JP2577698B2 - 流動性の高いソルビトール粉末の製造方法 - Google Patents
流動性の高いソルビトール粉末の製造方法Info
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Description
造方法に係り、特に流動性の高いソルビトール粉末の製
造方法に関するものである。
として含まれる代表的な糖アルコールであり、各種の食
品、医薬品、化粧品、各種工業用原料等として広く用い
られている。このソルビトールは、ブドウ糖を接触還元
することにより工業的に製造されており、その製品形態
としては、70重量%(以下「重量%」を単に「%」と
いうことがある)程度の水溶液及び粉末の2種類がある
が、従来の粉末は、主に吸湿性の低い結晶性粉末、つま
り粉末中のガンマー形ソルビトール結晶成分が高い品質
が要望されてきた。
例えば特公昭52−20444号、特公昭49−362
06号公報等に開示されているようなソルビトール粉末
製品の製造方法が知られている。しかし、これらの製造
方法から得られる製品は、該製品中の結晶含有率が96
〜99%と高いことを重視したために採用されたもので
あり、その製造方法はソルビトール水溶液を加熱濃縮し
て水分を約15%以下にした濃厚水溶液、又は更に水分
1%以下にまで濃縮した溶融状のソルビトールを、高温
状態のままニーダーに連続的に流し込みながら、このソ
ルビトール濃厚水溶液又は溶融物の固形分重量の約1〜
50%の粉末状のソルビトールをシードとして加え、混
練して微結晶の成長を促進せしめ、そうめん状に成形し
て押出し、結晶固化したスパゲティー状ソルビトールを
冷却した後、粉砕するというものであった。
昭51−108005号公報や特公昭55−36646
号等に開示された方法も知られている。即ち、前者は粉
末の流動性を重視した流動乾燥方法によるものであり、
微粉末ソルビトールの表面にソルビトール液を噴霧して
付着させるという製造方法である。また、後者は粉末の
流動性を重視した流動乾燥方法によるものであり、回分
式の方法によって長い時間熟成させてスラリーを調製
し、該回分式の方法で調整した量だけを噴霧乾燥してソ
ルビトール粉末を得るという製造方法である。
食品分野においては、流動性の高いソルビトール粉末が
要望されると共に、その製造方法について更に高い経済
性が要求されており、上記従来の製造方法やそれによっ
て製造されたソルビトール粉末が有する様々な問題が重
要視されてきた。即ち、ソルビトールには過飽和水溶液
が急激に結晶を生成するためにスラリーの粘度が急速に
高くなる現象があるため、例えば上記特公昭52−20
444号公報に開示されたような製造方法を用いた場合
には、混練に際して非常に強い力が要求され、それに応
じて強度の高い混練装置や、強力な動力が必要になると
いう問題を有し、しかも、この製造方法にあっては、シ
ード、即ち種結晶を20〜30%と、大量に使用する必
要があり、経済的に効率が悪いという問題もあった。更
に、この製造方法は、粉砕工程を経由する必要が有り、
この方法により製造されたソルビトールは、50メッシ
ュ程度の粉末にしたときの安息角が約45°と流動性が
極めて低いため配管中を空気と共に流すなどの自動化の
際に、一般に多用されている手段を採用することができ
ず、その粉末の流動性が低いことに起因する取り扱いの
困難性からその用途が限定され、また、この製造方法は
あっては20%程度の微粉末が生成するのを避けられな
いことから、ソルビトール粉末を製造する際やソルビト
ール粉末を利用する際に微粉末が飛散し、作業環境を汚
染したり、特定範囲の粒度が要求される用途には分級工
程を経由する等の必要があり、しかも、粒径の大きな粉
末画分と微粉末画分との両方を再度溶解工程又は混練り
工程に戻すことが必要になるという問題も併有してい
た。特公昭49−36206号公報に開示された製造方
法にあっても、上記特公昭52−20444号に係る製
造方法と略同一の製造上及び品質上の問題を有するもの
である。
報に開示された流動乾燥方法にあっては、大量の微粉末
状ソルビトールを装置内に滞留させる必要があるため経
済的に効率が悪く、更に、噴霧するソルビトールの結晶
化速度が遅いので、得られた粉末の表面の結晶化率が低
く、そのために製造直後の流動性は或る程度高いもの
の、結局は吸湿性の高い粉末となってしまい、保存中に
流動性が低下したり塊状に固化するなどの様々な品質上
の欠点を有し、実用化には至っていない。
に開示された噴霧乾燥方法にあっては、スラリーを調製
する際に20%以上もの種結晶を用いる方法があるた
め、経済的に極めて不利な方法であり、しかも、本発明
者等がこの製造方法を追試したところ、噴霧乾燥装置の
器壁に吸湿性の高い粉末が付着、堆積することが多いた
め連続的な噴霧乾燥は不可能であるという問題を有する
ものであった。
吸湿性の低い結晶性粉末を得ることに主眼が置かれ、粉
末の流動性が犠牲にされてきたという背景があり、連続
的なソルビトールマスキットの調製乃至連続的な噴霧乾
燥に至る経済的に有利な連続プロセスによって流動性の
高い粉末ソルビトールを製造する方法が存在しなかった
のである。
の方法を実施した結果得られるソルビトール粉末の各種
の課題を解決するため、鋭意研究した結果、予め結晶量
を調節したソルビトールマスキット槽にソルビトール水
溶液を厳しい条件設定のもとに供給することにより、連
続的にソルビトールマスキットを調製し、これを更に連
続的に噴霧乾燥することにより、従来の方法の様々な課
題を解決することに成功し、更に、流動性が高く、微粉
の飛散がないソルビトール粉末を得ることに成功し、本
発明を完成するに至った。而して、本発明は、従来の製
造方法が有する問題を解決し、流動性の高いソルビトー
ル粉末を連続的且つ経済的に製造する方法を提供するこ
とを目的とするものである。
に、本発明に係る流動性の高いソルビトール粉末の製造
方法は、純度89.0〜99.9重量%、濃度69〜8
0重量%、温度10〜40℃にソルビトール水溶液を調
節し、該ソルビトール水溶液を予め結晶量5〜35重量
%の範囲に保持した後、ソルビトールマスキット槽に1
時間あたり該マスキット重量の0.5〜80重量%に相
当する速度で連続的に供給し、この供給と同時に該マス
キット槽の出口から、上記ソルビトール水溶液の供給速
度と同程度の速度で連続的に抜き出した該マスキットを
風温30〜90℃に調節した噴霧乾燥装置に導入して噴
霧乾燥することを要旨とするものである。また、上記ソ
ルビトールマスキット槽へのソルビトール水溶液の供給
速度は、ソルビトールマスキット槽内のソルビトールマ
スキット重量に対して1時間あたり5〜40重量%の範
囲に調節して実施することが望ましい。
製造方法によれば、予め結晶量を調節したソルビトール
マスキット槽にソルビトール水溶液を所定の条件設定の
もとに供給し、連続的にソルビトールマスキットを調製
し、これを更に連続的に噴霧乾燥することにより、ソル
ビトール粉末を得ることができる。また、得られたソル
ビトール粉末は、20〜50メッシュ程度の粉末にした
ときの安息角が約30〜35°くらいと、従来の予め結
晶化していないソルビトール水溶液から直接噴霧乾燥し
た製品の40〜48°程度に比べて流動性が極めて高
く、微粉の飛散がないソルビトール粉末を得ることがで
きる。
ル粉末の製造方法に関する好適な実施例を説明する。本
発明に用いるソルビトールは、本発明の条件下でソルビ
トールマスキットを生成する品質が要求されるものであ
るが、好ましいソルビトール純度としては89.0〜9
9.9重量%が挙げられ、その他製造方法についての特
別な制約はない。ソルビトール純度が89%未満の場合
は、残余の成分であるマルチトール、マルトトリイトー
ル、マルトテトライトール、それよりも重合度が高い糖
アルコール等の比率が高まり、本発明に適用した場合に
一応粉末の形態を形成するものの、吸湿性が高いために
粉末製品として扱いにくいものになりがちなことが多
く、噴霧工程の際に、器壁に付着して連続的な運転が困
難になるなどの理由から好ましくない。一方、該純度が
99.9%を越える場合には、ソルビトール水溶液を製
造するうえで純度を高めることに困難を伴い、その結果
多額の費用を要することになり、本発明の特徴のひとつ
である経済性が損なわれるので好ましくない。本発明に
用いるソルビトールの濃度は、69〜80%に調節する
ことが要求されるが、69%未満の場合にはソルビトー
ルマスキット槽内の結晶量が減少することが多く、また
噴霧乾燥後に得られる粉末の吸湿性が高くなることが多
く、本発明の大きな特徴のひとつである連続的な製造が
困難になることが多いので好ましくない。また、該濃度
が80%を越える条件で本発明を実施した場合には、ソ
ルビトールマスキット槽内の結晶量が多くなり過ぎるこ
とが多く、そのため、マスキットの粘度が急激に高くな
り、連続的な製造が困難になるので好ましくない。
及びソルビトールマスキット槽の温度は、10〜40℃
の範囲に保持する必要があるが、それらの温度が10℃
未満の場合には、ソルビトールマスキットの粘度が高く
なり過ぎることやソルビトールマスキット槽内の結晶量
が多くなり過ぎること、更には、該マスキット槽全体が
固化することもあるなどの理由で好ましくなく、40℃
を越えた条件で実施した場合には該マスキット槽内の結
晶量が不足がちになるなどの理由から好ましくない。
ソルビトール液を供給する速度は、1時間あたり、好ま
しくは該マスキット重量の0.5〜80%の範囲内、更
に好ましくは5〜40%とすることにより、該マスキッ
ト中の結晶量を一定の範囲、即ち、該マスキット中の5
〜35%に保つことができる。ソルビトール水溶液の供
給速度が0.5%未満の場合には、マスキットの製造が
可能ではあるが、製造量が少ない割に大きな設備が必要
になって経済的に不利なので、その条件を採用すること
は避けるべきである。一方、供給速度が80%を越えた
条件で実施した場合には、該マスキット中の結晶量が減
少してしまい、ついには噴霧乾燥できない程度、つま
り、5%未満になってしまうのでこの条件の採用も避け
るべきである。
マスキット中の結晶量はマスキットが取り扱い易い粘度
範囲に調節できることや、噴霧乾燥したときに吸湿性の
低い粉末が得られることなどの理由から、該マスキット
重量の5〜35%とすることが好ましいが、結晶量が5
%未満の場合には噴霧乾燥後に得られる粉末結晶含有率
が低くて吸湿性が高くなってしまうので好ましくなく、
35%を越える場合には得られる粉末の結晶含有率は高
くなるものの、該マスキットの粘度が高くなってしま
い、ひいてはマスキット全体が固化することがあるので
好ましくない。
ビトールマスキットを調製する必要があるが、その場合
には、少量の前記ソルビトール水溶液を10℃〜30℃
程度に冷却して過飽和状態を形成しておき、これを攪拌
翼の周速度100m/分程度の速さで激しく攪拌して結
晶核を発生させたものを、ソルビトールマスキット槽内
に満たしておいた該ソルビトール水溶液に種結晶として
添加した後、混合物を穏やかに攪拌して槽内にソルビト
ールマスキットを形成させ、その中の結晶量が5%を越
えてから該マスキット槽へのソルビトール水溶液の供給
を開始する方法が有利に採用できる。また、変様した他
の方法として、ソルビトールマスキット槽に満たしてお
いた該ソルビトール水溶液に、該水溶液重量の0.1〜
3%程度のソルビトール粉末を添加し、穏やかに攪拌し
て槽内にソルビトールマスキットを形成させたのち、前
記と同様に連続的な方法を開始することもできる。
キットの結晶量は、上記の如く、マスキット中の5〜3
5%に維持する必要があり、結晶の量はマスキットの一
部を取り出して実際にろ過して結晶量を確認するのが最
も確実であるが、予め、使用するソルビトール液から生
成した結晶の量と粘度との関係を確かめておいて粘度で
管理することも可能である。ソルビトールマスキット中
の結晶量が減少傾向にある場合は、ソルビトール水溶液
の供給量を減少させることや、ソルビトール水溶液の濃
度を高めること、更には、ソビトール水溶液の供給温度
を下げることなどにより結晶量を増加させることができ
るが、これらの方法の中で最も効果的で速く対処できる
のは、ソルビトール水溶液の供給量を減少させる方法で
ある。また、ソルビトールマスキット中の結晶量を一定
に保持する方法の変法として、該マスキット槽から抜き
出したソルビトールマスキットの一部を該マスキット槽
に戻すことも有利に採用することが出来る。前述のよう
にして得られたソルビトールマスキットは、結晶量の維
持や結晶の沈降防止、粘度の維持等のために、温度10
〜40℃に保持して穏やかに攪拌しておくことが好まし
いが、攪拌の方式や攪拌速度、攪拌翼の形状については
格別の制約は無い。
ールマスキットを、該マスキット槽に供給されるソルビ
トール水溶液の供給速度と同じ速度で該マスキット槽か
ら連続的に抜き出し、噴霧乾燥に付すが、このときの好
ましい風温度は30〜90℃、更に好ましい風温度は4
0〜70℃である。該風温度が30℃未満の場合には、
得られる粉末が十分に乾燥できないことがあるので好ま
しくなく、90℃を越えて実施した場合には、乾燥され
た粉末の表面が溶解したり硬さが不十分になり、粉末同
士の付着や噴霧乾燥器の器壁への付着が起こることがあ
るので好ましくない。
は、20〜50メッシュ程度の粉末にしたときの安息角
が約30〜35°くらいと、従来の製品の40〜48°
程度に比べて流動性が極めて高いため、その取り扱いが
大幅に容易になっており、空気による輸送などの自動化
の手段を適用することが可能になる。また、吸湿性も上
記特開昭51−108005号公報に開示された方法で
製造した粉末よりも大幅に改善されており、通常のソル
ビトールの保存条件での保存の際に塊状に固化すること
が殆ど発生しない。
4%のソルビトール水溶液5リットルを内径30cm、
容積20リットルの円筒形ステンレス製容器に入れ、長
さ12cm、幅2.1cmのパドル型攪拌翼を用いて毎
分300回転(周速度=113m/分)の速さで攪拌
し、温度を25℃に保った。操作を開始した後約2分で
ソルビトール液は白く濁ってソルビトール結晶の発生が
確認され、開始後3分目に温度25℃、濃度66%に調
製した前記ソルビトール水溶液5リットルを加えて攪拌
し、15分後に形成されたソルビトールマスキット中の
結晶量は約10%に達した。容積1200リットルのス
テンレス製槽に濃度73%、純度94%のソルビトール
水溶液1000k gを入れ、温度25℃に保持して穏や
かに攪拌しながら前記ソルビトールマスキット10リッ
トルを静かに添加し、6時間穏やかに攪拌を続けて結晶
量28%のソルビトールマスキットを得た。
2%のソルビトール水溶液10リットルを内径30c
m、容積20リットルの円筒形ステンレス製容器に入
れ、長さ8cm、幅2.1cmのパドル型攪拌翼を用い
て毎分30回転の速さで穏やかに攪拌しながら、温度を
45℃とした後徐々に冷却して1時間後に20℃とし、
液と同じ純度のソルビトール微粉末20gを加えて、更
に12時間穏やかに攪拌を続けた結果、結晶量30%の
ソルビトールマスキットを得た。
テンレス製のソルビトールマスキット槽(容積1200
リットル)にソルビトールマスキット1010リットル
を調製しておき、穏やかに攪拌しつつ温度25℃に保持
してから、濃度73%、純度94%、温度25℃のソル
ビトール水溶液を該マスキット槽の上部から1時間あた
り200リットルの速度で供給し、同時に、該マスキッ
ト槽の下部からソルビトール水溶液の供給速度と同じ速
度でソルビトールマスキットを抜き出した。この抜き出
したソルビトールマスキットは、ジャケット付きステン
レス製管で該槽に接続したアトマイザー式の噴霧乾燥器
に導き、風温55℃にて噴霧乾燥して本発明の流動性の
高いソルビトール粉末を得た。本実施例により得られた
ソルビトールの約50メッシュの粉末の安息角を、測定
機具(PT−D型)により測定した結果、31°であっ
た。また、示差走査熱分析によりガンマー形結晶の含有
率を測定した結果、ソルビトール中のガンマー形結晶含
有率は94%であった。
テンレス製のソルビトールマスキット槽(容積20リッ
トル)にソルビトールマスキット10リットルを調製し
ておき、穏やかに攪拌しつつ温度20℃に保持してか
ら、濃度77%、純度92% 、温度20℃のソルビト
ール水溶液を該マスキット槽の上部から1時間あたり7
リットルの速度で供給してマスキット中の結晶量を25
%とし、同時に、該マスキット槽の下部からソルビトー
ル水溶液の供給速度と同じ速度でソルビトールマスキッ
トを抜き出した。この抜き出したソルビトールマスキッ
トは、ジャケット付きステンレス製管で該槽に接続した
ノズル方式の噴霧乾燥器に導き、風温60℃にて噴霧乾
燥して本発明の流動性の高いソルビトール粉末を得た。
本実施例により得られたソルビトールの約50メッシュ
の粉末の安息角を、実施例3と同様に測定した結果、3
3°であった。
度25℃のソルビトール水溶液を用いた他は実施例2と
同様にして予めソルビトールマスキット10リットルを
調製しておき、穏やかに攪拌しつつ温度25℃に保時し
てから、前記と同じソルビトール水溶液を該マスキット
槽の上部から1時間あたり4.5リットルの速度で供給
してマスキット中の結晶量を26%とし、同時に、該マ
スキットの下部からソルビトール水溶液の供給速度と同
じ速度でソルビトールマスキットを抜き出した。この抜
き出したソルビトールマスキットは、噴霧乾燥器の風温
を55℃とした他は実施例4と同様にして本発明の流動
性の高いソルビトール粉末を得た。本実施例により得ら
れたソルビトールの約50メッシュの粉末の安息角を、
実施例3と同様に測定した結果、32°であった。
度32℃のソルビトール水溶液を用いた他は実施例2と
同様にして予めソルビトールマスキット10リットルを
調製しておき、穏やかに攪拌しつつ温度25℃に保時し
てから、前記と同じソルビトール水溶液を該マスキット
槽の上部から1時間あたり2.5リットルの速度で供給
してマスキット中の結晶量を32とし、同時に、該マス
キットの下部からソルビトール水溶液の供給速度と同じ
速度でソルビトールマスキットを抜き出した。この抜き
出されたソルビトールマスキットは、噴霧乾燥器の風温
を65℃とした他は実施例4と同様にして本発明の流動
性の高いソルビトール粉末を得た。本実施例により得ら
れたソルビトールの約20メッシュの粉末の安息角を、
実施例3と同様に測定した結果、29°であった。
度35℃のソルビトール水溶液を用いた他は実施例2と
同様にして予めソルビトールマスキット10リットルを調
製しておき、穏やかに攪拌しつつ温度16℃に保時して
から、前記と同じソルビトール水溶液を該マスキット槽
の上部から1時間あたり2.0リットルの速度で供給し
てマスキット中の結晶量を28%とし、同時に、該マス
キットの下部からソルビトール水溶液の供給速度と同じ
速度でソルビトールマスキットを抜き出した。この抜き
出されたソルビトールマスキットは、噴霧乾燥器の風温
を70℃とした他は実施例4と同様にして本発明の流動
性の高いソルビトール粉末を得た。本実施例により得ら
れたソルビトールの約20メッシュの粉末の安息角を、
実施例3と同様に測定した結果、30°であった。
ル粉末の製造方法は、上記各実施例に限定されるもので
はなく、本発明の目的の範囲内で適宜変様して実施する
ことができるものであることはいうまでもない。
粉末の製造方法は、上記の如く、従来のソルビトール粉
末の製造方法よりも経済的で、且つ衛生的な方法で連続
的に、従来品と比較して、20〜50メッシュ程度の粉
末にしたときの安息角が約30〜35%と、流動性が高
く、且つ吸湿性の低いソルビトール粉末を得ることがで
きる。
によって、粉末の取扱いが極めて容易になり、空気によ
る搬送などの自動化の手段を適用することが可能になる
ので、経済的にも有利である。
005号公報に開示された従来の方法で製造された粉末
よりも大幅に改善されており、通常のソルビトール粉末
の保存条件下においても塊状に固化することが殆どない
などの特徴を有するものであり、本発明の実施により得
られる効果は極めて大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】 純度89.0〜99.9重量%、濃度6
9〜80重量%、温度10〜40℃にソルビトール水溶
液を調節し、該ソルビトール水溶液を 予め結晶量5〜35重量%の範
囲に保持した後、ソルビトールマスキット槽に1時間あ
たり該マスキット重量の0.5〜80重量%に相当する
速度で連続的に供給し、この供給と 同時に該マスキット槽の出口から、上記ソル
ビトール水溶液の供給速度と同程度の速度で連続的に抜
き出した該マスキットを風温30〜90℃に調節した噴
霧乾燥装置に導入して噴霧乾燥することを特徴とする流
動性の高いソルビトール粉末の製造方法。 - 【請求項2】 上記ソルビトールマスキット槽へのソル
ビトール水溶液の供給速度を、ソルビトールマスキット
槽内のソルビトールマスキット重量に対して1時間あた
り5〜40重量%の範囲に調節したことを特徴とする請
求項1の流動性の高いソルビトール粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5213362A JP2577698B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 流動性の高いソルビトール粉末の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5213362A JP2577698B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 流動性の高いソルビトール粉末の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0748300A JPH0748300A (ja) | 1995-02-21 |
JP2577698B2 true JP2577698B2 (ja) | 1997-02-05 |
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Family Applications (1)
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JP5213362A Expired - Lifetime JP2577698B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 流動性の高いソルビトール粉末の製造方法 |
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