパッキン11との固定を簡
易で確実なものとしたバスユニット20と化粧枠30と
の調整構造を提供することができた。次に、図3に示す
実施例について説明する。
【0036】図3に示す実施例は、図2に示す実施例と
共通点が多いので、両者の主な相違点について説明す
る。まず、化粧枠30におけるバスユニット20側の端
部が図2に示すものよりも単純な形状をなしている。そ
して、ドアサッシ40の化粧枠30側に、図2に示した
ような化粧枠固定部43を設けず、水平断面形状が概ね
コ字形をなした化粧枠固定用補助部材55の二重に形成
した一辺をドアサッシ固定片31Aの内側に差し込み、
他辺をドアサッシ40の壁パネル固定部42とともに壁
パネルパッキン11に固定する、という構造を採用して
いる。化粧枠固定用補助部材55の二重に形成した一辺
がクッション性を有しているので、より柔軟性のある固
定構造を提供することとなる。
【0037】また、化粧枠30における壁パネル固定部
32を、図2に示すものよりも大きく形成し、壁パネル
固定用補助部材50の引掛け片51の先端を鍵状に形成
している。この引掛け片51の先端の鍵状部分もまた、
より柔軟性のある固定構造を提供するのに役立ってい
る。上記した実施例の組立及び組立に際しての作用は、
図2に示した実施例とほとんど変わらず、化粧枠固定用
補助部材55を介在させることが大きな違いであるの
で、詳しい説明を省略する。
【0038】また、上記した実施例の効果も、図2に示
した実施例とほとんど変わらないが、化粧枠固定用補助
部材55や引掛け片51の形状を変更した壁パネル固定
用補助部材50の働きで、より柔軟性のある固定構造を
提供することができたという付加的な効果がある。
【0039】
【考案の効果】請求項1記載のバスユニットと化粧枠と
の調整構造によれば、バスユニット、ドアサッシ、化粧
枠及び壁パネルと位置関係の誤差調整を簡易に行えるバ
スユニットと化粧枠との調整構造を提供することができ
た。また、請求項2記載のバスユニットと化粧枠との調
整構造によれば、請求項1記載のバスユニットと化粧枠
との調整構造の効果を奏するとともに、壁パネル固定用
溝及びその壁パネル固定用溝に挿入して壁パネルへの固
定を補助する壁パネル固定用補助部材を考案の構成要件
としたことで、化粧枠と壁パネルとの固定に際して接着
剤を使用しなくて済み、しかも化粧枠と壁パネルとの固
定を簡易で確実なものとし、浴室設備を完成するまでの
作業時間を短くすることができるバスユニットと化粧枠
との調整構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の考案に係る実施例を示す水平断
面図である。
【図2】請求項2記載の考案に係る実施例を示す水平断
面図である。
【図3】他の実施例を示す水平断面図である。
【符号の説明】
10 浴室設備 11 壁パネ
ル 12 浴室空間 13 開口部 13A 開口周
囲面 14 壁パネルパッキン 15 出入口壁 19 施工空間 20 バスユニット 20A ユニッ
ト開口部 20B 開口周囲面 21 ユニット壁 22 仕上げ
表面 23 ドアサッシ固定用部材 30 化粧枠 31 ドアサッシ固定部 31A ドアサ
ッシ固定片 32 壁パネル固定部 33 出入口
壁対応部 35 全面パッキン 36 サッシ
パッキン 39 角補助部材 40 ドアサッシ 41 バスユニット固定部 41A 皿ネジ 42 壁パネル固定部 42A 皿ネジ 43 化粧枠固定部 44 ドア部
分 50 壁パネル固定用補助部材 51 引掛け
片 52 固定片 52A 皿ネジ 55 化粧枠固定用補助部材

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴室内部の構成部品をユニット化したバ
    スユニットを収納するための浴室空間を有するととも
    に、その浴室空間に対して、バスユニットのユニット開
    口部に適合した開口部を形成するように壁パネルで囲む
    ことによって形成される浴室設備において、壁パネルの
    開口部の端部を覆って固定される化粧枠と、バスユニッ
    トに固定されるドアサッシ、との位置関係を調整するた
    めの構造であって、ドアサッシは、バスユニットの開口
    部の開口周囲面に固定されるバスユニット固定部と、浴
    室空間の開口部を形成する壁パネルの開口周囲面とに固
    定される壁パネル固定部と、壁パネル固定部よりも開口
    部側に位置し、反バスユニット方向に突出し、化粧枠に
    固定されるための板状の化粧枠固定部とを有し、化粧枠
    におけるバスユニット側の開口部寄りには、ドアサッシ
    の化粧枠固定部を差し込んで固定するために反バスユニ
    ット方向に向かって欠設されたドアサッシ固定部を設
    け、ドアサッシの化粧枠固定部は、化粧枠のドアサッシ
    固定部の内部の適宜の位置にて固定可能としたことを特
    徴とするバスユニットと化粧枠との調整構造。
  2. 【請求項2】 化粧枠における開口周囲面寄りの反バス
    ユニット側には、バスユニット方向に向かって欠設され
    た壁パネル固定部を設けるとともに、その壁パネル固定
    部に固定するための引掛け片と、その引掛け片から直角
    に折曲され壁パネルの反バスユニット側の面に固定する
    ための固定片とからなる壁パネル固定用補助部材を備
    え、壁パネル固定用補助部材の引掛け片を壁パネル固定
    部に固定し、固定片を壁パネルに固定したことを特徴と
    する請求項1記載のバスユニットと化粧枠との調整構
    造。
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