JP2578254Y2 - 耐火被覆構造 - Google Patents

耐火被覆構造

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JP2578254Y2
JP2578254Y2 JP1993076115U JP7611593U JP2578254Y2 JP 2578254 Y2 JP2578254 Y2 JP 2578254Y2 JP 1993076115 U JP1993076115 U JP 1993076115U JP 7611593 U JP7611593 U JP 7611593U JP 2578254 Y2 JP2578254 Y2 JP 2578254Y2
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一三 吉川
隆雄 日置
雅彦 常谷
省一郎 白井
隆太郎 横山
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば梁又は柱として
建築物等に使用される鉄骨の耐火性確保のための被覆構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に建物の鉄骨は、火災等による高熱
の影響を受けた場合、熱変形を生じて建物倒壊の原因と
なるおそれがあるため、外面全体を耐火被覆している。
【0003】従来、鉄骨の耐火被覆構造としては、図2
に示すように、H形又はI形の鉄骨60のフランジ縁端
部61に、当て板62を耐火性接着材で付設し、鉄骨6
0の他の部分には、耐火被覆用吹付材63を吹付け施工
したものがある(実公昭54−33297号公報参
照)。吹付材63は、当て板62と同じ厚さとなるよう
に吹付けられ、これにより吹付けロスが低減される。ま
た当て板62における吹付材63と接触する内側面64
は、内部へ切り込んだ傾斜面であり、吹付材63をクサ
ビ状にとめる役割を果たす。
【0004】さらに図3に示すように、H形又はI形鉄
骨梁80の下フランジ81の縁端部に、耐火被覆用の成
形板82が、かすがいやステーブルのような取付金具8
3によって取付けられ、かつ、成形板の縁端部に、側部
成形板84が、釘のような固着部材85によって取付け
られたものがある(実開昭63−67110号公報参
照)。鉄骨梁80の下フランジ81の下面及び縁端部
は、これら成形板82,84によって被覆され、鉄骨梁
80の残りの露呈部分は、耐火被覆用の吹付材86が吹
付けられて被覆される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上述した従来の鉄骨の
耐火被覆構造のうち、実公昭54−33297号公報に
記載の図2に示す構造では、当て板62の内側面64が
内部へ切れ込んだ傾斜面であることにより、吹付材63
の乾燥後においては、その脱落を防止することができる
ものの、吹付け時における吹付材63の飛散及び落下は
避けられないという問題があった。すなわち吹付け工法
によって耐火被覆する場合、鉄骨における施工箇所の形
状に制約を受けることがなく、例えば配管を通すための
穴が設けられているような場合でも、穴の部分だけを残
して短時間で容易に施工することが可能である反面、吹
付け材が吹付けに伴って飛散及び落下し易く、また特に
鉄骨の下面となる部分への吹付けが難しいため、熟練し
た施工技術と、多大の労力及び時間を要するという問題
があった。
【0006】さらに実開昭63−67110号公報に記
載の図3に示す構造では、施工の際、鉄骨80の外形状
に合わせて形成された各成形板82,84を、取付金具
83又は固着部材85によって適宜の箇所に取付けなけ
ればならず、多大な労力と時間を要するという問題があ
った。また各成形体82,84の継ぎ目を正確に合わせ
なければ、火災等による高熱を受けた場合に継ぎ目が開
いてしまい、耐火性を大幅に低下させるおそれがあるた
め、施工に熟練した技術を必要としていた。
【0007】本考案は、熟練した技術を要することな
く、迅速かつ容易に施工することができるとともに、耐
火被覆材の吹付けに伴う飛散及び落下等を大幅に低減さ
せることができる耐火被覆構造を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の上記目的は、鉄
骨梁の上フランジ部にその外形状に合わせて断面L字状
に成形された耐火性成形体を嵌合させ、かつ下フランジ
部にその外形状に合わせて断面コ字状に成形された耐火
性成形体を嵌合させることによって被覆するとともに、
鉄骨梁のその他の部分を、無機質繊維及び結合材を主成
分とする耐火被覆材を吹付けることによって構成したこ
とを特徴とする鉄骨梁の耐火被覆構造により達成され
る。
【0009】
【作用】本考案に係る耐火被覆構造においては、鉄骨梁
の上フランジ部にその外形状に合わせて断面L字状に成
形された耐火性成形体を嵌合させ、かつ下フランジ部に
その外形状に合わせて断面コ字状に成形された耐火性成
形体を嵌合させることによって被覆するため、フランジ
部分の耐火被覆に、耐火ボード等の耐火性成形板を使用
した場合と同等以上の耐火性能が確保される。しかも、
フランジ部分の耐火被覆作業を迅速かつ容易にすること
ができる。
【0010】
【実施例】以下図示実施例により、本考案を説明する。
図1は、本考案の耐火被覆構造の実施例を示す図であ
る。この図において、建物のコンクリートスラブ10を
支える鉄骨梁20は、ウエブ21の上下両端に上フラン
ジ部22及び下フランジ部23が形成されたH形鋼であ
り、上フランジ部22及び下フランジ部23を、それぞ
れ耐火性成形体30,31によって被覆されるととも
に、耐火被覆材40を吹付け工法により施工されること
によって、ウエブ21を被覆される。
【0011】耐火性成形体30はそれぞれ、鉄骨梁20
の上フランジ部22の側面及び下面に沿う断面L字のよ
うな形状に成形される。各成形体30は、上フランジ部
22の側面及び下面にそれぞれ両側から密着されるとと
もに、接着剤又は溶接ピン(図示しない)によって固定
され、上フランジ部22の側面、下面及びウエブ21の
上端部を被覆する。なお、各成形体30を溶接ピンによ
って固定する場合、鉄骨梁20にあらかじめ成形体固定
用のピンを溶接しておき、成形体30にはピンに対応す
る部分に孔を開けておき、この孔内にピンが入るように
成形体30を鉄骨梁20に装着し、ピンに脱落防止用の
ヘッドを固着する。
【0012】耐火性成形体31はそれぞれ、鉄骨梁20
において下面を構成する下フランジ部23の外形状に合
わせて、断面ほぼコの字状に成形されており、下フラン
ジ部23を間に挟むようにして、その両側から嵌合さ
れ、下フランジ部23及びウエブ21の下端部を被覆す
る。各成形体31は、下フランジ部23への嵌合によっ
て鉄骨梁20に容易に固定されるが、必要に応じて接着
剤又は溶接ピン(図示しない)等を用いてもよい。成形
体31を溶接ピンにより固定する構成は上記と同様であ
る。
【0013】各成形体30,31の材質としては、耐火
ボード等と同等の耐火性能が得られるものであれば、特
に限定されるものではないが、耐熱性無機質繊維、セメ
ント及び充填材を主成分とするスラリーが挙げられ、よ
り好ましくは、後述する耐火被覆材40と同様な材質で
ある。また成形の方法として、1つの型を用いて1つず
つ成形するバッチ式であってもよく、コンベヤ上に配置
された多数の型に順次材料を流し込む連続成形であって
もよい。
【0014】耐火被覆材40は、ウエブ21における各
成形体30,31によって被覆された上下端部を除く中
央部分に、吹付け工法によって施工される。耐火被覆材
40としては、ロックウール、セラミックファイバー、
グラスウール等の無機質繊維と、セメント等の結合材を
主成分としたものが好適に用いられる。
【0015】なお、各成形体31が鉄骨梁20の下フラ
ンジ部23に嵌合された状態において、各成形体31の
間に鉄骨梁20の長手方向に沿って生じる隙間には、耐
火被覆材40と同様の材質からなる目地処理材50が注
入される。これにより、火災等によって高熱を受けた場
合でも、隙間が開くようなことはなく、したがって高い
耐火性能を確保することができる。
【0016】本実施例の作用を説明する。本実施例にお
いては、鉄骨梁20の上フランジ部22には、その外形
状に合わせて成形されたL字状の各成形体30が上フラ
ンジ部22を挟んで両側からそれぞれ密着され、また下
フランジ部23には、その外形状に合わせて成形された
コ字状の各成形体31が下フランジ部23を挟んで両側
からそれぞれ嵌合されることによって耐火被覆されるた
め、フランジ部22,23の耐火被覆作業を迅速かつ容
易にすることができる。また、フランジ部22,23の
耐火被覆に耐火ボード等の耐火性成形板を使用した場合
と同等以上の耐火性能が確保される。
【0017】以上のように上記実施例によれば、耐火成
形体30,31をそれぞれ嵌合又は接着させることによ
って、鉄骨梁20の上フランジ部22及び下フランジ部
23を被覆するとともに、耐火被覆材40を吹付け工法
により施工することによって、ウエブ21を被覆するの
で、例えば多数の耐火性成形板を継ぎ目に隙間を生じな
いように鉄骨梁外面に取付ける構造に比較して、熟練し
た技術を要することなく、迅速かつ容易に施工すること
ができる。また上フランジ部22及び下フランジ部23
には、耐火被覆材40を吹付け施工しないため、耐火被
覆材40の吹付けに伴う飛散及び落下等を極めて少なく
抑えることができる。さらに鉄骨梁20の外面全体を耐
火性成形体で被覆する構造と同等の、耐火時間2〜3時
間という優れた耐火性能を確保することができる。
【0018】
【考案の効果】本考案によれば、鉄骨梁の上フランジ部
にその外形状に合わせて断面L字状に成形された耐火性
成形体を嵌合させ、かつ下フランジ部にその外形状に合
わせて断面コ字状に成形された耐火性成形体を嵌合させ
ることによって被覆するため、熟練した技術を要するこ
となく、迅速かつ容易に施工することができるととも
に、耐火被覆材の吹付けに伴う飛散及び落下等を大幅に
低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の耐火被覆構造の実施例を示す断面図で
ある。
【図2】従来の耐火被覆構造を示す断面図である。
【図3】従来の耐火被覆構造を示す断面図である。
【符号の説明】
20 鉄骨(鉄骨梁) 21 ウエブ 22 上フランジ部 23 下フランジ部 30 耐火性成形体 40 耐火被覆材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小國 勝男 千葉県印旛郡印西町大塚1丁目5番 株 式会社竹中工務店 技術研究所内 (72)考案者 吉川 一三 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式 会社竹中工務店 東京本店内 (72)考案者 日置 隆雄 東京都杉並区下高井戸2−29−1 (72)考案者 常谷 雅彦 埼玉県与野市鈴谷7−6 (72)考案者 白井 省一郎 神奈川県横浜市磯子区杉田2−25−6 (72)考案者 横山 隆太郎 神奈川県横浜市神奈川区松見町4−1000 (56)参考文献 特開 昭61−1754(JP,A) 実開 昭63−67110(JP,U) 実開 平3−76910(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/94

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨梁の上フランジ部にその外形状に合
    わせて断面L字状に成形された耐火性成形体を嵌合さ
    せ、かつ下フランジ部にその外形状に合わせて断面コ字
    状に成形された耐火性成形体を嵌合させることによって
    被覆するとともに、鉄骨梁のその他の部分を、無機質繊
    維及び結合材を主成分とする耐火被覆材を吹付けること
    によって構成したことを特徴とする鉄骨梁の耐火被覆構
    造。
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JPH0740824U JPH0740824U (ja) 1995-07-21
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