JP2573985B2 - X線マスク - Google Patents

X線マスク

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健二 中川
雄二 古村
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 X線マスクに係り、 SiC膜の表面を平坦にして鏡面性を向上させることが
でき、品質の良好なX線マスクを提供することを目的と
し、 基板とX線吸収体との間にX線を透過する膜を有する
X線マスクにおいて、前記膜を、不純物を導入して単結
晶化したSiC膜で構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、X線マスクに係り、詳しくは、特にX線を
透過する膜(例えば、メンブレン)の鏡面性を向上した
X線マスクに関する。
X線マスクは、X線吸収の大きいX線吸収体、X線を
透過するいわゆるメンブレンと呼ばれる膜(X線に対し
て透明な膜ともいう)およびこれを支持する支持枠等か
ら構成されている。例えば半導体素子のパターンを形成
するにはX線マスクを用いることができる。具体的には
半導体デバイスパターンに対応したX線マスクを、X線
レジストを表面に塗布した半導体ウエハ面に近接配置
し、X線マスクにX線を照射して、X線マスク上のパタ
ーンを半導体ウエハ面上のX線レジストに露光すること
によってパターンを形成することができる。
ここで、上記X線を透過する膜は、X線マスクを製造
する際の、品質の信頼性の向上と生産費用の低減に影響
を及ぼす重要な因子であることが知られている。
X線を透過する膜としては、例えばBN膜、SiN膜、Si
薄膜、β型(Zincblende)−SiC膜等がある。BN膜、SiN
膜においてはX線照射によるダメージを受け易いという
欠点(例えば、ヤング率が低い)があり、Si薄膜におい
てはX線照射によるダメージがほとんどないが、X線の
透過率が低く、光によるアライメントが困難であるとい
う欠点がある。β型−SiC膜においては、上記問題をほ
とんど解決できるが鏡面性がよくないという欠点があ
る。したがって、上記各問題を解決できるX線マスクが
要求されている。
〔従来の技術〕
X線マスクを構成するSiC膜を有するX線マスクの従
来技術の公知例としては、例えば米国特許3,873,824号
明細書、特開昭53−20767号公報に記載されている。
以下、具体的に図面を用いて説明する。
第5図は従来のX線マスクの一例の構成を示す図であ
る。1は支持枠、2は例えばSiからなる基板、3はX線
を透過するSiC膜、4は例えばAuからなるX線吸収体で
ある。
次に、その製造工程について簡単に説明する。
まず、例えば、CVD法により基板2上にSiC膜3を形成
した後、基板2の裏面に支持枠1を接着する。そして、
例えばメッキあるいは反応性イオンエッチング(RiE)
によりSiC膜3上にX線吸収体4を選択的に形成した
後、SiC膜3が露出するまで基板2を選択的にエッチバ
ックすることにより第5図に示すようのX線マスクが完
成する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来のX線マスクにあって
は、第6図に示すようにSiC膜3のX線回折ピークが多
結晶を示しており、SiC膜3の表面が凹凸で平坦な表面
を得ることが困難であるためアライメント光を乱反射し
易く、アライメントを困難にするといった膜表面の鏡面
性の点で問題点があった。
そこで本発明は、SiC膜の表面を平坦にして鏡面性を
向上させることができ、品質の良好なX線マスクを提供
することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるX線マスクは上記目的達成のため、基板
とX線吸収体との間にX線を透過する膜を有するX線マ
スクにおいて、前記膜を、不純物を導入して単結晶化し
たSiC膜で構成している。
〔作 用〕
本発明では、X線を透過する膜が、不純物が導入され
て単結晶化したSiC膜で構成されている。
したがって、SiC膜の表面が平坦になり、アライメン
ト光乱反射が生じにくくなりアライメントが容易にな
る。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係るX線マスクの一実施例の構成を
示す図、第2図はSiC膜を形成するためのCVD装置の一例
の構成を示す図である。
これらの図において、第5図の同一符号は同一または
相当部分を示し、2aは例えばSi(111)2〜8゜オフの
基板、3aは本発明に係る単結晶化したSiC膜で、X線を
透過する膜として機能し通常β型である。5はサセプ
タ、6はメカニカルブースタ排気ファン、7はロータリ
ポンプ、8は発振器、9はマスフローコントローラ、10
は例えばSiHCl3(SiH2Cl2でもよい)からなるハロゲン
化シランガス、11は例えばC3H8からなる炭化水素ガス、
12は反応炉、13はワークコイル、14はベーパライザコン
トローラである。
次に、その製造工程について説明する。
まず、CVD法により基板2a上に単結晶化したSiC膜3aを
形成する。この単結晶化したSiC膜3aの具体的な製造法
は以下の様である。
第2図に示すようなCVD装置を用い、反応温度が例え
ば850℃〜1360℃で、ハロゲン化シランガス10と炭化水
素ガス11をH2ガスで希釈して反応させる。この時、不純
物としてPH3(P)を反応炉13に導入し、ドーピング密
度が例えば1018個/cm3のオーダに入るようにする。これ
により基板2a上に単結晶化したSiC膜3aが例えば層厚2
〜3μmで形成される。そして、基板2aの裏面に支持枠
1を接着し、例えば蒸着によりSiC膜3a上にX線吸収体
4を選択的に形成した後、SiC膜3aが露出するまで基板2
aを選択的にエッチバックすることにより第1図に示す
ようなX線マスクが完成する。
すなわち、上記実施例では、X線を透過する膜を不純
物を導入して単結晶化したSiC膜3aで構成したので、SiC
膜3aの表面が平坦になる。このため、アライメント光の
乱反射が生じにくく、アライメントを容易にすることが
できる。ここで、表面が平坦になるのは結晶性が改善さ
れたためと推定される。
また、SiC膜3aが単結晶であるのは、第3図に示すよ
うに多結晶を示すSiC膜3aのX線回折ピークが認められ
ないことから確認できる。
更に第4図に示すように、X線回析ピークSiC(111)
の半値幅は少量の不純物のドーピングにより狭くなり、
単結晶化が進んでいる事が確認できる。即ち、第4図か
ら明らかな通り、不純物(リン)のドープ量を増やして
いくと、一旦SiC(111)の回析ピークの半値幅が下がり
再び上昇する。半値幅が低いことがより単結晶であるこ
とを意味するので、不純物を1018オーダの範囲が最も単
結晶化していることになる。より単結晶化すれば表面の
平坦度が向上するのである。
また、上記実施例はβ型の単結晶化したSiC膜3で構
成しているので、高ヤング率(例えば、3.4×1012dyn/c
m2)で、かつX線ダメージ耐性を向上させることができ
る。
なお、上記実施例では不純物としてPH3(P)を導入
する場合について説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、B2H6(B)、NH3(N)、Oを導入す
る場合であっても、これら(PH3(P)を含む)同時に
適宜選択(2種,3種)して導入する場合であってもよ
い。
ここで、Oを不純物として導入する場合について以下
に具体的に説明する。
上記第1実施例と同様、第2図に示すようなCVD装置
を用い、反応炉を例えば1000℃に加熱し、ガス換算で例
えば0.7SLMのSiHCl3ガス(その他SiH4ガス,SiCl4ガス,S
iH2Clガス等でもよい)と炭化水素ガス(例えば、C3H8
ガス)をH2ガス(キャリアH2ガスは例えば7SLM,C3H8
スの希釈H2ガスは例えば20%で350SCCM)で希釈して反
応させる(圧力は例えば200pa)。この時、不純物とし
てOを反応炉に例えば0.2SCCM導入し、ドーピング密度
が例えば1015〜5×1018個/cm3のオーダに入るようにす
る。これにより基板上に単結晶化したSiC膜が形成され
る。そして、基板に支持枠を接着し、X線吸収体を例え
ばメッキあるいはRiEによりSiC膜に形成した後、SiC膜
が露出するまで基板を選択的にエッチバックすることに
よりX線マスクが完成する。この実施例も上記第1実施
例と同様の効果を得ることができる。
〔効 果〕
本発明によれば、SiC膜の表面を平坦にして鏡面性を
向上させることができ、品質の良好なX線マスクを得る
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るX線マスクの一実施例の構成を示
す図、 第2図は一実施例のCVD装置の構成を示す図、 第3図は一実施例のSiC膜のX線回析ピークを示す図、 第4図は一実施例におけるX線回折ピークの半値幅とド
ーヒング密度との関係を示す図、 第5図は従来のX線マスクの一例の構成を示す図、 第6図は従来例のSiC膜のX線回折ピークを示す図であ
る。 1……支持枠、 2a……基板、 3a……単結晶化したSiC膜、 4……X線吸収体。
フロントページの続き (72)発明者 古村 雄二 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 恵下 隆 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 三重野 文健 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−14837(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板とX線吸収体との間にX線を透過する
    膜を有するX線マスクにおいて、 前記膜を、不純物を導入して単結晶化したSiC膜で構成
    したことを特徴とするX線マスク。
  2. 【請求項2】不純物がP,B,N,Oであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のX線マスク。
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KR1019890002679A KR930004236B1 (ko) 1988-03-08 1989-03-03 X-선 노광마스크 제조방법
EP89103982A EP0332130B1 (en) 1988-03-08 1989-03-07 X-ray exposure masks
DE68922645T DE68922645T2 (de) 1988-03-08 1989-03-07 Röntgenstrahlmaske.

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