JP2578688B2 - アーク加工用非消耗電極の製造方法 - Google Patents

アーク加工用非消耗電極の製造方法

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は酸素プラズマ或いは空気プラズマ等のプラズ
マアーク加工に用いられる非消耗電極の製造方法に関す
るものである。
<従来の技術> 今日、鋼板,ステンレス鋼板等の被加工材に対し切
断,溶接等の加工を施す際に、酸素ガス,空気を含む酸
素ガスを5%以上含有したガス(以下『酸化系ガス』と
いう)を用いたプラズマアーク加工法を利用することが
行われている。
酸化系ガスを用いたプラズマアーク加工法は、トーチ
の電極部に於いて発生した超高温のプラズマを酸化系ガ
スと共にノズルから超高速で被加工材に向けて噴射する
ことで、被加工材を溶融,酸化させると共に溶融物及び
酸化生成物を排除して切断するものである。この加工法
は鉄系金属に適用した場合に、切断面の高品質化,加工
の高速化等をはかることが出来るため有利である。
このように、プラズマアーク加工法は種々の利点を有
する。然し、作用インサート及びホルダーが熱電子の放
出に伴う温度上昇により溶融,蒸発して消耗するという
問題がある。
そして従来より上記問題を解決するために多くの提案
がなされている。例えば、特許第877804号(特公昭52−
6932号)に開示される技術は、銅又は銅合金によって製
作されたホルダーにハフニウム又はハフニウム合金によ
って製作された作用インサートを嵌合すると共に、前記
ホルダーと作用インサートとの全接触面にアルミニウム
又はアルミニウム合金によって製作された金属スペーサ
を配置した電極に関するものである。この技術によれ
ば、酸化系ガス雰囲気中でプラズマアークを発生させた
場合、金属スペーサの材料であるアルミニウムが酸化
し、このアルミニウム酸化物の融点が高いことからホル
ダーを加熱と酸化から保護する遮蔽材として作用するた
め、電極の寿命を延長させることが出来る。前記の如き
ホルダーと作用インサートとの接触面に金属スペーサを
配置した電極を製造するには、予め設定される電極の加
工能力に応じて作用インサートの太さ及び長さを設定
し、この寸法に応じてカップ状のソケットを製作し、更
にホルダーに金属スペーサの外径及び長さに応じた穴を
形成する。そして作用インサートをソケットに嵌挿した
後、このソケットをホルダーの穴に圧入して固定してい
る。
また特開昭55−40091号公報には、能動インサートの
表面積を増大させて、該インサートに対する冷却効率を
向上させることで電極の寿命を向上させることが示され
ている。
<発明が解決しようとする課題> プラズマ加工用のトーチに於ける電極の寿命は長いこ
とが好ましい。然し、一方では電極の消耗時間が安定し
たものであることが要求されている。即ち、同一仕様の
電極に於ける消耗時間がバラツキの無いものであること
が要求されている。
電極の消耗時間は、上記従来技術の如く作用インサー
トとホルダーとの接触面にアルミニウム又はアルミニウ
ム合金からなる金属スペーサを配置することによって延
長させることが可能であり、また作用インサートとホル
ダーとの熱伝達効率を向上させることで延長することが
可能である。
然し、作用インサートと金属スペーサ及び金属スペー
サとホルダーとを圧入或いはプレス等によって機械的に
嵌合させる方法では、寸法精度,面粗度等の影響によっ
てこれ等の接触面に空隙が生じたり、或いは結合力に差
異が生じる。空隙の生じた電極では作用インサート,金
属スペーサ,ホルダーに於ける熱伝達効率が低下し、ま
た結合力の低い電極も同様に熱伝達効率が低下し、電極
の消耗時間は不可避的に不安定となるという問題があ
る。
また作用インサート,金属スペーサ,ホルダーの穴等
の寸法が比較的小さいものであるため、これ等を機械加
工する場合に加工精度の確保が困難であり、このため、
生産コストが上昇するという問題がある。
本発明の目的は、消耗時間が長く且つ安定したアーク
加工用非消耗電極の製造方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために本発明に係るアーク加工用
非消耗電極の製造方法は、酸化系ガスを使用するアーク
加工用非消耗電極の製造方法であって、銅又は銅合金か
らなるホルダーの前端面に所定の寸法を有する穴を形成
し、前記穴にハフニウム,ハフニウム合金,ジルコニウ
ム,ジルコニウム合金のグループから選択された金属か
らなり且つ前記穴の直径よりも小さい直径を有する作用
インサートを嵌挿すると共に、前記穴にアルミニウム,
アルミニウム合金,銀合金,金合金のグループから選択
された金属を溶融させて充填し、その後冷却して前記ホ
ルダーと作用インサートとの接触部に中間金属層を形成
することを特徴とするものである。
また他のアーク加工用非消耗電極の製造方法は、アル
ミニウム,アルミニウム合金,銀合金,金合金のグルー
プから選択された金属をパイプ状に形成し、前記パイプ
にハフニウム,ハフニウム合金,ジルコニウム,ジルコ
ニウム合金のグループから選択された金属からなる作用
インサートを嵌合すると共に、銅又は銅合金からなるホ
ルダーの前端面に形成された穴に嵌挿し、その後加熱し
て前記パイプとホルダー及び作用インサートとの接触面
を夫々拡散結合させることを特徴とするものである。
<作用> 上記第1の方法によれば、消耗時間を延長させると共
に、消耗時間を安定させたアーク加工用非消耗電極(以
下単に『電極』という)を製造することが出来る。
即ち、銅又は銅合金によって所定の形状に加工された
ホルダーの前端面側からドリル等を用いて所定の径と深
さを持った穴を形成する。前記穴に該穴の直径よりも小
さい直径で製作されたハフニウム,ハフニウム合金,ジ
ルコニウム,ジルコニウム合金の何れかの金属からなる
作用インサートを嵌挿すると共に中間金属層の材料とな
るアルミニウム,アルミニウム合金,銀合金,金合金の
何れかの金属を溶融させて充填し、その後、冷却して充
填された金属を固化することで、ホルダーと作用インサ
ートとの接触部に中間金属層を形成することが出来る。
前記ホルダーを構成する銅の融点は1083℃であり、作
用インサートを構成するハフニウムの融点は2230℃,ジ
ルコニウムの融点は1852℃である。これに対しアルミニ
ウムの融点は660℃,銀合金の融点は968℃,金合金の融
点は1063℃である。また熱伝導性,導電性は銀,銅,
金,アルミニウムの順序で夫々良導体であることが知ら
れている。このため、ホルダーに形成した穴に溶融した
アルミニウム,銀合金,金合金を充填した場合、ホルダ
ー,作用インサートは溶融することが無く、溶融金属は
ホルダーの穴及び作用インサートの表面に沿って流動
し、穴及び作用インサートの表面に凹凸が生じていて
も、これ等の凹凸を確実に埋めることが出来る。
従って、作用インサートとホルダーとの間に面粗度等
の影響による空隙が生ずることが無い。このため、熱伝
達効率のバラツキが無く、即ち、消耗時間を安定させ、
且つ延長させた電極を製造することが出来る。
また第2の方法によれば、中間金属層となるアルミニ
ウムをパイプ状に成形し、このパイプに作用インサート
を嵌合させると共にホルダーに形成した穴に嵌挿して加
熱することで、パイプとホルダー及び作用インサートと
の接触面を夫々拡散結合させることが出来る。
従って、作用インサート,中間金属層,ホルダーとを
一体的に結合することで、作用インサートとホルダーと
の熱伝達効率を向上させると共に安定させることが出来
る。このため、消耗時間を安定させ、且つ延長させた電
極を製造することが出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した電極の製造方法の実施例につ
いて図を用いて説明する。
第1図(a)は電極の断面説明図、第1図(b)は電
極の正面説明図、第2図(a),(b)は第1実施例の
説明図、第3図(a),(b)は第2実施例の説明図で
ある。
先ず電極Aの構成について第1図を用いて説明する。
図に示す電極Aは、銅又は銅合金からなるホルダー1
と、このホルダー1の中心軸上であって前端面1a側から
嵌挿されたハフニウム,ハフニウム合金,ジルコニウ
ム,ジルコニウム合金の中から選択された金属によって
構成された作用インサート2と、ホルダー1と作用イン
サート2との接触部に配置されたアルミニウム,アルミ
ニウム合金,銀合金,金合金の中から選択された金属か
らなる中間金属層3とによって構成されている。
ホルダー1の前端側(図に於ける下側)に前端面1aが
形成されており、後端側(図に於ける上側)から比較的
大きな径を有する孔1bが形成されている。この孔1bは冷
却流体の通路となるものであり、電極Aを図示しないト
ーチに取り付けたとき、該トーチに設けられた導管が嵌
挿されて冷却流体を流通させるように構成している。
ホルダー1の中心軸上であって前端面1a側に作用イン
サート2,中間金属層3を形成するための穴1cが形成され
ている。この穴1cは、後述する作用インサート2の直径
及び長さと、ホルダー1と作用インサート2との間に形
成される中間金属層3の厚さに対応した直径と深さを持
って形成される。
ホルダー1の中心軸上であって孔1bの前端面1aと対向
する位置に突起部1dが形成されている。この突起部1dは
冷却流体と接触するホルダー1の表面積を大きくするこ
とで、ホルダー1に対する冷却効率を向上させる機能を
有する。
作用インサート2は電極Aの加工能力に応じた寸法を
有する円筒状に形成されている。この作用インサート2
は電極Aによりプラズマアークを発生させる際の発生点
となるものである。
中間金属層3は、作用インサート2とホルダー1を電
気的及び熱的に結合する機能を有しており、作用インサ
ート2と図示しない直流電源とをトーチを介して接続す
ると共に、作用インサート2で発生した熱をホルダー1
に伝達することで作用インサート2を冷却するためのも
のである。
また中間金属層3は作用インサート2からの熱電子の
放出による昇温によって溶融してホルダー1と作用イン
サート2との間に流動し、ホルダー1をプラズマアーク
から遮蔽すると共に、蒸発する際の潜熱によって作用イ
ンサート2から局部的に熱を吸収する機能を有するもの
でもある。
中間金属層3は、ホルダー1に形成した穴1cと作用イ
ンサート2との間にアルミニウム,アルミニウム合金,
銀合金,金合金の中から選択された金属を溶融して充填
して形成される。そして中間金属層3を前記の如く形成
することで、ホルダー1に形成した穴1cの表面と作用イ
ンサート2の表面との間に空隙を形成すること無く一体
的に接合し、これにより、電極の熱伝達効率を向上させ
ると共に、穴1c及び作用インサート2の表面粗度に影響
されることの無い消耗時間の安定した電極を得ることが
可能となる。
実験の結果、中間金属層3の厚さは、0.01mm〜0.8mm
の範囲で設定することが好ましいことが判明している。
これ以下の厚さであると、ホルダー1とプラズマアーク
との遮蔽及び蒸発潜熱による熱の吸収機能を有効に発揮
することが出来ず、またこれ以上の厚さであると、中間
金属層3全体が溶融してホルダー1から作用インサート
2が脱落する虞がある。
中間金属層3の材料としては、良好な熱伝導性,導電
性を有すると共に、溶融温度がホルダー1を構成する銅
又は銅合金及び作用インサート2を構成するハフニウ
ム,ハフニウム合金,ジルコニウム,ジルコニウム合金
の溶融温度よりも低くなければならず、また電極Aは量
産品であり、価格の安いことが要求されるため、入手し
易いものでなければならない。このような条件に適合す
る材料として、アルミニウム,アルミニウム合金,銀合
金,金合金を用いている。
前記銀合金,金合金としては銅系の合金が好ましい。
これは合金中に含有される銅がホルダー1を構成する銅
又は銅合金及び作用インサート2を構成するハフニウ
ム,ハフニウム合金,ジルコニウム,ジルコニウム合金
との拡散結合性が良好であるためである。
実験の結果、銀合金としては主成分として、銀50%〜
95%,銅5%以上含有したものであれば目的を達成する
ことが可能であった。また銀の含有率が50%以下である
場合には銅の含有率を増大させることが必要であった。
例えば、銀の含有率が24%である場合には銅の含有率を
35%以上にする必要があり、まな銀の含有率が40%であ
る場合には銅の含有率を10%に設定することで目的を達
成することが出来た。従って、銀合金としては主成分と
して銀24%〜95%,銅5%〜76%を含むものであれば目
的を達成することが可能である。
また銀合金として、銀−銅系合金にパラジウムを4%
〜35%含有させることで、該合金の溶融温度を上昇させ
ることが可能であり、且つこの含有率を適宜設定するこ
とで、銀合金の溶融温度を適宜設定することが可能であ
る。
また金合金としては、主成分として金80%乃至90%,
銅5%を含むものであれば目的を達成することが可能で
あった。また金の含有率を30%とした場合には銅の含有
率を20%以上に設定することが必要であった。従って、
金合金としては主成分として金30%〜95%,銅5%〜70
%を含むものであれば目的を達成することが可能であ
る。
また金合金として、金−銅系合金にニッケルを2%乃
至20%含有させることで、該合金の溶融温度を上昇させ
ることが可能であり、且つこの含有率を適宜設定するこ
とで、金合金の溶融温度を適宜設定することが可能であ
る。
中間金属層3を構成する銀合金,金合金は、夫々上記
の如き成分と含有率を持って構成される。然し、亜鉛,
カドミウム,錫,リチウム,鉛等が含有されても性能上
ほとんど影響の無いことを確認している。
次に上記の如き電極Aを製造する第1の方法について
第2図(a),(b)を用いて説明する。
電極を製造する際には、予め該電極の加工能力が設定
される。そして設定された加工能力に応じて作用インサ
ート2の寸法が決定される。この作用インサート2の寸
法と前述した中間金属層3の厚さとによって、ホルダー
1に形成される穴1cの寸法が設定され、これにより、同
図に示すホルダー1が製作される。
前記ホルダー1の穴1cに作用インサート2が嵌挿さ
れ、これ等は中間金属層3の材料として用いられる金属
の溶融温度以上であって、且つ銅の溶融温度以下に加熱
される。また中間金属層3の材料として用いられる金
属、例えばアルミニウムは、溶融した状態で容器4に収
容されており、ホルダー1に作用インサート2を嵌挿し
た後、これ等の間に形成された間隙に充填される。この
とき、溶融したアルミニウムは穴1c及び作用インサート
2の表面に沿って流動し、これ等の表面の粗度に係わら
ず、空隙を生ずることなく充填される。
そしてホルダー1の穴1cに作用インサート2を嵌挿す
ると共に溶融したアルミニウムを充填した後、冷却する
ことでホルダー1と作用インサート2の間に中間金属層
3を形成した電極Aを製造することが可能である。
溶融したアルミニウム合金,銀合金,金合金は、冷却
過程で銅,ハフニウム中に拡散し、この結果、ホルダー
1,作用インサート2が中間金属層3を介して一体的に結
合される。
従って、ホルダー1と中間金属層3及び中間金属層3
と作用インサート2の接触面は空隙を形成することなく
夫々強固に密着し、この密着状態は穴1c,作用インサー
ト2の表面粗度に影響されることがない。このため、個
々の電極に於ける熱伝達効率を安定したバラツキの無い
ものとすることが可能となり、従って、消耗時間を安定
させることが可能となる。
前記方法に於いて、ホルダー1の穴1cに予め溶融した
中間金属層3の材料を充填しておき、その後、穴1cに作
用インサート2を嵌挿して冷却しても良い。
第3図(a),(b)は電極Aを製造する第2の方法
の説明図である。
図に於いて、ホルダー1及び作用インサート2は前述
の場合と同様に製作されている。中間金属層3を構成す
るための金属は、予め作用インサート2の外径と略等し
い内径を有し且つ所定の厚さを持ったパイプ(3a)状に
形成されている。
前記作用インサート2をパイプ3aに嵌合し、このパイ
プ3aをホルダー1の穴1cに嵌挿した後、銀合金の溶融温
度に加熱すると、銀合金が銅,ハフニウムと拡散結合す
ることで、ホルダー1,作用インサート2,パイプ3aを夫々
の接触面に空隙が生じることなく一体的に結合させるこ
とが可能である。
上記方法によって製造された電極Aは、ホルダー1,パ
イプ3a,作用インサート2が夫々拡散結合して一体化さ
れているため、個々の電極に於ける熱伝達効率のバラツ
キが向く安定した熱伝達を行うことが可能である。この
ため、電極の消耗時間を安定させると共に延長させるこ
とが可能となる。
上記各方法に於いて、アルミニウム,銅,ハフニウム
等は酸化する虞がある。従って、中間金属層3を構成す
る材料に対する加熱,溶融及びホルダー1,作用インサー
ト2に対する加熱を、ガス加熱或いは高周波加熱等の酸
化雰囲気中で行う場合には、夫々の酸化を防止するため
に、珪素等のフラックスを用いることが必要である。こ
のため、前記加熱は真空炉,不活性ガス炉等の非酸化雰
囲気中で行うことが有利である。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明に係る電極の製造
方法によれば、ホルダーと作用インサートとの間に形成
される間隙に溶融させた中間金属層の材料を充填するこ
とで、ホルダー,中間金属層,作用インサートに於ける
夫々の接触面に空隙の生じる虞がない。このため、ホル
ダーに形成した穴及び作用インサートの面粗度に影響さ
れることなく、安定した熱伝導を行うことが出来る電極
を得ることが出来る。従って、異なる電極或いは生産ロ
ットの異なる電極であっても消耗時間のバラツキを無く
して安定させると共に、消耗時間を延長させることが出
来る。
また中間金属層を構成する材料をパイプ状に形成し、
このパイプに作用インサートを嵌合すると共にホルダー
に形成して穴に嵌挿して加熱することで、ホルダーとパ
イプ、パイプと作用インサートの夫々の接触面を拡散結
合させることが出来る。このため、安定した熱伝導を行
うことが出来る電極を得ることが出来る。従って、異な
る電極或いは生産ロットの異なる電極であっても消耗時
間のバラツキを無くして安定させると共に、消耗時間を
延長させることが出来る。
また電極の消耗時間がホルダーの穴及び作用インサー
トの表面粗度に影響されないため、これ等の面粗度が大
きくとも良い。このため、穴,作用インサートの加工精
度を低減させることが出来、従って、生産コストを低減
させることが出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は電極の断面説明図、第1図(b)は電極
の正面説明図、第2図(a),(b)は第1実施例の説
明図、第3図(a),(b)は第2実施例の説明図であ
る。 Aは電極、1はホルダー、1cは穴、2は作用インサー
ト、3は中間金属層、3aはパイプ、4は容器である。
フロントページの続き (72)発明者 中川 圭介 東京都江戸川区西小岩3―35―16 小池 酸素工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−182380(JP,A) 特開 平3−225727(JP,A) 特開 平4−147772(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化系ガスを使用するアーク加工用非消耗
    電極の製造方法であって、銅又は銅合金からなるホルダ
    ーの前端面に所定の寸法を有する穴を形成し、前記穴に
    ハフニウム,ハフニウム合金,ジルコニウム,ジルコニ
    ウム合金のグループから選択された金属からなり且つ前
    記穴の直径よりも小さい直径を有する作用インサートを
    嵌挿すると共に、前記穴にアルミニウム,アルミニウム
    合金,銀合金,金合金のグループから選択された金属を
    溶融させて充填し、その後冷却して前記ホルダーと作用
    インサートとの接触部に中間金属層を形成することを特
    徴としたアーク加工用非消耗電極の製造方法。
  2. 【請求項2】アルミニウム,アルミニウム合金,銀合
    金,金合金のグループから選択された金属をパイプ状に
    形成し、前記パイプにハフニウム,ハフニウム合金,ジ
    ルコニウム,ジルコニウム合金のグループから選択され
    た金属からなる作用インサートを嵌合すると共に、銅又
    は銅合金からなるホルダーの前端面に形成された穴に嵌
    挿し、その後加熱して前記パイプとホルダー及び作用イ
    ンサートとの接触面を夫々拡散結合させることを特徴と
    したアーク加工用非消耗電極の製造方法。
  3. 【請求項3】アルミニウム,アルミニウム合金,銀合
    金,金合金のグループから選択された金属を加熱する作
    業を非酸化雰囲気炉内で実施することを特徴とする請求
    項(1)又は(2)記載のアーク加工用非消耗電極の製
    造方法。
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