JP2574882Y2 - 建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管 - Google Patents
建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管Info
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管
に関する。
に関する。
[従来の技術] 建設又は土木工事において、コンクリートを打設する
場合、先ず打設するコンクリートを支持するための型枠
を組み立てる必要がある。
場合、先ず打設するコンクリートを支持するための型枠
を組み立てる必要がある。
この型枠の組み立ては通常以下のようにして行なわれ
ている。すなわち、複数個の木製の型枠をコンクリート
打設現場に配設し、その型枠の外面に型枠支持管(バタ
材とも呼ばれている)を水平方向および垂直方向に配置
し、型枠を貫通する型枠セパレーターに型枠支持管押え
具を取り付けて型枠支持管を固定することにより型枠が
組み立てられる。
ている。すなわち、複数個の木製の型枠をコンクリート
打設現場に配設し、その型枠の外面に型枠支持管(バタ
材とも呼ばれている)を水平方向および垂直方向に配置
し、型枠を貫通する型枠セパレーターに型枠支持管押え
具を取り付けて型枠支持管を固定することにより型枠が
組み立てられる。
型枠の組み立てに用いられる型枠支持管として、従来
鉄パイプやアルミパイプなどが主に用いられていたが、
これらは下記のように、利点を有するものの、重大な欠
点を有している。
鉄パイプやアルミパイプなどが主に用いられていたが、
これらは下記のように、利点を有するものの、重大な欠
点を有している。
すなわち、鉄パイプは、安価に入手出来、剛性も満足
すべきものであるので、多く使用されているが、重量が
重く、特に狭い工事現場での作業では大変な重労働とな
る。このことは、近年の建設、土木労働者の高齢化を考
慮した場合に重大な欠点となる。また鉄パイプの場合、
コンクリート打設時に水等により腐蝕が発生し、耐久性
が良くないという欠点もある。
すべきものであるので、多く使用されているが、重量が
重く、特に狭い工事現場での作業では大変な重労働とな
る。このことは、近年の建設、土木労働者の高齢化を考
慮した場合に重大な欠点となる。また鉄パイプの場合、
コンクリート打設時に水等により腐蝕が発生し、耐久性
が良くないという欠点もある。
また、アルミパイプは、上記の鉄パイプと異なり、軽
量であり、作業の負担を軽減するという利点があるが、
鉄パイプよりも価格が高く、剛性も劣るという欠点があ
る。また、アルミパイプの場合、工事中に付着したコン
クリートとの接着性が良過ぎて、工事後に強固に接着し
たコンクリートを取り除く作業が必要となり、この作業
が多大な時間と労力を必要とするという欠点がある。
量であり、作業の負担を軽減するという利点があるが、
鉄パイプよりも価格が高く、剛性も劣るという欠点があ
る。また、アルミパイプの場合、工事中に付着したコン
クリートとの接着性が良過ぎて、工事後に強固に接着し
たコンクリートを取り除く作業が必要となり、この作業
が多大な時間と労力を必要とするという欠点がある。
[考案が解決しようとする課題] 従って本考案の課題は、コンクリート型枠支持管とし
て使用するに好適な強力や剛性を有するとともに、従来
の鉄パイプやアルミパイプからなるコンクリート型枠支
持管の欠点を解消し、軽量化による労働の軽減、耐
蝕性の改善による耐久性の向上、コンクリート接着の
防止による工事現場での作業性の改善、圧縮強力、曲
げ破壊強力、曲げ剛性などの機械的性質の向上等を可能
にする、新規な建設又は土木工事用コンクリート型枠支
持管を提供することにある。
て使用するに好適な強力や剛性を有するとともに、従来
の鉄パイプやアルミパイプからなるコンクリート型枠支
持管の欠点を解消し、軽量化による労働の軽減、耐
蝕性の改善による耐久性の向上、コンクリート接着の
防止による工事現場での作業性の改善、圧縮強力、曲
げ破壊強力、曲げ剛性などの機械的性質の向上等を可能
にする、新規な建設又は土木工事用コンクリート型枠支
持管を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本考案は上記課題を達成するためになされたものであ
り、本考案の建設又は土木工事用コンクリート型枠支持
管は、補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂で一体的に結
着してなる中間層と、該中間層の内周面及び外周面をそ
れぞれ被覆する、前記不飽和ポリエステル樹脂と化学的
親和性を有する熱可塑性樹脂からなる内層及び外層とを
有する三層構造の強化プラスチックからなり、該三層は
中間層を構成する液状不飽和ポリエステル樹脂含浸補強
繊維に内層および外層を被覆し、加熱硬化することによ
り形成されており、かつ中間層の隅部の厚みを他の部分
に比べて厚くすることにより隅部を肉厚化した角型パイ
プからなることを特徴とする。
り、本考案の建設又は土木工事用コンクリート型枠支持
管は、補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂で一体的に結
着してなる中間層と、該中間層の内周面及び外周面をそ
れぞれ被覆する、前記不飽和ポリエステル樹脂と化学的
親和性を有する熱可塑性樹脂からなる内層及び外層とを
有する三層構造の強化プラスチックからなり、該三層は
中間層を構成する液状不飽和ポリエステル樹脂含浸補強
繊維に内層および外層を被覆し、加熱硬化することによ
り形成されており、かつ中間層の隅部の厚みを他の部分
に比べて厚くすることにより隅部を肉厚化した角型パイ
プからなることを特徴とする。
以下、本考案のコンクリート型枠支持管の好ましい具
体例を添付図面を参照しつつ説明する。
体例を添付図面を参照しつつ説明する。
第1図に示す型枠支持管11は、三層構造の強化プラス
チック角型パイプからなっており(断面形状が正方形の
ものが図示されているが、長方形などでもよい)、前記
三層構造の一部を構成する中間層12は補強繊維を熱硬化
性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂で一体的に結着し
てなるものである。ここに前記補強繊維としては、強化
プラスチックパイプの剛性を向上させるためには、長繊
維束を使用するのが好ましく、長繊維束を構成する繊維
としては、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド等の有機合
成繊維や、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維が好まし
く用いられる。
チック角型パイプからなっており(断面形状が正方形の
ものが図示されているが、長方形などでもよい)、前記
三層構造の一部を構成する中間層12は補強繊維を熱硬化
性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂で一体的に結着し
てなるものである。ここに前記補強繊維としては、強化
プラスチックパイプの剛性を向上させるためには、長繊
維束を使用するのが好ましく、長繊維束を構成する繊維
としては、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド等の有機合
成繊維や、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維が好まし
く用いられる。
中間層12において、補強繊維と不飽和ポリエステル樹
脂との一体的な結着は、例えば補強繊維を不飽和ポリエ
ステル樹脂浴に浸漬したのち、引き上げ、加熱硬化する
ことにより達成される。
脂との一体的な結着は、例えば補強繊維を不飽和ポリエ
ステル樹脂浴に浸漬したのち、引き上げ、加熱硬化する
ことにより達成される。
本考案のコンクリート型枠支持管は、前記中間層12の
内周面及び外周面に熱可塑性樹脂からなる内層13及び外
層14がそれぞれ被覆されている。内層13及び外層14を構
成する熱可塑性樹脂としては、中間層12のマトリックス
である不飽和ポリエステル樹脂と化学的親和性を有する
ものに限定され、このような熱可塑性樹脂としては、AB
S樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹
脂)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリリック−ス
チレン樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン樹
脂)、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)、PC樹脂(ポリカー
ボネート樹脂)等が挙げられる。内層13及び外層14に用
いられる熱可塑性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂と化
学的親和性を有するものであれば、同種のものでも異種
のものでも良いが、内層13及び外層14にABS樹脂を用い
るのが好ましい。その理由は、ABS樹脂は、不飽和ポリ
エステル樹脂との化学的親和性を有するだけでなく、PS
樹脂よりも機械的物性にすぐれ、またAAS樹脂よりも安
価であるからである。
内周面及び外周面に熱可塑性樹脂からなる内層13及び外
層14がそれぞれ被覆されている。内層13及び外層14を構
成する熱可塑性樹脂としては、中間層12のマトリックス
である不飽和ポリエステル樹脂と化学的親和性を有する
ものに限定され、このような熱可塑性樹脂としては、AB
S樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹
脂)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリリック−ス
チレン樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン樹
脂)、PS樹脂(ポリスチレン樹脂)、PC樹脂(ポリカー
ボネート樹脂)等が挙げられる。内層13及び外層14に用
いられる熱可塑性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂と化
学的親和性を有するものであれば、同種のものでも異種
のものでも良いが、内層13及び外層14にABS樹脂を用い
るのが好ましい。その理由は、ABS樹脂は、不飽和ポリ
エステル樹脂との化学的親和性を有するだけでなく、PS
樹脂よりも機械的物性にすぐれ、またAAS樹脂よりも安
価であるからである。
上記の三層構造からなる本考案のコンクリート型枠支
持管は、(イ)その一部を構成する中間層12が繊維強化
不飽和ポリエステル樹脂からなること、(ロ)中間層12
に隣接する内層13及び外層14が前記不飽和ポリエステル
樹脂に化学的親和性を有する熱可塑性樹脂からなり、
内、外層13,14が中間層12と強固に接着していること等
の理由により、コンクリート型枠支持管としての使用に
十分耐える圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性等の機械
的性質を有している。
持管は、(イ)その一部を構成する中間層12が繊維強化
不飽和ポリエステル樹脂からなること、(ロ)中間層12
に隣接する内層13及び外層14が前記不飽和ポリエステル
樹脂に化学的親和性を有する熱可塑性樹脂からなり、
内、外層13,14が中間層12と強固に接着していること等
の理由により、コンクリート型枠支持管としての使用に
十分耐える圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性等の機械
的性質を有している。
また本考案のコンクリート型枠支持管は、その一部を
構成する外層14が熱可塑性樹脂からなるので、鉄パイプ
等と異なり、耐蝕性にすぐれ、かつアルミパイプ等と異
なり、工事中に付着したコンクリートが接着することも
なく、容易に剥離することができる。
構成する外層14が熱可塑性樹脂からなるので、鉄パイプ
等と異なり、耐蝕性にすぐれ、かつアルミパイプ等と異
なり、工事中に付着したコンクリートが接着することも
なく、容易に剥離することができる。
さらに本考案のコンクリート型枠支持管は、全体が合
成樹脂からなるので、軽量であり、作業者の負担を軽減
する。
成樹脂からなるので、軽量であり、作業者の負担を軽減
する。
また本考案の角型パイプからなる型枠支持管11におい
ては、第1図に示すように隅部15が肉厚となっており、
この部分の中間層の厚みが他の部分に比べて厚くなって
おり、隅部を肉厚にすることにより、パイプ製造時に四
側面のへこみ(凹部)が防止されるだけでなく、得られ
たパイプの機械的強度も向上するという顕著な効果が得
られる。
ては、第1図に示すように隅部15が肉厚となっており、
この部分の中間層の厚みが他の部分に比べて厚くなって
おり、隅部を肉厚にすることにより、パイプ製造時に四
側面のへこみ(凹部)が防止されるだけでなく、得られ
たパイプの機械的強度も向上するという顕著な効果が得
られる。
第1図の角型パイプにおいては、内層13は互いに向い
合った2対の長い辺と、これらの長い辺の間に存在し互
いに向い合った2対の短い辺からなる8角形の断面構造
からなるが、前記の短い辺の部分に丸みをもたせた構造
とすることもできる。
合った2対の長い辺と、これらの長い辺の間に存在し互
いに向い合った2対の短い辺からなる8角形の断面構造
からなるが、前記の短い辺の部分に丸みをもたせた構造
とすることもできる。
本考案のコンクリート型枠支持管は、上述のような利
点を有するので、建設又は土木工事においてコンクリー
トを打設する場合に好適に使用される。
点を有するので、建設又は土木工事においてコンクリー
トを打設する場合に好適に使用される。
なお第1図に示したように、型枠支持管11はその使用
時にコンクリートや水分が管中に入り込むのを防止する
ために、その両端部を密栓16により封止する。
時にコンクリートや水分が管中に入り込むのを防止する
ために、その両端部を密栓16により封止する。
本考案のコンクリート型枠支持管は、例えば以下のよ
うにして製造するのが好ましい。すなわち、先ず、内層
を構成する熱可塑性樹脂を第1の押出機によりパイプ状
に押出して連続的に成形固化した後、中間層を構成する
液状不飽和ポリエステル樹脂含浸補強繊維を、連続的に
押出されてくる内層パイプ状物の外周に連続的に被覆し
て所定の断面形状に賦形した後に、外層を構成する熱可
塑性樹脂を第2の押出機によつて更に被覆する。このよ
うに連続的に成形されたパイプ状物を直ちに冷却水中に
導入し、外層の熱可塑性樹脂を冷却固化させ、次いで同
一のライン上に配置されている熱湯槽中を通過させ、中
間層の不飽和ポリエステル樹脂を加熱硬化させることに
よって本考案のコンクリート型枠支持管が得られる。
うにして製造するのが好ましい。すなわち、先ず、内層
を構成する熱可塑性樹脂を第1の押出機によりパイプ状
に押出して連続的に成形固化した後、中間層を構成する
液状不飽和ポリエステル樹脂含浸補強繊維を、連続的に
押出されてくる内層パイプ状物の外周に連続的に被覆し
て所定の断面形状に賦形した後に、外層を構成する熱可
塑性樹脂を第2の押出機によつて更に被覆する。このよ
うに連続的に成形されたパイプ状物を直ちに冷却水中に
導入し、外層の熱可塑性樹脂を冷却固化させ、次いで同
一のライン上に配置されている熱湯槽中を通過させ、中
間層の不飽和ポリエステル樹脂を加熱硬化させることに
よって本考案のコンクリート型枠支持管が得られる。
上記の方法は、最初に成形固化されたパイプ状内層
の存在により中間層の形成を形くずれすることなく円滑
に行なうことができ、また形成された中間層の存在によ
り外層の形成を形くずれすることなく円滑に行なうこと
ができる、形成された内層及び外層が中間層との関係
では一種の成形型としての機能を果し、内層及び外層に
よりその形状を保持された中間層を熱湯槽中を通過させ
ることにより、不飽和ポリエステル樹脂が加熱硬化され
るので、安定に成形可能であり、得られたものも寸法及
び形状安定性を有する、等の長所を有する点ですぐれて
いる。
の存在により中間層の形成を形くずれすることなく円滑
に行なうことができ、また形成された中間層の存在によ
り外層の形成を形くずれすることなく円滑に行なうこと
ができる、形成された内層及び外層が中間層との関係
では一種の成形型としての機能を果し、内層及び外層に
よりその形状を保持された中間層を熱湯槽中を通過させ
ることにより、不飽和ポリエステル樹脂が加熱硬化され
るので、安定に成形可能であり、得られたものも寸法及
び形状安定性を有する、等の長所を有する点ですぐれて
いる。
本考案のコンクリート型枠支持管を上記方法で製造す
る場合に、その製造面及び得られた製品の性能面を考慮
すると、内層の厚みは、0.7〜2.0mmであるのが好まし
い。その理由は、0.7mm未満であると、形状を維持しな
がらの成形、引き取りが難しく、又中間層の形状保持が
難しくなるのに対し、0.7mm以上であると、安定成形可
能で中間層の形状保持も可能であるが、2.0mmを超える
と、必要以上に肉厚となりメリットが少ないからであ
る。
る場合に、その製造面及び得られた製品の性能面を考慮
すると、内層の厚みは、0.7〜2.0mmであるのが好まし
い。その理由は、0.7mm未満であると、形状を維持しな
がらの成形、引き取りが難しく、又中間層の形状保持が
難しくなるのに対し、0.7mm以上であると、安定成形可
能で中間層の形状保持も可能であるが、2.0mmを超える
と、必要以上に肉厚となりメリットが少ないからであ
る。
また外層の厚みは0.4〜1mmであるのが好ましい。その
理由は、0.4mm未満であると、外層の表面にピンホール
が発生したり、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂からな
る中間層の凹凸に基づくシワが表面に現われ、表面平滑
性が悪くなるだけでなく、外層が中間層の形状を保持し
得なくなり、硬化時の外的要因により形状変形が著しく
なるのに対し、0.4mm以上になると、ピンホールも少な
く、シワもなく表面平滑性が良くなるだけでなく、安定
成形も可能であるが、1.1mmを超えると、必要以上に肉
厚となりメリットが少ないからである。
理由は、0.4mm未満であると、外層の表面にピンホール
が発生したり、繊維強化不飽和ポリエステル樹脂からな
る中間層の凹凸に基づくシワが表面に現われ、表面平滑
性が悪くなるだけでなく、外層が中間層の形状を保持し
得なくなり、硬化時の外的要因により形状変形が著しく
なるのに対し、0.4mm以上になると、ピンホールも少な
く、シワもなく表面平滑性が良くなるだけでなく、安定
成形も可能であるが、1.1mmを超えると、必要以上に肉
厚となりメリットが少ないからである。
また中間層の厚みは、2〜5mmであるのが好ましい。
その理由は2mm未満であると、コンクリート型枠支持管
としての機械的性質を得ることができず、また5mmを超
えると曲げ剛性の向上は得られるが繊維強化プラスチッ
クの利点である軽量化という面では不利となるからであ
る。
その理由は2mm未満であると、コンクリート型枠支持管
としての機械的性質を得ることができず、また5mmを超
えると曲げ剛性の向上は得られるが繊維強化プラスチッ
クの利点である軽量化という面では不利となるからであ
る。
[実施例] 以下、実施例により本考案を更に説明するが、本考案
はこれらの実施例に限定されるものではない。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
内層用熱可塑性樹脂として、ABS樹脂を第1の押出機
により、断面が、互いに向かい合った2対の長い辺とこ
れらの長い辺の間に存在し互いに向かい合った2対の短
い辺からなる8角形であるパイプ状に押出して連続的に
成形固化した後、液状の不飽和ポリエステル樹脂を含浸
した補強用ガラス繊維を、連続的に押出されてくる内層
用パイプ状物の外周に連続的に被覆して断面が正方形の
中間層用被覆層を形成し、次いで外層用熱可塑性樹脂と
して、上記の内層用ABS樹脂と同一のABS樹脂(但し、最
終製品の色を黒色にし、耐候性を向上させるために黒色
顔料が練り込んであるものを用いた)を第2の押出機に
より被覆して断面が正方形状の外層用被覆層を形成し
た。
により、断面が、互いに向かい合った2対の長い辺とこ
れらの長い辺の間に存在し互いに向かい合った2対の短
い辺からなる8角形であるパイプ状に押出して連続的に
成形固化した後、液状の不飽和ポリエステル樹脂を含浸
した補強用ガラス繊維を、連続的に押出されてくる内層
用パイプ状物の外周に連続的に被覆して断面が正方形の
中間層用被覆層を形成し、次いで外層用熱可塑性樹脂と
して、上記の内層用ABS樹脂と同一のABS樹脂(但し、最
終製品の色を黒色にし、耐候性を向上させるために黒色
顔料が練り込んであるものを用いた)を第2の押出機に
より被覆して断面が正方形状の外層用被覆層を形成し
た。
このようにして連続的に形成された3層からなる角型
パイプ状物を連続的に直ちに冷却水中に導入して外層の
ABS樹脂を冷却固化させ、次いで同一のライン上に配置
されている熱湯槽中を通過させ、中間層の不飽和ポリエ
ステル樹脂を加熱硬化させて、第1図に示したように、
中間層12、内層13及び外層14からなり、隅部15が肉厚化
された、本考案の角型支持管11を得た。この支持管にお
いて、最外径□50.0mm、外層厚み0.5mm、中間厚み2.7m
m、内層厚み1.8mm、目付は1400g/mであった。
パイプ状物を連続的に直ちに冷却水中に導入して外層の
ABS樹脂を冷却固化させ、次いで同一のライン上に配置
されている熱湯槽中を通過させ、中間層の不飽和ポリエ
ステル樹脂を加熱硬化させて、第1図に示したように、
中間層12、内層13及び外層14からなり、隅部15が肉厚化
された、本考案の角型支持管11を得た。この支持管にお
いて、最外径□50.0mm、外層厚み0.5mm、中間厚み2.7m
m、内層厚み1.8mm、目付は1400g/mであった。
比較のため、外層としてポリエチレンを用いた以外は
本実施例と同様にして本考案外の角型支持管(比較品
a)を製造した。さらにこれも比較のため、内層として
ポリプロピレン、外層としてポリエチレンを用いた以外
は本実施例と同様にして本考案外の他の角型支持管(比
較品b)を製造した。
本実施例と同様にして本考案外の角型支持管(比較品
a)を製造した。さらにこれも比較のため、内層として
ポリプロピレン、外層としてポリエチレンを用いた以外
は本実施例と同様にして本考案外の他の角型支持管(比
較品b)を製造した。
これらの圧縮強力、曲げ破壊強力及び曲げ剛性の測定
結果を第1表に示す。
結果を第1表に示す。
この表より、内、外層ともに、中間層の不飽和ポリエ
ステル樹脂と化学親和性のあるABS樹脂を用いた本実施
例の角型支持管は、圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性
ともにすぐれていた。例えば圧縮強度について見ると、
本実施例品は、外層に不飽和ポリエステル樹脂と化学的
親和性のないポリエチレンを用いた比較品aの1.59倍、
内層及び外層に不飽和ポリエステル樹脂と化学親和性の
ないポリプロピレン及びポリエチレンをそれぞれ用いた
比較品bの2.69倍という高い値を示した。また本実施例
品は曲げ破壊強力及び曲げ剛性においても2つの比較品
a,bよりも勝っていた。
ステル樹脂と化学親和性のあるABS樹脂を用いた本実施
例の角型支持管は、圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性
ともにすぐれていた。例えば圧縮強度について見ると、
本実施例品は、外層に不飽和ポリエステル樹脂と化学的
親和性のないポリエチレンを用いた比較品aの1.59倍、
内層及び外層に不飽和ポリエステル樹脂と化学親和性の
ないポリプロピレン及びポリエチレンをそれぞれ用いた
比較品bの2.69倍という高い値を示した。また本実施例
品は曲げ破壊強力及び曲げ剛性においても2つの比較品
a,bよりも勝っていた。
また内層、中間層、外層の材料を同一にして作製され
た、最外径50mmφ、外層厚み0.5mm、中間層厚み3.9mm、
内層厚み1.8mm、目付1400g/mの丸型支持管(比較品c)
の物性値も第1表に示すが、角型支持管(本実施例品)
と丸型支持管(比較品c)と対比すると、本実施例の角
型支持管の方が圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性の全
ての点で丸型支持管(比較品c)よりも勝っていた。例
えば圧縮強力について言うと、本実施例の角型管は丸型
管(比較品c)の2.19倍の圧縮強力を有していた。
た、最外径50mmφ、外層厚み0.5mm、中間層厚み3.9mm、
内層厚み1.8mm、目付1400g/mの丸型支持管(比較品c)
の物性値も第1表に示すが、角型支持管(本実施例品)
と丸型支持管(比較品c)と対比すると、本実施例の角
型支持管の方が圧縮強力、曲げ破壊強力、曲げ剛性の全
ての点で丸型支持管(比較品c)よりも勝っていた。例
えば圧縮強力について言うと、本実施例の角型管は丸型
管(比較品c)の2.19倍の圧縮強力を有していた。
また本実施例品を実際にコンクリート打設時の型枠の
支持のために用いたが、コンクリート等が付着しても強
固に接着することがなく、コンクリート等を容易に剥離
除去できた。また耐蝕性、強度の劣化もなく、取付け金
具等により締め付けても破壊することがないので、5年
という長期間使用することができた。また鉄パイプの約
半分の重量であるので、作業者の労働を軽減し、好評で
あった。
支持のために用いたが、コンクリート等が付着しても強
固に接着することがなく、コンクリート等を容易に剥離
除去できた。また耐蝕性、強度の劣化もなく、取付け金
具等により締め付けても破壊することがないので、5年
という長期間使用することができた。また鉄パイプの約
半分の重量であるので、作業者の労働を軽減し、好評で
あった。
なお、実施例1では最外径□50mmの正方形の角型支持
管について説明したが、本考案のコンクリート型枠支持
管の形態は上記形態に限定されるものではなく、最外径
□60mmの正方形の角枠支持管の形態、あるいは最外径□
50mmの角型支持管の用途と最外径□60mmの角型支持管の
用途とを兼用するために最外径□50×60mmの長方形の角
型支持管の形態とすることもできる。
管について説明したが、本考案のコンクリート型枠支持
管の形態は上記形態に限定されるものではなく、最外径
□60mmの正方形の角枠支持管の形態、あるいは最外径□
50mmの角型支持管の用途と最外径□60mmの角型支持管の
用途とを兼用するために最外径□50×60mmの長方形の角
型支持管の形態とすることもできる。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案によれば、コンクリート
打設時に使用するに十分な強力や剛性を有し、かつ軽量
性、耐久性、コンクリートの非接着性等の利点を有す
る、建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管が提供
された。
打設時に使用するに十分な強力や剛性を有し、かつ軽量
性、耐久性、コンクリートの非接着性等の利点を有す
る、建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管が提供
された。
第1図は、本考案のコンクリート型枠支持管を示す概略
図である。 11…型枠支持管 12…中間層 13…内層 14…外層 15…隅部 16…密栓
図である。 11…型枠支持管 12…中間層 13…内層 14…外層 15…隅部 16…密栓
Claims (1)
- 【請求項1】補強繊維を不飽和ポリエステル樹脂で一体
的に結着してなる中間層と、該中間層の内周面及び外周
面をそれぞれ被覆する、前記不飽和ポリエステル樹脂と
化学的親和性を有する熱可塑性樹脂からなる内層及び外
層とを有する三層構造の強化プラスチックからなり、該
三層は中間層を構成する液状不飽和ポリエステル樹脂含
浸補強繊維に内層および外層を被覆し、加熱硬化するこ
とによって形成されており、かつ中間層の隅部の厚みを
他の部分に比べて厚くすることにより隅部を肉厚化した
角型パイプからなることを特徴とする建設又は土木工事
用コンクリート型枠支持管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988047357U JP2574882Y2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988047357U JP2574882Y2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01150857U JPH01150857U (ja) | 1989-10-18 |
JP2574882Y2 true JP2574882Y2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=31273568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988047357U Expired - Lifetime JP2574882Y2 (ja) | 1988-04-08 | 1988-04-08 | 建設又は土木工事用コンクリート型枠支持管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2574882Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010031805A (ko) * | 1997-11-07 | 2001-04-16 | 추후제출 | 섬유 보강재 복합 중공 구조체 및 그 제조 방법과 장치 |
JP7049800B2 (ja) * | 2017-10-11 | 2022-04-07 | 株式会社竹中工務店 | 建築資材、及びコンクリート打設用の型枠 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5817074U (ja) * | 1981-07-27 | 1983-02-02 | 吉田房織物株式会社 | 重ね合わせ毛布 |
JPS58100944U (ja) * | 1981-12-28 | 1983-07-09 | 日東電工株式会社 | コンクリ−ト打設用組立型枠 |
JPS5913535U (ja) * | 1982-07-19 | 1984-01-27 | 中村 政三 | 端太材 |
-
1988
- 1988-04-08 JP JP1988047357U patent/JP2574882Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01150857U (ja) | 1989-10-18 |
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