JPH0582445U - 薬剤定量分与器 - Google Patents

薬剤定量分与器

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JPH0582445U
JPH0582445U JP2996392U JP2996392U JPH0582445U JP H0582445 U JPH0582445 U JP H0582445U JP 2996392 U JP2996392 U JP 2996392U JP 2996392 U JP2996392 U JP 2996392U JP H0582445 U JPH0582445 U JP H0582445U
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JP
Japan
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drug
plunger
housing
tubular housing
rear end
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JP2996392U
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勝 斉木
昌彦 飯塚
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】薬剤分与量の設定操作が簡便で使い易く、設定
される薬剤分与量を明確に確認できる薬剤定量分与器を
提供する。 【構成】薬剤カートリッジ収納部と、側口と、薬剤分与
量表示部23,64と、第1のネジ部とを有し、筒状ハ
ウジング2と、筒状ハウジングの一部を囲繞し、薬剤分
与量表示部を目視可能とする窓部61と、第1のネジ部
と螺合する第2のネジ部を有し、該螺合により、回転可
能であり、かつ軸方向に移動する筒状の薬剤分与量設定
部材6と、ピストンを押圧するための先端部を有する棒
状プランジャーと、突出部42と、操作部43を有し、
後端方向には独立して移動し、かつ、先端方向にはプラ
ンジャーとともに移動するプランジャー移動用部材と、
棒状プランジャーの後端側への移動を防止するプランジ
ャーストッパーとを有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、薬剤カートリッジを装着し、かつ、カートリッジ内に充填された薬 剤の分与量の設定およびその分与ができる薬剤定量分与器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液状の薬剤を定量分与するために、注射器が用いられてきた。この 種の注射器としては、例えば、糖尿病の治療のための液状薬剤であるインスリン の注入用のインスリン注入器がある。 そして、インスリンの投与を一日数回行うことが必要な糖尿病患者は、注射器 および薬剤のアンプル瓶を常に持ち運ばなくてはならず、携帯にも不便であり、 さらに、携帯者自身が糖尿病であることを他人に知られてしまう不安感もあった 。 また、薬剤をアンプル瓶より注入器に分与する際に、注射針をアンプル瓶のゴ ム栓に穿刺する作業が必要であり、インスリンの投与作業が面倒であった。さら に、注射針をアンプル瓶のゴム栓に穿刺した際、注射針の針先が破損し、あるい は刺通抵抗が増加するといった危険性もあった。 そこで、カートリッジ内に充填された薬剤を任意の量分与でき、かつ携帯可能 なペン型タイプの薬剤定量分与器が提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、従来のペン型タイプの薬剤定量分与器は、分与量の設定操作が複雑で 使いづらく、また、分与量表示部が小さく見づらいという問題点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、薬剤分与量の 設定操作が簡単で使い易く、設定される薬剤分与量を確認し易い薬剤定量分与器 を提供することにある。
【0005】 上記目的を達成するものは、薬剤と摺動可能なピストンとを有する薬剤カート リッジを収納する薬剤カートリッジ収納部と、軸方向に伸びる側口と、設定され る薬剤分与量の十の位の数値を表示する第1の薬剤分与量表示部と、外周面に形 成された第1のネジ部とを有し、後端が開口した筒状ハウジングと、該筒状ハウ ジングの一部を囲繞し、前記第1の薬剤分与量表示部を外部より目視可能とする 窓部と、該窓部の後方に設けられ設定される薬剤分与量の一の位の数値を表示す る第2の薬剤分与量表示部と、該筒状ハウジングの前記第1のネジ部と螺合する 第2のネジ部を有し、該第1のネジ部と該第2のネジ部の螺合により、回転可能 であり、かつ該筒状ハウジングの軸方向に移動する筒状の薬剤分与量設定部材と 、前記薬剤カートリッジの前記ピストンを押圧するための先端部を有し、前記筒 状ハウジング内に収納された棒状プランジャーと、前記筒状ハウジング内に摺動 可能に収納され、該筒状ハウジングの前記側口より外方に突出し、前記薬剤分与 量設定部材に当接するまで前記側口内を摺動可能な突出部と、該筒状ハウジング の後端開口より突出する操作部を有し、前記棒状プランジャーに対しその後端方 向には独立して移動し、かつ、該プランジャーの先端方向にはプランジャーとと もに移動するプランジャー移動用部材と、前記筒状ハウジングの内部に設けられ 、前記棒状プランジャーの該筒状ハウジングの後端側への移動を防止するプラン ジャーストッパーとを有することを特徴とする薬剤定量分与器である。
【0006】 そして、前記薬剤分与量設定部材の前記第2の薬剤分与量表示部は、外周面に 所定角度離間して記された複数の数字により形成されていることが好ましい。さ らに、前記薬剤分与量設定部材の前記窓部は、前記第2の薬剤分与量表示部に記 された前記数字の数と同数設けられていることが好ましい。さらに、前記第2の 薬剤分与量表示部は、前記設定部材の中心軸に対して、等角度離間して記された 0ないしN(Nは10未満の自然数)の表示を有しており、かつ前記窓部は、該 窓部の後方に記されている該0ないしNの表示に対応する薬剤量を分与するのに 必要な前記ピストンの移動距離と同一距離だけ、0を示す表示の前方にある窓部 の中心より前記筒状ハウジングの軸方向先端側に離間して設けられていることが 好ましい。さらに、前記筒状ハウジングは、外面に複数の軸方向に伸びる凹部ま たは凸部を有し、また前記薬剤分与量設定部材は、前記凹部または凸部と係合す る凸部または凹部を有し、該筒状ハウジングと該薬剤分与量設定部材とは、該薬 剤分与量設定部材の回転により、間欠的に前記凹部と凸部が係合するクリック機 構を有していることが好ましい。さらに、前記筒状ハウジングは、外周面に等角 度離間して設けられ、かつ軸方向に平行に伸びる凹部を有し、また前記薬剤分与 量設定部材は、前記凹部と係合する凸部を有し、該筒状ハウジングと該薬剤分与 量設定部材とは、該薬剤分与量設定部材の回転により、等角度ごとに間欠的に前 記凹部と凸部が係合するクリック機構を有していることが好ましい。そして、前 記棒状プランジャーは、外面に設けられた第1の凹凸部を有し、前記プランジャ ー移動用部材は、前記第1の凹凸部と咬合し、前記プランジャーに対しその後端 方向には独立した移動を許容し、該プランジャーの先端方向には該プランジャー とともに移動するよう拘束する第2の凹凸部を有していることが好ましい。さら に、前記棒状プランジャーの移動可能距離は、前記薬剤カートリッジの前記ピス トンの移動可能距離と同一であることが好ましい。そして、前記棒状プランジャ ーは、外面に設けられた第1の凹凸部を有し、前記プランジャーストッパーは、 前記第1の凹凸部と咬合し、該棒状プランジャーの前記筒状ハウジングの後端側 への移動を防止する第3の凸凹部を有していることが好ましい。
【0007】 そこで、本考案の薬剤定量分与器を図面に示した実施例を用いて説明する。 本考案の薬剤定量分与器1は、薬剤と摺動可能なピストン9とを有する薬剤カ ートリッジ10を収納する薬剤カートリッジ収納部21と、軸方向に伸びる側口 22と、設定される薬剤分与量の十の位の数値を表示する第1の薬剤分与量表示 部23と、外周面に形成された第1のネジ部24とを有し、後端が開口した筒状 ハウジング2と、筒状ハウジング2の一部を囲繞し、第1の薬剤分与量表示部2 3を外部より目視可能とする窓部61と、窓部61の後方に設けられ設定された 薬剤分与量の一の位の数値を表示する第2の薬剤分与量表示部64と、筒状ハウ ジング2の第1のネジ部24と螺合する第2のネジ部65を有し、第1のネジ部 24と第2のネジ部65の螺合により、回転し、かつ筒状ハウジング2の軸方向 に移動する筒状の薬剤分与量設定部材6と、薬剤カートリッジ10のピストン9 を押圧するための先端部31を有し、筒状ハウジング2内に収納された棒状プラ ンジャー3と、筒状ハウジング2内に摺動可能に収納され、筒状ハウジング2の 側口22より外方に突出し、薬剤分与量設定部材6に当接するまで側口22内を 摺動可能な突出部42と、筒状ハウジング2の後端開口より突出する操作部43 を有し、棒状プランジャー3に対しその後端方向には独立して移動し、かつ、プ ランジャー3の先端方向にはプランジャー3とともに移動するプランジャー移動 用部材4と、筒状ハウジング2の内部に設けられ、棒状プランジャー3の筒状ハ ウジング2の後端側への移動を防止するプランジャーストッパー5とを有してい る。
【0008】 以下、本考案の薬剤定量分与器1を、図1ないし図6に示した一実施例を用い て説明する。 図1は、本考案の薬剤定量分与器の一実施例の斜視図であり、図2は、図1に 示した実施例の薬剤定量分与器の縦断面図であり、図3は、図2のA−A線断面 図であり、図4は、図3のB−B線の断面図であり、図5は、図3の部分拡大図 であり、図6は、図1に示した実施例の部分平面図である。
【0009】 そして、図1に示す実施例の薬剤定量分与器1の筒状ハウジング2は、図3に 示すように、軸方向に伸びる側口22と、第1の薬剤分与量表示部23(分与量 の十の位を表示する)と、外周面に形成された第1のネジ部24を有し、後端が 開口した筒状本体ハウジング2aと、筒状本体ハウジング2aの先端部に着脱自 在に取り付けられる薬剤カートリッジ収納部21を有するカートリッジ収納部側 ハウジング2bとからなっている。
【0010】 筒状本体ハウジング2aの側口22は、後述するプランジャー移動用部材4の 突出部42を突出させ、かつ軸方向に摺動可能とするために設けられている。そ して、この側口22は、図3に示すように、筒状本体ハウジング2aの中間部付 近に設けられており、かつ、所定長、筒状本体ハウジング2aの軸方向に延びる 長孔により形成されている。
【0011】 第1の薬剤分与量表示部23は、設定した分与量の十の位の数値を表示するた めのものであり、第1の薬剤分与量表示部23には、所定量(10単位)の薬剤 を分与するのに必要なピストン9の移動距離に対応した数字が、印刷又は刻印等 により記されている。この実施例においては、図1に示すように、1ないし6の 数字が、筒状ハウジング2の先端方向から後端方向に向かって記されており、こ れら数字の間隔は、10unitの薬剤を分与するのに必要なピストン9の移動 距離と同一となっている。
【0012】 第1のネジ部24は、図2または図3に示すように、筒状ハウジング2の後端 部付近の外周面に設けられており、かつ、後述する薬剤分与量設定部材6の第2 のネジ部65と螺合するように形成されている。さらに、筒状本体ハウジング2 aの後端は、後述するプランジャー移動用部材4の操作部43を突出させるため に開口している。
【0013】 そして、カートリッジ収納部側ハウジング2bの薬剤カートリッジ収納部21 には、薬剤カートリッジ10が収納されている。薬剤カートリッジ10は、内部 に液状の薬剤(例えば、インスリン)を充填した状態で、先端部に、注射針11 (両頭針)より刺通されるゴム栓14を有し、後端部に、液密性を保持した状態 で、長手方向に摺動可能なピストン9を有している。そして、このピストン9が 薬剤カートリッジ10のゴム栓14方向に移動することにより、注射針11から 薬剤が分与されるように構成されている。また、この薬剤カートリッジ収納部2 1の先端部には、薬剤カートリッジ10の内部と外部とを挿通する注射針11が 、交換自在に取り付けられている。そして、この注射針11には、注射針11の 針先(生体穿刺側)を保護し、かつ、廃棄後の危険を防止するための針キャップ 12が被包されている。さらに、カートリッジ収納部側ハウジング2bには、先 端部を被包するためのキャップ13が着脱自在に設けられている。
【0014】 また、筒状本体ハウジング2aの後端部付近の外周面には、後述する薬剤分与 量設定部材6の凸部または凹部62と係合し、かつ筒状ハウジング2の軸方向に 伸びる複数の凹部または凸部25が形成されていることが好ましい。筒状本体ハ ウジング2aがこのような凹部または凸部25を有することにより、薬剤分与量 設定部材6の凸部または凹部62と係合し、両者によりクリック機構を形成し、 薬剤分与量設定部材6を間欠的に係止することができる。この実施例においては 、図4に示すように、筒状本体ハウジング2aは、外周面に等角度(36゜)離 間して設けられ、かつ軸方向に平行に伸びる5つの凹部25を有している。そし て、前述した第1の薬剤分与量表示部23は、この凹部25上に形成されている 。なお、この実施例の薬剤定量分与器1の筒状ハウジング2は円筒状に形成され ているが、六角柱等の多角柱、さらには、断面が楕円形状のもの等にすることに より、転がり防止を図ってもよい。
【0015】 そして、筒状本体ハウジング2aの中間部付近には、その外周面の一部を囲繞 するように、筒状の薬剤分与量設定部材6が取り付けられている。薬剤分与量設 定部材6は、薬剤の分与量を設定するためのものであり、その内周面には、図2 または図3に示すように、筒状本体ハウジング2の外周面に設けられた第1のネ ジ部24に螺合する第2のネジ部65を有している。そして、薬剤分与量設定部 材6は、上記2つのネジ部24,65の螺合により、回転可能であり、かつ回転 させることにより、2つのネジ部24,65の螺合が進行または後退し、筒状ハ ウジング2の軸方向に移動する。具体的には、図1のX方向に薬剤分与量設定部 材6を回転させると、設定部材6は筒状ハウジング2の後端側に移動し、図1の Y方向に回転させると、ハウジング2の先端側に移動する。また、この設定部材 6は、後述するプランジャー移動用部材4の突出部42と当接した状態(図1に 示す状態)では、Y方向には回転しない。なお、この第2のネジ部65のピッチ は、ピストン9の移動距離に対応して設定されており、所定量の薬剤を分与する のに必要なピストン9の軸方向への移動距離と同一となるよう設定されている。 この実施例においては、薬剤分与量設定部材6を72゜回転させると、薬剤分与 量が2unitづつ増加または減少するように、第2のネジ部65のピッチが設 定されている。すなわち、第2のネジ部65のピッチ(薬剤分与量設定部材6を 一回転させた場合の薬剤分与量設定部材6の軸方向への移動距離)は、10un itの薬剤を分与するのに必要なピストン9の軸方向への移動距離と同一となっ ている。
【0016】 また、薬剤分与量設定部材6は、図6に示すように、第2の薬剤分与量表示部 64と窓部61を有している。 第2の薬剤分与量表示部64は、設定した分与量のunit数の一の位の数値 を表示するためのものであり、窓部61の後方に設けられている。そして、この 第2の薬剤分与量表示部64は、0のみでもよいが、外周面に設定部材6の中心 軸に対して所定等角度離間して記された複数の数字(0ないしN、Nは10未満 の自然数)により形成されていることが好ましい。この数字は、一回りで10と なるように設定される。ただし、10進法以外でカウントする場合は異なり、例 えば、8進法でカウントする場合は、一回りで8となるように設定される。この 実施例においては、薬剤分与量設定部材6の後端部の外周面に等角度(72゜) 離間して、5つの数字(0,2,4,6,8)が印刷または刻印等により記され ている。また、例えば、丸は2、三角は4を示すなどとして、数字の代わりに記 号を用いてもよい。 窓部61は、筒状本体ハウジング2aに設けられた第1の薬剤分与量表示部2 3を外部より目視可能とするためのものであり、さらには、窓部61の後方に設 けられた第2の薬剤分与量表示部65とにより、一見して設定した分与量を確認 できるようにするためのものである。 そして、窓部61は、第2の薬剤分与量表示部65に記された数字の数と同数 設けられていることが好ましい。これにより、第2の薬剤分与量表示部65が表 示する一の位の数値に対応して設定部材4を回転させても、常に十の位の数値を 、第1の薬剤分与量表示部23で確認することが可能になる。また、窓部61と 第2の薬剤分与量表示部65は、近接して設けられていることが好ましい。これ により、分与量の確認がより容易となる。さらに、第2の薬剤分与量表示部65 は、設定部材4の中心軸に対して、等角度離間して記された0ないしN(Nは1 0未満の自然数)の表示を有しており、かつ窓部61は、窓部61の後方に記さ れている0ないしNの表示に対応する薬剤量を分与するのに必要なピストン9の 移動距離と同一距離だけ、0を示す表示の前方にある窓部61の中心より筒状ハ ウジング2の軸方向先端側に離間して設けられていることが好ましい。これによ り、窓部61内の中央に、第1の薬剤分与量表示部23が表示する数値が現れる ようにすることができる。例えば、この実施例においては、第2の薬剤分与量表 示部65の数字2の前方にある窓部61は、2unitの薬剤を分与するのに必 要なピストン9の移動距離と同一距離だけ、0を示す表示の前方にある窓部61 の中心より筒状ハウジング2の軸方向先端側に離間した位置に設けられている。 同様に、数字4は4unit、6は6unit、8は8unitを分与するのに 必要なピストン9の移動距離と同一距離だけ離間した位置にそれぞれ窓部61が 設けられている。
【0017】 さらに、薬剤分与量設定部材6の内周面には、前述した筒状本体ハウジング2 aの凹部または凸部25と係合し、クリック機構を形成する凸部または凹部62 が形成されていることが好ましい。この実施例においては、図4に示すように、 内部側に突出する凸部62が形成されており、さらに、その両側にはスリット6 3a,63bが形成されている。なお、このクリック機構は、所定量(この実施 例においては、2unit)の設定ごとに薬剤分与量設定部材6を係止できるこ とに加え、ある程度、薬剤分与量設定部材6を固定する機能を有している。 そして、薬剤分与量設定部材6の外面には、薬剤分与量設定部材6を把持し回 転する際にすべり防止となる、筒状ハウジング2の軸方向に伸びる複数の凹部ま たは凸部が形成されていることが好ましい。この実施例においては、図1に示す ように、凹部が形成されている。
【0018】 そして、筒状ハウジング2の内部には、棒状プランジャー3が収納されている 。 棒状プランジャー3は、図2または図3に示すように、薬剤カートリッジ10 のピストン9を押圧するためのものであり、押圧するための先端部31を有し、 その外面には、第1の凹凸部32を有している。そして、この第1の凹凸部32 は、後述するプランジャー移動用部材4の第2の凹凸部41およびプランジャー ストッパー5の第3の凹凸部51と咬口する。また、このプランジャー3は、図 4に示すようなI字状の断面形状を有している。そして、この実施例においては 、第1の凹凸部32は、図5に示すように、後述するプランジャー移動用部材4 の後端方向への独立した移動を許容するよう、一つの凸部の縦断面が、筒状ハウ ジング2の後端方向に頂部を有するのこ歯形状(言い換えれば、筒状ハウジング 2の先端方向に向かってプランジャー3の中心側に傾斜する傾斜面を有するのこ 歯形状)となるよう形成されている。なお、第1の凹凸部32のピッチは、ピス トン9の移動距離に対応して設定されており、所定量の薬剤を分与するのに必要 なピストン9の軸方向への移動距離と同一となるよう設定されている。そして、 前述のように、筒状本体ハウジング2aと薬剤分与量設定部材6との間にクリッ ク機構を設ける場合は、第1の凹凸部32のピッチは、第2のネジ部65のピッ チと、筒状本体ハウジング2aに設けられた凹部または凸部25の個数に対応し て設定されることが好ましい。すなわち、第2のネジ部65の1ピッチ(P)m mを、凹部または凸部25の個数(N)で割った値(P/N)と、第1の凹凸部 32の1ピッチ(M)mmが同じか、または、P/Nを2以上の自然数Zで割っ た値が第1の凹凸部32の1ピッチM(M=P/N・Z)となるように、第1の 凹凸部32のピッチが設定されることである。より好ましくは、第1の凹凸部3 2のピッチは、第2のネジ部615ピッチを、凹部25の個数で割った値に設定 することである。このように、第1の凹凸部32のピッチを、第2のネジ部65 のピッチと凹部または凸部25の個数に対応して設定することによって、第1の 凹凸部32と第2の凹凸部41とが確実に咬合し、薬剤分与量設定部材6で設定 した分与量を正確に分与できる。この実施例においては、第2のネジ部65のピ ッチが、10unitの薬剤を分与するのに必要なピストン9の軸方向への移動 距離と同一に設定されており、また、凹部または凸部25が36゜離間して設け られている(すなわち、5個設けられている。)ことから、第1の凹凸部32の ピッチは、2unitの薬剤を分与するのに必要なピストン9の軸方向への移動 距離と同一の長さに設定されている。
【0019】 また、棒状プランジャー4の移動可能距離は、薬剤カートリッジ10のピスト ン9の移動可能距離と同一であることが好ましい。このように構成することによ り、設定しようとする分与量より薬剤カートリッジ10内の薬剤残量が少ない場 合、操作部43を引いても、後述するプランジャー移動用部材4の舌片状先端部 44a,44bがプランジャー4の後端部に引っ掛かり、薬剤残余量以上には分 与量を設定できないので、誤って少量の薬剤を投与することがない。
【0020】 さらに、筒状ハウジング2の内部には、プランジャー移動用部材4が摺動可能 に収納されている。このプランジャー移動用部材4は、棒状プランジャー3を先 端方向に移動するためのものであり、ほぼ全体が筒状であり、後端部には、筒状 ハウジング2の後端開口より突出し、分与量設定操作および薬剤投与の際に、把 持しまたは押圧する操作部43を有している。さらに、その先端部には、棒状プ ランジャー3の第1の凹凸部32と咬口し、棒状プランジャー3に対しその後端 方向には独立して移動を許容し、かつ、先端方向には棒状プランジャー3ととも に移動するための第2の凹凸部41をそれぞれ備えた向かい合う2つの舌片状先 端部44a,44bを有している。なお、この実施例においては、第2の凹凸部 41は、図5に示すように、一つの凸部の縦断面が、筒状ハウジング2の先端方 向に頂部を有するのこ歯形状となるように形成されており、このような形状に形 成することにより、プランジャー移動用部材4は、棒状プランジャー3の第1の 凹凸部32と咬口し、筒状ハウジング2の後端方向には独立して移動することが でき、かつ、先端方向には棒状プランジャー3とともに移動することができる。 さらに、プランジャー移動用部材4は、図1または図3に示すように、筒状ハウ ジング2の側口22より外方に突出し、薬剤分与量設定部材6に当接するまで側 口22内を摺動可能な突出部42を有している。プランジャー移動用部材4が、 このような突出部42を有することにより、薬剤分与量設定部材6で設定した薬 剤量を分与するのに必要なピストン9の移動距離だけ、棒状プランジャー3を軸 方向に移動させることができる。
【0021】 さらに、筒状ハウジング2の内部には、短筒状のプランジャーストッパー5が 設けられている。このプランジャーストッパー5は、プランジャー移動用部材4 が筒状ハウジング2の後端側へ移動する際、棒状プランジャー3がそれに伴って 移動してしまうことを防止するためのものである。このため、ストッパー5は、 プランジャー後方移動防止手段を有している。この後方移動防止手段は、図5に 示すように、ストッパー5の内面より中心に向かって突出する2つの舌片状部分 52a,52bに設けられた第3の凹凸部51によって構成されている。そして 、この実施例においては、図5に示すように、第3の凹凸部51は、一つの凸部 の縦断面が、筒状ハウジング2の先端方向に頂部を有するのこ歯形状となるよう 形成されており、このような形状に形成することにより、棒状プランジャー3の 第1の凹凸部32と咬口し、プランジャー移動用部材4が筒状ハウジング2の後 端側へ移動する際、棒状プランジャー3がそれに伴って移動してしまうことを防 止している。なお、このプランジャーストッパー5は、筒状ハウジング2の内部 であって、薬剤カートリッジ収納部21より後方に設けられればよいが、構造を より簡易なものとするためには、図3に示すように、プランジャー移動用部材4 より筒状ハウジング2の先端側に設けられることが好ましい。また、プランジャ ー後方移動防止手段は、プランジャー3の後方への移動を防止できればよく、上 記の構成に限定されるものではなく、例えば、ストッパー5として、プランジャ ー3を摺接しながら挿通する貫通口を有する環状ゴム部材を用いてもよい。
【0022】
【作用】
つぎに、図1に示した本考案の薬剤定量分与器1を使用する際の作用を、図1 図6、図7、図8および図9を用いて説明する。 図1および図6は、本考案の薬剤定量分与器1を使用する前の状態を示してお り、薬剤分与量00(十の位の数値は、薬剤分与量設定部材6の窓部61から目 視できる第1の薬剤分与量表示部23で確認し、一の位の数値は、第2の薬剤分 与量表示部64で確認する)を指示している。 そして、この薬剤定量分与器1を使用するには、まず、薬剤分与量設定部材6 を把持して回転させ、分与量の設定を行う。分与量の設定は、第1の薬剤分与量 表示部23が存在するライン上の窓部61および第2の薬剤分与量表示部64を 注視して、設定分与量を確認しながら、または、薬剤分与量設定部材6を回転す る際生ずるクリック音を確認しながら行う。なお、薬剤分与量設定部材6は、図 7のX方向に回転させることにより、筒状ハウジング2の軸方向後方に移動する 。 そして、図8に示すように、設定部材6とプランジャー移動用部材4の突出部 42は、設定した分与量に対応する軸方向の距離だけ離間する。なお、図7およ び図8は、薬剤分与量設定部材6を3・3/5回転させて、薬剤が36unit 分与されるように設定した状態を示している。 つぎに、プランジャー移動用部材4の操作部43を指で把持して、プランジャ ー移動用部材4を筒状ハウジング2の軸方向、後端方向へ、突出部42が設定部 材6に当接するまで引く。このとき、棒状プランジャー3は、プランジャースト ッパー5が存在するため、プランジャー移動用部材4の移動に伴って筒状ハウジ ング2の軸方向、後端方向へは移動しない。この状態が、図9に示されている。 そして、キャップ13および針キャップ12を外し、注射針11を患者に穿刺 した後、操作部43を筒状ハウジング2の後端に当接するまで押圧すると、プラ ンジャー移動用部材4とともに、プランジャー3もハウジング2の先端側に移動 し、その先端部31がピストン9を押圧し、針先から設定分与量の薬剤が吐出さ れ患者に分与される。なお、この押圧に伴って、プランジャー移動用部材4の薬 剤分与量指示部42は、図8に示す分与量0の位置に戻る。分与後は、針キャッ プ12およびキャップ13を再び装着する。 そして、再分与の際、分与量に変更がない場合は、分与量の設定の操作を行う ことなく、操作部43を把持して、突出部42が薬剤分与量設定部材6に当接す るまで引き、その後、操作部43を押圧するのみで薬剤の分与を行うことができ る。 また、棒状プランジャー3の移動可能距離と薬剤カートリッジ10のピストン 9の移動距離とを同一となるように構成すれば、薬剤分与量設定部材6によって 設定した分与量より、薬剤カートリッジ10内の薬剤残量が少ない場合は、把持 部43を引いても薬剤分与量指示部42は、薬剤分与量設定部材6に当接しない ので、誤って少量の薬剤を投与することがない。
【0023】
【考案の効果】
本考案の薬剤定量分与器は、薬剤と摺動可能なピストンとを有する薬剤カート リッジを収納する薬剤カートリッジ収納部と、軸方向に伸びる側口と、設定され る薬剤分与量の十の位の数値を表示する第1の薬剤分与量表示部と、外周面に形 成された第1のネジ部とを有し、後端が開口した筒状ハウジングと、該筒状ハウ ジングの一部を囲繞し、前記第1の薬剤分与量表示部を外部より目視可能とする 窓部と、該窓部の後方に設けられ設定される薬剤分与量の一の位の数値を表示す る第2の薬剤分与量表示部と、該筒状ハウジングの前記第1のネジ部と螺合する 第2のネジ部を有し、該第1のネジ部と該第2のネジ部の螺合により、回転可能 であり、かつ該筒状ハウジングの軸方向に移動する筒状の薬剤分与量設定部材と 、前記薬剤カートリッジの前記ピストンを押圧するための先端部を有し、前記筒 状ハウジング内に収納された棒状プランジャーと、前記筒状ハウジング内に摺動 可能に収納され、該筒状ハウジングの前記側口より外方に突出し、前記薬剤分与 量設定部材に当接するまで前記側口内を摺動可能な突出部と、該筒状ハウジング の後端開口より突出する操作部を有し、前記棒状プランジャーに対しその後端方 向には独立して移動し、かつ、該プランジャーの先端方向にはプランジャーとと もに移動するプランジャー移動用部材と、前記筒状ハウジングの内部に設けられ 、前記棒状プランジャーの該筒状ハウジングの後端側への移動を防止するプラン ジャーストッパーとを有するものであるので、薬剤分与量の設定操作が容易であ り、また、設定した分与量を容易かつ明確に確認できる。さらに、一度設定した 分与量に変更がない場合は、分与量の設定を行うことなく、そのまま再分与する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の薬剤定量分与器の一実施例の
斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した実施例の縦断面図であ
る。
【図3】図3は、図2のA−A線断面図である。
【図4】図4は、図3のB−B線断面図である。
【図5】図5は、図3の部分拡大図である。
【図6】図6は、図1に示した実施例の部分平面図であ
る。
【図7】図7は、本考案の薬剤定量分与器の作用を説明
するための説明図である。
【図8】図8は、本考案の薬剤定量分与器の作用を説明
するための説明図である。
【図9】図9は、本考案の薬剤定量分与器の作用を説明
するための説明図である。
【符号の説明】
1 薬剤定量分与器 2 筒状ハウジング 3 棒状プランジャー 4 プランジャー移動用部材 5 プランジャーストッパー 6 薬剤分与量設定部材 9 ピストン 10 薬剤カートリッジ 11 注射針 12 針キャップ 13 キャップ 14 ゴム栓 21 薬剤カートリッジ収納部 22 側口 23 第1の薬剤分与量表示部 24 第1のネジ部 25 凹部または凸部 31 先端部 32 第1の凹凸部 41 第2の凹凸部 42 突出部 43 操作部 44a 舌片状先端部 44b 舌片状先端部 51 第3の凹凸部 52a 舌片状部分 52b 舌片状部分 61 窓部 62 凸部または凹部 63a スリット 63b スリット 64 第2の薬剤分与量表示部 65 第2のネジ部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤と摺動可能なピストンとを有する薬
    剤カートリッジを収納する薬剤カートリッジ収納部と、
    軸方向に伸びる側口と、設定される薬剤分与量の十の位
    の数値を表示する第1の薬剤分与量表示部と外周面に形
    成された第1のネジ部とを有し、後端が開口した筒状ハ
    ウジングと、 該筒状ハウジングの一部を囲繞し、前記第1の薬剤分与
    量表示部を外部より目視可能とする窓部と、該窓部の後
    方に設けられ設定される薬剤分与量の一の位の数値を表
    示する第2の薬剤分与量表示部と、該筒状ハウジングの
    前記第1のネジ部と螺合する第2のネジ部を有し、該第
    1のネジ部と該第2のネジ部の螺合により、回転可能で
    あり、かつ該筒状ハウジングの軸方向に移動する筒状の
    薬剤分与量設定部材と、 前記薬剤カートリッジの前記ピストンを押圧するための
    先端部を有し、前記筒状ハウジング内に収納された棒状
    プランジャーと、 前記筒状ハウジング内に摺動可能に収納され、該筒状ハ
    ウジングの前記側口より外方に突出し、前記薬剤分与量
    設定部材に当接するまで前記側口内を摺動可能な突出部
    と、該筒状ハウジングの後端開口より突出する操作部を
    有し、前記棒状プランジャーに対しその後端方向には独
    立して移動し、かつ、該プランジャーの先端方向にはプ
    ランジャーとともに移動するプランジャー移動用部材
    と、前記筒状ハウジングの内部に設けられ、前記棒状プ
    ランジャーの該筒状ハウジングの後端側への移動を防止
    するプランジャーストッパーとを有することを特徴とす
    る薬剤定量分与器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995032750A1 (fr) * 1994-05-31 1995-12-07 Keytron Inc. Pulverisateur de type injecteur
JPH0810326A (ja) * 1994-06-24 1996-01-16 Becton Dickinson & Co 薬液供給ペン
KR200475972Y1 (ko) * 2013-10-02 2015-01-21 (주)아모레퍼시픽 정량토출형 화장용액 주사기

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