JP2575574B2 - 射出成形機におけるスクリュ位置調整装置 - Google Patents
射出成形機におけるスクリュ位置調整装置Info
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Description
可塑化スクリュを軸方向に移動する際のストローク位置
を調整する装置に係り、特に可塑化部と射出部とを別設
したスクリュプリプラ式射出成形機に用いて好適であ
り、詳しくは可塑化スクリュの後退位置を調整する調整
装置に関する。
形機は、スクリュインライン方式と、スクリュプリプラ
方式とがある。
リュを回転して樹脂を溶融・混合しつつ後退して、溶融
樹脂を計量し、そしてスクリュを前進して該計量された
溶融樹脂を金型内に射出する。
可塑化スクリュを有する可塑化部と、射出プランジャを
有する射出部とを別設して、可塑化部にてスクリュを回
転して樹脂を溶融・混合し、該溶融樹脂を射出部に送っ
て計量し、そして射出プランジャにより該溶融樹脂を金
型内に射出する。
号公報に示すように、スクリュプリプラ式射出成形機に
おいて、可塑化スクリュを回転する回転(電動又は油
圧)モータの外に、該スクリュをその軸線方向に移動す
る油圧アクチュエータを備え、可塑化・計量工程にあっ
ては、スクリュを後退して該スクリュ先端と通路との間
に連通開口を形成し、溶融樹脂を射出部の射出室に送り
込み、そして射出工程に際して、スクリュを前進位置に
保持して該スクリュ先端で通路を閉塞し、もって、逆止
弁を用いることなく、射出工程時における溶融樹脂の可
塑化室への逆流を防止した射出成形機を提案した。
4−38412号公報参照)は、図5に示すように、ス
クリュ1の後端に繋ぎ軸2を連結し、また該繋ぎ軸2に
スプライン3を介して回転モータ5の出力軸5aを連結
している。そして、該繋ぎ軸2はベアリング6,6を介
してピストン部材7に回転自在に支持されており、該ピ
ストン部材7とケーシング9にて油圧室10を形成して
いる。そして、スクリュ1の後端部はスプライン1aが
形成されて、繋ぎ軸2にスプライン結合しており、また
該繋ぎ軸2の中央部には射出調整用ネジ装置4が配設さ
れている。該ネジ装置4は、調整ネジ部4a及びロック
ナットネジ部4bを有しており、調整ネジ部4aが繋ぎ
軸2の雌ネジ部2aに螺合してその突出量Lを調整し、
適宜位置にてロックナット8をネジ部4bに締付けて繋
ぎ軸2に固定している。
ータ5の回転が繋ぎ軸2を介してスクリュ1に伝達さ
れ、該スクリュ1は樹脂を溶融・混練すると共に、射出
室に向けて該溶融樹脂を押し出す。この際、スクリュ1
には矢印A方向に樹脂からの反力が作用し、該反力は、
位置調整ネジ装置4、繋ぎ軸2、ベアリング6,6及び
ピストン部材7を介してドレーン状態にある油圧室10
にてケーシング9に担持される。
回転が停止されると共に、供給油路10aから油圧室1
0に圧油が供給され、ピストン部材7を軸方向に移動
し、更にベアリング6,6、繋ぎ軸2及び位置調整ネジ
装置4を介してスクリュ1を矢印B方向に前進して、該
スクリュの先端にて射出室への連通路を閉塞・保持す
る。
ュの前進にて閉塞するものにあっては、スクリュを前進
させたときその先端の樹脂が射出室に流れると共にその
一部が逆流し、この逆流量は可塑化室内の樹脂の粘性に
基づく流動性によってかなりばらつきが生ずるので、ス
クリュの前進量が大きいと計量誤差を生ずる。そのた
め、スクリュの先端は、可塑化時に溶融樹脂の射出室へ
の送り込みに支障を生じない範囲でできるだけ可塑化ケ
ーシングの先端に近い一定の位置に保持するのが望まし
い。
置調整用ネジ装置4を繋ぎ軸2に対して適宜相対回転す
ることによりその突出量Lを調整し、該ネジ装置4の先
端をスクリュ1の後端に当接して、スクリュの後退位置
を調整している。即ち、可塑化時にあっては、スクリュ
1は樹脂反力により矢印A方向の力を受けており、従っ
て、スプライン1a係合しているスクリュ後端は、収縮
移動端にある油圧室10にて矢印A方向の移動が規制さ
れているピストン部材7及び繋ぎ軸2に対して所定位置
に調整されたネジ装置4の先端に当接し、これによりス
クリュ1の先端位置を所定位置に保持している。
置調整用ネジ装置4による調整機構では、該ネジ装置4
が繋ぎ軸2の中央にあるため、該ネジ装置を回転調整す
るには、回転モータ5を取外し、この状態で特別な治具
を用いてロックナット8を弛めると共に調整用ネジ装置
4を回転する必要があり、極めて面倒な操作を強いられ
ている。
め、その移動量を目盛り等により直接目視することがで
きず、治具の回転数及び感触により調整することにな
り、数値的に調整量を計測したり、表示規制することが
できないため、熟練を必要とすると共にバラツキのない
正確な位置調整は困難である。
閉塞するものにあっては、スクリュストロークが1[m
m]程度と僅かであると共に、正確な位置調整を必要と
するが、これを、バラツキなく正確に行うのは極めて困
難である 。
の中央に配置されるため、その分繋ぎ軸の軸径が太くな
り、従ってピストン部材7及びケーシング9も大径とな
って、スクリュ駆動装置のコンパクト化の妨げとなって
いる。
化シリンダとスクリュ駆動装置のシリンダ部材との間の
外周部分に設けることにより、上述課題を解決した射出
成形機におけるスクリュ位置調整装置を提供することを
目的とするものである。
みてなされたものであって、スクリュケーシング(2
7)に内蔵された可塑化スクリュ(1)と、シリンダ部
材(33)に嵌合されたピストン部材(35)及び該シ
リンダ部材に固定された回転モータ(5)を有し、前記
スクリュ(1)を回転すると共に軸方向に移動し得るス
クリュ駆動装置(31)と、前記スクリュケーシング
(27)に一体に設けられた第1のフランジ(65)
と、前記シリンダ部材(33)に一体に設けられた第2
のフランジ(70)と、これら第1及び第2のフランジ
を結合する締結手段(72)と、前記第1及び第2のフ
ランジのいずれか一方(70)の外周に形成されたネジ
部(70a)に螺合する位置調整用リング部材(71)
と、を備え、該調整用リング部材(71)を前記一方の
フランジ(70)から突出して、その突出側面を他方の
フランジ(65)に当接し、この状態で前記第1及び第
2のフランジ(65),(70)を前記締結手段(7
2)にて締結してなる、ことを特徴とする。
(71)を螺合するフランジを、前記第2のフランジ
(70)とし、かつ該第2のフランジに前記位置調整用
リング部材(71)を螺合した状態での該リング部材の
外径が、前記第1のフランジ(65)の外径と略々等し
くなるように設定してなる。
可塑化部(13)及び射出部(12)を別設したスクリ
ュプリプラ式からなり、かつ油圧に基づく前記ピストン
部材(35)の移動により前記スクリュ(1)を前進し
て、該スクリュの先端が、前記射出部の射出室(17)
へ連通する連通路(25)を閉塞してなる。
リュ駆動装置(31)の回転モータ(5)の回転がスク
リュ(1)に伝達され、樹脂材料を混練して可塑化す
る。この際、ピストン部材(35)にはスクリュ(1)
から樹脂による反力(背圧)が作用して、ピストン部材
(35)の収縮端にてシリンダ部材(33)に当接し、
かつ該シリンダ部材(33)は、位置調整装置(32)
により所定調整位置にてスクリュケーシング(27)に
連結されており、従ってスクリュ(1)の先端は、スク
リュケーシング(27)の先端部に対して所定間隙位置
にある。
(5)が停止されると共に、ピストン部材(35)がス
クリュ(1)を矢印B方向に移動する。そして、例え
ば、スクリュ(1)の先端がスクリュケーシング(2
7)先端部の連通路(25)の開口(25a)を閉塞し
た位置にて保持される。
の調整は、まず締付手段(72)を弛めて位置調整用リ
ング部材(71)を後退方向(矢印A方向)に回転し
て、リング部材(71)とフランジ(65)との当接を
解除する。そして、スクリュ駆動装置(31)を矢印B
方向に押圧して、例えばスクリュ(1)の先端がスクリ
ュケーシング(27)の先端に当接して開口(25a)
を閉塞するようにして、移動限界値まで移動する。
前進方向(矢印B方向)に回転して、その突出側端をフ
ランジ(65)の側面に当接する。この位置が、スクリ
ュ基準位置(S′)となり、締結手段(72)を弛めて
スクリュ駆動装置(31)を後退方向に移動する。
定量(L2 )だけ前進方向に移動するように該リング部
材を回転する。該所定量(L2 )がスクリュ(1)のス
トローク量となり、該所定量は、例えば調整用リング部
材(71)を目盛り(75),(76)をみながら回転
することにより肌理細かく正確に設定する。そして、調
整用リング(71)を所定量回転した設定状態において
スクリュ駆動装置(31)を前進方向(矢印A方向)に
移動し、該調整用リング(71)の突出側面をフランジ
(65)の側面に当接し、そして締結部材(72)によ
り両フランジ(65),(70)を締付けて、スクリュ
(1)のストローク位置が調整・位置決めされる。
するためのものであるが、何等本発明の構成を限定する
ものではない。
説明する。
1に示すように、射出部12及び可塑化部13を有して
いる。射出部12にはケーシング15及び該ケーシング
15に嵌挿されている射出プランジャ16を有してお
り、これらケーシング15及びプランジャ16にて射出
室17が形成されている。更に、射出プランジャ16は
ロッド18を介してラム19に連結しており、該ラム1
9はシリンダ20に嵌挿して射出用油圧室21及び戻し
用油圧室24を形成している。また、前記射出室17に
はノズル22に延びている通路22aが連通されている
と共に、可塑化部13の可塑化室23から延びている連
通路25が連通されており、ノズル22は固定プラテン
26に固定された金型内の注入口と接離し得る。
27及び該ケーシング27内に嵌挿されている可塑化ス
クリュ1を有しており、これらケーシング27及びスク
リュ1の先端にて可塑化室23が形成されている。該可
塑化室23の先端部分は円錐形状となっていると共に、
該円錐頂部に前記連通路25が開口25aされており、
またスクリュ1の先端が円錐状からなる。そして、スク
リュ1が後退した位置にあっては、前記連通路25の開
口25aが可塑化室23に連通し、またスクリュ1が前
進すると、該スクリュの先端が前記開口25aを閉塞し
て、可塑化室23と射出室17の連通を遮断する。
リュ駆動装置31が配設されており、該駆動装置31は
AC電動モータ又は油圧モータ等の回転モータ5が同軸
状に装着されている。該スクリュ駆動装置31は、図2
に示すように、前記スクリュケーシング27に位置調整
装置32を介して結合しているシリンダ部材33、及び
該シリンダ部材内に嵌挿しているピストン部材35を有
している。シリンダ部材33はその外周部がスクリュ側
から順次縮径している段付き孔36…を有しており、ま
た回転モータ側に凹孔37及び半径方向に延びるエンコ
ーダ取付け孔39を有している。一方、ピストン部材3
5の外周部には、スクリュ側から順次中径部40a、大
径部40b、小径部40c及び摩擦車受入れ部40dが
形成されており、またその一端部における中央部分にス
クリュ連結用スプライン孔41が、また他端部中央部分
にモータ連結用スプライン孔42が形成されている。
0bとシリンダ部材33の中空孔36cとの間には燐青
銅又はすべり軸受製ブッシュからなる第1のラジアル支
持部材45が介在されており、また小径部40cと小径
孔36dとの間にも同様な第2のラジアル支持部材46
が介在されている。更に、ピストン部材の中径部40a
とシリンダ部材33の孔36bとの間にはオイルシール
48が介在されていると共に、ストッパリング47が螺
着されて、第1のラジアル支持部材45が軸方向に抜出
すことを阻止している。
トン部材35の大径部40bと小径部40cの段部a
と、シリンダ部材33の中径孔36cと小径孔36dと
の段部bとの間により油圧室49が構成されており、該
油圧室49における前記両段部a,bの間にはスラスト
ころ軸受50が介在されている。該油圧室49には油路
51が連通されており、該油圧室49に切換えバルブ
(図示せず)からの圧油を適宜供給し得る。また、該油
圧室49の左右両側にはそれぞれ前記第1及び第2のラ
ジアル支持部材45,46が配設されており、これら支
持部材45,46はピストン部材35をラジアル方向に
回転自在に支持すると共に、油圧室49からの圧油がリ
ークすることを防止するシール作用を兼用している。な
お、これらラジアル支持部材45,46はその油圧室4
9側の外周部が一部切欠かれて肉薄部45a,46aを
構成している。
材35の中径部40a及び大径部40bの段部cとでド
レーン油室52を構成しており、該ドレーン油室52は
ピストン部材35の軸方向移動を許容する空隙を構成す
ると共に、油路53を介して前記スプライン孔42に連
通している。更に、前記シリンダ部材33には前記凹孔
37から外方に抜けるドレーン孔55が形成されてお
り、またピストン部材35とスクリュケーシング27と
の間の室から外気に抜ける空気孔57が形成されてい
る。
イン孔41にはスクリュ1の基端がその端面を孔底面4
1aに当接するようにしてスプライン結合されており、
また他方のスプライン孔42には回転モータ5の出力軸
5aがスプライン結合している。更に、前記シリンダ部
材33の半径方向に形成された取付け孔39にはハウジ
ング59を介してロータリエンコーダ60がシリンダ部
材33の半径方向に突出して取付けられており、かつ該
エンコーダ60の入力軸60aはカップリング61を介
して摩擦車軸62aに連結している。該軸62aは軸受
64により回転自在に支持されており、かつその先端に
は截頭円錐状の摩擦車62が固定されており、該摩擦車
62はピストン部材35の摩擦車受入れ部40dに位置
してその傾斜段部dに当接し得る。
分には、図2に詳示するように、取付けハウジング63
が一体に固定されていると共に、第1のフランジ65が
取付けナット66及び取付けボルト67により一体に固
定されている。また、シリンダ部材33の一端側には該
フランジ65の環状凹部に嵌合する環状のインロー部6
9が形成されていると共にその外周に第2のフランジ7
0が形成されている。そして、該フランジ70の外周面
には雄ネジ70aが形成されており、該外周面には雌ネ
ジ71aを有する環状の位置調整用リング部材71が螺
合している。更に、前記第2のフランジ部70と第1の
フランジ65とは円周上複数箇所に配置された締付けボ
ルト72により固定されており、これらにより、ピスト
ン部材35の移動が、スクリュ1の先端と連通路開口2
5aとの開き量、即ち可塑化室23を形成するピストン
部材35のストローク量を調整する前記位置調整装置3
2を構成している。更に、位置調整用リング部材71の
外周には回転操作用の凹孔73が所定間隙毎に形成され
るか又はローレットが形成されており、かつ該調整用リ
ング71は、第2のフランジ70に螺合した状態でその
外径が第1のフランジ65の外径と略々等しくなってい
る。また、第1のフランジ65の外周面及び位置調整用
リング部材71の外周面には互いに対向して目盛り7
5,76が刻設されている。なお、これら目盛り75,
76は、単に回転数及び回転角度を直接読取れるもので
よいが、マイクロメータ様に副尺を付けて更に細かく読
み取れるようにしてもよい。
る。
タ5を回転して、該回転をピストン部材35を介して可
塑化スクリュ1に伝達する。これにより、図示しないホ
ッパから供給された材料は、スクリュ1により混練され
かつケーシング27に備えたヒータによって加熱されて
可塑化され、そしてスクリュ1先端の可塑化室23に向
けて移送されて、該溶融樹脂によってスクリュ1は矢印
A方向に押し戻され、閉塞していた連通開口25aを開
放する。更に、該可塑化された溶融樹脂は、スクリュ1
が後退位置にあって開放状態にある連通路開口25aか
ら連通路25を通って射出室17に送られ、更に射出プ
ランジャ16が後退することが相俟って、射出室17内
の溶融樹脂が計量される。
づき、溶融樹脂を圧力が反力として作用し、更に該矢印
A方向の反力は、その後端がスプライン孔41の底面4
1aに当接することによりピストン部材35に作用し、
そして該ピストン部材の段部aからスラストころ軸受5
0を介してシリンダ部材33の段部bにて担持される。
従って、この状態にあっては、スクリュ1の先端が連通
路開口25aを開放する位置に保持されると共に、スク
リュ1に作用する大きな樹脂反力は、充分な潤滑状態に
ある(後述)スラストころ軸受50にて担持され、そし
てピストン部材35の回転は、これも充分な潤滑状態に
ある(後述)砲金ブッシュ等のラジアル支持部材45,
46にて支持される。
して射出室17の溶融樹脂の所定量を計量すると、射出
工程に移行する。該射出工程にあっては、まず、回転モ
ータ5の回転を停止してスクリュ1を停止すると共に、
油路51を介して油圧室49に圧油を供給し、ピストン
部材35を矢印B方向に移動する。すると、スプライン
孔底面41aからスクリュ1に該移動が伝達され、スク
リュ1の先端を連通開口25aに密接して該開口25a
を閉塞し、射出室17からの溶融樹脂の逆流を阻止す
る。この状態で、射出用油圧室21に圧油が供給され、
ラム19及びロッド18を介して射出プランジャ16を
移動し、射出室17内の溶融樹脂をノズル22から金型
のキャビティ内に射出し、そして保圧する。
ム19に基づく大きな射出圧力が作用し、該押圧力はス
クリュ1の後端からピストン部材35に作用するが、該
ピストン部材35に作用する矢印A方の軸方向力は、油
圧室49の油圧を介してシリンダ部材33にて担持さ
れ、スラストころ軸受50に作用することはない。ま
た、ピストン部材35は停止状態にあって、ラジアル支
持部材45,46に大きなスラスト荷重状態における回
転力が作用することはない。
内にてスラストころ軸受50を浸漬する。更に、該圧油
が所定圧力に至らない低圧状態にあるとき、図3に示す
ように、該低圧油は第1及び第2のラジアル支持部材4
5,46とピストン部材35の間に浸入し、そして供給
油圧が所定圧力に至ると、ラジアル支持部材の肉薄部4
5a,46aに該圧油が作用して、これら肉薄部をピス
トン部材35に密接する。従って、油圧室49への圧油
の供給に際して、供給開始時の一瞬だけ、ラジアル支持
部材45,46とピストン部材35の間にワンショット
給油され、その後の所定油圧作用時にあっては、ラジア
ル支持部材45,46は油圧室49からのリークを防止
するシールとして機能し、油圧室49を所定高圧状態に
保持する。また、該低圧状態におけるラジアル支持部材
45,46へのワンショット給油は、油圧室49からの
ドレーン時にも同様に作用し、ラジアル支持部材45,
46のスベリ面に充分な潤滑油が供給される。
て、油路51からの圧油の供給が断たれた状態にあって
も、スラストころ軸受50及びラジアル支持部材45,
46には充分な潤滑油が保持された状態にあり、前述し
たように、ピストン部材35の回転をラジアル支持部材
45,46が、そしてピストン部材に作用するスクリュ
反力をスラストころ軸受50が、それぞれ潤滑状態にて
担持する。
出する油は、ドレーン油室52に溜められ、更に油路5
3を通ってモータ軸用スプライン孔42に導かれる。こ
れにより、ピストン部材35の移動に基づき僅かな量
[1mm程度]摺動するモータ出力軸5aとスプライン孔
42のスプライン係合部をも潤滑する。そして、最終的
には、該スプラインから滲出した油は、前記第2のラジ
アル支持部材46から滲出した油と一緒にドレーン孔5
5から排出される。
モータ5が回転し、ピストン部材35及びスクリュ1が
回転状態にあるが、この際、ピストン部材35はスクリ
ュ反力により矢印A方向に後退した位置にあり、摩擦車
62が傾斜段部dに接触した状態にある。従って、ピス
トン部材35の回転は、摩擦車62を介してロータリエ
ンコーダ60に伝えられ、スクリュ1の回転数を検出し
得る。また、射出工程時にあっては、ピストン部材35
が矢印B方向に前進して、摩擦車62と傾斜段部dの接
触が断たれる。従って、ピストン部材25即ちスクリュ
1の回転をロータリエンコーダ60で検出することはで
きないが、この状態にあっては、回転モータ31が停止
してスクリュ1は停止状態にあり、エンコーダ60にて
スクリュ回転を検知する必要はない。
ストロークの調整を、図4に沿って説明する。
図4(a) に示すように、位置調整用リング部材71を後
退方向(矢印方向)に回動して、リング部材71とフラ
ンジ65との間に充分な間隙を設ける。なお、組立て時
の調整にあっては、スプライン孔41をスクリュ1のス
プラインに挿入してその後端を底面41aに当接すると
共に、インロー部69を挿入して位置決めして、スクリ
ュ駆動装置31を締付けボルト72にて仮締めした状態
にて行われる。
に、例えば複数の締付けボルト72を均等に締付ける等
により、スクリュ駆動装置31を前進方向(矢印方向)
に押圧し、インロー部69で案内しながら、該駆動装置
を、スクリュの先端が連通孔開口25aを閉塞してケー
シング27先端に当接するまで移動する。該スクリュ先
端がケーシング先端に当接してそれ以上の移動が規制さ
れる位置が、スクリュストロークの基準位置Sとなる。
に、位置調整用リング部材71を前進方向(矢印方向)
に回転して、その突出側端面がフランジ65の側面に当
接するまで移動し、前記基準位置Sとフランジ65との
間隙L1 を設定する。またこの状態で、複数の締付けボ
ルト72を弛めて、スクリュ駆動装置31の後退方向の
移動を可能とする。
駆動装置31(従ってそれと一体のフランジ70)を後
退方向(矢印方向)に移動し、調整用リング部材71の
前進を可能とする。この状態で、該リング部材71を、
目盛り75,76を見ながら前進方向に所定量L2 [約
1mm]移動するだけ回転し、該移動量L2 がスクリュ1
のストローク量となる。即ち、調整用リング部材71に
関しては、前記間隙L1 だけ移動した位置が基準位置
S′となり、該基準位置S′からの移動量L2 がスクリ
ュストローク量となる。
図4(e) に示すように、スクリュ駆動装置31を前進方
向に移動して、調整用リング部材71の突出側端面をフ
ランジ65の側面に当接し、この状態で複数の締付けボ
ルト72を締付ける。これにより、スクリュ1の先端が
ケーシング27の先端にドン突きする基準位置S
(S′)から、スクリュ1が後退方向に移動するストロ
ーク量L2が設定されて位置決めされる。この際、複数
の締付けボルト72を締付けることにより、調整用リン
グ部材71はフランジ5の側面に圧接し、従って該リン
グ部材71のネジ結合が固くなって、使用中の弛みを防
止している。
1の所定量L2 の移動を、目盛り75,76を見ながら
その回転角を知ることにより行っているが、これに限ら
ず、例えば目盛りを設けず、調整用リング部材71とフ
ランジ65の側面との間隙をノギス等により直接検出し
ながら、該間隙が所定量L2 になるようにスクリュ駆動
装置31を移動し、そして該間隙が設定量L2 になった
位置にて、調整用リング部材71を回転してフランジ6
5の側面に当接し、この状態で締付けボルト72を締付
けるようにしてもよい。また、調整用リング部材71の
フランジ70に対する突出量をデプスゲージ等で直接測
定して所定量L2 を検出するようにしてもよい。
リュ駆動装置31のシリンダ部材33側のフランジ70
に設けたが、これは、逆にスクリュケーシング側のフラ
ンジ65に設けてもよい。
直接スクリュ1及びモータ出力軸5aを連結したスクリ
ュ駆動装置について説明したが、これに限らず、図5に
示すような繋ぎ軸2を有するものにも同様に適用し得
る。また、スクリュプリプラ式の射出成形機について説
明したが、これに限らず、インラインスクリュ式の射出
成形機にあって、スクリュを回転モータにて回転し、油
圧アクチュエータにてスクリュを軸方向に移動するもの
にも同様に適用することができる。
フランジ及び位置調整用リング部材からなる位置調整装
置は、スクリュケーシング及びシリンダ部材の外部に位
置するので、オペレータは、回転モータを取外すことな
く、直接調整用リング部材を回転・調整することによ
り、スクリュストローク量を容易に調整することができ
る。
置し直接目視できるので、目盛等により該リング部材の
移動量を直接的に把握することができ、バラツキの少い
正確なスクリュストローク量の調整を行うことができ
る。
グとスクリュ駆動装置の間部分外部に設置できるので、
スクリュ駆動装置の内部に該位置調整装置を配設する必
要がなく、従ってその分スクリュ駆動装置をコンパクト
にすることができる。
駆動装置のシリンダ部材側のフランジに設けると、該シ
リンダ部材が小径にできることと相俟って、締結部材の
締付け操作用のスペースをシリンダ部材外周に確保で
き、フランジを大径にすることなくコンパクト性を向上
し得る。
部分でスクリュケーシングに対して容易に取外すことが
できるので、スクリュの交換をスクリュの後側から容易
に行うことができる。
ランジの外径と略々等しくすると、目盛等を容易に刻設
することができ、調整が正確かつ確実に行うことができ
ると共に、外周部が揃ってコンパクト性及びデザイン性
を向上することができる。
ュ先端にて射出室との連通を閉塞するプリプラ式射出成
形機に適用すると、短いストロークで正確な調整を必要
とするスクリュ位置調整を、正確かつ確実に行って、射
出成形機の性能を大幅に向上する。特に、使用する樹脂
の種類に基づく流動性の相違により、樹脂の射出室への
流れ及びスクリュ前進時の連通路閉塞タイミングを適正
に調整することが望ましいが、本発明によってスクリュ
位置を微妙にかつ容易に調整することができ、複雑な背
圧制御装置を用いることなく、樹脂特性に合わせた調整
を機械的に行うことができる。
機を示す平面断面図。
(b) ,(c) ,(d) ,(e) はそれぞれ異なる状態における
操作位置を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 スクリュケーシングに内蔵された可塑化
スクリュと、 シリンダ部材に嵌合されたピストン部材及び該シリンダ
部材に固定された回転モータを有し、前記スクリュを回
転すると共に軸方向に移動し得るスクリュ駆動装置と、 前記スクリュケーシングに一体に設けられた第1のフラ
ンジと、 前記シリンダ部材に一体に設けられた第2のフランジ
と、 これら第1及び第2のフランジを結合する締結手段と、 前記第1及び第2のフランジのいずれか一方の外周に形
成されたネジ部に螺合する位置調整用リング部材と、を
備え、 該調整用リング部材を前記一方のフランジから突出し
て、その突出側面を他方のフランジに当接し、この状態
で前記第1及び第2のフランジを前記締結手段にて締結
してなる、 射出成形機におけるスクリュ位置調整装置。 - 【請求項2】 前記位置調整用リング部材を螺合するフ
ランジを、前記第2のフランジとし、かつ該第2のフラ
ンジに前記位置調整用リング部材を螺合した状態での該
リング部材の外径が、前記第1のフランジの外径と略々
等しくなるように設定してなる、 請求項1記載の射出成形機におけるスクリュ位置調整装
置。 - 【請求項3】 前記射出成形機が、可塑化部及び射出部
を別設したスクリュプリプラ式からなり、かつ油圧に基
づく前記ピストン部材の移動により前記スクリュを前進
して、該スクリュの先端が、前記射出部の射出室へ連通
する連通路を閉塞してなる、 請求項1又は2記載の射出成形機におけるスクリュ位置
調整装置。
Priority Applications (3)
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JP4210800A JP2575574B2 (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 射出成形機におけるスクリュ位置調整装置 |
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1993
- 1993-07-14 US US08/091,203 patent/US5364255A/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-07-15 DE DE4323784A patent/DE4323784C2/de not_active Expired - Fee Related
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