JPH0447065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、牛乳等の収納容器として用いられて
いる液体入れパツクに関する。

「従来の技術」 従来のこの種のパツクは厚紙で作られ、第３図
ａに代表例を示すように、角筒形胴体１の上下両
開口を頂壁２、底壁で塞いだ箱形であつて、前後
の上端縁３，３に切れ目を入れ、この切れ目で切
離された胴体１の前後側壁４，４上端と頂壁２の
前後両端から三角形状片５，５，６，６を延出し
てそれらの対のものの外縁を接合し、頂部の前後
両端縁部に閉塞された扁平な三角筒状の注出口部
７，７を延出形成し、これら注出口部７，７を基
部で折り曲げて頂壁２上面に剥離可能に貼着させ
て構成している。

そして、パツクから液体を注出する際は、同図
ｂに示すように任意の一方の注出口部７を引き剥
がし、点線イ部を鋏等で切断して開口し、この開
口から液体を注ぎ出す。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来のパツク内には相当量の液体が充填さ
れているから、普通その収納液体を一回で使用し
尽すことは少なく、従つて注出口部７は開口した
ままとなり、不衛生になりがちな欠点がある。

本考案は簡単な蓋部材を設け、上記欠点を解消
するようにした液体入れパツクを得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案では、頂部の両端縁部から延出形成した
扁平な三角筒状の注出口部７，７を、基部で折り
曲げて頂面に剥離可能に貼着した箱形の厚紙製の
液体入れパツクにおいて、頂板１２一側に前記引
剥がした一方の注出口部７を上方に貫通起立させ
るための切欠き孔１３を設けてパツク本体１４上
部に冠着される逆さ角皿状の取付け部１５の他側
外面から、可撓ヒンジ１６を介し取付け部１５上
面を閉塞する蓋体１７を開閉可能に設けた蓋部材
１８を装着した構成としている。

「作用」 上記において、常時、即ち流通過程時には第１
図、第２図ａに示すように蓋部材１８の蓋体１７
は閉蓋され、またこの蓋部材１８のパツク本体１
４頂面に重ねられる頂板１２は、前部側の注出口
部７の先端から後部側注出口部７上面を押さえて
いる。

ここで、パツク本体１４内の液体を注出するに
は、第２図ｂのように蓋体１７を開き、一方、例
えば前部側の注出口部７を引剥がしてこれを切欠
き孔１３から上方に起立しその先端をカツトして
開口し、この開口から液体を注ぎ出す。この後は
注出口部７を押し込み、蓋体１７を閉蓋する。

「実施例」 厚紙製の液体入れパツク本体１４は従来周知の
ものであり、首述しかつ第３図で示したように、
角筒状胴体１の上下両開口を頂壁２、底壁で塞い
だ箱形であり、前後の上端縁３，３に切れ目を入
れ、この切れ目で切離された胴体１の前後側壁
４，４上端と頂壁２の前後両端から三角形状片
５，５，６，６を延出してそれらの対のものの外
縁を接合し、頂部の前後両端縁部に閉塞された扁
平な三角筒状の注出口部７，７を延出形成し、こ
れら注出口部７，７を基部で折り曲げて頂壁２上
面に剥離可能に貼着させた構成のものである。

つぎに蓋部材１８は、シート状の合成樹脂材か
らバキユーム成型により取付け部１５と蓋体１７
を一体に形成している。

取付け部１５は、パツク本体１４上部に嵌合す
る嵌着用周壁１９上端縁から上方に上部周壁２０
を、幾分縮径して立ち上げ、これを内側に折り戻
して２重壁状に起立形成し、そしてこの上部周壁
２０の折り戻し壁下端縁から本体１４頂面部に重
ねられる頂板１２を形成し、この頂板１２の前部
側を切欠いて切欠き孔１３とし、また上部周壁２
０の前面部に止め金用の係合穴２１，２１を形成
している。

蓋体１７は取付け部１５同様に逆さ角皿状の形
状で、後端部を上下２段の可撓ヒンジ１６，１６
を介し嵌着用周壁１９の後部壁下端に一体に結合
され、前記上部周壁２０に外装して閉塞する。ま
た前部垂下壁には前記係合穴２１，２１に係合す
る止め金の係合突起２２，２２を背後に凹陥突出
している。

尚、蓋部材１８の前部を三角形に前方に突出さ
せ、パツク本体１４前部壁との間に間隙を設けて
いるが、これは、注出口部７を第２図ｂのように
起立開口し液体を注出させるにはこの注出口部７
を筒状にふくらませるが、この場合そのふくらみ
が前面側へ膨出することを考慮したためである。
また蓋体１７施錠用の止め金は、突起同志の係合
によるものでもよい。

「考案の効果」 上記した如く本考案は、パツク本体１４に蓋部
材１８を設けたので、注出口部７開口後もこの口
部７周りや収納液体を良好な衛生状態に保つこと
ができる。また蓋部材１８は単に押込みでパツク
本体１４に装着することができ、しかもこの蓋部
材１８は開閉自在の蓋体１７を有しているので、
注出の都度取外す必要はなく取扱いは簡便であ
り、また合成樹脂材の成形により一部品に形成さ
れるので簡単、安価に作製できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案液体入れパツクの一実施例の縦
断面図、第２図ａ，ｂは同実施例の閉蓋時、開蓋
時の外形斜視図、第３図ａ，ｂはパツク本体の非
開口時、開口時の外形斜視図である。 ７，７……注出口部、１４……パツク本体、１
８……蓋部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂部の両端縁部から延出形成した扁平な三角筒
   状の注出口部７，７を、基部で折り曲げて頂面に
   剥離可能に貼着した箱形の厚紙製の液体入れパツ
   クにおいて、頂板１２一側に前記引剥がした一方
   の注出口部７を上方に貫通起立させるための切欠
   き孔１３を設けてパツク本体１４上部に冠着され
   る逆さ角皿状の取付け部１５の他側外面から、可
   撓ヒンジ１６を介し取付け部１５上面を閉塞する
   蓋体１７を開閉可能に設けた蓋部材１８を装着し
   た液体入れパツク。