JP2572373Y2 - プラットホームスクリーンドア - Google Patents

プラットホームスクリーンドア

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JP2572373Y2
JP2572373Y2 JP1992046376U JP4637692U JP2572373Y2 JP 2572373 Y2 JP2572373 Y2 JP 2572373Y2 JP 1992046376 U JP1992046376 U JP 1992046376U JP 4637692 U JP4637692 U JP 4637692U JP 2572373 Y2 JP2572373 Y2 JP 2572373Y2
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正人 横田
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、鉄道ないしは軌道等に
設けられる駅のプラットホームに、車両と対向して設け
られるプラットホームスクリーンドアに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鉄道ないしは軌道用に設置される駅のプ
ラットホーム上に、車両に対向して設けられるプラット
ホームスクリーンドアの従来例としては、新交通システ
ムや営団地下鉄南北線に設置されたものがある。これら
のプラットホームスクリーンドアの構造は、新交通シス
テムでは駅舎の鉄骨構造物によって支持し、また地下鉄
南北線では床構造物と天井構造物とで柱の上下端を支持
し、この柱によってプラットホームスクリーンドアを連
続して支持する構造としている。
【0003】床構造物と天井構造物とで柱を支持し、こ
の柱によってプラットホームスクリーンドアを連続的に
支持する構造の従来例を図4に示す。図において、1
は車両に対向して設けられたドアで、このドア1を開閉
する駆動装置やドア1を吊り下げ式に支持する上レール
は鴨居梁2の中に納められている。ドア1の下部の振れ
止め用として、振れ止めレール3がドア1の開口部およ
び戸袋内の全長に亙り、床構造で支持された状態のもと
に設けられている。柱4、5は、その上下端を天井構造
物6および床構造物7でそれぞれ支持されている。一
方、鴨居梁2は、柱4および5によって両端を支持され
ている。8は天井内張り、9は下がり壁で、これらの内
側に冷房用または換気用ダクト10、および駅設備用配
線(図示しない)等が納められている。
【0004】鴨居梁2aは、隣接するプラットホームド
ア用の鴨居梁で、柱5、ならびに図には示していない
が次の柱でその両端を支持されている。11はドアの開
口部以外の線路部(または軌道部)とプラットホームと
を仕切るプラットホームスクリーンである。
【0005】また別の従来例として、図5に示すものが
ある。これは、床上に自立するものではあるが、スクリ
ーン高さの低いもので、戸袋12の内部にドアエンジン
が格納されており、このドアエンジンによってドア1を
押し引きして開閉するものであり、ドア1の下部は振れ
止めレール3で支持されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかし、前記図4に示
す従来装置にあっては、柱4,5がプラットホームの天
井内張りを貫通しており、そのため柱4,5が天井内
張り内のダクトや配線と干渉を起こすケースが生じ易
くて、ダクトの配置寸法や設計態様に起因しての問題が
多いこと、ならびに床スラブと天井スラブとの間の寸法
が一定せず、あるいは施工誤差によっても寸法が異なる
ため、柱の寸法の標準化が困難なこと、等の課題があ
る。
【0007】さらに別の課題として、すでに営業してい
る路線駅のプラットホームにプラットホームスクリーン
ドアを増設しようとする場合などでは、営業終了後の夜
間の短い時間に工事を仕上げねばならないケースが多い
が、このような状況下において、すでにできている天井
を改修したり、あるいはダクトを移設したりすることは
きわめて困難な作業であり、したがって前記従来構造の
装置をそのまま適用することは、実際上殆ど不可能とい
える。同様に、プラットホーム先端には、床土木構造物
の上にモルタルで接着しただけの先端ブロックが敷設さ
れており、この部分に振れ止めレールを敷設するには、
先端ブロツクの全部を一旦除去して振れ止めレールを敷
設した後、新たに床を構築する必要があるが、廃材処理
の問題、あるいは工事の長期化が不可避であること等の
ため、却ってコストダウンの要請に反する結果を招くこ
とになるなどの課題がある。
【0008】また、図5に示す従来構造にあっては、ド
アの開閉途中および二枚ドアの場合は閉じた状態で、ド
ア上部に支持部材がないため、構造的に横荷重に対する
上部の強度が弱く、したがって高さのあまり高いものが
できないこと、またその高いものができないことに起因
して、旅客と列車との接触防止のため、あまりプラット
ホームの先端に近づけて設置できないこと、また空調効
果や列車風の遮蔽によって環境上の効果を上げようとし
ても十分な効果が発揮できないこと、さらに、各ドアご
とに駆動装置の設置が必要であり、上部に駆動装置を配
置する方法の二倍の駆動装置が必要となって、かえって
当初に意図したコストダウンの要請に反する結果となる
こと、等の課題がある。
【0009】本考案は、上記した従来技術における課題
を解決するためになされたもので、構造が小形軽量で、
しかも強度的にすぐれ、新規の設置は勿論、追加工事な
いしは修理工事の形で工事を行う場合にも実施がきわめ
て簡単容易で、かつプラットホームの環境保全や乗客に
対する安全性の向上を図ることができるプラットホーム
スクリーンドアを提供することを目的としている。
【0010】前記の目的を達成するために、請求項1の
考案は、車両の側扉に対向して設けられるプラットホー
ムドアと、このプラットホームドアを開閉する駆動装置
およびプラットホームドアを吊り下げて支持する上レー
ルとを内部に収納する鴨居梁と、プラットホームドアの
下部の振れ止めとして設けられる振れ止めレールまたは
二個以上のガイドローラと、前記プラットホームドアと
隣接しドア開口部以外の線路部とプラットホームとを仕
切るプラットホームスクリーンと、前記プラットホーム
ドアおよびプラットホームスクリーンを連続して立設保
持するとともに鴨居梁の両端を支持する柱とをそなえ
プラットホームの先端部で車両の側扉と対向する位置に
設けられるプラットホームスクリーンドアにおいて、前
記柱の全高が、ほぼプラットホームスクリーンドアの全
高に等しくされるとともに、前記柱が、下端床構造物
にのみ支持されて、天井構造物と接続されることなく
立する柱として構成される
【0011】請求項2の考案は、請求項1のプラットホ
ームスクリーンドアにおいて、一つの出入口を含む独立
したユニットを複数組そなえ、各ユニットが、そのユニ
ットがそなえ床構造物にのみ支持されて自立する二つの
柱によってそれぞれ立設保持され、前記ユニットが隣接
状態にならべられて連続体に構成されている
【0012】請求項3の考案は、請求項1または2のプ
ラットホームスクリーンドアにおいて、前記振れ止めレ
ールまたは二個以上のガイドローラ戸袋内にのみ設け
られ、ドア開口部には中央にのみドアに嵌合する短い振
れ止め設けられている。
【0013】請求項4の考案は、請求項1または2のプ
ラットホームスクリーンドアにおいて、前記振れ止めレ
ールまたは二個以上のガイドローラ戸袋内にのみプラ
ットホームスクリーンの巾木により支持して設けられ
ドア開口部には中央にのみドアに嵌合する短い振れ止め
設けられている。
【0014】
【作用】請求項1の考案によれば、プラットホームドア
及びプラットホームスクリーンを立設保持するための柱
の全高をほぼプラットホームスクリーンドアの全高に等
しくしたから、必要にして十分の高さと強度とをそな
、しかも、前記柱を、下端床構造物のみに支持され
、天井構造物と接続されることなく自立する柱として
構成したから、天井内張り内の設備と干渉することもな
く、また天井構造物の高さに関係なく、柱の寸法形状を
すべて同一に規制することができ、既設の構造物から独
立した状態にあるプラットホームスクリーンドアが実現
し、そのため取付工事に際して既設構造物との間で干渉
を起こすおそれもなく、特に追加工事ないしは修理工事
の形で設備の実施を行うことが容易である。
【0015】求項2の考案によれば、一つの出入口を
含む独立したユニットを複数組そなえ、各ユニットが、
各ユニットがそなえ床構造物にのみ支持されて自立する
二つの柱によって立設保持され、隣接状態にならべて連
続体に構成されるようにしたので、ユニットを構成する
部材の標準化が可能である。そのため、製造に際して少
品種多量生産の効果を上げることができるばかりでな
く、組立に際し、各独立したユニットをユニット毎に工
場で組み立てて動作確認を行った後、そのまま現地に搬
入することも可能となり、現地工事が簡単になって、工
程の短縮にもつながる。
【0016】請求項3の考案によれば、ドア開口部の先
端ブロックに対する追加工事ないしは修理工事を最小範
囲に止めることができ、同時に乗降客のつまづきの危険
も少なくなる。
【0017】請求項4の考案によれば、先端ブロックの
前記修理工事がさらに簡略化されるとともに、これによ
って工場内でのユニットの作動試験が一層容易になる。
【0018】なお、請求項3または4の考案によれば、
戸袋内にのみ設けた下部の振れ止めレールまたは二個以
上のガイドローラによってドアの開閉途中で作用する横
荷重が支えられ、ドアが閉じ終わった状態では、ドア開
口部の中央にのみ設けた短い振れ止めにドアが嵌合し
て、これによって横荷重が支えられるので、ドア開閉の
期間を通じて大きな横荷重に対して常に耐えられる状態
となる。
【0019】
【考案の実施の形態】以下、本考案の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1において、車両の側扉に対向してドア
1が設けられ、ドア開閉用の駆動装置ならびにドア1を
吊り下げて支持する上レールが鴨居梁2の中に納めら
れ、ドア1の振れ止めとして振れ止めレール3がドア開
口部ならびに戸袋内の全長に亙って床構造に支持された
状態で設けられている構成は、前記図4の構成と同様
ある。
【0021】柱4および5は、いずれも下端を床構造物
7にのみ支持されて自立しており、その上部で鴨居梁2
の両端を支持している。この構造によれば、天井内張り
内の設備と干渉することもなく、また天井構造物の高さ
に関係なく、柱の寸法形状をすべて同一に規制すること
ができる。
【0022】図2は異なる実施の形態を示すもので、一
対のドア1,1をそなえる一つの出入口を含む独立した
ユニットを複数組そなえ、それらが隣接状態にならべら
れて 連続体に構成されている。各ユニットは、そのユニ
ットがそなえ床構造物7にのみ支持されて自立する二つ
柱5,5によって立設保持されている。柱5,5は、
その上部に鴨居梁2の両端のみを支持する独立した柱構
造である。13は一つのユニットの柱と、それと隣接
する他のユニットの柱との間を塞ぐための柱カバーで、
ユニットの設置誤差や、ユニットの全数を同一寸法にし
たことによって生じる集積誤差、例えば曲線プラットホ
ームでの各出入口相互間の距離の差等を吸収する役目を
もっている。
【0023】ドア1の下端に対する振れ止め用の振れ止
めレール3は、戸袋内にのみ設けられ、図2(b)に示
すように、プラットホームスクリーン11の巾木14に
取り付けられている。振れ止めレール3は断面が凸の形
状をしており、ドア1の戸尻側に取り付けた張出部を
めて構成されるドアの下面の凹状の溝に嵌合していて、
それによってドア1の開閉の途中に作用する横荷重を支
えることができる。またドア1が閉じるときには、閉じ
終わる間際に、ドア開口部の中央にのみ設けてある短い
振れ止め15にドア1の下部が嵌合するので、大きな横
荷重に対して十分に耐えられる状態となる。振れ止めレ
ール3は、プラットホームスクリーンドアを設置する駅
が新規に建設される駅である場合などには、巾木14に
よってこれを支持する必要はなく、床構造物7に対して
取付が可能であることは言うまでもない。
【0024】図3は、ドア1の振れ止めのための構造を
示す図である。この構造では、振れ止めレールの代わり
にガイドローラ16,16を少しの間隔を隔てて二個な
らべ、ドア1の戸尻側に取り付けた張出部1aを含めて
構成されるドア下面の凹状の溝に嵌合し、開閉途中のド
アの横振れを防止している。また、ドアの閉じ終わる直
前には、ドア開口部中央の短い振れ止め15によって横
荷重に耐え得る状態となることは前記で説明した通りで
ある。
【0025】
【考案の効果】この考案にかかるプラットホームスクリ
ーンドアは以上のように構成されているので、つぎのよ
うな効果を有する。
【0026】求項1の考案は、ラットホームドア及
びプラットホームスクリーンを立設保持するための柱の
全高をほぼプラットホームスクリーンドアの全高に等し
くしたから、該ドアとしての必要にして十分の高さと強
度とをそなえて、しかも、前記柱を、下端床構造物の
みに支持されて、天井構造物と接続されることなく自立
する柱として構成したから、既設の構造物から独立した
状態にあるプラットホームスクリーンドアを実現するこ
とができる。また、そのための取付工事に際して既設構
造物との間で干渉を起こすおそれもなく、特に追加工事
ないしは修理工事の形で設備の実施を行うことが簡単容
易となる。
【0027】求項2の考案は、一つの出入口を含む独
立したユニットの複数組を、各ユニットがそなえ床構造
物にのみ支持されて自立する二つの柱によってそれぞれ
立設保持し、これらを隣接状態にならべて連続体に構成
したので、ユニットを構成する部材の標準化が可能とな
、製造に際して少品種多量生産の効果を上げることが
できる。さらに、組立に際して、各独立したユニットを
ユニット毎に工場で組み立てて動作確認を行った後、そ
のまま現地に搬入することも可能となり、現地工事が簡
単になって、作業能率の向上とともに工期の短縮が実現
する。
【0028】求項3の考案は、下部に振れ止めレール
または二個以上のガイドローラを戸袋内にのみ設け、ド
ア開口部には中央にのみドアに嵌合する短い振れ止めを
設けたので、ドア開口部の先端ブロックに対する追加工
事ないしは修理工事を最小範囲に止めることができ、同
時に乗降客が乗降に際して振れ止めレールにつまづくと
いう危険性も少なくなり、乗客の安全管理に貢献する。
【0029】求項4の考案は、下部に振れ止めレール
または二個以上のガイドローラを戸袋内にのみプラット
ホームスクリーンの巾木により支持して設けたので、先
端ブロックの前記修理工事がさらに縮小され、また、こ
れによって工場内でのユニットの作動試験が一層容易に
なる。
【0030】なお、請求項3または4の考案は、戸袋内
にのみ設けた下部の振れ止めレールまたは二個以上のガ
イドローラによってドアの開閉途中で作用する横荷重
支え、ドアが閉じ終わった状態では、ドア開口部の中央
にのみ設けた短い振れ止めにドアが嵌合して、これによ
って横荷重を支えるので、ドア開閉の期間を通じて大き
な横荷重に対して常に耐えられる状態とすることができ
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの考案の実施の形態を示す正面
図で、図1(b)は図1(a)の断面図である。
【図2】図2(a)はこの考案の他の実施の形態を示す
正面図で、図2(b)は図2(a)の断面図である。
【図3】図3(a)はこの考案のさらに他の実施の形態
の要部の正面図で、図3(b)は図3(a)の断面図で
ある。
【図4】図4(a)は従来装置の正面図で、図4(b)
は図4(a)の断面図である。
【図5】従来装置の異なる例の正面図である。
【符号の説明】
1 ドア 1a 張出部 2 鴨居梁 3 振れ止めレール 4,5 柱 6 天井構造物 7 床構造物 11 プラットホームスクリーン 13 柱カバー 14 巾木 15 振れ止め 16 ガイドローラ

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の側扉に対向して設けられるプラッ
    トホームドアと、このプラットホームドアを開閉する駆
    動装置およびプラットホームドアを吊り下げて支持する
    上レールとを内部に収納する鴨居梁と、プラットホーム
    ドアの下部の振れ止めとして設けられる振れ止めレール
    または二個以上のガイドローラと、前記プラットホーム
    ドアと隣接しドア開口部以外の線路部とプラットホーム
    とを仕切るプラットホームスクリーンと、前記プラット
    ホームドアおよびプラットホームスクリーンを連続して
    立設保持するとともに鴨居梁の両端を支持する柱とをそ
    なえ、プラットホームの先端部で車両の側扉と対向する
    位置に設けられるプラットホームスクリーンドアにおい
    て、 前記柱の全高が、ほぼプラットホームスクリーンドアの
    全高に等しくされるとともに、前記柱が、下端床構造
    物にのみ支持されて、天井構造物と接続されることなく
    自立する柱として構成されることを特徴とするプラット
    ホームスクリーンドア。
  2. 【請求項2】 つの出入口を含む独立したユニット
    複数組そなえ、各ユニットが、そのユニットがそなえ
    構造物にのみ支持されて自立する二つの柱によってそれ
    ぞれ立設保持され、前記ユニットが隣接状態にならべら
    て連続体に構成されている請求項1記載のプラットホ
    ームスクリーンドア。
  3. 【請求項3】 前記振れ止めレールまたは二個以上のガ
    イドローラ戸袋内にのみ設けられ、ドア開口部には中
    央にのみドアに嵌合する短い振れ止め設けられている
    請求項1または2記載のプラットホームスクリーンド
    ア。
  4. 【請求項4】 前記振れ止めレールまたは二個以上のガ
    イドローラ戸袋内にのみプラットホームスクリーンの
    巾木により支持して設けられ、ドア開口部には中央にの
    みドアに嵌合する短い振れ止め設けられている請求項
    1または2記載のプラットホームスクリーンドア。
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