JP2576925Y2 - 薬剤定量分与器 - Google Patents

薬剤定量分与器

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JP2576925Y2
JP2576925Y2 JP1992052512U JP5251292U JP2576925Y2 JP 2576925 Y2 JP2576925 Y2 JP 2576925Y2 JP 1992052512 U JP1992052512 U JP 1992052512U JP 5251292 U JP5251292 U JP 5251292U JP 2576925 Y2 JP2576925 Y2 JP 2576925Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、カートリッジ内に充填
された薬剤の分与量の設定およびその分与が簡便な操作
で確実に行うことのできる薬剤定量分与器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液状の薬剤を定量分与するた
めに、注射器が用いられてきた。この種の注射器として
は、例えば、糖尿病の治療のための液状薬剤であるイン
スリンの注入用のインスリン注入器がある。そして、糖
尿病患者は、インスリンの投与を一日数回行うことが必
要な場合には、注射器および薬剤のアンプル瓶を常に持
ち運ばなくてはならず、携帯にも不便であり、さらに、
携帯者自身が糖尿病であることを他人に知られてしまう
不安感もあった。また、薬剤をアンプル瓶より注入器に
補給する際に、注射針をアンプル瓶のゴム部に一度穿刺
する必要があるが、この際、注射針の針先の破損あるい
は刺通抵抗の増加といった危険性もあり、患者にとって
肉体的及び精神的にかなりの負担になるものであった。
そこで、カートリッジ内に充填された薬剤を任意の量分
与でき、さらに、デジタル表示により分与量を容易に確
認できる、携帯可能なペン型タイプの穿刺定量分与器が
提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での分与量デジタル表示式のペン型定量分与器は、デジ
タル表示をリセットするためのリセットスイッチが、分
与途中に作動してしまう危険性があり、デジタル表示の
数値と実際の分与量とが、原点(デジタル表示が0とな
る点)付近で正確に対応していないという問題点を有し
ていた。そのため、使用者はリセットされた表示(ゼロ
表示)を見て、設定量の分与が完了する前に、投与作業
を終了してしまうおそれがあった。
【0004】本考案の目的は、前記の問題点に鑑みてな
されたものであり、分与途中にリセットスイッチが作動
してしまうことがなく、かつ、デジタル表示の数値と実
際の分与量とが原点まで正確に対応しており、設定した
薬剤量を確実に分与できる薬剤定量分与器を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、薬剤と摺動可能なピストンとを有する薬剤カートリ
ッジを装着する薬剤カートリッジ装着部を有し、後端が
開口した筒状本体と、該筒状本体内に収納され、かつネ
ジ部を有する、前記薬剤カートリッジの前記ピストンを
押圧するための第1プランジャーと、該第1プランジャ
ーのネジ部と螺合するネジ部を有し、該螺合により前記
筒状本体内を回転可能かつ摺動可能に設けられた、前記
第1プランジャーを先端方向に移動させるための第2プ
ランジャーと、該第2プランジャーの後部に取り付けら
れ、かつリセットスイッチ押圧部を有し、後端部が前記
筒状本体の後端開口より突出した第3プランジャーと、
該第3プランジャーを内部に摺動可能に挿通し、かつ前
記筒状本体の後端に摺動不能かつ回転可能に取り付けら
れた、前記第3プランジャーを回転させるための薬剤分
与量設定部材と、前記第3プランジャーの回転量または
移動距離を検出し、該検出値により、該第3プランジャ
ーの後端部を押圧した際の薬剤分与量を算出する薬剤分
与量算出部と、該薬剤分与量算出部より算出された薬剤
分与量を表示する表示部と、前記第2プランジャーの所
定位置より先端方向への移動を係止するストッパーと、
該ストッパーにより前記第2プランジャーが係止された
時の前記リセットスイッチ押圧部の位置より所定距離先
端側に設けられた、前記表示部の表示をリセットするた
めのリセットスイッチとを有し、該リセットスイッチ
は、前記第2プランジャーが前記ストッパーにより係止
された後、前記第3プランジャーの前記リセットスイッ
チ押圧部と接触する位置に設けられていることを特徴と
する薬剤定量分与器である。
【0006】そして、前記筒状本体は、前記第3のプラ
ンジャーの所定位置より後端方向への移動を係止する第
2ストッパーを有していることが好ましい。そして、前
記第2ストッパーは、前記第3プランジャーの後端方向
へ移動するための回転を係止する凸部または凹部を有
し、該第3プランジャーは、該第2ストッパーの該凸部
または凹部と係合する凹部または凸部を有していること
が好ましい。また、前記筒状本体は、前記第1プランジ
ャーの後端方向への移動を係止する第3ストッパーを有
していることが好ましい。そして、前記第1プランジャ
ーは、軸方向に伸びるスリットを有し、前記第3ストッ
パーは、該第1プランジャーの該スリットに挿入され、
該第1プランジャーの回転を係止する凸部を有している
ことが好ましい。さらに、前記筒状本体は、薬剤カート
リッジの後端を当接させるためのカートリッジ受具を有
していることが好ましい。そして、前記第1プランジャ
ーは、軸方向に伸びるスリットを有し、前記カートリッ
ジ受具は、該第1プランジャーの該スリットに挿入さ
れ、該第1プランジャーの回転を係止する凸部を有して
いることが好ましい。さらに、前記筒状本体の後端開口
は、中心方向に突出する複数の凹部または凸部を有し、
前記薬剤分与量設定部材は、該凹部または凸部と係合す
る凸部または凹部を有し、該筒状本体の後端開口と前記
薬剤分与量設定部材は、該凹部または凸部および該凸部
または凹部によりクリック機構を形成していることが好
ましい。さらに、前記筒状本体の後端面は、複数の凸部
または凹部を有し、前記薬剤分与量設定部材は、前記筒
状本体の後端面との当接面に、前記凸部または凹部と係
合する凹部または凸部を有していることが好ましい。
【0007】そして、前記ストッパーは、前記第2プラ
ンジャーの先端方向へ移動するための回転を係止する凸
部または凹部を有し、該第2プランジャーは、該ストッ
パーの該凸部または凹部と係合する凹部または凸部を有
していることが好ましい。さらに、前記第3プランジャ
ーは、軸方向に伸びる複数の凹部または凸部を有し、前
記薬剤分与量設定部材は、該凹部または凸部と係合する
第2の凸部または凹部を有していることが好ましい。そ
して、前記第3プランジャーの前記凹部または凸部と、
前記薬剤分与量設定部材の第2の凸部または凹部との係
合は、該薬剤分与量設定部材に設けられた前記第2の凸
部または凹部の凸部が、前記筒状本体の後端開口に設け
られた前記凹部または凸部の凸部により中心方向に押圧
されると、中心方向に移動できるよう、若干の間隙を有
し係合しているものであることが好ましい。
【0008】さらに、前記第2プランジャーと前記第3
プランジャーの係合部には、該第3プランジャーを後端
方向に付勢する第1スプリングが取り付けられているこ
とが好ましい。さらに、前記第3プランジャーの後端部
はプランジャー押圧部を有しており、該プランジャー押
圧部と前記薬剤分与量設定部材との係合部には、該薬剤
分与量設定部材を先端方向に付勢する第2スプリングが
取り付けられていることが好ましい。さらに、前記第3
ストッパーと前記カートリッジ受具との間には、該カー
トリッジ受具を先端方向に付勢する第3スプリングが取
り付けられていることが好ましい。さらに、前記筒状本
体は、先端部に着脱自在に取り付けられた前記薬剤カー
トリッジ装着部を有するカートリッジホルダーを有して
いることが好ましい。さらに、前記薬剤定量分与器は、
前記第1プランジャーの前記第1の凹凸部と前記第3ス
トッパーの前記第2の凹凸部との咬合、および前記第1
プランジャーのネジ部と前記第2プランジャーのネジ部
との螺合を解除する機構を有していることが好ましい。
【0009】そこで、本考案の薬剤定量分与器を図面に
示した一実施例を用いて説明する。本考案の薬剤定量分
与器1は、薬剤Sと摺動可能なピストンPとを有する薬
剤カートリッジ22を装着する薬剤カートリッジ装着部
14を有し、後端が開口した筒状本体2と、筒状本体2
内に収納され、かつネジ部11aを有する、薬剤カート
リッジ22のピストンPを押圧するための第1プランジ
ャー11と、第1プランジャー11のネジ部11aと螺
合するネジ部8aを有し、該螺合により筒状本体2内を
回転可能かつ摺動可能に設けられた、第1プランジャー
11を先端方向に移動させるための第2プランジャー8
と、第2プランジャー8の後部に取り付けられ、かつリ
セットスイッチ押圧部9aを有し、後端部が筒状本体2
の後端開口より突出した第3プランジャー9と、第3プ
ランジャー9を内部に摺動可能に挿通し、かつ筒状本体
2の後端に摺動不能かつ回転可能に取り付けられた、第
3プランジャー9を回転させるための薬剤分与量設定部
材26と、第3プランジャー9の回転量または移動距離
を検出し、該検出値により、第3プランジャー9の後端
部を押圧した際の薬剤分与量を算出する薬剤分与量算出
部20と、薬剤分与量算出部20より算出された薬剤分
与量を表示する表示部21と、第2プランジャー8の所
定位置より先端方向への移動を係止するストッパー10
と、ストッパー10により第2プランジャーが係止され
た時のリセットスイッチ押圧部の位置より所定距離先端
側に設けられた、表示部21の表示をリセットするため
のリセットスイッチ33とを有し、リセットスイッチ3
3は、第2プランジャー8がストッパー10により係止
された後、第3プランジャー9のリセットスイッチ押圧
部9aと接触する位置に設けられていることを特徴とす
る薬剤定量分与器である。
【0010】以下、本考案の薬剤定量分与器の一実施例
を、図1ないし図14を用いて説明する。図1は、本考
案の薬剤定量分与器の一実施例の正面図であり、図2
は、図1の縦断面図であり、図3は、図2のA−A線断
面図であり、図4は、図3の薬剤分与量設定部材を所定
角度回転させた場合の断面図であり、図5は、本考案の
薬剤定量分与器の一実施例の後部付近の部分拡大断面図
であり、図6は、図5のB−B線断面図であり、図7
は、図5のC−C線断面図であり、図8は、図5のD−
D線断面図であり、図9は、図5のE−E線断面図であ
り、図10は、図2のF−F線断面図であり、図11
は、図2のG−G線断面図であり、図12は、本考案の
薬剤定量分与器の一実施例のカートリッジ取り換え時の
部分拡大断面図であり、図13は、本考案の薬剤定量分
与器の一実施例のカートリッジ取り換え後の部分拡大断
面図であり、図14は、本考案の薬剤定量分与器の一実
施例の電気回路のブロック図である。
【0011】本考案の薬剤定量分与器1は、薬剤Sと摺
動可能なピストンPとを有する薬剤カートリッジ22を
装着する薬剤カートリッジ装着部14を有し、後端が開
口した筒状本体2を有している。そして、この実施例の
薬剤定量分与器1は、図2に示すように、内部に液状の
薬剤Sと、薬剤Sを吐出するための摺動可能なピストン
Pとを有する薬剤カートリッジ22と、カートリッジ2
2の先端部に取り付けられ、カートリッジの内部と外部
とを挿通する注射針15とを有している。図2は、本考
案の定量分与器1の内部に、液状薬剤Sが充填され、先
端部に注射針15を交換自在に取り付けた透明体の薬剤
カートリッジ22が取り付けられた状態を示している。
そして、注射針15には、注射針用キャップ15aが被
包されており、注射針15の針先を保護する一方、使用
後の廃棄時における危険防止を図っている。薬剤カート
リッジ22内部には、液状の薬剤Sが充填されており、
カートリッジ22の先端には、注射針15の後端側に設
けられた中空針より刺通されるゴム栓14dが設けられ
ている。さらに、内部には、カートリッジ22の内周面
を長手方向に摺動自在かつ液密状態のピストンPが設け
られており、このピストンがカートリッジ22のゴム栓
14d方向に進行することにより、薬剤Sが分与される
よう構成されている。
【0012】そして、この実施例においては、筒状本体
2は、先端部に着脱自在に取り付けられるカートリッジ
ホルダー13を有しており、カートリッジホルダー13
は内部に、薬剤カートリッジ22を装着する薬剤カート
リッジ装着部14を有している。そして、薬剤カートリ
ッジ22は、この薬剤カートリッジ装着部14に交換自
在に装着されている。また、カートリッジホルダー13
は、図2に示すように、先端部外周面に、ネジ体15b
と螺合して、注射針15を保持する口ネジ部13bを有
しており、また、後端側外周面には、筒状本体2のしめ
ネジ部2aに螺合するネジ部13aを有している。そし
て、カートリッジホルダー13を把持し、ネジ体15b
を緩め、注射針キャップ15aを被せた状態の注射針1
5をカートリッジ22のゴム栓14dから抜き去って取
り出した後、カートリッジホルダー13を把持回動し、
本体2に対する螺合状態を解除して、カートリッジホル
ダー13を本体2から取り外す。さらに、カートリッジ
ホルダー13からカートリッジ22を取り外しカートリ
ッジ22の交換を行う。なお、この実施例の薬剤定量分
与器1は、カートリッジ22が交換可能となるよう構成
されているが、内部に装着された薬剤カートリッジ22
内の薬剤がなくなるまでの使い捨てのものとしてもよ
い。さらに、筒状本体2は、後述する第3プランジャー
9が外部に突出できるように後端が開口している。
【0013】そして、本考案の薬剤定量分与器1は、図
2または図5に示すように、第2プランジャーが所定位
置より先端方向へ移動することを防止するストッパー1
0を有している。ストッパー10は、分与の際、先端方
向に移動する第2プランジャー8を分与完了位置で係止
するためのものであり、この実施例では、図8に示すよ
うに、筒状本体2の内面の三方から中心に向かって伸び
る突出部により形成されている。さらに、このストッパ
ー10は、第2プランジャー8の先端方向へ移動するた
めの回転を係止する凸部または凹部10aを有し、第2
プランジャー8は、ストッパー10の凸部または凹部1
0aと係合する凹部または凸部8bを有していることが
好ましい。これら10a,8bが係合することによっ
て、第2プランジャー8は、さらに先端方向へ移動する
ための回転が不能となりストッパー10が設けられてい
る位置で確実に係止する。なお、この実施例では、スト
ッパー10は凹部を有し、第2プランジャー8はストッ
パー10との当接面にその凹部と係合する凸部を有して
いる。
【0014】さらに、筒状本体2は、第3のプランジャ
ー9が所定位置より後端方向へ移動することを防止する
第2ストッパー31を有していることが好ましい。第2
ストッパー31は、図2に示すように、筒状本体2内部
の後部付近に設けられており、分与量を設定するに際し
て、後端方向に移動する第3プランジャー9(この実施
例では、プランジャー接合具18の後部)に当接し、第
3プランジャー9がそれ以上後端へは移動しないよう機
能する。また、第2ストッパー31は、図9に示すよう
に、第3プランジャー9の後端方向へ移動するための回
転を係止する凸部または凹部31aを有し、第3プラン
ジャー9は、第2ストッパー31の凸部または凹部31
aと係合する凹部または凸部を有していることが好まし
い。これらの係合により、第3プランジャー9は、さら
に後端方向へ移動するための回転が不能となり、第2ス
トッパー31が設けられている位置で確実に係止する。
なお、この実施例では、第2ストッパー31は凸部を有
し、プランジャー接合具18が、第2ストッパー31と
の当接面に、その凸部と係合する凹部18aを有してい
る。
【0015】また、筒状本体2の後端開口は、図3に示
すように、中心方向に突出する複数の凹部または凸部2
bを有し、後述する薬剤分与量設定部材26は、筒状本
体2の凹部または凸部2bと係合する凸部または凹部2
6aを有していることが好ましい。そして、筒状本体2
の後端開口と薬剤分与量設定部材26は、凹部または凸
部2bおよび凸部または凹部26aによりクリック機構
を形成していることが好ましい。この実施例では、凹部
または凸部2bとして、図3に示すように、2つの凸部
が形成されており、凸部または凹部26aとして、4つ
の凹部が形成されている。そして、薬剤分与量設定部材
26を回転させることにより、これらが係合し、薬剤分
与量設定部材が間欠的に係止する。さらに、筒状本体2
の後端面は、図5に示すように、複数の凸部または凹部
2cを有し、後述する薬剤分与量設定部材26は、筒状
本体2の後端面との当接面に、凸部または凹部2cと係
合する凹部または凸部26cを有していることが好まし
い。これらが係合することにより、後述する第2スプリ
ング29の作用とともに、筒状本体2と薬剤分与量設定
部材26間のクリック機構がより良好なものとものとな
り、クリック感が向上する。
【0016】そして、本考案の薬剤定量分与器1は、筒
状本体2内に、薬剤カートリッジ22のピストンPを押
圧するための第1プランジャー11と、第1プランジャ
ー11を先端方向に移動させるための第2プランジャー
8と、リセットスイッチ押圧部9aを有し、後端部が筒
状本体2の後端開口より突出した第3プランジャー9と
を有している。
【0017】第1プランジャー11は、第2プランジャ
ー8のネジ部8aと係合するネジ部11aを有してい
る。この実施例では、図12に示すように、第1プラン
ジャー11は、内部に第2プランジャー8を挿通するた
めに、後端が開口した筒状体であり、ネジ部11aは、
内周面に設けられている。さらに、第1プランジャー
は、ピストンPを押圧するための先端部11dを有して
いる。また、この実施例における第1プランジャー11
の外面には、後述する第3ストッパー17の第2の凹凸
部17bと咬合する第1の凹凸部11bが設けられてい
る。この第1の凹凸部11bは、後述する第2プランジ
ャー8の後端方向への独立した動きを許容するよう、一
つの凸部の縦断面が、筒状本体2の後端方向に頂部を有
するのこ歯形状(言い換えれば、本体2の先端方向に向
かって第1プランジャー11の中心側に傾斜する傾斜面
を有するのこ歯形状)となるよう形成されている。これ
により、第1プランジャー11は、第1の凹凸部11b
が第3ストッパー17の第2の凹凸部17bと咬合した
状態では、先端方向には移動するが、後端方向には移動
しない。
【0018】さらに、この実施例における第1プランジ
ャー11は、図2または図11に示すように、後端から
所定距離離間した位置より先端に向かって軸方向に伸び
るスリット11cを有している。このため、第1プラン
ジャー11は、第1の凹凸部11bと第3ストッパーの
第2の凹凸部17bとが咬合することにより、中心方向
に付勢力が与えられ、ネジ部8aとネジ部11bが螺合
する。それに対し、第1の凹凸部11bと第2の凹凸部
17bとが咬合しない状態においては、第1プランジャ
ー11は中心方向へ付勢力が与えられないため、ネジ部
8aとネジ部11bの螺合は解除され、第1プランジャ
ー11と第2プランジャー8は単に接しているだけの状
態となり、互いに自由に摺動可能となる。
【0019】第2プランジャー8は、図2または図13
に示すように、第1プランジャー11のネジ部11aと
螺合するネジ部8aを有し、該螺合により筒状本体2内
を回転可能かつ摺動可能に設けられている。この実施例
では、第2プランジャー8は、図13に示すように、第
1プランジャー11の内部に挿通され、外周面に、第1
プランジャー11のネジ部11aと螺合するネジ部8a
を有している。そして、これらの螺合により、第2プラ
ンジャー8を回転させると、第2プランジャー8は、第
1プランジャー11と独立して先端方向または後端方向
に移動する。そして、この第2プランジャー8の軸方向
への移動距離により分与量が決定される。
【0020】なお、第2プランジャー8の後端方向への
移動可能距離は、カートリッジ22のピストンPの先端
方向への移動可能距離と同一に設定してあることが好ま
しい。このように構成することにより、設定しようとす
る分与量よりもカートリッジ22内の薬剤残量が少ない
場合、第2プランジャー8が後端方向へ移動しないた
め、残量以上には分与量を設定できず、誤って少量の薬
剤を分与することがない。この実施例においては、図1
2に示すように、第2プランジャー8のネジ部8aが設
けられている位置の後部に段部8eが設けられ、段部8
e以降の第2プランジャー8の径は小さく形成されてい
る。そして、第1プランジャー11の後端部付近の内周
面には、第2プランジャー8の段部8eに当接し、第2
プランジャー8の後端方向への移動を係止する段部11
eが設けられている。さらに、カートリッジ22内の薬
剤が満量の時のこれらの段部間の距離と、カートリッジ
22のピストンPの移動可能距離とが同一となるよう設
定されている。そのため、薬剤分与量を設定する際に、
残量以上の薬剤量を設定しようとしても、これら段部8
eおよび11eが当接し、第2プランジャー8をそれ以
上後端方向に移動しないので、誤って少量の薬剤を分与
してしてしまうことがない。さらに、このように設定す
ることにより、第2プランジャー8がそれ以上移動でき
なくなった時、後述する表示部21は薬剤残量を示して
いるので、残量を分注前に確認できる。そして、第2プ
ランジャー8は、後部に第3プランジャー9との係合部
を有している。
【0021】第3プランジャー9は、第2プランジャー
9の後部に取り付けられ、図8に示すように、先端部に
後述するリセットスイッチ33を押圧するためのリセッ
トスイッチ押圧部9aを有している。さらに、第3プラ
ンジャー9の後端部は、筒状本体2の後端開口から外方
に突出しており、突出部には、薬剤分与に際して、第3
プランジャー9を押圧し易くするための拡径したプラン
ジャー押圧部9bが設けられていることが好ましい。そ
して、第3プランジャー9は、第2プランジャー8の後
部に取り付けられ、第2プランジャー8の軸方向の移動
に伴い移動する。さらに、第3プランジャー9は、第2
プランジャー8が後述するストッパー10により先端方
向への移動を係止された後も、リセットスイッチ押圧部
9aを所定距離突出させることができるように、第2プ
ランジャー8の後部に取り付けられている。この実施例
では、第2プランジャー8と第3プランジャー9は、図
5ないし図7に示すように係合している。すなわち、第
2プランジャー8の後部は、十字状に形成された突出部
を有しており、第3プランジャー9の先端部は、第2プ
ランジャー8の後部に係合させる際、その十字状の突出
部に当接しない4つの拡径部を有している。そして、第
2プランジャー8と第3プランジャー9は、図5に示す
ように、第2プランジャー8の後部と第3プランジャー
9の先端部を係合させた後、第2プランジャー8の十字
状突出部に固着される環状のプランジャー接合具18に
より、第3プランジャー9が後方から抜けないよう係合
している。具体的には、第2プランジャー8の十字状突
出部は後端に凹部を有し、プランジャー接合具18は、
その凹部に係合する凸部を有し、第2プランジャー8の
十字状突出部に固着される。そして、図9に示すよう
に、プランジャー接合具18の環状部分が第3プランジ
ャー9の拡径部に当接することにより、第3プランジャ
ー9が抜けないよう形成されている。なお、第2プラン
ジャー8と第3プランジャー9は、十字状突出部と拡径
部で係合しているので、第3プランジャー9を回転させ
ることにより、第2プランジャー8はともに回転する。
【0022】そして、このように、第3プランジャー9
は、第2プランジャー8の十字状突出部に当接しない拡
径部を有しているので、第2プランジャー8がストッパ
ー10により係止された後も、その拡径部の先端(リセ
ットスイッチ押圧部9a)が先端方向に突出し、リセッ
トスイッチ33を押圧する。また、第2プランジャー8
と第3プランジャー9の係合部の内部には、図5に示す
ように、第3プランジャー9を後端方向に付勢する第1
スプリング28が取り付けられていることが好ましい。
これにより、第3プランジャー9のリセットスイッチ押
圧部9aが突出し、リセットスイッチ33を押圧した後
に、第3プランジャー9が自動的に後方に戻るよう構成
することができる。
【0023】また、第3プランジャー9は、後述する薬
剤分与量設定部材26の回転に伴い回転するように形成
されている。この実施例では、第3プランジャー9は、
図5または図9に示すように、薬剤分与量設定部材26
の第2の凸部または凹部26eと係合する凹部または凸
部9cを有しており、それらがスプライン結合すること
により、両者がともに回転するように形成されている。
より具体的には、この実施例では、第3プランジャー9
には、その外周面に軸方向に伸びる4本の凹部が形成さ
れており、薬剤分与量設定部材26には、その凹部と係
合する4つの凸部が設けられている。なお、第3プラン
ジャー9の凹部または凸部9cと、薬剤分与量設定部材
26の第2の凸部または凹部26eとの係合は、図4に
示すように、薬剤分与量設定部材26に設けられた凸部
または凹部26aの凸部が、筒状本体2の後端開口に設
けられた凹部または凸部2bの凸部により中心方向に押
圧されると、中心方向に移動できるよう、若干の間隙を
有し係合しているものであることが好ましい。これによ
り、筒状本体2と薬剤分与量設定部材26間のクリック
機構がより良好なものとなり、長期使用に耐え得るもの
となる。
【0024】さらに、本考案の薬剤定量分与器1は、筒
状本体2内部に、第1プランジャー11の後端方向への
移動を係止する第3ストッパー17を有していることが
好ましい。具体的には、第3ストッパー17は、第2プ
ランジャー8を回転させて後端方向に移動させる際、第
1プランジャー11が、第2プランジャー8の後端方向
への移動に伴い移動することを防止するよう機能する。
さらに、第3ストッパー17は、第1プランジャー11
を保持する機能も有している。これにより、携帯時及び
分与量設定時に第1プランジャー11が、後端方向に動
くことに起因する設定量と分与量とに相違が生じること
を防止できる。そして、この実施例では、図10または
図13に示すように、第3ストッパー17は、短筒状に
形成されており、筒状本体2の内面に設けられた2つの
凸部からなる第3ストッパー固定部24a,24bによ
り挟着され固定されている。そして、第3ストッパー1
7は、第1プランジャー11の先端方向への移動を許容
し、かつ後端方向への移動を防止する後戻り防止手段を
有している。この実施例では、図13に示すように、後
戻り防止手段として、舌片状部分17dの第1プランジ
ャー11との当接面に、第1プランジャー11の第1の
凹凸部11bに咬合する第2の凹凸部17bが形成され
ている。そして、第2の凹凸部17bは、一つの凸部の
縦断面が、筒状本体2の先端方向に頂部を有するのこ歯
形状となるよう形成されている。このように形成するこ
とにより、第3ストッパー17は、その第2の凹凸部1
7bが第1プランジャー11の第1の凹凸部11bと咬
合し、第1プランジャー11の先端方向への移動を許容
するが後端方向への移動を防止する。
【0025】また、前述した第1の凹凸部11bおよび
第2の凹凸部17bのピッチは、ピストンPの移動距離
に対応して設定されており、所定量の薬剤を分与するの
に必要なピストンPの軸方向への移動距離と同一となる
よう設定されている。この実施例においては、第1の凹
凸部11bのピッチは、2unitの薬剤を分与するの
に必要なピストンPの軸方向への移動距離と同一となる
よう設定されている。なお、第1プランジャー11の後
端方向への移動を防止する手段は、上記の構造に限定さ
れるものではなく、例えば、第3ストッパー17とし
て、第1プランジャーをある程度の抵抗をもって摺動可
能とするもの、例えば環状ゴム部材とすることにより、
携帯時及び分与量設定時に第1プランジャー11が後端
方向に移動することを防止してもよい。
【0026】さらに、本考案の薬剤定量分与器1は、第
1プランジャー11を回転不能にするための手段を有し
ていることが好ましい。第1プランジャー11を回転不
能とする手段を設けることにより、第2プランジャー8
の回転に伴い第プランジャー11が回転することを防止
できる。この実施例では、図10に示すように、第1プ
ランジャー11は、軸方向に伸びるスリット11cを有
しており、第3ストッパーは、そのスリット11cに挿
入され、第1プランジャー11の回転を係止する凸部1
7cを有している。さらに、この実施例では、図11に
示すように、筒状本体2の内部に、薬剤カートリッジ2
2の後端を当接させるためのカートリッジ受具23が設
けられており、このカートリッジ受具23には、第1プ
ランジャー11のスリット11cに挿入され、第1プラ
ンジャー11の回転を係止する凸部23cが設けられて
おり、第1プランジャー11の回転を防止している。
【0027】なお、第1プランジャー11の回転防止手
段としては、筒状本体2内部に設けられ、スリット11
cに挿入して第1プランジャー11の回転を係止させる
ものであればよいが、前述のように、第3ストッパー1
7およびカートリッジ受具23に付設することにより、
部品点数を削減し部品の製作、組み立ての単純化を図る
ことができる。また、第1プランジャー11の回転防止
手段は、この実施例の構造に限定されるものではなく、
例えば、第1プランジャー11をその中心方向に付勢す
る環状ゴム部材を設け、第1プランジャー11を回転さ
せるために、ある程度の抵抗を要するものとしてもよ
く、また、スリット11cの代わりに単に横長の凹部と
し、凸部17cを挿通して係止してもよい。また、スリ
ット11cと別に凸部を第1プランジャー11に設け、
本体2の内面にこの凸部を挿通し、本体2の軸方向に伸
びる凹部を形成し、これらの係合により第1プランジャ
ー11を摺動可能な状態で、かつ回転を防止してもよ
い。
【0028】このように、第1プランジャー11は回転
防止手段により、回転および本体2の後端方向への移動
が係止されているため、第2プランジャー8は第1プラ
ンジャー11と螺合しながら回転し、螺合が進行または
後退することにより、本体2の軸方向に独立して移動す
る。具体的には、この実施例では、本体2の先端方向に
向かって反時計回りに回転させることにより第2プラン
ジャー8は本体2の後端方向に移動し、逆に時計回りに
回転させることにより先端方向に移動する。そして、第
2プランジャー8は本体2の先端方向に向かって反時計
回りに回転された分だけ後端方向へ移動し、第3プラン
ジャー9のプランジャー押圧部9bを押圧した際に分与
される薬剤量が決定される。
【0029】また、第3ストッパー17とカートリッジ
受具23との間には、図13に示すように、カートリッ
ジ受具23を先端方向に付勢する第3スプリング30が
取り付けられていることが好ましい。これにより、後述
するように、カートリッジの取り換え時に、第1プラン
ジャー11の第1の凹凸部11bと第3ストッパー17
の第2の凹凸部17bとの咬合、および第1プランジャ
ー11のネジ部11aと第2プランジャー8のネジ部8
aとの螺合を解除する機構を構成することができる。
【0030】そして、本考案の薬剤定量分与器1は、第
3プランジャー9を内部に摺動可能に挿通し、かつ筒状
本体2の後端に摺動不能かつ回転可能に取り付けられ
た、第3プランジャー9を回転させ、薬剤分与量を設定
するための薬剤分与量設定部材26を有している。薬剤
分与量設定部材26は、第3プランジャー9を内部に挿
通し、かつ、その後端が本体開口より突出し、本体2に
対し軸方向に摺動不能に設けられている。具体的には、
この実施例では、図5に示すように、設定部材26は、
第3プランジャー9を挿通するように筒状に形成されて
いる。そして、その一端には、プランジャー押圧部9b
を覆うように、かつ手で把持し易いような大きさに形成
された把持部26bを有している。さらに、把持部26
bが本体2の後端に当接する状態で、本体2の後端開口
より本体2内に挿通され、かつ軸方向に摺動不能とする
ための縮径部26dを有している。これより、設定部材
26は本体に対し回転可能かつ摺動不能に設けられる。
そして、設定部材26は、図3に示すように、第3プラ
ンジャー9を挿通する内側面に、第3プランジャー9の
凹部または凸部9cとスプライン結合するための、軸方
向に伸びる第2の凸部または凹部26eを有している。
これにより、設定部材26を回転させることにより、第
3プランジャー9は共に回転し、かつ独立して本体2の
軸方向に移動する。
【0031】また、薬剤分与量設定部材26は、筒状本
体2の後端面との当接面に、筒状本体2の後端面に設け
られた凸部または凹部2cと係合する凹部または凸部2
6cを有していることが好ましい。この実施例では、図
5に示すように、凹部または凸部26cは、4つの凹部
として形成されており、凸部または凹部2cは、その凹
部と係合する凸部に形成されている。さらに、第3プラ
ンジャー9の後端部は、前述したように、プランジャー
押圧部9bを有しており、プランジャー押圧部9bと薬
剤分与量設定部材26との係合部には、図5に示すよう
に、薬剤分与量設定部材26を先端方向に付勢する第2
スプリング29が取り付けられていることが好ましい。
これにより、薬剤分与量設定部材26は、筒状本体2の
後端面に押圧された状態で当接するので、凸部または凹
部2cと凹部または凸部26cとが確実に係合し、前述
した筒状本体2の後端開口部と薬剤分与量設定部材26
との間のクリック機構がより良好なものとなり、クリッ
ク感が向上する。
【0032】なお、筒状本体2の後端開口部と薬剤分与
量設定部材26との間に、クリック機構を形成する場合
は、第1プランジャー11の第1の凹凸部11bのピッ
チは、第2プランジャー8のネジ部8aのピッチと、薬
剤分与量設定部材26の凸部または凹部26aの個数に
対応して設定されることが好ましい。すなわち、ネジ部
8aの1ピッチ(P)mmを、凹部26aの個数(N)
で割った値(P/N)と、第1の凹凸部11cの1ピッ
チ(M)が同じか、または、P/Nを2以上の自然数Z
で割った値が第1の凹凸部11bの1ピッチM(M=P
/N・Z)となるように、第1の凹凸部11bのピッチ
が設定されることである。より好ましくは、第1の凹凸
部11bのピッチは、ネジ部8aのピッチを、凹部26
aの個数で割った値に設定することである。このよう
に、第1の凹凸部11bのピッチを、ネジ部8aのピッ
チと凹部26aの個数に対応して設定することによっ
て、第1の凹凸部11cとストッパー17の第2の凹凸
部17bが確実に咬合し、設定部材26で設定した分与
量を正確に分与できる。この実施例においては、図3に
示すように、凹部(この実施例では、凹部は軸方向にの
びるスリットにより形成されている。)26aは、90
°離間して4個ずつ設けられており、ネジ部8aのピッ
チは8unitの薬剤を分与するのに必要なピストンP
の軸方向への移動距離と同一となるよう設定されている
ため、第1の凹凸部11bのピッチは2unitの薬剤
を分与するのに必要なピストンPの軸方向への移動距離
と同一となるよう設定される。
【0033】そして、本考案の薬剤定量分与器1は、第
3プランジャー9の回転量または移動距離を検出し、該
検出値により、第3プランジャー9の後端部を押圧した
際の薬剤分与量を算出する薬剤分与量算出部20を有し
ている。薬剤分与量算出部20は、第3プランジャー9
の回転量または後端方向への移動距離の検出器20bを
有している。検出器20bとしては、リニアエンコーダ
ーまたはロータリエンコーダーを用いることができる。
エンコーダーとしては、電圧、磁気式、電磁誘導式のい
ずれでもよい。リニアエンコーダーを使用する場合は、
例えば、筒状本体2の内面に長手方向に所定間隔ごと
に、磁気インデックスを取り付け、第3プランジャー9
に磁気インデックスを検知する検出ヘッド(例えば、ホ
ール素子、磁気抵抗素子)を設けることが考えられる。
また、これとは逆に、磁気インデックスを第3プランジ
ャー9に設け、検出ヘッドを筒状本体2に設けてもよ
い。これらにより、第3プランジャー9が後端方向へ移
動する際、検出ヘッドが検出する磁気インデックスの数
により、第3プランジャー9の移動距離を検出すること
ができる。そして、この検出器による移動距離の検出値
より、プランジャー押圧部9bを押圧したときの薬剤分
与量が算出される。通常、第3プランジャー9の移動距
離と第1プランジャー11によりピストンPが先端側に
進行する距離は等しいので、薬剤分与量は、第3プラン
ジャー9の移動距離に、あらかじめ記憶されているカー
トリッジの内部横断面積を積算することにより算出され
る。また、検出器としては、リニアエンコーダータイプ
のものに限らず、軸方向に平行に所定間隔離間した磁気
インデックスを第3プランジャー9に設け、筒状本体2
に設けられた検出ヘッドにて、第3プランジャー9の回
転量を検出するロータリーエンコーダータイプのものを
使用してもよい。
【0034】なお、この実施例の薬剤定量分与器1で
は、ロータリーエンコーダーが用いられており、図2に
示すように、筒状本体2の内部には、第3プランジャー
9と共に回転する回転子27に設けられたインデックス
20aと、インデックス20aの回転量または後端方向
への移動量を検出する検出ヘッド20bと、検出ヘッド
20bの検出値よりプランジャー押圧部9bを押圧した
時の薬剤分与量を算出する演算処理部20cにより、薬
剤分与量が算出されるよう構成されている。
【0035】この実施例の回転子27は、中央に穴を有
する円盤状で、第3プランジャー9とスプライン結合す
ることにより、第3プランジャー9と連動して回転し、
かつ本体2の軸方向には移動しないよう取り付けられて
いる。具体的には、その穴(内面)には、第3プランジ
ャー9の凹部または凸部9cと係合する凸部または凹部
27aが形成されており、さらに、回転子27は、先端
方向では第2ストツパー31と当接するように、また、
後端方向では薬剤分与量設定部材26と当接するように
形成されている。従って、回転子27は第3プランジャ
ー9とともに回転するが、筒状本体2の軸方向への移動
しない。
【0036】そして、この実施例のインデックス20a
は、当角度離間して回転子27に設けられている。イン
デックス20aの個数は、第3プランジャー9を360
°回転した際に分与される薬剤量に対して、何unit
単位で分与量を算出および表示するかにより決定され
る。この実施例では、前述したように、第3プランジャ
ー9を360°回転することにより分与される薬剤が8
unitであり、2unit単位で分与量を算出および
表示するように設定されており、インデックス20a
は、回転子27の外周に90°ずつ離間して4個設けら
れている。なお、検出ヘッド20bの誤検知を防ぐた
め、インデックス20aは回転子27の中央側(穴の付
近)に設けるより、回転による移動距離の大きい外側に
設けることが好ましい。また、例えば、回転子27を設
けず、インデックス20aを設定部材26に当角度離間
して設け、かつ検出ヘッド20bを設定部材26に隣接
して設けることにより、設定部材26の回転量とインデ
ックス20aの個数を対応させて、設定部材26の回転
量を検出ヘッド20bで検出する構造としてもよい。
【0037】検出ヘッド20bは、図14に示すよう
に、インデックス20aの回転を検出するためのセンサ
ー(図示せず)を有している。そして、この実施例にお
けるセンサーは、A相37とB相38という隣接した2
相を検知するための2つのセンサーを有していることが
好ましい。そして、インデックス20aが本体2の先端
方向に向かって反時計回りに回転するときは、A相3
7、B相38の順にインデックス20aが検出され、逆
に時計回りに回転するときは、B相38、A相37の順
に検出される。これは、第3プランジャー9の回転方向
を判別し、これより算出する薬剤分与量を増減する手段
となるものである。演算処理部20cは、A相37とB
相38におけるインデックス20aの検知順序を判別
し、その順序により検出値を増減するように設定されて
いる。すなわち、この実施例の薬剤定量分与器1では、
設定部材26を回転し分与量を設定する場合、第3プラ
ンジャー9を筒状本体2の先端方向に向かって反時計回
りに2unit分回すことにより、検出器はA相、B相
の順で1つのインデックスを検知し、この順序を演算処
理部20cが判別し後述する表示部21に検出値を1つ
増やす電気信号を送る。また時計回りに回す場合は、そ
の逆の作用で検出値を1つ減らすよう信号が送られる。
このように設定することにより、薬剤分与量を設定する
際に設定部材26を誤って多く回し過ぎた場合でも、逆
方向に回転させることにより設定する分与量を修正でき
る。そして、薬剤分与量算出部20は、表示部21と電
気的に接続し、これより薬剤分与量算出部20により算
出された薬剤分与量の算出値は、電気信号に変換され、
表示部21によりデジタル表示される。表示部21とし
ては、リキッドクリスタルディスプレイ(LCD)等を
用いることができる。
【0038】また、演算処理部20cとしては、セント
ラルプロセッシングユニット(CPU)、リードオンリ
メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)
を有するものを用いることが好ましい。通常、第3プラ
ンジャー9の移動距離と第1プランジャー11によりピ
ストンPが先端側に進行する距離は等しいので、薬剤分
与量は、第3プランジャー9の移動距離に、あらかじめ
演算処理部20cに記憶されているカートリッジの内部
横断面積を積算することにより算出される。
【0039】また、本考案の薬剤定量分与器1は、図5
に示すように、筒状本体2内部のストッパー10より所
定距離先端側に、リセットスイッチ33を有している。
リセットスイッチ33は、薬剤分与後、表示部21の表
示を0表示にリセットするためのものである。具体的に
は、この実施例の薬剤定量分与器1は、演算処理部20
cに接続された3つの端子A、端子B、端子Cと、リセ
ットスイッチ33の接触の有無により端子Aと端子B、
端子Aと端子Cとが接続するように、切り換わる切換ス
イッチ39を有している。そして、第2プランジャー8
がストツパー10により先端方向への移動を係止された
後、さらに先端方向に突出するリセットスイッチ押圧部
9aにより、リセットスイッチ33が押圧されると、図
14に示すように、切換スイッチ39が作動し、表示部
21の表示をゼロにするよう設定されている。なお、切
換スイッチ39を設けず、リセットスイッチ33を直接
CPUに接続し、CPUにてリセットを行うようにして
もよい。リセットスイッチ33としては、タッチセン
サ、例えば、リミットスイッチ、マイクロスイッチ等が
好適に使用できる。なお、リセットスイッチ33は、ス
トッパー10により第2プランジャー8が係止された状
態において、リセットスイッチ押圧部9aと所定間隔離
間した位置に設けられていればよい。すなわち、リセッ
トスイッチ33は、この実施例のように、必ずしもスト
ッパー10より所定距離先端側に設けられる必要はな
く、この実施例の薬剤定量分与器1の構造に限定されな
い。
【0040】さらに、本考案に係る薬剤定量分与器1
は、使い捨てとしてもよいが、新品のカートリッジと交
換して半永久的に使用できるよう、カートリッジ22が
着脱自在であることが好ましい。そして、カートリッジ
22を着脱自在とするためには、薬剤定量分与器1は、
第1プランジャー11と第2プランジャー8との螺合お
よび第1プランジャー11が後端方向へ移動することを
防止する手段を解除する機構が必要となる。このような
機構を有することにより、第1プランジャー11が後端
方向に移動可能となり、また、第2プランジャー8が第
1プランジャー11の先端方向に移動可能となる。
【0041】この実施例では、前述したように、筒状本
体2の内部に、カートリッジ受具23が長手方向に移動
可能に設けられている。そして、カートリッジ受具23
は、略円筒状に形成され、図12に示すように、後端方
向に向かって厚さが漸減している。このため、受具23
の内周面は、内径が本体2の後端側に向かって拡径する
テーパ部23aを形成している。そして、受具23の先
端面は、カートリッジ22の後端部と当接する当接部2
3bを形成している。さらに、第3ストッパー17は、
舌片状部材17dを有し、その外側面は、後端方向に向
かって本体2の内面に近づく傾斜面17aを形成し、カ
ートリッジ受具23のテーパ部23aとこの傾斜面17
aが常時当接するよう配置されている。そして、カート
リッジ受具23と第3ストッパー固定部24の間には、
第3スプリング30が設けられており、カートリッジ受
具23は、バネの拡張作用により先端方向に付勢されて
いる。
【0042】図12および図13は第3ストッパー17
およびカートリッジ受具23の動作を説明するための拡
大断面図であり、図12はカートリッジ取り換え時のカ
ートリッジ受具23付近の部分拡大断面図であり、図1
3はカートリッジ取り換え後のカートリッジ23受具付
近の部分拡大断面図である。これらを用いて、この実施
例における薬剤カートリッジの取り換え方法を説明す
る。まず、カートリッジ22内の薬剤Sが無くなると、
キャップ19を外してから、カートリッジホルダー13
を把持し、ネジ体15bを緩めて針キャップ15aを被
せた状態の注射針15をカートリッジ22のゴム栓22
dから抜き取って取り外す。つぎに、カートリッジホル
ダー13を把持回転して本体2に対する螺合(すなわち
ネジ部11aとネジ部8aの螺合)状態を解除して、カ
ートリッジホルダー13を本体2から取り外し、空のカ
ートリッジ22を取り出す。ここで、カートリッジ受具
23は、前述したように、第3スプリング30により、
先端方向に付勢力を得ているため、先端方向に移動し、
図12に示すように、第3ストッパー17の第2の凹凸
部と第1プランジャー11の第1の凹凸部との咬合、お
よび第1プランジャー11と第2プランジャー8との螺
合が解除された状態となる。つぎに、新品のカートリッ
ジ22の後端に、突出する第1プランジャー11の先端
部11dを当接させ、第1プランジャー11を後端方向
に押圧しながら、筒状本体2内に収納する。そして、カ
ートリッジホルダー13のねじ部13aと本体2のしめ
ねじ部2aを、第3スプリング30の付勢力を上回る力
で回転させ螺合させる。このとき、カートリッジホルダ
ー13が後端方向に移動するにつれて、カートリッジ受
具23のテーパ部23aが第3ストッパー17の傾斜面
17aを中心方向に押圧する。このため、図13に示す
ように、第3ストッパー17の第2の凹凸部17bが移
動して、第1プランジャー11の第1の凹凸部11bと
咬合する。さらに、第1プランジャー11に中心方向の
付勢力が働き、ネジ部11aとネジ部8aとが螺合し
て、カートリッジの取り換え作業が終了する。
【0043】また、本実施例の薬剤定量分与器1には、
圧電ブザーが設けられることが好ましい。圧電ブザー
は、リセットスイッチ33がリセットスイッチ押圧部9
aにより押圧されると鳴動するように設定される。これ
により、表示部21がゼロ表示されていることをブザー
音で確認できる。また、この実施例における薬剤定量分
与器1は、電源を有している。電源としては太陽電池が
好適に使用できる。なお、電源として太陽電池を使用し
ない場合は、電源スイッチが必要となるが、電源スイッ
チは、筒状本体2のカートリッジホルダー13を被包す
るキャップ19を、薬剤定量分与器1に取り付けた際
に、キャップ19の後端と接触する位置に設けてもよ
い。これにより、キャップ19が電源スイッチに接触し
ている場合は電源が入らず、キャップ19を取り外した
時に電源が入るように設定することができる。なお、こ
の場合の電源スイッチとしては、タッチセンサ、例え
ば、リミットスイッチ、マイクロスイッチ等が使用でき
る。
【0044】
【作用】つぎに、本考案の薬剤定量分与器1の使用する
際の作用を、図5、図15および図16を用いて説明す
る。この薬剤定量分与器1を用いて薬剤を分与する場合
は、まず、設定部材26を把持して、本体2の先端方向
に向かって反時計回りに回す。これにより、設定部材2
6とスプライン結合した第3プランジャー9と第3プラ
ンジャー9と係合している第2プランジャー8とが共に
回転し後端方向に移動する。そして、第3プランジャー
9の後端部に設けられたプランジャー押圧部8bが、設
定部材26の後端より突出する。その状態が図15に示
されている。他方、それと同時に、第3プランジャー9
とスプライン結合した回転子27が共に回転し、その回
転を検出ヘッド20bが検知し、演算処理部20cに電
気信号を送る。演算処理部20cは、回転子27の回転
量すなわち第3プランジャー9(および設定部材26)
の回転量より、プランジャー押圧部9bを押圧した際に
分与される薬剤分与量を算出し、表示部21にデジタル
表示する。このように本考案の薬剤定量分与器1の分与
量設定操作は、設定部材26を把持し回転させるのみで
あり、従来の分与器に比べ極めて容易となっている。ま
た、設定したい分与量よりも多く設定部材26を回し過
ぎた場合は、設定部材26を時計回りに回転することに
より、演算処理部20cは、算出する分与量を減らす電
気信号を表示部21に送るため、表示部21に表示され
る薬剤分与量が減り、分与量を修正できる。
【0045】そして、注射針用キャップ15aを外し注
射針15を穿刺部位に穿刺した後、設定部材26より突
出したプランジャー押圧部9bを、第2プランジャー8
がストッパー10に当接するまで押圧し、薬剤を投与す
る。つぎに、注射針15を穿刺部位に刺したまま、再
度、プランジャー押圧部8bを押圧する。このとき、第
2プランジャー8は、ストッパー10に係止されたま
ま、第3プランジャー9のみが、先端方向に移動し、第
3プランジャー9の先端部に設けられたリセットスイッ
チ押圧部9aが、リセットスイッチ33に接触する。そ
して、前述したように、リセットスイッチ33が切り換
えスイッチ39と接触し、演算処理部20cが表示部2
1に電気信号を送り、表示部21にゼロが表示される。
さらに、圧電ブザー43が設けられているときは、圧電
ブザー43が鳴動する。このように、本考案の薬剤定量
分与器1は、リセットスイッチ33がストッパー10が
設けられている位置より所定距離先端側に設けられてお
り、再度、プランジャー押圧部9bを押圧することによ
り、リセットスイッチ押圧部9aが突出し、リセットス
イッチ33に接触するように構成されているので、分与
途中でゼロ表示されてしまうことがなく、薬剤分与量と
表示部21の表示とが正確に対応したものとすることが
できる。
【0046】
【考案の効果】本考案の薬剤定量分与器1は、薬剤と摺
動可能なピストンとを有する薬剤カートリッジを装着す
る薬剤カートリッジ装着部を有し、後端が開口した筒状
本体と、該筒状本体内に収納され、かつネジ部を有す
る、前記薬剤カートリッジの前記ピストンを押圧するた
めの第1プランジャーと、該第1プランジャーのネジ部
と螺合するネジ部を有し、該螺合により前記筒状本体内
を回転可能かつ摺動可能に設けられた、前記第1プラン
ジャーを先端方向に移動させるための第2プランジャー
と、該第2プランジャーの後部に取り付けられ、かつリ
セットスイッチ押圧部を有し、後端部が前記筒状本体の
後端開口より突出した第3プランジャーと、該第3プラ
ンジャーを内部に摺動可能に挿通し、かつ前記筒状本体
の後端に摺動不能かつ回転可能に取り付けられた、前記
第3プランジャーを回転させるための薬剤分与量設定部
材と、前記第3プランジャーの回転量または移動距離を
検出し、該検出値により、該第3プランジャーの後端部
を押圧した際の薬剤分与量を算出する薬剤分与量算出部
と、該薬剤分与量算出部より算出された薬剤分与量を表
示する表示部と、前記第2プランジャーの所定位置より
先端方向への移動を係止するストッパーと、該ストッパ
ーにより前記第2プランジャーが係止された時の前記リ
セットスイッチ押圧部の位置より所定距離先端側に設け
られた、前記表示部の表示をリセットするためのリセッ
トスイッチとを有し、該リセットスイッチは、前記第2
プランジャーが前記ストッパーにより係止された後、前
記第3プランジャーの前記リセットスイッチ押圧部と接
触する位置に設けられていることを特徴とするものであ
るので、分与途中にリセットスイッチが作動してしまう
ことがなく、かつ、デジタル表示の数値と実際の分与量
とが正確に対応しており、設定した薬剤量を確実に分与
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の薬剤定量分与器の一実施例の
正面図である。
【図2】図2は、図1の縦断面図である。
【図3】図3は、図2のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図3の薬剤分与量設定部材を所定角度
回転させた場合の断面図である。
【図5】図5は、本考案の薬剤定量分与器の一実施例の
後部付近の部分拡大断面図である。
【図6】図6は、図5のB−B線断面図である。
【図7】図7は、図5のC−C線断面図である。
【図8】図8は、図5のD−D線断面図である。
【図9】図9は、図5のE−E線断面図である。
【図10】図10は、図2のF−F線断面図である。
【図11】図11は、図2のG−G線断面図である。
【図12】図12は、本考案の薬剤定量分与器の一実施
例のカートリッジ取り換え時の部分拡大断面図である。
【図13】図13は、本考案の薬剤定量分与器の一実施
例のカートリッジ取り換え後の部分拡大断面図である。
【図14】図14は、本考案の薬剤定量分与器の一実施
例の電気回路のブロック図である。
【図15】図15は、本考案の薬剤定量分与器の作用を
説明するための説明図である。
【図16】図16は、本考案の薬剤定量分与器の作用を
説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 薬剤定量分与器 2 筒状本体 2a しめねじ部 2b 凹部または凸部 2c 凸部または凹部 8 第2プランジャー 8a ネジ部 8b 凹部または凸部 8e 段部 9 第3プランジャー 9a リセットスイッチ押圧部 9b プランジャー押圧部 9c 凹部または凸部 10 ストッパー 10a 凸部または凹部 11 第1プランジャー 11a ネジ部 11b 第1の凹凸部 11c スリット 11d 先端部 11e 段部 13 カートリッジホルダー 13a ねじ部 13b 口ネジ部 14 薬剤カートリッジ装着部 14d ゴム栓 15 注射針 15a 注射針用キャップ 15b ネジ体 17 第3ストッパー 17a 傾斜面 17b 第2の凹凸部 17c 凸部 17d 舌片状部分 18 プランジャー接合具 18a 凹部または凸部 19 キャップ 20 薬剤分与量算出部 20a インデックス 20b 検出ヘッド 20c 演算処理部 21 表示部 22 薬剤カートリッジ 23 カートリッジ受具 23a テーパ面 23b 当接部 23c 凸部 24a,24b 第3ストッパー固定部 26 薬剤分与量設定部材 26a 凸部または凹部 26b 把持部 26c 凹部または凸部 26d 縮径部 26e 第2の凸部または凹部 27 回転子 27a 凸部または凹部 28 第1スプリング 29 第2スプリング 30 第3スプリング 31 第2ストッパー 31a 凸部または凹部 33 リセットスイッチ 37 A相 38 B相 39 切換スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61J 1/05 A61M 5/24 A61M 5/315

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤と摺動可能なピストンとを有する薬
    剤カートリッジを装着する薬剤カートリッジ装着部を有
    し、後端が開口した筒状本体と、 該筒状本体内に収納され、かつネジ部を有する、前記薬
    剤カートリッジの前記ピストンを押圧するための第1プ
    ランジャーと、 該第1プランジャーのネジ部と螺合するネジ部を有し、
    該螺合により前記筒状本体内を回転可能かつ摺動可能に
    設けられた、前記第1プランジャーを先端方向に移動さ
    せるための第2プランジャーと、 該第2プランジャーの後部に取り付けられ、かつリセッ
    トスイッチ押圧部を有し、後端部が前記筒状本体の後端
    開口より突出した第3プランジャーと、 該第3プランジャーを内部に摺動可能に挿通し、かつ前
    記筒状本体の後端に摺動不能かつ回転可能に取り付けら
    れた、前記第3プランジャーを回転させるための薬剤分
    与量設定部材と、 前記第3プランジャーの回転量または移動距離を検出
    し、該検出値により、該第3プランジャーの後端部を押
    圧した際の薬剤分与量を算出する薬剤分与量算出部と、 該薬剤分与量算出部より算出された薬剤分与量を表示す
    る表示部と、 前記第2プランジャーの所定位置より先端方向への移動
    を係止するストッパーと、 該ストッパーにより前記第2プランジャーが係止された
    時の前記リセットスイッチ押圧部の位置より所定距離先
    端側に設けられた、前記表示部の表示をリセットするた
    めのリセットスイッチとを有し、 該リセットスイッチは、前記第2プランジャーが前記ス
    トッパーにより係止された後、前記リセットスイッチ押
    圧部と接触する位置に設けられていることを特徴とする
    薬剤定量分与器。
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