JP2576237B2 - 波形歪除去装置 - Google Patents

波形歪除去装置

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JP2576237B2 JP1271164A JP27116489A JP2576237B2 JP 2576237 B2 JP2576237 B2 JP 2576237B2 JP 1271164 A JP1271164 A JP 1271164A JP 27116489 A JP27116489 A JP 27116489A JP 2576237 B2 JP2576237 B2 JP 2576237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、テレビジョンなどの映像機器にかかるもの
であり、特に、それらの機器においてゴーストなどの波
形歪みを除去する波形歪除去装置に関するものである。
[従来の技術] 従来の波形歪除去装置としては、例えば第4図に示す
ものがある。同図において、端子10には、ゴースト除去
の対象となるテレビジョンなどの映像信号が入力されて
いる。端子10は、フィルター部12の入力側に接続されて
おり、フィルター部12の出力側は、一方においてゴース
ト除去後の映像信号出力となっており、他方において波
形取込回路14の入力側に接続されている。
次に、波形取込回路14の出力側は、タイミング検出回
路16,同期加算回路18の入力側に各々接続されている。
そして、タイミング検出回路16の一方の出力側は、係数
設定回路20の入力側に接続されており、他方の出力側は
同期加算回路18の他方の入力側に接続されている。更
に、係数設定回路20の出力側は、フィルター部12の定数
設定入力側に接続されており、同期加算回路18の出力側
は、波形変換回路22の入力側に接続されている。
次に、この波形変換回路22の出力側は、基準波形出力
回路24の出力側とともに減算器26の入力側に各々接続さ
れている。この減算器26の出力側は、信号変形ブロック
28の遅延回路30,絶対値化回路32の入力側に各々接続さ
れている。そして、これらの遅延回路30,絶対値化回路3
2の出力側は、いずれも係数設定回路20の他の入力側に
各々接続されている。
映像信号に含まれるゴースト信号の除去はフィルター
部12によって行なわれるようになっている。そして、こ
のフィルター部12の係数設定が、波形取込回路14からタ
イミング検出回路16ないし信号変形ブロック28に至る回
路による信号処理で行なわれるようになっている。
以上の各部のうち、まず、フィルター部12は、巡回形
のトランスバーサルフィルターとして、例えば第5図に
示すように構成されている。同図において、端子10は、
減算器12aのプラス入力側に接続されており、減算器12a
の出力側は、一方においてフィルター部12の出力となる
とともに、他方において任意の遅延時間を設定すること
ができる可変遅延回路12bの入力側に接続されている。
この可変遅延回路12bの出力側は、単位時間T毎に入力
信号を遅延させることができるN段の単位時間遅延回路
12cの入力側に接続されている。
また、単位時間遅延回路12cの各遅延出力側は、それ
ぞれについて任意のN個の係数値ai(i=0〜N−1)
を設定することができる係数設定ブロック12dの入力側
に各々接続されており、係数設定ブロック12dの各出力
側は、それらの各出力を加算合成する合成回路12eの入
力側に各々接続されている。そして、この合成回路12e
の出力側が、前記減算器12aのマイナス入力側に接続さ
れている。
このような構成のフィルター部12の入出力間の伝達関
数G(Z)は、 となる。ここで、Z-1は、単位時間遅延回路12cにおける
単位遅延時間T(T=1/(4fsc),fsc=3.58MHzで色副
搬送波周波数である)の遅延を表わす。また、Z-Mは、
可変遅延回路12bで設定された遅延時間MT(Mは整数)
を意味する。フィルター部12をこのように構成すること
によって、遅延時間MTから(M+N−1)Tまでのゴー
ストを除去することが可能となる。なお、可変遅延回路
12bの遅延時間及び係数設定ブロック12dの係数値の設定
データは、係数設定回路20から供給されるようになって
いる。
次に、第4図の装置のうち、波形取込回路14は、映像
信号中に存在するゴースト検出用の基準信号部分を取込
むものである。基準信号として常時使用されるのは、垂
直同期信号,垂直帰線消去期間の特定ラインに挿入され
たパルス,あるいは幅広バーパルスのエッジである。第
7図(A)は、幅広バーパルスのエッジの例である。
次に、タイミング検出回路16は、例えば前記第7図
(A)のバーパルスの立ち上がりエッジのタイミングを
検出するもので、例えば1サンプル又は2サンプル差分
などによってバーパルスの立ち上がりの中点を検出する
ように構成されている。これによって検出されたタイミ
ングは、時間基準,すなわち基準信号の位置として後段
で活用される。
次に、同期加算回路18は、前記幅広バーパルスがフィ
ールドまたはフレーム毎に周期的に取込まれることを利
用して、タイミング検出回路16で検出されるタイミング
で時間合せを行なって信号の加算平均化を行なうもの
で、これによって信号のSN比が改善されるようになって
いる。
次に、係数設定回路20は、後述するように、ゴースト
の遅れ時間Tgの測定を行なうとともに、フィルター部12
における係数設定の演算を行なうものである。Tgの測定
には、例えばコンパレータ,カウンタ,メモリ回路を使
用すればよく、係数設定の演算には累積乗算器などを使
用すればよいが、通常はマイクロコンピュータなどで構
成される。
次に、波形変換回路22は、取込んだ信号波形が第7図
(B)に示すようなパルスの場合には基準レベルを零電
位にクランプし、取込んだ信号波形が同図(A)に示す
ようなバーパルスの場合には微分又は差分を行なって同
図(B)のような基準パルスを得るものである。
次に、基準波形出力回路24は、基準信号に同期して基
準波形rnを発生するものである。演算器26は、波形変換
回路22の出力ynから基準波形出力回路24の出力である基
準波形rnを減算して誤差信号列εを出力するものであ
る。
次に、信号変形ブロック28は、ゴーストの遅れ時間Tg
を測定しやすいように、誤差信号列εを変形するため
のものである。フィルター部12の係数値は、誤差信号列
εに基づいて設定することができる。しかし、第5図
に示したように、コスト的な要因で有限個,例えば8〜
16の数少ないタップ数で対象ゴーストを除去したいよう
な場合には、次のような関係が成立するようにフィルタ
ーを配置するのが最も効果的である。
Tg≒TD+TN/2 ………(2) ここで、Tgはゴーストの遅延時間,TDはフィルター部1
2の可変遅延回路12bの遅延時間,TNは前記フィルター部1
2の制御可能範囲である。この条件を満たすようにする
ために、信号変形ブロック28による信号処理が行なわれ
るようになっている。
次に、上記従来例の動作について説明する。なお、取
り扱われる信号はディジタル化された信号であるが、内
容の理解を容易にするため、アナログ的に動作説明を行
なう。ディジタル化の標本化周波数としては、例えば通
常用いられる色副搬送波周波数fsc(約3.58MHz)に対し
て4fscが用いられる。
外部から入力された映像信号は、フィルター部12に入
力され、更にフィルター部12から出力された映像信号
は、波形取込回路14に入力される。この波形取込回路14
では、例えば第7図(A)に示すような幅広バーパルス
のエッジが検出される。そして、このエッジの中点は、
タイミング検出回路16で検出されて係数設定回路20に入
力される。
他方、取込まれたバーパルスのエッジは、同期加算回
路18でタイミング検出回路16の出力と加算平均されるこ
とによってSN比の改善が行なわれた後、波形変換回路22
に入力される。そして、ここで信号の微分が行なわれ
て、第7図(C)に示す基準パルスynが生成され、減算
器26に対して出力される。同図の基準パルスynには、例
えば時間Tg遅れた位置に同相(後述)のゴーストがつい
ている。
この減算器26には、基準波形出力回路24から同図
(D)に示すような基準波形rnが入力されており、これ
が波形変換回路22からの入力信号から減算されて誤差信
号列εが求められる。第7図に示した例では、誤差信
号列εは同図(E)に示すようにゴーストのみが残っ
た波形となり、これが信号変形ブロック28に対して入力
されることになる。
ところで、テレビ信号の送信側から受信側までの総合
伝達特性を、そのベースバンドに変換して考えると、第
6図(C)に示すようなVSB特性となる。この特性は、
すなわち、同図(A)に示す同相特性と同図(B)に示
す直交特性との合成とみることができる。受信機側の中
間周波(IF)検波段では、同図(C)に示す特性の信号
から同図(A)に示す同相成分のみが取り出される。
しかし、本来の信号が同図(C)の特性である以上、
伝送系の途中で発生したゴーストを同様の検波方式で取
り出すと、同相特性と直交特性が混ざりあった色々な位
相で検波されて取り出されることとなる。例えば、第3
図(A−1),(B−1),(C−1)には、同相,直
交,45゜位相のゴーストが各々示されている。これらの
図は、ゴースト信号を、標本化周波数4fsc(色副搬送波
周波数)でサンプリングして示したものである。
このような種々の位相で取りだされたゴーストを含む
誤差信号列εは、まず、信号変形ブロック28の絶対値
化回路32に入力される。上述した第7図(E)の例で
は、ゴーストは同相であるから、絶対値化後の波形は同
様の形となる。また、誤差信号列εは、遅延回路30に
も入力される。これによって、絶対値化回路32による処
理相当の時間補正が行なわれる。これらの遅延回路30,
絶対値化回路32の各出力は、係数設定回路20に各々入力
される。
次に、係数設定回路20では、タイミング検出回路16に
よって検出入力されたタイミングに基づいて、それから
誤差信号列εの最大値までの時間差Tgの測定が行なわ
れる(第7図(E)参照)。そして、前記(2)式が成
立するようなフィルター配置ができるようなTDが求めら
れ、更に、期間TNの間に検出される誤差信号列εの値
を用いて、以下の演算が行なわれる。
an (K+1)=an (K)+αε …………(3) ただし、an (K+1)は検出された誤差信号列εに基づ
いて更新した係数値,an (K)はそれ以前に設定されていた
更新前の係数値,αは「1」より小さい倍率である。こ
の演算によって、係数値の更新が行なわれる。
このようにして求められた遅延時間TD及び係数値a
n(n=0〜N−1)は、フィルター部12の可変遅延回
路12b,係数設定ブロック12dに各々入力されて、各部で
セットされる。これによって、フィルター部12は、
(2)式で示す関係を満たすようになり、ゴーストは、
逐次的に除去されることとなる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、以上のような従来技術では、次のよう
な不都合がある。上述したように、信号変形ブロック28
では、単純な絶対値化処理,すなわち誤差信号列ε
振幅最大の位置をゴーストの中心位置としている。
しかしながら、第3図(A−1),(B−1),(C
−1)に各々示したようにゴーストは種々の位相で取り
出される。そして、それらの図を参照すれば明らかなよ
うに、ゴーストの振幅最大の位置は、同相以外,すなわ
ち、直交位相(逆相)及び45゜位相の場合では、1サン
プルだけとなりにずれている。
また、その高周波成分が低下するような低域フィルタ
特性をゴースト自体が持っている場合には、同図(B−
1),(C−1)に対応するゴーストの最大振幅位置
は、更に中心位置Tgから外側にずれていくことになる。
以上のように、ゴーストの最大振幅位置がTgからずれ
てくると、可変遅延回路12b(第5図参照)の設定遅延
時間TDの精度が低下することになる。一つのゴーストを
除去するために必要となるトランスバーサルフィルター
のタップ数は、通常数個は必要である。しかし、前記TD
の精度が低下すると余分なタップが必要となり、回路数
が増えてコストアップにつながることとなる。
更に、複数のゴーストを対象とする場合には、フィル
ター部12,係数設定回路20,信号変形ブロック28などを扱
うゴースト数分だけ用意する必要があり、より効果的な
ゴースト除去を行なおうとする除去性能との兼ね合いか
らすると、重大な問題となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、トラン
スバーサルフィルタの特性設定精度の向上を図ることに
よって、少ないタップ数で良好にゴースト除去を行なう
ことができるコスト的にも有利な波形歪除去装置を提供
することを、その目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、フィルター部の遅延時間及びタップ係数設
定を、映像信号から取り出された波形歪を含む誤差信号
列を利用して行なう波形歪除去装置において、前記誤差
信号列の絶対値を得る第1の絶対値化手段と、前記誤差
信号列の直交成分を得る直交成分抽出手段と、これによ
って得られた直交成分の絶対値を得る第2の絶対値化手
段と、第1及び第2の絶対値化手段によって得られた絶
対値を比較して、いずれか大きい方を選択する選択手段
と、これによって選択された絶対値に基づいて、波形歪
の位置検出を行い、この検出位置に基づいて前記フィル
ター部の遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、を備
えたことを特徴とするものである。
[作用] 本発明によれば、係数設定のために、誤差信号列の絶
対値の他に、誤差信号列の直交成分の絶対値も求められ
る。そして、それらの絶対値が比較されて、いずれか大
きい方が選択される。これに基づいて波形歪の位置検出
を行なうと、その精度が向上し、フィルター部のタップ
係数設定の精度も向上する。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しな
がら説明する。なお、上述した従来例と同様の構成部分
については、同一の符号を用いることとする。
第1図には、本発明にかかる波形歪除去装置の一実施
例が示されている。この実施例では、上述した従来装置
と比較して、信号変形ブロックの部分が改良されてお
り、その他の部分は同様の構成となっている。
<本実施例の概要> 上述した従来装置では、誤差信号列εの絶対値化信
号列の中の最大値からゴーストの位置を決めていた。し
かし、この実施例では、差分などの手段で誤差信号列ε
の等価的直交成分を作り出してその絶対値化信号列も
得て、更にそれらの二つの絶対値化信号列を適正比率で
混合した信号列が作られる。そして、その中の最大値を
与える位置がゴースト中心とされる。これによって、ゴ
ーストの周波数特性や位相などによる影響が低減された
良好なゴースト中心の検出が行なわれる。
<実施例の構成> 次に、第1図を参照しながら、本実施例の構成につい
て説明する。同図において、上述した減算器26の出力側
は、遅延回路42,ローパスフィルター44の入力側に各々
接続されている。このうち、遅延回路42の出力側は、係
数設定回路20の入力側に接続されており、ローパスフィ
ルター44の出力側は、第1絶対値化回路46,差分回路48
の入力側に各々接続されている。
差分回路48の出力側は、倍率設定回路50を介して第2
絶対値化回路52の入力側に接続されている。そして、こ
の第2絶対値化回路52の出力側は、上述した第1絶対値
化回路46の出力側とともに選択回路54の入力側に各々接
続されている。更に、この選択回路54の出力側が、前記
係数設定回路20の入力側に接続されている。
以上の各部のうち、まず、遅延回路42は、第4図に示
した遅延回路30と同様のもので、ローパスフィルター44
から選択回路54における処理時間相当の時間遅延を誤差
信号列εに与えるものである。
次に、ローパスフィルター44は、例えば3タップのト
ランスバーサルフィルターによって構成され、その特性
は、 L(f)=(1/2)(1+cos(πf/(2・fsc))) …
……(4) のように設定される。この周波数利得特性をグラフに示
すと、第2図(A)に示すようになる。このローパスフ
ィルター44は、SN比を改善して、検出精度の向上,誤検
出防止を図るために設けられている。
次に、第1絶対値化回路46は、入力信号の絶対値を出
力するもので、第4図の絶対値化回路32と同様の作用を
奏するものである。
次に、差分回路48は、例えば2タップのトランスバー
サルフィルターによって構成され、その特性は、 のように設定される。この周波数利得特性をグラフに示
すと、第2図(B)に示すようになる。この差分回路48
は、入力誤差信号列εの等価的直交成分を得るための
ものである。
次に、倍率設定回路50は、k倍のゲインを得るための
ものである。このkの値は、第6図(A)に示す同相伝
送特性の面積Sa,第2図(B)に示す差分特性の面積Sb
の比として、次のように設定される。
Sa=πfo/fsc …………………………(6) Sb=2(1−cos(Sa/2)) …………………(7) k=Sa/Sb≒1.48 ………………(8) ただし、fo=4MHz,fsc=3.58MNzである。
次に、第2絶対値化回路52は、上述した第1絶対値化
回路46と同様であり、入力信号の絶対値,すなわち振幅
成分を取り出すものである。
次に、選択回路54は、入力信号のうちの大きい方を選
択して取り出す回路であり、コンパレータやデータセレ
クタなどで構成される。
<本実施例の動作> 次に、以上のように構成された本実施例の動作につい
て説明する。減算器26から出力された誤差信号列ε
は、まず、ローパスフィルタ44に各々入力され、これ
を通過した信号が第1絶対値化回路46,差分回路48に各
々入力される。これらのうち、第1絶対値化回路46では
信号の絶対値化が行なわれ、差分回路48では信号の等価
的直交成分が検出される。そして、差分回路48の出力に
対しては、更に倍率設定回路50,第2絶対値化回路52に
よる処理が各々行なわれる。更に、以上の第1絶対値化
回路46,第2絶対値化回路52の出力は、いずれも選択回
路54に入力され、ここで両者のうちの大きい方が選択さ
れる。
ここで、第3図(A−1)に示すように、誤差信号列
ε中の時刻t=Tgの位置に位相0゜の同相ゴーストが
存在しているものとする。この場合の第1絶対値化回路
46の出力は同図(A−2)のようになり、第2絶対値化
回路52の出力は同図(A−3)のようになる。従って、
選択回路54の選択出力は同図(A−4)に示すようにな
る。この選択出力を見ると、時刻t=Tgの位置に最大値
がある。
次に、第3図(B−1)に示すように、誤差信号列ε
中の時刻t=Tgの位置に位相90゜の直交ゴーストが存
在しているものとする。この場合の第1絶対値化回路46
の出力は同図(B−2)のようになり、第2絶対値化回
路52の出力は同図(B−3)のようになる。従って、選
択回路54の選択出力は同図(B−4)に示すようにな
る。この選択出力を見ると、同様にして時刻t=Tgの位
置に最大値がある。
次に、第3図(C−1)に示すように、誤差信号列ε
中の時刻t=Tgの位置に位相45゜のゴーストが存在し
ているものとする。この場合の第1絶対値化回路46の出
力は同図(C−2)のようになり、第2絶対値化回路52
の出力は同図(C−3)のようになる。従って、選択回
路54の選択出力は同図(C−4)に示すようになる。こ
の選択出力を見ると、時刻t=Tgの位置からわずか1サ
ンプル隣の位置に最大値がある。
このような選択回路54の出力は、遅延回路42の出力と
ともに係数設定回路20に入力される。係数設定回路20で
は、上述したように、タイミング検出回路16によって検
出入力されたタイミングに基づいて、Tgが測定されると
ともに、TDが求められ、更に、期間TNの間に検出される
誤差信号列εの値を用いて、前記(3)式の演算が行
なわれる。そして、求められた遅延時間TD及び係数値an
(n=0〜N−1)は、フィルター部12の可変遅延回路
12b,係数設定ブロック12dに各々入力されて各々セット
される。これによって、フィルター部12は、(2)式で
示す関係を満たすようになり、ゴーストは、逐次的に除
去されることとなる。
ところで、本実施例においては、第3図に示したよう
に、同相ゴーストのみならず、直交及び45゜位相ゴース
トの場合にもゴーストの振幅最大の位置が良好にTgに一
致して位置検出精度が向上する。すなわち、可変遅延回
路12b(第5図参照)の設定遅延時間TDの精度が良好に
向上することになる。
従って、トランスバーサルフィルターのタップ数が少
なくても有効なゴースト除去を行なうことができ、一つ
のゴースト当り数タップですむので、コスト的に有利と
なる。特に、複数のゴーストを対象とする場合には、上
述したように、フィルター部12,係数設定回路20,信号変
形ブロック40などを扱うゴースト数分だけ用意する必要
があるが、このような場合には低コストで一層効果的な
ゴースト除去を行なうことが可能となる。
また、誤差信号列εに対してローパスフィルタ44に
よる信号処理を行なっているので、SN比が向上して対雑
音性能も改善される。
なお、本発明は、何ら上記実施例に限定されるもので
はなく、例えば、上記実施例では主としてゴーストを除
去する場合を説明したが、それに類する波形歪について
も本発明は有効である。また、回路構成は、同様の作用
を奏するように種々設計変更可能であり、これらのもの
も本発明に含まれる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、誤差信号列の
直交成分を取り出し、これを考慮して信号最大値を検出
することとしたので、フィルター部のタップ係数設定精
度が向上し、少ないタップ数で良好にゴースト除去を行
なうことができ、コスト的にも極めて有効となるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は前記
実施例における主要部の周波数特性図、第3図は種々の
位相のゴーストに対する前記実施例の作用を示すタイム
チャート、第4図は従来装置の一例を示す構成図、第5
図は前記従来装置におけるフィルター部12の構成例を示
す回路図、第6図はテレビ信号に対する送信側から受信
側に至る伝送特性を示す周波数特性図、第7図は誤差信
号列の検出過程を示すタイムチャートである。 12……フィルター部、14……波形取込回路、16……タイ
ミング検出回路、18……同期加算回路、20……係数設定
回路、22……波形変換回路、24……基準波形出力回路、
26……減算器、40……信号変形ブロック、42……遅延回
路、44……ローパスフィルタ、46……第1絶対値化回
路、48……差分回路(直交成分検出手段)、50……倍率
設定回路、52……第2絶対値化回路、54……選択回路
(選択手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老原 一之 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−158979(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルター部の遅延時間及びタップ係数設
    定を、映像信号から取り出された波形歪を含む誤差信号
    列を利用して行なう波形歪除去装置において、 前記誤差信号列の絶対値を得る第1の絶対値化手段と、 前記誤差信号列の直交成分を得る直交成分抽出手段と、 これによって得られた直交成分の絶対値を得る第2の絶
    対値化手段と、 第1及び第2の絶対値化手段によって得られた絶対値を
    比較して、いずれか大きい方を選択する選択手段と、 これによって選択された絶対値に基づいて、波形歪の位
    置検出を行い、この検出位置に基づいて前記フィルター
    部の遅延時間を設定する遅延時間設定手段と、を備えた
    ことを特徴とする波形歪除去装置。
JP1271164A 1989-10-18 1989-10-18 波形歪除去装置 Expired - Lifetime JP2576237B2 (ja)

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US07/876,639 US5237416A (en) 1989-10-18 1992-04-30 Apparatus for removing waveform distortion from a video signal

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JPH0783442B2 (ja) * 1986-12-23 1995-09-06 日本放送協会 ゴ−スト除去装置

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