JP7049800B2 - 建築資材、及びコンクリート打設用の型枠 - Google Patents
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Description
また、本体が、内側層と外側層を備え、内側層が、バサルト繊維を含み、外側層が、高溶融ポリエステルを含むので、高溶融ポリエステルでカーボン繊維を保護しながら、バサルト繊維でカーボン繊維を補強でき、耐衝撃性及び耐圧縮性を一層向上できる。
また、中間層が、カーボン繊維を本体の全重量の80重量%含み、内側層が、バサルト繊維を本体の全重量の15重量%含み、外側層が、高溶融ポリエステルを本体の全重量の5重量%含むので、カーボン繊維を本体の全重量の80重量%に設定でき、コストの低減化を図ることが可能となる。
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建築資材を型枠材として用いて構成されたコンクリート打設用の型枠に関する。ここで、「建築資材」とは、建物を建設するために用いられる資材を意味し、例えば、型枠材、足場材、現場の周囲を囲う仮囲いのサポート材等を含む概念である。また、「型枠材」とは、型枠を構成する枠材を意味する。また、「型枠」とは、コンクリート等の液体状材料を所定の形に打ち込むための仮設の枠を意味する。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態に係るコンクリート打設用の型枠(以下、「型枠」と称する)の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る型枠を概念的に示す正面図である。以下の説明では、図1のX方向を型枠の左右方向(-X方向を型枠の左方向、+X方向を型枠の右方向)、後述する図2(b)のY方向を型枠の前後方向(+Y方向を型枠の前方向(型枠の外側の方向)、-Y方向を型枠の後方向(型枠の内側の方向))、図1のZ方向を型枠の上下方向(+Z方向を型枠の上方向、-Z方向を型枠の下方向)と称する。
まず、せき板10の構成について説明する。せき板10は、型枠1内に流し込まれたコンクリート(図示省略)が型枠1の外側に流出しないようにせき止める部材である。このせき板10は、例えば木材(一例として、合板等)等を用いて構成された矩形状の板状体であり、型枠1の外周部において相互に隙間なく複数立設されている。
次に、桟木30の構成について説明する。桟木30は、せき板10を補強するための部材である。この桟木30は、例えば、木材、等を用いて構成された長尺な棒状体であり、具体的には、桟木30の長手方向がせき板10の上下方向の長さと略同一となるように形成されている。また、この桟木30は、図1に示すように、せき板10の側面のうち型枠1の外側の側面において、桟木30の長手方向が上下方向に略沿うように設けられていると共に、左右方向に略沿って複数並設されており、せき板10に対して固定具等によって接続されている。
セパレータ20は、複数のせき板10のうち対向するせき板10同士の間隔を保持するための部材である。このセパレータ20は、例えば公知の型枠用のセパレータを用いて構成されており、図1に示すように、上記対向するせき板10同士に対して複数設けられ、セパレータ本体(図示省略)及び保持部21を備えている。
次に、単管40の構成について説明する。図2は、単管40を示す図であり、(a)正面図、(b)は(a)のA-A矢視断面図、(c)は(a)の右端部周辺の断面図である。単管40は、上記対向するせき板10がセパレータ20によって緊結された状態を効果的に保持するための部材である。この単管40は、図1に示すように、せき板10とセパレータ20の保持部21との相互間に複数設けられており、本体41を備えている。
本体41は、単管40の基本構造体である。この本体41は、長尺状体にて形成されており、図1に示すように、本体41の長手方向が略水平となるように設けられている(図1では、本体41の長手方向が左右方向に略沿って設けられている)。
また、単管40の構成の詳細については、以下の通りである。
図2に戻り、この他にも、単管40には、追加的な構造や機能を設けてもよい。図3は、後述するキャップ50を示す図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のB-B矢視断面図である。具体的には、実施の形態においては、図2、図3に示すように、単管40の本体41にキャップ50が設けられている。
キャップ50は、本体41を保護するための保護手段である。このキャップ50は、図2、図3に示すように、一方の端面のみが開放された樹脂製の中空円筒状に形成されており、キャップ50の一部(具体的には、キャップ50の部分のうち閉鎖側の端部51以外の部分)が本体41の内部に挿入されるように設けられている。
このように構成された型枠1の作用について説明する。
また、この他にも、単管40のキャップ50は、任意の構造にて構成可能である。
このように実施の形態によれば、本体41が、中間層42と、内側層43又は外側層44の少なくとも一方を備え、中間層42が、カーボン繊維を含み、内側層43と外側層44が、バサルト繊維又は高溶融ポリエステルを含むので、耐衝撃性及び耐圧縮性を有しながら、FRP製の単管パイプに比べて軽量に形成でき、使用性(具体的には、搬送性、組立性等)を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施形態では、型枠1のせき板10や桟木30が、木材を用いて構成されていると説明したが、これに限られず、例えば、樹脂材料(一例として、プラスチック等)又は金属材料(一例として、ステンレス等)を用いて構成されてもよい。
上記実施の形態では、単管40の本体41が、内側層43及び外側層44を備えていると説明したが、これに限られない。例えば、所望の耐衝撃性及び耐圧縮性を確保できる場合には、内側層43又は外側層44のいずれか一方を省略してもよい。
付記1の建築資材は、建築資材であって、本体を備え、前記本体は、中間層と、前記中間層の内面の少なくとも一部を覆う内側層、又は前記中間層の外面の少なくとも一部を覆う外側層、の少なくとも一方を備え、前記中間層は、カーボン繊維を含み、前記内側層と前記外側層は、バサルト繊維又は高溶融ポリエステルを含む。
付記1に記載の建築資材、及び付記9に記載のコンクリート打設用の型枠によれば、本体が、中間層と、内側層又は外側層の少なくとも一方を備え、中間層が、カーボン繊維を含み、内側層と外側層が、バサルト繊維又は高溶融ポリエステルを含むので、耐衝撃性及び耐圧縮性を有しながら、FRP製の単管パイプに比べて軽量に形成でき、使用性(具体的には、搬送性、組立性等)を向上させることができる。
10 せき板
20 セパレータ
21 保持部
30 桟木
40 単管
41 本体
42 中間層
43 内側層
44 外側層
50 キャップ
51 閉鎖側の端部
52 側部
53 開放側の端部
54 押圧部
55 つまみ部
56 凹部
57 つまみ部
58 嵌合部
60 アタッチメント部材
70 接続部材
S 設置面
Claims (6)
- 建築資材であって、
長手状の本体を備え、
前記本体は、
中間層と、
前記中間層よりも内側に位置する内側層であり、前記中間層の内面全体を覆う内側層と、
前記中間層よりも外側に位置する外側層であり、前記中間層の外面全体を覆う外側層と、を備え、
前記中間層は、長尺な中空筒状であるカーボン繊維を含み、
前記内側層は、長尺な中空筒状であるバサルト繊維を含み、
前記外側層は、長尺な中空筒状である高溶融ポリエステルを含み、
前記中間層、前記内側層、及び前記外側層の各々の長手方向の長さを略同一とし、
前記中間層と、前記内側層と、前記外側層とを積層状に設け、
前記中間層は、前記カーボン繊維を前記本体の全重量の80重量%含み、
前記内側層は、前記バサルト繊維を前記本体の全重量の15重量%含み、
前記外側層は、前記高溶融ポリエステルを前記本体の全重量の5重量%含む、
建築資材。 - 前記本体の全重量が625g/m以下である、
請求項1に記載の建築資材。 - ヤング率が105Gpa以上である、
請求項1又は2に記載の建築資材。 - 前記本体は、前記本体の長手方向の端面の少なくとも一部を覆うキャップを備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の建築資材。 - 前記本体の長手方向の端面近傍に穴部を設け、
前記キャップを前記穴部に係止させた、
請求項4に記載の建築資材。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の建築資材を型枠材として用いて構成されたコンクリート打設用の型枠。
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