JP2575431B2 - 軸方向移動可能な枚葉紙グリツパを備えた輪転印刷機の枚葉紙グリツパ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は特許請求の範囲第１項の上位概念に記載の枚
葉紙グリツパ装置に関する。

従来の技術 DE−PS2808528によれば、引渡し胴の胴溝内の枚葉紙
グリツパ装置の軸方向移動を行なう装置が公知である。
この装置は軸方向移動の導入のために、軸方向に作用す
る制御プロフイールを備えたカム体を備えている。この
カム体は制御レバー及び制御ローラを介して、周方向
で、若しくは周方向に向かつて移動可能な定置の制御板
に結合されており、制御板の周面に制御ローラが転動す
る。引渡し胴の１回転中にグリツパ装置は完全に右方
に、かつそこから完全に左方へ、かつ再び枚葉紙引渡し
を行なう位置へ移動する。枚葉紙引渡しの瞬間にグリツ
パ装置が軸方向に所望通り移動するさいに、制御板は周
方向で、若しくは周方向に向かつて移動する。

本発明が解決しようとする問題点 DE−PS2808528に開示されたこの装置の欠点とすると
ころは、何ら修正を施す必要がない場合でも枚葉紙グリ
ツパ装置が常時最大に軸方向で往復動することにある。
さらに、修正された枚葉紙の引渡しがその軸方向移動速
度に関する枚葉紙グリツパ装置の死点又は思案点で行な
われず、換言すれば枚葉紙は軸方向の修正が行なわれた
さいに絶対的な静止位置で引渡されない。

そこで本発明の課題は、各胴に供給された枚葉紙の側
縁の位置が基準位置から著しく偏位しているときにだ
け、枚葉紙グリツパ装置の軸方向移動が行なわれるよう
な、枚葉紙輪転印刷機の胴上の枚葉紙グリツパ装置の軸
方向移動を生じる装置を提供することにある。

問題点を解決するための手段 前記課題は本発明によれば、特許請求の範囲第１項の
特徴部分に記載の本発明の枚葉紙グリッパ装置によっ
て、解決された。

本発明の作用・効果 本発明によれば枚葉紙グリツパ装置が各枚葉紙ごとに
受取り位置から目標位置へ、かつ再び受取り位置へ軸方
向に移動すればよく、全作業範囲にわたつて不要に移動
しなくて済む。さらに、枚葉紙の受取り時点及び引渡し
時点をそれぞれ運動の逆転時点に置くことができ、これ
によつて枚葉紙の受取り及び引渡し時に、“軸方向の静
止位置”で枚葉紙を受取りかつ引渡すことができる。さ
らに、次の胴に枚葉紙が引渡されるやいなや、制御板の
調整を開始することができ、その結果、周面に１枚葉紙
を備える胴では、胴の完全な１回転の時間を、目標位置
への制御板の調整のために使用することができる。なぜ
ならば、胴への枚葉紙受取りのための運動の転換点の位
置及び軸方向移動可能な枚葉紙グリツパ装置の位置は制
御板の位置によつて影響されないからである。

実施例 枚葉紙引渡し胴１（以下引渡し胴）は公知形式通り輪
転印刷機の側フレーム2,3間に支承されている。胴４も
同様に側フレーム2,3に支承されている。この胴４に枚
葉紙が連続的に、側縁位置の正しい見当合わせで引渡さ
れる。引渡し胴１は平行な胴溝７を備えており、この胴
溝７に、軸方向移動可能なスライダ８を備えたガイドが
収容されている。ズライダ８は爪当てバー９及び制御可
能なグリツパ軸11を支持しており、このグリツパ軸に多
数のグリツパ爪12が固定されている。グリツパ軸11はそ
の制御のためにローラレバー13を備えており、その制御
ローラ14は側フレームに固定されたカム16上を転動す
る。スライダ８の左側の端部17は引渡し胴１の端面18を
越えて突出して制御ローラ19を支持している。制御ロー
ラ19は制御板22の、端面18へ向いた右側の面21上を転動
する。制御ローラ19は圧縮ばね20の力によつて面21に圧
着されている。この圧縮ばね20は引渡し胴１の胴体の段
部25とスライダ８の段部30aとの間に緊縮されている。
これによつて、制御ローラ19は常時制御板22に接触を保
つ。制御板22はその中央に孔23を備えており、この孔を
引渡し胴１の左側の軸端24が貫通している。側フレーム
２に面した制御板22の左側の面26には制御板上側領域で
２つのブラケット27,27.1がかつ制御板下側領域で１つ
のブラケット30が固定されている。制御板22はそのブラ
ケツト27,27.1によつて、側フレームに固定された保持
体29,29.1にピン28,28.1を介して旋回可能に結合されて
いると共に、そのブラケツト30を介して、めねじ33を備
えた水平移動可能なベル状体31に旋回可能に結合されて
いる。ベル状体31は側フレーム２に設けた孔32内に支承
されている。めねじ33にはねじ付き棒34がねじ込まれて
いる。このねじ付き棒34は調整駆動装置37、例えばステ
ツプモータ、サーボシリンダの駆動軸36に固定的に結合
されている。調整駆動装置37は側フレーム２に固定され
た側シールド38に固定されている。駆動軸36が時計回り
又は逆時計回りに回転すると、ねじ付き棒34がめねじ33
内でねじ回わされ、これによつて、ベル状体31が水平に
左方若しくは右方へ移動し、制御板22はねじ付き棒34の
回転方向に応じて引渡し胴１の端面18へ向かつて旋回す
るか、又はこの端面18から離反する方向へ旋回する。第
３図に示された実施例では、制御板22の旋回軸線41は板
の右側の面21上に延びている。さらに、制御ローラ19の
軌道円40の半径は他の胴又は給紙装置35から枚葉紙を受
取る時点で旋回軸線41に接するように選らばれる。

これによつて、制御板22の大きな旋回にもかかわらず
移動しない第１の死点が制御ローラ19の軌道円40上に生
じる。さらに軌道円40に接するように旋回軸線を位置さ
せることによつて、直線的に修正された枚葉紙がグリツ
パ装置によつて受取られる前に、制御板22はすでに新し
い位置へ旋回することができる。なぜならば、この受取
りはいつでも、制御板22の零位置（第１の死点）で行な
われるからである。制御板22の面21はその旋回時に引渡
し胴１の回転軸線39に対して種々異なる角αを成す。制
御板22をこのように配置したことによつて、枚葉紙は常
時、測定値によつて決定された最大偏位の瞬間に引渡さ
れる。その結果、枚葉紙は引渡し時に軸方向の静止位置
を占め、引渡し胴１に対して相対運動しない。

例えばDE−OS2913410から公知であるような測定ヘツ
ド44によつて、所定の時点で枚葉紙側縁の位置が測定さ
れる（実際値）。この測定値は測定ヘツド44内でデジタ
ル信号に変換されてマイクロプロセツサ46に供給され
る。デジタル式の調整可能な目標値発生器47からはデジ
タル目標値信号がマイクロプロセツサ46に印加される。
この目標値発生器47によつて、見当合わせしようとする
枚葉紙の目標・側縁位置が、引渡し胴１から次の胴４へ
の引渡し時点で決定される。

いわゆる１回転軸49によつて駆動されるパルス発生デ
イスク48、デイタル式回転パルス発生器51及びマイクロ
プロセツサ46にデジタルパルスを印加するパルス増幅器
52を介して、１回転軸49が枚葉紙ごとに回転する360゜
を例えば30,000パルスに分割することができる。マイク
ロプロセツサ46は、例えば第ｘ番目のパルスで測定値が
測定ヘツド44から受取られ、第ｙ番目のパルスで、ステ
ツプモータ54の制御のための最終段を備えた制御回路53
にマイクロプロセツサ46が規定の制御パルスを供給しは
じめ、第ｚ番目のパルスで、制御板22が目標位置に到達
したかどうかを応答するようにプログラミングされる。
制御板22の実際位置の検出は例えば制御板22及び機械フ
レームに固定されたデジタル式ポジシヨンセンサ55によ
つて行なわれる。

測定ヘツド44が、目標値発生器47によつて設定された
枚葉紙の側縁位置からの偏位を測定すると、マイクロプ
ロセツサ46が制御回路53にパルスを供給する。このパル
スを受取つた調整モータ54は制御板22を旋回させ、これ
によつてスライダ８は遅くとも、引渡し胴１から次の胴
４への枚葉紙引渡しの時点までに、枚葉紙の目標・側縁
位置に正確に対応する位置に移動させられる。ポジシヨ
ンセンサ55によつて制御板22の実際位置が制御される。
制御板の目標位置及び実際位置が枚葉紙引渡しの直前ま
で等しくないときは、偏位が目標値となるか、又は「印
刷停止」又は「ウエイストコピー作動」又は「機械停
止」の命令を機械制御装置へ発するかどうかがマイクロ
プロセツサによつて決定される。

制御板22の実際位置、ひいては引渡しドラム１上の枚
葉紙の最終的な側縁位置が得られると、このデータはそ
のつどマイクロプロセツサ46内に貯蔵され、次の枚葉紙
のための制御板22の目標値に比較される。先に引渡され
た枚葉紙のためのそのつどの位置から制御板22が直接次
の枚葉紙のための位置へもたらされる。それゆえ、その
つど最終位置から目標位置へ移動する必要がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の部分断面側面図、第２図は
第１図の横断面図、第３図は制御板の詳細図、第４図は
第３図を左側から見た図、第５図は制御装置のブロツク
回路図である。 １……枚葉紙引渡し胴、2,3……側フレーム、４……
胴、７……胴溝、８……スライダ、９……爪当てバー、
11……グリツパ軸、12……グリツパ爪、13……ローラレ
バー、14……制御ローラ、16……カム、17……端部、18
……端面、19……制御ローラ、20……圧縮ばね、21……
面、22……制御板、23……孔、24……軸端、25……段
部、26……面、27,27.1……ブラケツト、28,28.1……ピ
ン、29,29.1……保持体、30……ブラケツト、30a……段
部、31……ベル状体、32……孔、33……めねじ、34……
ねじ付き棒、35……給紙装置、36……駆動軸、37……調
整駆動装置、38……側シールド、39……回転軸線、40…
…軌道円、41……旋回軸線、44……測定ヘツド、46……
マイクロプロセツサ、47……目標値発生器、48……パル
ス発生デイスク、49……１回転軸、52……パルス増幅
器、53……制御回路、54……調整モータ、55……デジタ
ル式ポジシヨンセンサ

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の枚葉紙グリッパを有する制御可能な
   グリッパ軸とグリッパ爪当てとを備えた、枚葉紙輪転印
   刷機のシリンダ及び胴のための軸方向移動可能な枚葉紙
   グリッパ装置であって、この枚葉紙グリッパ装置が制御
   ローラを備えている形式のものにおいて、グリッパ軸
   （11）、グリッパ爪当て（９）及び制御ローラ（19）が
   スライダ（８）に配置されており、制御ローラ（19）が
   胴（１）の端面から突出しており、制御ローラ（19）
   が、胴（１）の軸端（24）に対して同軸的に配置された
   制御板（22）の面（21）上を転動するようになってお
   り、制御板（22）が、一方の部分（27）で印刷機の側フ
   レーム（２）にかつ他方の部分（27.1）で制御板（22）
   を旋回させる装置（36,37）に枢着されており、制御板
   （22）用の調節値を発生させる装置（53,54）が設けら
   れており、調節値を発生させる装置（53,54）が、枚葉
   紙側縁位置の目標値と実際値との比較を実施する装置
   （44,46,47）接続されていることを特徴とする、軸方向
   移動可能な枚葉紙グリッパを備えた輪転印刷機の枚葉紙
   グリッパ装置。
2. 【請求項２】スライダ（８）が制御板（22）を介して、
   制御板（22）の面（21）に接触している、特許請求の範
   囲第１項記載の枚葉紙グリッパ装置。
3. 【請求項３】制御板（22）の旋回軸線（41）が、制御板
   （22）の、制御面として役立つ面（21）上に位置してい
   る、特許請求の範囲第２項記載の枚葉紙グリッパ装置。