JP2576402Y2 - 吊り下げ袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は吊り下げ袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】液状化粧品等を収納する容器は、保形性
を有する肉厚の合成樹脂或いは硝子等により形成され、
内容物の使用後廃棄するのが一般的である。しかしなが
ら、近年のゴミ処理事情の悪化に伴い、廃棄物は出来る
だけその量，嵩を押さえることが要望されている。この
様な背景から最近では薄肉可撓性の合成樹脂フィルム等
を用いてその周縁部を融着等の適宜固着手段により固着
して製袋した袋を詰め替え用等として利用している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、これ等は廃棄
に当たって嵩，重量が小さく好ましいが、使用時には保
形性がないため起立させておくことが出来ず場所をと
り、又、一旦開封すると開封は鋏等による切断のため、
開封部の再封止が困難で内容物の一部を保存しておくこ
とが行い難い等の欠点がある。本考案は、上記した従来
技術の欠点を解消した優れた袋を提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本請求項１記載の吊り下
げ袋は上記課題を解決するため、合成樹脂製のフィルム
或いはシートを用いて周縁部相互を固着させることによ
り製袋するとともに、上端部中央より注出部４を突設し
てなる袋本体２と、該本体２を吊り下げる吊り下げ治具
３とからなり、上記吊り下げ治具３は、袋本体前後より
袋本体上端縁固着部分５ａを介して互いに嵌合係止させ
るとともに、上記注出部４該当部分をそれぞれ外方へ膨
出させた一対の取り付け基板６，１１と、上記一方の取
り付け基板上面中央部に揺動可能に立設した一対の支柱
間に架設した円柱状の係止棒９と、他方の取り付け基板
上面中央部に揺動可能に立設した支柱１２上端に横設す
るとともに、上記係止棒９と係脱可能な半円筒状の係合
フック１３と、何れか一方の基板上端両側を掛け渡して
揺動可能に設けた吊り下げ帯１４とからなり、上記注出
部４先端を上記係止棒９と係合フック１３間に挟圧封止
可能に構成した。

【０００５】

【作用】請求項１記載の袋に於いて、図１の状態から注
出部４先端を引き上げる等して係合フック１３を係止棒
９より外し、その先端を鋏等により切断して開封した
後、袋本体２を倒立圧搾する等して内容液を注出部４よ
り注出する。この再、吊り下げ帯１４は注出の邪魔とな
らない様回動させておく。使用後は、再び注出部４先端
を係止棒９及び係合フック１３間に挟圧封止させておけ
ば内容液の漏出はない。又、吊り下げ帯１４により吊り
下げておくことが出来る。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の実施例の形態を図面を参照し
て説明する。図１〜図３は本請求項１考案の一実施例を
示し、図中１は吊り下げ袋を示す。該袋１は、袋本体２
と、吊り下げ治具３とから構成している。

【０００７】袋本体２は合成樹脂フィルム成いはシート
等を所定形状に裁断したものを融着、接着等の適宜固着
手段によりその周縁部を固着して製袋したもので、上端
中央部を矩形状に突出させて注出部４を形成している。
この注出部４は、上辺及び左右両片が固着部分５により
封止されて下端を袋本体２内に連通し、使用に当たりそ
の上端を切断除去して袋本体２内の液が注出可能となる
如く構成したものである。

【０００８】吊り下げ治具３は合成樹脂により形成した
もので、図２に示す様に二つの部材から構成し、一方の
部材は、横長長方形状をなすとともに、中央部分を上記
袋本体２の注出部４の幅より若干大きい幅に外方へ平行
に膨出させた膨出部６ａを有する取り付け基板６と、該
基板６上端面中央の上記膨出部６ａ両側より各々薄肉ヒ
ンジ７を介して揺動可能に立設した一対の支柱８と、各
支柱８上端間を掛け渡した円柱状の係止棒９とから構成
している。又、取り付け基板６両端部には係合手段の一
方としての一対の円形透孔１０を各々穿設している。

【０００９】又、他方の部材は、上記取り付け基板６と
対称形状の取り付け基板１１と、該基板１１の膨出部１
１ａ上端より上方へ薄肉ヒンジ７を介して揺動可能に立
設した板状の支柱１２と、該支柱１２上端に横設した半
円筒状の係合フック１３と、取り付け基板１１上面両端
に各々薄肉ヒンジ７を介して掛け渡した吊り下げ帯１４
とから構成している。上記係合フック１３は、上記係止
棒９と密に嵌合するとともに、離脱が可能な内径を有し
ており、両部材の基板６，１１内面相互を当接させて各
々中心側へ回動させた際、係止棒９に係合フック１３が
嵌合する如く構成している。又、基板１１内面左右の上
記各透孔１０と対応する位置には、上記各透孔１０と密
に嵌合する円柱状の係合突起１５を各々突設している。

【００１０】この様に構成した各部材を、袋本体２の前
後より、その上端縁固着部分５ａを介して、上記各係合
突起１５を各透孔１０に挿通嵌合させることにより、各
基板６，１１相互を連結一体化させるとともに、各基板
６，１１間に袋本体２の上端固着部分５ａを挟持して袋
本体２を吊り下げ可能に構成している。この際、袋本体
２の注出部４が両膨出部６ａ，１１ａ内の隙間より突出
するため液の流出の妨げは無く、又、その先端を係止棒
９に係合させた係合フック１３との間に挟圧保持して封
止が可能に構成している。

【００１１】尚、上記実施例では、吊り下げ治具３を二
つの部材で構成しているが、例えば、両部材の取り付け
基板一側縁相互を薄肉ヒンジを介して連結して一体に形
成することも可能である。

【００１２】

【考案の効果】以上説明した如く本考案袋は、既述構成
としたことにより、可撓性を有する袋本体に簡単な取り
付け操作により吊り下げ治具を装着させることが出来、
袋本体のみの交換を行えるため、廃棄物の量，嵩を少な
くすることが可能である。

【００１３】又、注出部を良好に且つ簡単に封止できる
ため、内容液の一部を使用して残りを良好な状態で保存
しておくことが可能である。

【００１４】又、可撓性を有し、自立が難しい袋本体を
吊り下げておくことができるため、場所をとらないとい
う利点もある。

【００１５】又、吊り下げ治具は合成樹脂の一体成形に
よる形成も可能であり、安価に製造できる利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本請求項１記載の吊り下げ袋の一実施例を示す
要部斜視図である。

【図２】同実施例の吊り下げ治具を示す分解斜視図であ
る。

【図３】同実施例の要部切欠き斜視図である。

【符号の説明】 ２…袋本体，３…吊り下げ治具，４…注出部， ５ａ…袋本体上端縁部の固着部分，６…取り付け基板，
８…支柱，９…係止棒， １１…取り付け基板，１２…支柱，１３…係合フック，
１４…吊り下げ帯，

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】合成樹脂製のフィルム或いはシートを用い
   て周縁部相互を固着させることにより製袋するととも
   に、上端部中央より注出部４を突設してなる袋本体２
   と、該本体２を吊り下げる吊り下げ治具３とからなり、
   上記吊り下げ治具３は、袋本体前後より袋本体上端縁固
   着部分５ａを介して互いに嵌合係止させるとともに、上
   記注出部４該当部分をそれぞれ外方へ膨出させた一対の
   取り付け基板６，１１と、上記一方の取り付け基板上面
   中央部に揺動可能に立設した一対の支柱間に架設した円
   柱状の係止棒９と、他方の取り付け基板上面中央部に揺
   動可能に立設した支柱１２上端に横設するとともに、上
   記係止棒９と係脱可能な半円筒状の係合フック１３と、
   何れか一方の基板上端両側を掛け渡して揺動可能に設け
   た吊り下げ帯１４とからなり、上記注出部４先端を上記
   係止棒９と係合フック１３間に挟圧封止可能に構成して
   なることを特徴とする吊り下げ袋。