JP2574860B2 - 光情報記録デイスクおよびデイスク駆動装置 - Google Patents

光情報記録デイスクおよびデイスク駆動装置

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JP2574860B2 JP63073414A JP7341488A JP2574860B2 JP 2574860 B2 JP2574860 B2 JP 2574860B2 JP 63073414 A JP63073414 A JP 63073414A JP 7341488 A JP7341488 A JP 7341488A JP 2574860 B2 JP2574860 B2 JP 2574860B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光情報記録デイスクおよびデイスク駆動装
置に係り、特に、デイスク駆動装置内に備えられたスピ
ンドルの動力を光情報記録デイスクに確実に伝達するた
めの係合手段に関する。
〔従来の技術〕
従来より、光情報記録デイスクのクランプ方式として
は、メカニカルクランプ方式およびマグネツトランプ方
式が知られている。
メカニカルクランプ方式は、第18図に示すように、ス
ピンドル41と対向にクランプ部材42を配置し、スピンド
ル41に光情報記録デイスク43を載置したのち、このクラ
ンプ部材42を下降してばね44の弾性力によつて光情報記
録デイスク43押圧する方式である。
一方、マグネツトクランプ方式は、第19図に示すよう
に、スピンドル41と一体に形成されたターンテーブル45
にマグネット46を埋設すると共に、光情報記録デイスク
43の中心部に近接して弾性体47を配置し、これらマグネ
ツト46と磁性体47との間に作用する磁力によつて光情報
記録デイスク43をクランプする方式である。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来より知られているクランプ方式のうち、メカニカ
ルクランプ方式は、クランプ部材42およびこれを支持も
しくは駆動するための部材を備えなくてはならないた
め、デイスク駆動装置が高価になると共に、クランプ部
材42等の配置に大きな空間が必要であるため、デイスク
駆動装置が大型化するという問題がある。
マグネツトクランプ方式には、前記のような問題はな
い。しかしながら、光情報記録デイスク43をマグネツト
16と磁性体47との間に作用する磁力、およびターンテー
ブル45と磁性体47との間に作用する摩擦力のみによつて
クランプする方式であるため、クランプ力が弱いという
問題がある。このため、スピンドル41を高速で起動した
り、動的つりあいがアンバランスな光情報記録デイスク
43を高速で回転駆動すると、光情報記録デイスク43とタ
ーンテーブル45との間に不正なすべりを生じ、回転ジツ
タが大きくなつて記録/再生エラーを生じたり、データ
転移速度が遅くなるといつた問題がある。
従つて、従来より光情報記録デイスクおよびデイスク
駆動装置の技術分野においては、前記の技術的問題を解
決することが最も重要な技術的課題の1つになつてい
る。本発明の目的は、かかる技術的課題を解決し、小型
にして光情報記録デイスクを高速で回転駆動可能なデイ
スク駆動装置、およびこれに適用される光情報記録デイ
スクを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前記の目的を達成するため、光学的手段に
よって情報の記録および/または再生を行なう少なくと
も基板の中心部に、ディスク駆動装置内に備えられたス
ピンドルを挿通して当該基板の心出しを行なうためのス
トレート形状のスピンドル孔を開設すると共に、前記基
板の内周領域に、前記スピンドルと一体に形成されたデ
ィスク係合手段と係合して前記スピンドルの回転力を前
記基板に伝達するための係合手段を、前記スピンドル孔
と別体に形成したことを特徴とするものである。
また、光情報記録ディスクを回転駆動する直棒状のス
ピンドルの周囲に、光情報記録ディスクに形成された係
合手段と係合するためのディスク係合手段をこれと一体
に設けたことを装置上の特徴とするものである。
〔作用〕
前記のように、光情報記録デイスクとスピンドルとを
機械的な係合手段によつて係合するようにすると、大き
なトルクガが作用しても両者の間にすべりを生じるとい
うことがない。よつて、光情報記録デイスクを高速で起
動して高速で回転駆動することができ、データ転送速度
の高速化、および記録/再生エラーの減少を図ることが
できる。
この場合、スピンドル孔およびこれに挿入されるスピ
ンドルの形状をテーパ状にするのではなく、ストレート
形状にすると、スピンドル孔およびスピンドルの寸法誤
差の大小に拘らず、確実に光情報記録ディスクをターン
テーブル上に載置することができるので、ディスクの面
振れを防止できると共に、ディスク面と光学ヘッドとの
間隔を一定に保つことができ、信頼性の高い情報の記録
/再生を行なうことができる。即ち、スピンドル孔およ
びこれに挿入されるスピンドルの形状をテーパ状にする
と、デイスクの心出しは確実に行なうことができるが、
スピンドル孔およびスピンドルの寸法誤差によってスピ
ンドルに対するディスクの取り付け角度や取り付け高さ
が変化するので、光学ヘッドに備えられたオートフォー
カス機構のマージンが小さくなり、信頼性の高い情報の
記録/再生が困難になる。なお、スピンドル孔およびス
ピンドルの寸法精度を厳しく制限すれば、かかる不都合
を防止できるが、スピンドル孔およびスピンドルを高精
度化すると光情報記録ディスクおよびディスク駆動装置
が高コスト化するので好ましくない。本発明によれば、
スピンドル孔およびスピンドルを高精度化することな
く、光学ヘッドに対する光情報記録ディスクの高精度な
位置決めと、スピンドルに対する基板のすべり防止とを
実現できる。
また、基板の心出しを行なうためのスピンドル孔とス
ピンドルの回転力を基板に伝達するための係合手段とを
別体に形成すると、従来の係合手段を有しない光情報記
録ディスクおよびディスク駆動装置に単に所要の係合手
段を付加するだけで本発明に係る光情報記録ディスクお
よびディスク駆動装置を構成できるので、安価に実施で
きると共に、従来品から本発明への改造も容易にでき
る。
さらに、前記係合手段を基板の内周領域に設けると、
当該係合手段を小型かつ軽量に形成することができるの
で、光情報ディスクおよびディスク駆動装置の大型化・
重量化を防止できると共に、スピンドルモータの大型化
に伴う消費電力の増加も防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
〈第1実施例〉 第1図および第2図に、本発明に係る光情報記録デイ
スクの第1例を示す。第1図は第1実施例に係る光情報
記録デイスクの斜視図であり、第2はその断面図であ
る。
これらの図に示すように、本実施例の光情報記録デイ
スクは、2枚の基板1を、内周スペーサ2および外周ス
ペーサ3を介して貼り合せ、この結合体の中心部にクラ
ウン歯車4が一体に形成されたハブ5を設定して成る。
基板1は、例えばガラスなどの透明セラミックスやポ
リカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PM
MA)、ポリメチルペンテン、エポキシ等の透明な樹脂材
料をもつて、中心部にセンタ孔6を有する円板状に形成
されている。各基板の内面には、光スポツとの案内溝や
信号変調されたプリピット列などの信号パターン7が形
成され、この信号パターン7上に記録膜もしくは反射膜
8が積層されている。
信号パターン7の形成手段としては、前記基板1の材
質によつて適宜の方法が適用される。
例えば、基板1がPCやPMMAや、それにポリメチルペン
テンなどの熱可塑性樹脂にて形成される場合には、射出
成形用金型内に溶融した基板材料を射出して基板1と信
号パターン7とを一体に成形する所謂インジエクション
法が適する。また、この基板材料に関しては、射出成形
用金型内に溶融した基板材料を射出したのちに圧力を加
える、所謂コンプレツシヨン法あるいはインジエクシヨ
ン−コンプレツシヨン法といった公知に属する形成手段
を適用することもできる。さらに、基板1がガラスなど
のセラミツクスやエポキシなどの熱硬化性樹脂にて形成
される場合には、所望の信号パターンの反転パターンが
形成されたスタンパ(金型)と基板1との間で光硬化性
樹脂を展伸し、スタンパの反転パターンを基板1に転写
する所謂2P法(Photopolymerization;光硬化性樹脂法)
が適する。また、エポキシなどの熱硬化性樹脂に関して
は、金型内に溶融状態にある基板材料を静注して基板1
と信号パターン2とを一体に成形する所謂注型法を適用
することもできる。
記録膜8は、光情報記録デイスクの種類に応じて任意
のヒートモード材料から形成される。例えば、追記型の
光情報記録デイスクについては、テルルーセレン系合金
などで代表される低融点合金や、シアニン系あるいはフ
タロシアニン系有機色素などの有機色素記録材料をもつ
て形成される。また、書換型の光情報記録媒体について
は、テルビウムと鉄とコバルトとを主成分とする非晶質
合金などで代表される光磁気記録材料や、インジウム及
びセレンを主成分とする非晶質合金などで代表される相
変化型記録材料などにて形成される。
また、光情報記録デイスクが読出し専用である場合に
は、記録膜に変えて反射膜が積層される。反射膜材料と
しては、アルミニウムなどを用いることができる。
これら記録膜または反射膜8は、例えばスパッタリン
グ、真空蒸着、イオンプレーテイング、プラズマ蒸着、
無電解めつき等、公知に属する薄膜形成手段を用いて形
成することができる。
内周スペーサ2および外周スペーサ3は、金属材料も
しくは樹脂材料をもつて、所望の内径と外径とを有する
リング状に形成される。これら内周スペーサ2および外
周スペーサ3は、接着剤9を介して前記基板1の内面に
接着される。接着剤9としては公知に属する任意の接着
剤を用いることができるが、作業性が高いことから、光
硬化性接着剤やホツトメルト接着剤が特に好適である。
ハブ5は、前記基板1のセンタ孔6に内挿可能な直径
と前記基板1の厚さと略等しい高さとを有する基部5a
と、こおセンタ孔6よりも大径で、前記内周スペーサ2
および外周スペーサ3の厚さの略1/2の厚さを有する鍔
部5bとから成り、その中心部に上下に貫通するスピンド
ル孔5cが開設されている。
このハブ5は、耐摩耗性に優れた磁性金属材料をもつ
て形成される。ハブ5を形成する磁性金属材料として
は、軟鉄やフエライト系もしくはマルテンサイト系のス
テンレス鋼などを用いることができるが、錆にくく、か
つ比較的安価に入手することができることなどから、JI
S規格のSUS430ステンレス鋼が特に好適である。
前記ハブ5は、前記基部5aを前記基板1の内面側から
前記センタ孔6に挿通し、基部5aの外周面とセンタ孔6
の内周面、および鍔部5bの上面と基板1の内面とを接着
剤9にて接着することによつて基板1の中心部に設定さ
れる。この接着剤9も、基板1とスペーサ2,3との接着
に供される接着剤と同様のものを用いることができる。
クラウン歯車4は、前記ハブ5の基部5aの外面に、前
記スピンドル孔5cと同心に設定される。このクラウン歯
車4は、前記ハブ5と一体に作製することもできるし、
また、別体に製造したのち、接着剤等を介して接合する
こともできる。別体に製造する場合、樹脂材料にて形成
することができる。
なお、歯数は、このクラウン歯車4と噛み合わされる
クラウン歯車(デイスク駆動装置のターンテーブルに設
定される。)と衝合してから噛み合いを完了するまでの
すべりを少なくするため、なるべく多い方が好ましい。
また、このクラウン歯車4は、ピニオンと噛み合せて動
力を伝達するものではないので、噛み合せ後はすべりを
生じることがない。従つて、歯形がインボリユート歯形
もしくはサイクロイド歯形に限定されるものではなく、
矩形歯、三角歯、山形歯などを用いることができる。
以下、第1実施例に係る光情報記録デイスクを回転駆
動するデイスク駆動装置と、それを用いた光情報記録デ
イスクの駆動方法とを、第3図および第4図に基づいて
説明する。
デイスク駆動装置内には、第3図に示すようなデイス
ク駆動系が内蔵されている。このデイスク駆動系は、図
示外のデイスク駆動モータに連結されたスピンドル11
と、このスピンドル11の先端部に一体に固着されたター
ンテーブル12とから成る。
スピンドル11は、前記ハブ5に開設されたスピンドル
孔5cにやや密に内挿可能な直径に形成されており、その
先端部には、スピンドル孔5cへの内挿を容易にするため
の面取り11aが施されている。
ターンテーブル12は、前記スピンドル11の先端部より
もやや下方に配置されており、その外径D1は、前記ハブ
5の基部5aの外径D2とほぼ同径に形成されている。上面
の外周縁よりもやや内側には、デイスク受け13が突設さ
れている。このデイスク受け13の上面は、前記スピンド
ル11の先端部に形成された面取り11aの下端よりも低い
位置に設定される。
ターンテーブル12の上面の前記クラウン歯車4と対応
する位置には、これと噛み合い可能なクラウン歯車14が
形成されている。勿論、このクラウン歯車14は、前記ス
ピンドル11と同心状態に形成される。また、ターンテー
ブル12の上面の前記デイスク受け13の外周部には、マグ
ネツト15が取り付けられている。
前記のデイスク駆動系が備えられたデイスク駆動装置
内に第1実施例の光情報記録デイスクがローデイングさ
れると、まず、ターンテーブル12に備えられたマグネツ
ト15とハブ5との間に作用する磁力および重力によつて
光情報記録デイスクがターンテーブル12側に移動され、
スピンドル11の先端部がハブ5に開設されたスピンドル
孔5cに挿入される。
この状態で、仮にハブ5に備えられたクラウン歯車4
の歯間の溝4aとターンテーブル12に備えられたクラウン
歯車14の歯14b、それにクラウン歯車4の歯4bとクラウ
ン歯車14の歯間の溝14aとが完全に一致していたとする
と、第4図に示すように、スピンドル孔5cへのスピンド
ル11の挿入に続いて直ちに両クラウン歯車4,14の噛み合
いが完了する。よつて、スピンドル11を回転することに
よつて、光情報記録デイスクを駆動することができる。
一方、クラウン歯車4の歯間の溝4aとクラウン歯車14
の歯14bとが一致していないとすると、スピンドル孔5c
内へスピンドル11の先端部が挿入した段階で、両クラウ
ン歯車4,14の頂部が衝合する。この場合には、スピンド
ル11の回転に伴つてクラウン歯車4,14の頂部にすべりを
生じ、クラウン歯車4の歯間の溝4aとクラウン歯車14の
歯14bとが一致した段階で両クラウン歯車4,14の噛み合
いが完了する。
第1実施例の光情報記録デイスクおよびデイスク駆動
装置は、スピンドル11の回転力を機械的なクラウン歯車
4,14の係合を介して光情報記録デイスクに伝達するよう
にしたので、スピンドル11を高速で起動したり、あるい
は動的つりあいに若干アンバランスがある光情報記録デ
イスクを高速で回転駆動した場合にも、スピンドル11と
光情報記録デイスクとの間にすべりを生じることがな
い。よつて、データ転送速度が速く、回転ジツタに起因
する記録/再生エラーの少ない光情報記録システムを提
供することができる。
〈第2実施例〉 以下、本発明の第2実施例を、第5図ないし第7図に
基づいて説明する。本発明の第2実施例は、デイスク駆
動装置内に備えられたデイスク駆動系に係合ピンを突設
したことを特徴とする。光情報記録デイスクは第1実施
例のものが用いられる。
第5図は第2実施例に係るデイスク駆動装置の駆動系
の断面図、第6図はその裏面図、第7図は動作状態で示
す断面図である。これらの図において21は係合ピン、22
はばね部材、23は透孔を示し、その他、第1図ないし第
4図に示したと同様の部材については同一の符号が表示
されている。
係合ピン21は、光情報記録デイスクに設けられたクラ
ウン歯車4を構成する1つの歯間の溝4a内に嵌入可能な
大きさと形状とに形成されおり、第6図に示すように、
リング状に形成されたばね部材22の一端に固着されてい
る。この係合ピン21は、第5図に示すように、ターンテ
ーブル12の裏面側から前記透孔23内に挿通され、その先
端部がターンテーブル12の表面より上方に突設される。
ばね部材22は、前記係合ピン21の設定部と対向する側
をターンテーブル12の裏面に固着することによつて、取
り付けられる。
透孔23は、前記クラウン歯車4を構成する1つの歯間
の溝4aと対応する位置に開設される。
第2実施例のデイスク駆動系は、光情報記録デイスク
のローデイング時、クラウン歯車4の歯間の溝4aと係合
ピン21とが一致していないと、第7図に示すように、係
合ピン21がハブ5に押圧されて透孔23内に引つ込む。そ
して、スピンドル11の回転に伴つてクラウン歯車4の歯
4bの頂部と係合ピン21の間にすべりを生じ、クラウン歯
車4の歯間の溝と係合ピン21とが一致した段階で、ばね
部材22の弾性力によつてクラウン歯車4の溝内4aに係合
ピン21が嵌挿され、両者の噛み合いが完了する。
第2実施例のデイスク駆動系は、第1実施例のものと
同様の効果を奏するほか、高価なクラウン歯車を省略
することができ、デイスク駆動装置のコスト低減を図る
ことができる、クラウン歯車同士の噛み合いに比べて
摩擦に起因する摩耗粉の発生を減少することができる、
係合ピン21を透孔23内に出入可能に設けたので、クラ
ウン歯車4の歯間の溝4aと係合ピン21とが一致している
か否かとに関らず、速かに光情報記録デイスクをターン
テーブル12のデイスク受け13上に定置することができ、
光情報記録デイスクの安定性が高いといつた効果を有す
る。
〈第3実施例〉 以下、本発明の第3実施例を、第8図ないし第10図に
基づいて説明する。本発明の第3実施例は、光情報記録
デイスクを駆動する駆動系に2本の係合ピンを突設した
ことを特徴とする。光情報記録デイスクは第1実施例の
ものが用いられる。
第8図および第9図は第3実施例に係るデイスク駆動
系の平面図であり、第10図は動作状態を示す断面図であ
る。これらの図において、21,21aは係合ピンを示し、そ
の他、第1図ないし第7図に示したと同様の部材につい
ては同一の符号が表示されている。
係合ピン21,21aは、共に光情報記録デイスクに設けら
れたクラウン歯車4を構成する1つの歯間の溝2a内に嵌
入可能な大きさと形状とに形成されており、第10図に示
すように、リング上に形成されたばね部材22に固着され
ている。これらの係合ピン21,21aは、同じく第10図に示
すように、ターンテーブル12の裏面側から前記透孔23内
に挿通され、その先端部がターンテーブル12の表面より
上方に突設される。
前記2つの係合ピン21,21aは、第8図および第9図に
示すように、一方の係合ピン21がクラウン歯車4の歯間
の溝4aと対応する位置にあるとき、他方の係合ピン21a
がクラウン歯車4の歯4bと対応するように設定される。
すなわち、クラウン歯車4の歯数(歯間の溝の数)が奇
数である場合には、第8図に示すように、2つの係合ピ
ン21,21aを、スピンドル11を介して相対称の位置に設定
する。また、クラウン歯車4の歯数(歯間の溝の数)が
偶数である場合には、第9図に示すように、スピンドル
11を介して相対称の位置から、一方の係合ピン21aを、
クラウン歯車4の歯のピツチpの半ピツチ分だけずれた
位置に設定する。
このようにすると、ターンテーブル12を最大クラウン
歯車4の歯のピツチpの半ピツチ分だけ回転するだけ
で、いずれか一方の係合ピンをクラウン歯車4の歯間の
溝4a内に係合するすることができ、クラウン歯車4と係
合ピン21,21aとの摩擦が僅少になり、摩擦に起因する摩
耗粉の悪影響がほとんど問題にならなくなる。
なお、クラウン歯車4の歯間の溝4aに嵌挿されない他
方の係合ピンは、第10図に示すように、クラウン歯車4
の歯4bによつて透孔23内に押し込められる。
その他、第3実施例の駆動系は、第1実施例および第
2実施例のものと同様の効果を奏する。
〈第4実施例〉 以下、本発明の第4実施例を、第11図および第12図に
基づいて説明する。第11図は第4実施例に係る光情報記
録デイスクの平面図であり、第12図はこれに適用される
デイスク駆動系の平面図である。
第11図に示すように、第4実施例の光情報記録デイス
クは、デイスク駆動系との係合手段として、ハブ5に平
歯車31を設けたことを特徴とする。その他の部材は、第
1実施例の光情報記録デイスクと同様であり、同様の部
材については同一の符号を表示して説明を省略する。
一方、この光情報記録デイスクを回転駆動するデイス
ク駆動系には、第12図に示すように、前記平歯車31と係
合可能な内歯車32がターンテーブル12に設けられてい
る。
第4実施例の光情報記録デイスクおよびデイスク駆動
装置も、前記第1実施例のものと同様の効果を奏する。
なお、本第4実施例の光情報記録デイスクに対して、
前記第2実施例および第3実施例にて説明したデイスク
駆動系を適用することもできる。
〈第5実施例〉 以下、本発明の第5実施例を、第13図および第14図に
基づいて説明する。第13図は第5実施例に係る光情報記
録デイスクの平面図であり、第14図はこれに適用される
デイスク駆動系の平面図である。
第13図に示すように、第5実施例の光情報記録デイス
クは、デイスク駆動系との係合手段として、内歯車33を
設けたことを特徴とする。その他の部材は、第1実施例
の光情報記録デイスクと同様であり、同様の部材につい
ては同一の符号を表示して説明を省略する。
一方、第5実施例の光情報記録デイスクを回転駆動す
るデイスク駆動系には、第14図に示すように、前記内歯
車33と係合可能な平歯車34が設けられる。
第5実施例の光情報記録デイスウおよびデイスク駆動
装置も、前記第1実施例および第2実施例のものと同様
の効果を奏する。
なお、本第5実施例の光情報記録デイスクに対して、
前記第2実施例および第3実施例にて説明したデイスク
駆動系を適用することもできる。
〈第6実施例〉 以下、本発明の第6実施例を、第15図ないし第17図に
基づいて説明する。第15図は第6実施例に係る光情報記
録デイスクの断面図、第16図はその平面図、第17図は第
6実施例に係る光情報記録デイスクと駆動系との係合状
態を示す断面図である。
第15図および第16図に示すように、第4実施例の光情
報記録デイスクは、デイスク駆動系と係合手段として、
ハブ5に複数個の透孔35を開設したことを特徴とする。
複数個の透孔35は、スピンドル孔5cの周面の同心円上に
等分に配設される。透孔35の数は任意に設定することが
できるが、後記する係合ピンとの係合を速やかにするた
め、なるべく多くすることが好ましい。
その他の部材については、第1実施例の光情報記録デ
イスクと同様であり、同様の部材については同一の符号
を表示して説明を省略する。
この第6実施例の光情報記録デイスクを回転駆動する
デイスク駆動系には、前記第2実施例および第3実施例
にて説明した駆動系を適用することができる。すなわ
ち、第17図に例示するように、ハブ5に開設された透孔
35の1つに係合ピン21を係合することによつて、光情報
記録デイスクを回転駆動することができる。
この第6実施例の光情報記録デイスクは、前記した第
1ないし第5実施例のものと同様の効果を奏するほか、
高価な歯車を有しないので安価に実施することができる
という効果がある。
なお、本発明の要旨は、光情報記録デイスクにデイス
ク駆動系と機械的に係合可能な係合手段を形成した点に
あるのであつて、係合手段が第1ないし第6実施例のも
のに限定されるものではない。
例えば、ハブ5に開設される透孔35の数は必ずしも複
数である必要はなく、透孔35を1つだけ形成することも
できる。
さらに、前記各実施例においては、基板1の中央部に
ハブ5を設定した場合について説明したが、本発明の要
旨はこれに限定されるものではなく、基板上に第1実施
例ないし第6実施例で説明したような係合手段を直接形
成するようにすることもできる。
また、前記各実施例においては、エアサンドイツチ構
造の光情報記録デイスクを例にとつて説明したが、本発
明の要旨はこれに限定されるものではなく、単板構造あ
るいは密着貼り合せ構造など、公知に属する任意の構造
の光情報記録デイスクに適用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によると、光情報記録デ
イスクとデイスク駆動系とが機械的に係合されるので、
大きなトルクが作用しても両者の間にすべりが生じると
いうことがない。よつて、スピンドルの起動速度の高速
化、および光情報記録デイスクの回転駆動速度の高速化
を図ることができ、データ転送速度の高速化と記録/再
生エラーの低減とを図ることができる。
また、スピンドル孔およびこれに挿入されるスピンド
ルの形状をストレート形状にしたので、スピンドル孔お
よびスピンドルの寸法誤差の大小に拘らず、確実に光情
報記録デイスクをターンテーブル上に載置することがで
きる。よって、デイスクの面振れを防止できると共に、
デイスク面と光学ヘッドとの間隔を一定に保つことがで
き、光学ヘッドに備えられたオートフオーカス機構のマ
ージンを大きく保つことができるので、信頼性の高い情
報の記録/再生を行なうことができる。
さらに、基板の心出しを行なうためのスピンドル孔と
スピンドルの回転力を基板に伝達するための係合手段と
を別体に形成したもので、従来の係合手段を有しない光
情報記録デイスクおよびデイスク駆動装置に単に所要の
係合手段を付加するだけで本発明に係る光情報記録デイ
スクおよびデイスク駆動装置を構成できる。よって、安
価に実施できると共に従来品から本発明への改造も容易
にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の第1実施例を説明するた
めのものであつて、第1図は光情報記録デイスクの斜視
図、第2図はその断面図、第3図はこれに適用されるデ
イスク駆動系の斜視図、第4図は光情報記録デイスクと
デイスク駆動系の係合状態を示す断面図である。 第5図ないし第7図は本発明の第2実施例を説明するた
めのものであつて、第5図はデイスク駆動系の断面図、
第6図はその裏面図、第7図は光情報記録デイスクとこ
のデイスク駆動系との係合状態を示す断面図である。 第8図ないし第10図は本発明の第3実施例を説明するた
めのものであつて、第8図および第9図はデイスク駆動
系の平面図、第10図は光情報記録デイスクとデイスク駆
動系の係合状態を示す断面図である。 第11図および第12図は本発明の第4実施例を説明するた
めのものであつて、第11図は光情報記録デイスクの平面
図、第12図はこれに適用されるデイスク駆動系の平面図
である。 第13図および第14図は本発明の第5実施例を説明するた
めのものであつて、第13図は光情報記録デイスクの平面
図、第14図はこれに適用されるデイスク駆動系の平面図
である。 第15図ないし第17図は本発明の第6実施例を説明するた
めのものであつて、第15図は光情報記録デイスクの断面
図、第16はその平面図、第17図は光情報記録デイスクと
デイスク駆動系の係合状態を示す断面図である。 第18図および第19図は従来より知られている光情報記録
デイスクおよびデイスク駆動系を示す断面図である。 1:基板、2:内周スペーサ、3:外周スペーサ、4:クラウン
歯車、5:ハブ、6:センタ孔、7:信号パターン、8:記録膜
または反射膜、11:スピンドル、12:ターンテーブル、1
3:デイスク受け、14:クラウン歯車、15:マグネツト、2
1,21a:係合ピン、22:ばね部材、23:透孔、31,34:平歯
車、32,33:内歯車、35:透孔、
フロントページの続き (72)発明者 倉根 是昭 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所小田原工場内 (72)発明者 齋藤 明 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社日立製作所小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭62−52740(JP,A) 特開 昭62−82573(JP,A) 実開 昭59−28896(JP,U)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的手段によって情報の記録および/ま
    たは再生を行なう少なくとも1枚の基板を備えた光情報
    記録デイスクにおいて、前記基板の中心部に、デイスク
    駆動装置内に備えられたスピンドルを挿通して当該基板
    の心出しを行なうためのストレート形状のスピンドル孔
    を開設すると共に、前記基板の内周領域に、前記スピン
    ドルと一体に形成されたデイスク係合手段と係合して前
    記スピンドルの回転力を前記基板に伝達するための係合
    手段を、前記スピンドル孔と別体に形成したことを特徴
    とする光情報記録ディスク。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記基板の中心部に磁性を有するハブを設け、こ
    のハブに前記スピンドル孔と係合手段とを形成したこと
    を特徴とする光情報記録デイスク。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記基板に前記スピンドル孔と係合手段とを直接
    形成したことを特徴とする光情報記録デイスク。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記係合手段として、歯車を設けたことを特徴と
    する光情報記録デイスク。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記歯車として、クラウン歯車を設けたことを特
    徴とする光情報記録デイスク。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記歯車として、平歯車を設けたことを特徴とす
    る光情報記録デイスク。
  7. 【請求項7】請求項4に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記歯車として、内歯車を設けたことを特徴とす
    る光情報記録デイスク。
  8. 【請求項8】請求項1に記載の光情報記録デイスクにお
    いて、前記係合手段として、透孔を開設したことを特徴
    とする光情報記録デイスク。
  9. 【請求項9】光情報記録デイスクを回転駆動する直棒状
    のスピンドルを備えたデイスク駆動装置において、前記
    スピンドルの周囲に、前記光情報記録ディスクに形成さ
    れた係合手段と係合するためのデイスク係合手段を、当
    該スピンドルと一体に設けたことを特徴とするデイスク
    駆動装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記デイスク係合手段として、前記スピンドルと
    一体に形成されたターンテーブルのデイスク載置面に、
    歯車を設けたことを特徴とするデイスク駆動装置。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記歯車として、クラウン歯車を設けたことを特
    徴とするデイスク駆動装置。
  12. 【請求項12】請求項10に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記歯車として、平歯車を設けたことを特徴とす
    るデイスク駆動装置。
  13. 【請求項13】請求項10に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記歯車として、内歯車を設けたことを特徴とす
    るデイスク駆動装置。
  14. 【請求項14】請求項9に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記デイスク係合手段として、前記スピンドルと
    一体に形成されたターンテーブルのデイスク載置面に、
    突起を設けたことを特徴とするデイスク駆動装置。
  15. 【請求項15】請求項14に記載のデイスク駆動装置にお
    いて、前記突起が、前記ターンテーブル内に押し込み可
    能に取り付けられていることを特徴とするデイスク駆動
    装置。
  16. 【請求項16】請求項14または15のいずれかに記載のデ
    イスク駆動装置において、前記突起を光情報記録デイス
    クに形成された係合部材の突起に対応する位置、および
    その係合部材の凹部と対応する位置の2点に形成したこ
    とを特徴とするデイスク駆動装置。
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