JP2577303Y2 - アルミ電解コンデンサ - Google Patents

アルミ電解コンデンサ

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JP2577303Y2
JP2577303Y2 JP1991063942U JP6394291U JP2577303Y2 JP 2577303 Y2 JP2577303 Y2 JP 2577303Y2 JP 1991063942 U JP1991063942 U JP 1991063942U JP 6394291 U JP6394291 U JP 6394291U JP 2577303 Y2 JP2577303 Y2 JP 2577303Y2
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electrolytic capacitor
aluminum electrolytic
aluminum
capacitor element
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久男 宮澤
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Panasonic Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は音響用電子機器などに利
用されるアルミ電解コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のアルミ電解コンデンサ
は、図3に示すように、弁作用金属箔を粗面化した後、
陽極酸化により誘電体酸化皮膜を形成したものを陽極箔
とし、この陽極箔と、これと対極する陰極箔とをセパレ
ータを介して巻回することによりコンデンサ素子1を構
成し、そしてこのコンデンサ素子1に駆動用電解液を含
浸させるとともに、このコンデンサ素子1をアルミニウ
ム材よりなる有底円筒状の金属ケース2内に収納し、そ
の後、この金属ケース2の一端開口部に、内部の駆動用
電解液が蒸発しないように封口体3を装着することによ
り構成していた。4はコンデンサ素子1から導出された
リード線である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のアルミ電解コンデンサにおける金属ケース2は
一層であるため、このアルミ電解コンデンサを音響用電
子機器などに実装して使用した場合、トランスなどから
発生する外部からの振動ならびにアルミ電解コンデンサ
自身から発生する微振動などにより、前記金属ケース2
が共振を起こし、その結果、音楽信号の伝送や電源部の
フィルター部への電力供給などにおいて高調波歪成分が
加わって音質劣化を招くという問題点を有していた。
【0004】本考案はこのような問題点を解決するもの
で、音質劣化を招くこともなく、高音質の音楽再生を実
現できるアルミ電解コンデンサを提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案のアルミ電解コンデンサは、陽極箔と陰極箔を
セパレータを介して巻回し、かつ駆動用電解液を含浸さ
せて構成したコンデンサ素子と、このコンデンサ素子を
収納する有底筒状の金属ケースと、この金属ケースの開
口部を封止する封口部材とを備え、前記金属ケースとし
て、アルミニウム材よりなる外側の金属ケースとアルミ
ニウム材よりなる内側の金属ケースとの境界面に微少な
空隙が存在する二層構造の金属ケースを用いたものであ
る。
【0006】
【作用】上記構成のアルミ電解コンデンサによれば、コ
ンデンサ素子を収納する金属ケースとして、アルミニウ
ム材よりなる外側の金属ケースとアルミニウム材よりな
る内側の金属ケースとの境界面に微少な空隙が存在する
二層構造の金属ケースを用いているため、このアルミ電
解コンデンサを音響用電子機器などに実装して使用した
場合に、トランスなどから発生する外部からの振動やア
ルミ電解コンデンサ自身から発生する微振動があったと
しても、これらの振動や微振動の伝播を二層構造の金属
ケースにおける微少な空隙の存在により低減させること
ができ、これにより、金属ケース自体の共鳴振動を低減
させることができるため、高次高調波歪成分の発生も低
減させることができ、したがって微少な音楽信号の伝播
において信号劣化や音質劣化を招くこともなく、高音質
の音楽再生を実現することができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の一実施例を添付図面にもとづ
いて説明する。図1,図2において、11はコンデンサ
素子で、このコンデンサ素子11は、弁作用金属である
アルミニウム箔を粗面化した後、陽極酸化によりその表
面に誘電体酸化皮膜を形成したものを陽極箔とし、この
陽極箔と、これと対向する陰極箔とをセパレータを介し
て巻回することにより構成されている。そしてこのコン
デンサ素子11には駆動用電解液が含浸され、その後、
このコンデンサ素子11を有底円筒状の二層構造の金属
ケース12内に装備し、かつこの金属ケース12の一端
開口部に封口部材13を装着して金属ケース12の一端
開口部側を絞り加工することにより封口を行っている。
14はコンデンサ素子11から導出されたリード線であ
る。
【0008】そして前記金属ケース12は、図2に示す
ように、アルミニウム材よりなる外側の金属ケース12
aと、アルミニウム材よりなる内側の金属ケース12b
からなる二層構造になっており、かつ両者12a,12
bの境界面には微少な空隙15が存在するように構成し
たものである。
【0009】上記した構造のアルミ電解コンデンサによ
れば、金属ケース12として、アルミニウム材よりなる
外側の金属ケース12aとアルミニウム材よりなる内側
の金属ケース12bとの境界面に微少な空隙15が存在
する二層構造の金属ケース12を用いているため、この
二層構造の金属ケース12における境界面の微少な空隙
15によって振動減衰能力を高めることができ、これに
より、このアルミ電解コンデンサを音響用電子機器など
に実装して使用した場合において、トランスなどから発
生する外部からの振動やアルミ電解コンデンサ自身から
発生する微振動があったとしても、その振動伝播を低減
させることができるため、金属ケース12自体の共鳴振
動を低減させることができ、その結果、振動によってア
ルミ電解コンデンサ自身から発生する高次高調波歪成分
も低減させることができるため、微少な音楽信号の伝播
において信号劣化や音質劣化を招くこともなく、高音質
の音楽再生を実現することができる。
【0010】
【考案の効果】以上のように本考案のアルミ電解コンデ
ンサは、コンデンサ素子を収納する金属ケースとして、
アルミニウム材よりなる外側の金属ケースとアルミニウ
ム材よりなる内側の金属ケースとの境界面に微少な空隙
が存在する二層構造の金属ケースを用いているため、こ
のアルミ電解コンデンサを音響用電子機器などに実装し
て使用した場合に、トランスなどから発生する外部から
の振動やアルミ電解コンデンサ自身から発生する微振動
があったとしても、これらの振動や微振動の伝播を二層
構造の金属ケースにおける微少な空隙の存在により低減
させることができ、これにより、金属ケース自体の共鳴
振動を低減させることができるため、高次高調波歪成分
の発生も低減させることができ、したがって微少な音楽
信号の伝播において信号劣化や音質劣化を招くこともな
く、高音質の音楽再生を実現することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すアルミ電解コンデンサ
の縦断面図
【図2】同コンデンサにおける二層構造の金属ケースの
断面図
【図3】従来例を示すアルミ電解コンデンサの縦断面図
【符号の説明】 11 コンデンサ素子 12 金属ケース 12a 外側の金属ケース 12b 内側の金属ケース 13 封口部材 15 微少な空隙

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回
    し、かつ駆動用電解液を含浸させて構成したコンデンサ
    素子と、このコンデンサ素子を収納する有底筒状の金属
    ケースと、この金属ケースの開口部を封止する封口部材
    とを備え、前記金属ケースとして、アルミニウム材より
    なる外側の金属ケースとアルミニウム材よりなる内側の
    金属ケースとの境界面に微少な空隙が存在する二層構造
    の金属ケースを用いたことを特徴とするアルミ電解コン
    デンサ。
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