JP2574356Y2 - Fm受信機のfm復調器 - Google Patents

Fm受信機のfm復調器

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JP2574356Y2
JP2574356Y2 JP9591691U JP9591691U JP2574356Y2 JP 2574356 Y2 JP2574356 Y2 JP 2574356Y2 JP 9591691 U JP9591691 U JP 9591691U JP 9591691 U JP9591691 U JP 9591691U JP 2574356 Y2 JP2574356 Y2 JP 2574356Y2
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Kenwood KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】FM受信機のFM復調器に関し、
さらに言えば後段のステレオ復調器と直結するFM復調
器に関する。
【0002】
【従来の技術】FM受信機の従来のFM復調器は、直流
成分も復調可能で、FM復調器の出力には直流成分も出
力される。また、送り側では直流成分は伝送しないもの
の、FM受信機内部の周波数ドリフト等によって、出力
信号(交流)に直流成分が重畳されることがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかるに、FM復調器
の出力を受ける後段側、すなわちステレオ復調器では直
流成分を必要とせず、逆に有害な成分となるので、これ
をカップリングコンデンサ等を用いて交流結合して、カ
ットしなければならないという問題点があった。
【0004】しかし、結合にカップリングコンデンサ等
を用いると、後段のインピーダンスとの時定数により低
域のカットオフ周波数が上がってしまって、ステレオ復
調器で低域の分離度が悪化したり、音質に悪影響を与え
るという問題点があった。
【0005】本考案はFM復調器と後段のステレオ復調
器とをカップリングコンデンサ等を用いることなく、直
結できるFM受信機のFM復調器を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案のFM受信機のF
M復調器は、FM復調出力を入力とするローパスフィル
タと、ローパスフィルタの出力が非反転入力端子に印加
されかつFM復調出力が反転入力端子に印加される演算
増幅器と、FM復調出力と演算増幅器の出力とを入力と
する差動増幅器とを出力段に備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】本考案のFM受信機のFM復調器によれば、直
流入力に対しては演算増幅器の出力電圧は入力直流電圧
となって差動増幅器の出力は後段の基準電圧と等しくな
り、交流入力に対しては差動増幅器の出力は入力交流電
圧の2倍に後段の基準電圧を加えた出力となるため、カ
ップリングコンデンサなしに後段に直結することができ
る。
【0008】
【実施例】以下、本考案を実施例により説明する。図1
は本考案の一実施例の構成を示す回路図である。図1に
おいてはFM復調器の出力段を示している。FM復調出
力はボルテージフォロワ1に供給してある。また、FM
復調出力は抵抗R1とコンデンサC1からなるローパスフ
ィルタ2を介して演算増幅器2の非反転入力端子に印加
し、演算増幅器2の反転入力端子にボルテージフォロワ
1の出力を抵抗R2を介して印加すると共に、演算増幅
器2の出力を抵抗R3を介して帰還してある。
【0009】ボルテージフォロワ1の出力と演算増幅器
3の出力とは、抵抗R4、R5、R6および帰還抵抗R7
演算増幅器4からなる差動増幅器4に供給して差動増幅
する。なお、Vrefは出力側の基準電圧を示してい
る。
【0010】上記のように構成した本実施例において、
直流電圧aVが入力されると、ボルテージフォロワ1お
よび演算増幅器3のバイアス電流による電圧を無視し、
かつ抵抗R2=R3とすると、ボルテージフォロワ1およ
び演算増幅器3の出力には入力電圧と同じaVの出力が
現れる。
【0011】さらに、抵抗R4=R5=R6=R7としてお
けば、差動増幅器4の出力電圧は後段側の基準電圧Vr
efと同電位となる。ここで、電圧Vrefの電圧源の
インピーダンスは低インピーダンスとする。
【0012】次に、交流信号a´Vが入力されると、演
算増幅器3の非反転入力端子にはローパスフィルタ2の
カットオフ周波数より十分高い周波数の信号では、演算
増幅器3の出力は(ーa´)V(逆相信号)となる。し
たがって、上記と同様の条件では、差動増幅器4の出力
は(2a´+Vref)Vとなる。これは下記の説明よ
り明らかである。
【0013】差動増幅器4の非反転入力端子側入力電圧
は(R4=R5=R6=R7=Rとして) Vref+{(aーVref)/2} ここでaはボルテージフォロワ1の出力電圧である。
【0014】演算増幅器3の出力電圧をbとすると差動
増幅器4の出力電圧Voutは Vout=b+2〔{Vref+(aーVref)/2}ーb〕 =aーb+Vref となる。ここで、入力が直流の場合b=aであるから出
力電圧Voutは Vout=Vref となる。
【0015】また、入力が交流の場合、b=a´なので
(a→a´)、出力電圧Voutは Vout=2a´+Vref となる。
【0016】ところで、出力電圧Voutの低域のカッ
トオフ周波数fovoutは fovout=1/2πR11 によって決まるが、演算増幅器3の入力インピーダンス
は十分高いので、抵抗R1の値を大きくすることによっ
て、低域のカットオフ周波数fovoutを下げること
ができる。
【0017】次に本考案の変形例について説明する。図
2(a)は第1変形例であって、演算増幅器3の非反転
入力端子に入力電圧に代わってローパスフィルタ2を介
してボルテージフォロワ1の出力電圧が印加してある。
この場合演算増幅器3の非反転入力端子に印加される電
圧は上記した一実施例の場合と同一であり、その作用も
同じである。
【0018】図2(b)は第2変形例であって、ボルテ
ージフォロワ1からなるバッファを除去したものであ
る。この場合は入力側が低インピーダンス駆動できる場
合であって、ボルテージフォロワ1を省略しても駆動で
きる場合であり、作用も上記した一実施例の場合と同様
である。
【0019】図2(c)は第3変形例であって、ローパ
スフィルタ等のフィルタ5を挿入した場合である。この
場合の作用についても上記した一実施例の場合と同様で
ある。
【0020】
【考案の効果】以上説明した如く本考案によれば、FM
復調出力を入力とするローパスフィルタとローパスフィ
ルタの出力が非反転入力端子に印加されかつFM復調出
力が反転入力端子に印加される演算増幅器とFM復調出
力と演算増幅器の出力とを入力とする差動増幅器とを出
力段に備えたために、交流入力に対しては影響を与え
ず、直流入力に対しては演算増幅器の出力電圧入力直流
電圧となって差動増幅器の出力は後段の基準電圧と等し
くなり、カップリングコンデンサなしに後段に直結する
ことができる効果がある。
【0021】さらに、ローパスフィルタを構成する抵抗
の抵抗値を大きくすることによって、通過信号の低域カ
ットオフ周波数を十分に低くできるため、ステレオ復調
出力の低域の分離度を改善できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成を示す回路図である。
【図2】本考案の一実施例の変形例の構成を示す回路図
である。
【符号の説明】
1 ボルテージフォロワ 2 ローパスフィルタ 3 演算増幅器 4 差動増幅器 5 フィルタ Vref 出力側の基準電圧

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM復調出力を入力とするローパスフィ
    ルタと、ローパスフィルタの出力が非反転入力端子に印
    加されかつFM復調出力が反転入力端子に印加される演
    算増幅器と、FM復調出力と演算増幅器の出力とを入力
    とする差動増幅器とを出力段に備えたことを特徴とする
    FM受信機のFM復調器。
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